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1991年全日本F3000選手権 1991年10月30日
RACE INFORMATION キャビン・レーシングチーム事務局
第10戦「日本信販スーパーカップRd.5富士ファイナル」
雨に消えたレース
星野、アクシデントに巻き込まれるも、無事
星野一義 予選A組2位
片山右京 予選A組4位
シリーズ終盤の山場と思われた第10戦の決勝レースは、強雨による路面等の
状況悪化を理由に中止となった。これにより土曜日に行なわれた公式予選結果
も無効となる。
決勝レース中止の決断は、レース直前に行なわれたウォームアップ走行中に
起きた星野一義と西垣内正義選手の接触事故が、直接の引き金となって下され
た。コースアウトした星野のマシンは大破したものの、星野自身が無事だった
のは不幸中の幸いであった。しかし、得意の富士で必勝を期していた星野には
さんざんな週末となってしまった。
1991年全日本F3000選手権・第10戦の公式予選が、10月26日(土)
静岡県・富士スピードウェイで開催された。キャビン・レーシングチームは、
このレースに星野一義、片山右京の陣容で参戦した。
<体制>
キャビン・レーシングチームwithインパル
ドライバー:星野一義
監督 :金子豊
マシン :ローラT91-50/無限(Tカー ローラT90-50/無限)
キャビン・レーシングチームwithヒーローズ
ドライバー:片山右京
監督 :田中弘
マシン :ローラT90-50/DFV(Tカー ローラT91-50/DFV)
<マシン>
今回星野は、ローラT91-50/無限を実戦に投入した。このマシンは今
シーズン開幕戦を戦って以降、Tカーとして使われてきたもの。
前回T91を用いた片山は、このレースでは再びT90を選択した。富士で
のテスト走行の感触がT90の方が優れていたためである。
<公式予選>
秋の深まる富士スピードウェイは、前日までの雨が止み、ドライコンディシ
ョン。気温も18度前後とレーシングカーの走行には最適の条件となった。星野
と片山はともに予選A組からの出走。午前中第1回目のセッションではまず星
野がタイムアタックにかかった。記録は1分16秒974。それを追いかけて片山
がコースイン。彼は進路を塞がれて1分17秒516に留まる。
2セット目のタイヤを用いてのタイムアタックは片山が先手を打った。しか
し彼の記録はまたもや進路を塞がれて1分17秒204と伸び悩む。この記録を見て
星野は2セット目のタイヤを装着してコースイン。1分16秒793へと自分の記録
を書き換えてA組の首位を守った。
しかし、セッション終了直前に中谷選手が星野の記録を上回るタイムをたた
きだしたため、星野は2位、片山は3位へと後退する。
午後のセッションでは気温が低下、コンディションはさらに良くなった。だ
が星野、片山ともにフレッシュタイヤを持たなかったためタイムの更新はでき
なかった。この間、クロスノフ選手が午前中の片山を上回るタイムを記録した
ため、片山の順位は繰り下がる。結局、星野は外側2列目、片山は外側4列目
からのスタートが決まることとなった。
星野一義:1分16秒793 A組2位
「もう、ポイント計算がどうとか言っている状況ではない。だから残りのレー
スはすべて勝つつもりで頑張る。今日はマシンの調子は完璧で、もっとタイム
が縮められるはずだった。けれど、ヘアピンで遅いマシンにひっかかってしま
ったんだ。ポールを取れなかったのは残念だ」
金子豊監督:
「心配していたローラT91の調子が実にいいんです。なにしろ一度使ったタ
イヤを履いてタイムアタックをやり直しても、そこそこのタイムが出るんだか
ら。ひっかかりさえしなければ16秒台の半ばくらいまではいけたと思う。なん
だか怖いくらいに調子がいいよ。」
片山右京:1分17秒204 A組4位
「今日は、タイムアタックをするたびに前のクルマにひっかかった。こんなこ
とは初めてですよ。ここしばらく2列目以降に下がったことはなかったんだけ
れどなあ。もう、ここまで来たら、あれこれ考えずに開き直って明るく戦うし
かありませんね。T90は、富士でテストしたときにT91よりもいくらかいいか
な、と感じたから使っただけ。それほど大きな差ではありません。T91には鈴
鹿のレースに備えてスペシャル・セッティングを施しておきますよ」
田中弘監督:
「ツキがなかった、の一言だね。マシンの調子は非常にいいんです。テストで
T90を走らせたデータでも、今回のコンディションなら16秒台に入る事は実
証されてますから。ただ、こうなってしまったからには、決勝では慌てずにじ
っくり走ることだ」
<決勝レース>
日曜日は早朝から激しく降雨。その中でフリー走行が行なわれたが、霧が出
て視界が悪化したため途中で中断される。
その後天候は回復せず、F3000決勝レースのスタート時刻は繰り下げられて
コンディション好転が待たれた。しかし、雨は降り続いた。延期されたスター
ト時刻が近づき、コンディションを確かめるために10分間のフリー走行が始
まった。
ところが、まもなくメインストレート上でアクシデントが発生した。水しぶ
きの中、星野と西垣内選手のマシンが接触し、2台は激しくクラッシュしてし
まった。
この事故のためフリー走行は赤旗中断され、その後エントラントと主催者側
の話し合いがもたれて決勝レースは中止することが決定した。スケジュールの
関係上代替イベントは行なわれず、第10戦は予選も含めてキャンセルという扱
いになる。
星野一義:
「事故の直後は、身体のあちこちが痛んだけれども、月曜日には傷みもひいて
きた。一応、大事をとって精密検査を受けてもらうつもりだよ。チームには、
次のレースに向けてマシンを準備してくれるよう頼んだ。残りの2戦、頑張る
よ」
金子豊監督:
「ストレートの水に乗って、アクセルを抜いたところに後ろから突っ込まれた
形ですね。星野の身体が無事だったのは幸運でした。マシンは右リヤと左フロ
ントを激しく壊してしまったけれど、なんとか修復できる見込みです。11月初
めのテストに向けて、作業を進めています」
片山右京:
「フリー走行にコースインしたとき、確かに雨は一時的に小降りにはなってい
た。でも、ガスも出てきていたし、決勝レースができるコンディションではな
かった。前がなにも見えないんですから。ぼくも前のマシンのウィングだけを
見て走っていた。赤旗だって、全然見えなかったくらいなんですよ。1台だけ
で走るなら、走れないことはなかった。でも、28台で決勝レースを戦うこと
は絶対に不可能。雨の中来てくれたお客さんには、申し訳ないけれどももっと
早くに中止の決断がなされるべきだったと思います。これじゃ、星野さんがか
わいそうですよね。シリーズの有利不利はまだわかりません。残り2戦、僕が
リタイヤしちゃったら、どうにもならないんだから」
田中弘監督:
「とても決勝レースはできないコンディションだった。マシンは、朝走ったと
きのデータを考えてセッティングを煮つめてあったけれど、もしこのままレー
スを決行するならば状況によってはレースを辞退するつもりだった。フリー走
行だけは、とにかく走るだけ走ってみよう、とコースに出たけれどね。今度の
鈴鹿では、誰も追いつけない速さをお見せしますよ」
今回のレースの中止決定により、’91年全日本F3000選手権は全10戦で
行われることになった(残りレースは第11戦・鈴鹿と11月30に延期開催され
る第8戦・富士)。これに伴い、有効ポイントは上位7レースの合計となる。
そしてシリーズチャンピオン争いはポイントリーダーの片山と、星野、小河
選手、チーバー選手、中谷選手の5人に絞られた。片山は次の鈴鹿で優勝すれ
ば、他の選手の成績に関係なく、その時点でチャンピオンを決定する。
**CABIN Racing Team Office/寺倉茂雄**
1991年10月28日
-1991年全日本F3000選手権シリーズ第10戦-
悪天候によって決勝レースは中止
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今回、鈴鹿で今期2勝目を挙げた25番ロス・チーバー。その結果、シリーズポイン
トが18点となり、ランキング4位に浮上。残り3レースでの成績如何によってはチャ
ンピオン獲得の可能性が出てきた。マシンの調子もよく、優勝へ向けて万全の体制でこ
のレースに臨んだのである。
[10月26日:予選]またも台風の余波で、秋雨前線が刺激され予選日の天候はすで
に曇り空。そして、日曜日の決勝は雨になることが予想された。しかし予選は、ドライ
コンディションの中で行うことができた。予選B組からの出走となったロス・チーバー
は、1回目のセッションで1分16秒630のベストタイムを出し、A、B両クラスを
通じてのトップに立った。しかもこのタイムは、従来のコースレコード1分16秒66
3を破る好タイムであった。午後に行われた2回目の予選でもチーバーのタイムを破る
ドライバーは出なかったが、チーバーは再度タイムアタックを行い、自己のタイムをさ
らに上回る1分16秒316をマーク。ポールポジションを確固たるものとしたのであ
った。
[10月27日:決勝]前夜から降り始めた雨によって、コース上は雨水で溢れかえっ
ていた。早朝行われたウォーミングアップ走行では、ほとんどのマシンが2分のラップ
タイムを切ることができず、途中で赤旗が出され、走行が中止となるほどだった。その
後も雨は降り続き、時折霧も出てくる。天候が好転することに期待を掛け、タイムスケ
ジュールは延ばされた。そして午後2時25分から10分間、決勝レーススタート前の
ウォーミングアップ走行が行われたが、ここで、星野一義選手のマシンに西垣内正義選
手のマシンがストレートで追突する事故が起こり、2台とも大破する。このコンディシ
ョンで決勝レースを行うのは危険との判断で、主催者は決勝レースの中止を決定した。
●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheever)
主催者の判断は正しいものだったと思う。その決断に感謝したい。我々はスポーツマ
ンとして常に安全を第一に考えなければならない。何も増してそれが優先されるべきだ
。個人的には、自分のチャンピオンシップの可能性を考えると、残りが2レースとなっ
た今、タイトル獲得の可能性が苦しくなったと言わざるを得ない。今回もポールポジシ
ョンが取れたわけだし、マシンセッティングはかなり順調にきていて、微調整をするだ
けで良い結果が出るようになっている。またチームとコミュニケーションがうまくとれ
て、とても気持ちよく仕事をすることができているんだ。いずれにしても、残り2レー
スを全力で戦うよ。
●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma)
僕らとして、もちろんレースはやりたかったですよ。でも、この天候じゃ仕方ないで
すよね。雨ばかりでなく、霧も出てきたようですし。また、朝からの雨でコースサイド
にも水が一杯溜まっていて、例えば雨が小振りになったとしても、コース上の水は簡単
には捌けなかったでしょうね。とにかく残り2戦、優勝を目指して頑張りますので、応
援をよろしくお願いいたします。
レースデータ
●開催日/10月26日(予選)~27日(決勝)
●開催地/富士スピードウエイ(静岡県):1周4.470㎞
●主催者/富士スピードウエイ株式会社、FISCOクラブ、ビクトリーサークルクラブ●観客数/予選日:2400人/決勝日:68900人
●天 候/予選日:曇り、15℃/決勝日:雨、16℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年9月30日
-1991年全日本F3000選手権シリーズ第9戦-
91ミリオンカードカップレースROUND3鈴鹿
会心のスタートで今季2勝目を獲得
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富士スピードウエイで開催予定でありながら台風で延期となった第8戦の決勝レース
は、11月30日(土)に行われることが決定。その際のスターティンググリッドは、
すでに行われた予選結果の順となる。富士で予選トップタイムの感触をつかんでいた2
5番ロス・チーバーは、第9戦のここ鈴鹿でも、そのコンディションを保ち臨んだので
あった。
[9月28日:予選]台風19号が夜のうちに通過し、鈴鹿は台風一過の晴れとなっ
た。コースコンディションはドライ、風はやや強くストレートで追い風となっている。
今回予選A組で出走となったロス・チーバーは、まず1回目の予選で他のドライバーの
タイムアタックの様子をじっくり確認後、おもむろにコースイン。1分47秒833の
ベストタイムを出した。その落ちついた態度には、この予選に対する余裕が感じられた
。しかし、続く予選B組で出走の片山右京選手がチーバーのタイムを上回る1分46秒
398のタイムを出したのであった。午後、2回目の予選で2セット目のタイヤを使っ
たチーバーは、午前中の自己タイムを縮める1分46秒655を記録したたが、わずか
に片山選手に及ばなかった。「シケインでシフトミスがなければ45秒台は出た」とピ
ットに戻るなり悔しさを隠せなかった。ポールポジションは逃すことにはなったが、そ
の後予選終了までA組トップの座を譲ることなくフロントローのスターティンググリッ
ドからの決勝レースを迎えることになった。
[9月29日:決勝]朝のフリー走行ではベストラップタイム1分50秒265と、
13番手に止まったロス・チーバー。決勝レースへ向けてのセッティングをトライした
が、満足すべき結果が得られなかった。そして、レーススタート前に設けられたわずか
な時間のウォーミングアップ走行で、リヤウイングのフラップを1ノッチ下げ、たスト
レート重視のセッティングで決勝に臨む決断を下した。朝は「満タン時は辛いので10
周を過ぎてから追いかけるよ」とチーバー。しかし、セッティングが最後まで決まらな
い苛立ちが、スタート時にポールポジションの片山選手を抜くことに最大の狙いへつな
がった。満を持して臨んだそのスタートで、中谷選手と接触しながらも片山選手を抜き
、トップに立ったのである。一時はテール・トゥ・ノーズの状況まで片山選手が迫って
きたが、チーバーは終始トップのポジションを守り抜き、今期勝目を挙げたのであった
。これでシリーズポイントでも4位に上がったのである。
ドライバー&チーム監督コメント
●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheever)
クリーンスタートをきることができた。コーナリングでのマシンバランスは今ひとつ
だったけれど、ストレート重視のセッティングが効果を発揮した。トップに立ってから
は、菅生の時のように自分の気持ちをコントロールし、クールに走ることを心掛けた。
決してやさしいレースではなかったけれど、メカニック達とセッティングを積み重ねて
きた甲斐があって嬉しい。
●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma)
片山選手とはセッティングの違いで、向こうはコーナー重視で、こちらはストレート
重視ということで、レース展開がどうなっていくのかとヒヤヒヤしました。ストレート
重視のセッティングは、実際にレースを走るドライバーの判断に任せました。富士での
セッティングはかなり良い感触が得られていたのですが、鈴鹿についてはまだ不安な部
分もあったので、これで鈴鹿のセッティングも方向性を見いだすことができました。残
りのレースは、鈴鹿と富士の2ヶ所だけとなるので、今回同様、良い結果が残せるよう
に頑張りたいと思います。
レースデーター
●開催日/9月28日(予選)~29日(決勝)
●開催地/鈴鹿サーキット(三重県):1周5.86403㎞
●主催者/株式会社鈴鹿サーキットランド、SMSC
●観客数/予選日:11,000人/決勝日:48,000人
●天 候/予選日:晴れ、気温27℃/決勝日:曇り、気温23℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年9月9日
-1991年全日本F3000選手権シリーズ第8戦-
Noppon Shinpan SUPER CUP Rd.4 FUJI CHAMPIONS
台風の影響でレースは延期?
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前回、同じ富士スピードウエイで行われた第7戦では、2位を走りながらもエンジン
トラブルでリタイアとなった25番ロス・チーバー。チームでは、マシンセッティング
をさらに煮詰めてこのレースに万全の体制で臨んだ。
[9月7日:予選]台風15号が接近中だが、予選は好天の下、ドライコンディション
で行われた。しかも気温は28℃にまで上がり、残暑の中でのタイムアタックとなった。
今回ロスは、予選B組で出走。午前中に行われた1回目の予選では1分17秒850の
タイムでB組2番手のポジションを得た。午後はさらにタイムアップすべく、チームで
はマシンセッティングに手を加え、その結果「午前中よりマシンの調子は良くなった」
とロスは話す。予選時間終了間際のタイムアタックで1分17秒532へとタイムアッ
プを果たしたが、2回目のセッションが始まってから富士スピードウエイの長いストレ
ート区間が向かい風となり、「トップスピードで3㎞/hのロスになった」とロス。わ
ずか0.012秒クラストップの片山右京選手におよばず、B組2番手のまま、総合の
予選順位は4位。前回と同様2列目アウト側のスターティンググリッドが決まった。
[9月8日:決勝]台風の接近にともない富士スピードウエイは前夜からの雨が朝も
降り続いていた。コース上は雨水で溢れ、所々に水溜まりができていた。前日のうちに
台風直撃に備え、その前日にレースが進行できるよう主催者によってタイムスケジュー
ルの変更が行われていたが、その努力の甲斐なく、朝からF3000の走行には危険なコンデ
ィションとなっていた。そのため、7時44分に決勝レースの中止が決定された。今回
のレースは、12月1日に開催予定のユーロマカオF3リーグの予選日となる11月3
0日開催を目指し、JAF等との調整が行われることになった。
ドライバー&チーム監督コメント
●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheever)
マシンはずっと進歩してきているし、昨日の予選も2回目のセッションではかなり良い
状態だったんだ。ただ、ストレートで向かい風だったから、あとわずかの差でポールポ
ジションを逃がした。とても悔しかったよ。今日は、この雨じゃしょうがない。次のチ
ャンスにまた頑張るだけだ。
●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma)
これだけ雨が降っているとクラッシュするクルマも多いでしょうし、危険ですよね。走
り出すと前のクルマが跳ね上げる水飛沫が霧のようになって、後続車は視界が利かなく
なりますから、もしレースをやったとしたらかなり荒れてたでしょう。レースは中止と
なりましたが、チャンピオンシップの掛かったレースとして12月に延期されて開催さ
れるかもしれませんし、その時は今回の予選順位が有効となりますので、まだまだ勝負
はこれからと言えるでしょう。
レースデーター
●開催日/9月7日(予選)~8日(決勝)
●開催地/富士スピードウエイ(静岡県):1周4.470㎞
●主催者/ビクトリサークルクラブ(VICIC)、富士スピードウエイ
FISCOクラブ
●観客数/決勝日:公式発表なし
●天 候/予選日:晴れ、気温28℃/決勝日:雨、気温22℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年8月12日
-1991年全日本F3000選手権シリーズ第7戦-
Noppon Shinpan SUPER CUP Rd.3 FUJI CHAMPIONS
エンジントラブルで無念のリタイア
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前半戦の生みの苦しみから一転してポール・トゥ・ウインを成し遂げた前回の菅生。そ
の後、わずか2週間のインターバルで迎えた第7戦は、25番ロス・チーバーの乗るマ
シン、レイナードのストレートスピードを活かすことのできる富士スピードウエイが舞
台となる。再び上位入賞でシリーズポイントを稼ぎ、チャンピオン争いに加わりたいと
ころだ。
[8月10日:予選]天候は曇り。そして午後には雨が降り出す可能性もある空模様
である。気温は23℃と、予想された真夏の暑さとは裏腹のコンディションでの予選と
なった。予選を控え、マシンセッティングをさらに進めるため、チームでは急遽新しい
ダンパーを採用する事にした。新しいダンパーを使っての走行はこの予選がぶっつけ本
番となる。それでも常にアグレッシブな走りを見せるチーバーは、果敢に富士のコース
をせめた。しかし、1セット目の予選用タイヤでタイムアタック中、二度スピンをして
タイヤにフラットスポットができてしまった。そこで、2セット目の予選用タイヤに交
換し、コースイン。1分17秒425のタイムで予選A組2番手のポジションを獲得し
た。「1分16秒台を狙っていたので残念」とチーバー。午後は予想に反して雨とはな
らず、再度タイムアタックを行ったが、午前中に一度使ったタイヤではタイムアップな
らず。総合予選4位のポジションが決まった。
[8月11日:決勝]朝のウォーミングアップ走行は、1分19秒869で15番の
タイムであった。しかし、決勝レースでのペースは、このセッションでトップタイムを
出した松本選手の18秒台に入るとはとうてい考えられない。ロス・チーバーとチーム
スタッフは、他のタイムに惑わされることなく、決勝レースへ向けてセッティングの詰
めを着実に行ったのである。決勝レースのスタートでチーバーは素晴らしいダッシュを
見せた。フロントローからトップにたった星野選手続く2番手のポジションを手にいれ
たのである。逃げに掛かる星野選手を必死で追うチーバー。しかしこの日の星野選手の
マシンは、チーバーのレイナードよりわずかに速かった。ふたりの間隔が徐々に開き始
めていた。それでもレース後半へかけて、タイヤのグリップダウンを考えるとまだチャ
ンスは残されたいるだろう。当面は、2位を死守するチーバーだったが、9周目にエン
ジントラブルで突如リタイアすることになった。
ドライバー&チーム監督コメント
●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheever)
エンジンが止まる少し前からミスファイアが出始めていた。マシンセッティングの方は
まあまあで、ガソリンが減ってくる後半になんとか勝負を掛けようと思っていたが、エ
ンジントラブルでは成す術もなかった。
●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma)
前回の菅生で優勝できたように、このところマシンの仕上がり具合が良くなってきてた
ので残念でした。他のチームでも、今日はエンジン不調のマシンがあったようですね。
2位を走っていただけに、アンラッキーだったといえるでしょう。でも、マシンの調子
自体はこのところ悪くないので、また次のレースでロスは良い走りを見せてくれると思
います。
頑張りますから、これからも応援してください。
レースデーター
●開催日/8月10日(予選)~11日(決勝)
●開催地/富士スピードウエイ(静岡県):1周4.470㎞
●主催者/ロードランナーレーシングクラブ(RRC)、日刊スポーツ新聞社
●観客数/決勝日:64500人
●天 候/予選日:曇り/決勝日:曇り、気温26℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年7月29日
-1991年全日本F3000選手権シリーズ第6戦-
Noppon Shinpan SUPER CUP Rd.2 SUGO INTER FORMULA
念願のポール・トゥ・ウイン達成
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F3000デビューの年に予選4位、翌88年にはポールポジションを獲得。89年も
予選2位でフロントローに着けるなど、この菅生のコースでは常に速さをアピールして
きた25番のロス・チーバー。後半戦への弾みをつける意味でも、ここ菅生での一戦が
重要な意味を持つことになった。
[7月27日:予選]約2ヶ月のインターバルをおいてのF3000第6戦。菅生で
の予選日、空は薄い雲に覆われていたが、気温はジリジリと上昇していた。今回、ロス
・チーバーは、予選A組での出走となった。このレースへ向けて満を持して臨んだ彼の
マシンは、チームによってソフトコンパウンドを使った予選用タイヤの為のスペシャル
セッティングが施されている。そしてチーバーは1分9秒849のタイムを出す。これ
は従来のコースレコード1分9秒904を上回っていた。午後からは、さらに気温が上
昇するのが予想され、第1セッションで2セット目の予選タイヤを使用することに決め
、再度タイムアタックに出た。チームの期待に応えるべく1分9秒658を出したので
あった。午後に行われた第2セッションでは、予想通り気温が上がり、タイムアップす
るにはコンディションが悪く、チーバーのこのタイムがポールポジションを決めた。
[7月28日:決勝]決勝日は朝から好天に恵まれた。前日の第2セッションではダ
ンパーのセッティングを変更して、良いフィーリングを得たのでそのまま決勝日の朝に
行われるウォーミングアップ走行に出た。1分13秒537がベストラップタイムの1
2番手に留まったが、しかしこの間、チームではチーバーからのコメントを元に、セッ
ティングの最後の煮詰めを精力的に行っていたのであった。午後2時前、真夏の太陽が
照り付ける炎天下で54周の決勝レースがスタート。コースを1周する間に2番手の服
部選手に続いてダニエルソン選手、さらにシューマッハ選手らの追撃をチーバーは受け
たが、服部選手はインフィールドでは速いが最終コーナー立ち上がりが遅いため、唯一
のパスポイントである第1コーナーでチーバーをパスすることはないとチームでは余裕
でレースを静観。そして、最後までトップの座を譲ることなく、今期初優勝をポール・
トィ・ウインの完全勝利で飾ったのであった。
ドライバー&チーム監督コメント
●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheever)
今回もチームのみんなが良い仕事をしてくれた。美祢では勝てるレースを自分のミス
で失っているので、レースは長いと自分で言い聞かせるとともに、コースコンディショ
ンの変化に合わせたドライビングを心掛けるようにした。また、気温が高かったので、
タイヤに負担をかけないよう、70%の力でスムーズなドライビングを心掛けた。そう
いう走りができるだけの余裕が、今回はマシンにもあった。優勝ができて本当にハッピ
ーだ。生涯で忘れることのできない、素晴らしい一日になった。
●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma)
今日はドライバーが本当に頑張ってくれました。また、以前から話していた通り、レ
ースを消化してくるにしたがってデータが揃い始め、マシンのセッティングが煮詰まり
出していったので、いつかは結果に結びつくときがくるとは思っていました。まず、ロ
スは予選用のタイヤを使って1周に全力を傾けることが上手だと、改めて思いましたね
。そして決勝レースでは、ちょっとキャンブル的にセッティングをトライした部分もあ
ったんですが、それも上手くいきました。この優勝をきかっけに、後半戦で好結果が続
くよう頑張りたいと思います。
レースデーター
●開催日/7月27日(予選)~28日(決勝)
●開催地/スポーツランド菅生(宮城県):1周3.704256㎞
●主催者/ビクトリーサークルクラブ、奥州ビクトリーサークルクラブ、
SUGOスポーツクラブ、東日本放送
●観客数/予選日:8500人/決勝日:49100人
●天 候/予選日:曇り後晴れ/決勝日:晴れ時々曇り、気温29.5℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年5月27日
-1991年全日本F3000選手権シリーズ第5戦-
ベ ス ト ラ ッ プ を マ ー ク す る も
バ ッ テ リ ー ト ラ ブ ル で 1 1 位
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開幕戦以来、3回のリタイアを含め、良い結果を出せずにいる25番ロス・チーバー。全
11戦で争われるシリーズも中盤戦を迎えた。ここまで不運もあったが、すでに手に入れ
ている速さをいかにして結果に結び付けるかが問われることになった。今までの無念を
、この第5戦で晴らしたいところ。
[5月25日:予選]朝のうち雨に見舞われた鈴鹿地方も、F3000の予選が開始となる
頃には雨が上がり、2回目の予選が行われた午後には、路面コンディションはドライと
なり、スリックタイヤが使える状況となった。今回、予選A組での走行となったロス・
チーバーは、1回目の予選を15番手のタイム(1分57秒074)で終える。しかしこれは
、午後の天候回復を見越して、予選専用のスリックタイヤを使わなかったため。その予
想通り、午後の路面状態はドライとなった。2セットの予選用タイヤを使ってタイムア
タックに出たチーバー。ところが午後は路面状態が悪く、オーバーステアに苦しめられ
た。高速コーナーでカウンターステアを当てながら走らなければならなかったチーバー
は、1分48秒347のタイムに止まり、10番手のスターティンググリッドが決まった。
[5月26日:決勝]恒例のモーニングプラクティスでは、21番手1分52秒339のラッ
プタイムに止まったロス・チーバー。「ハンドリングが今ひとつ決まらない」とひと言
。朝から照りつける太陽は、気温を26℃まで上昇させ、路面温度も40℃に達した。決勝
レースがスタートして11番手のポジションに着けたチーバーは、エンジンがバラつき、
辛抱のレースを強いられていた。後ろからは、関谷選手、ダニエルソン選手が迫ってく
る。しかも、やがてペースが落ちてきてしまった。そして13周目に入るところで緊急の
ピットイン。一度はマシンを降り掛けたチーバーだったが、バッテリートラブルの修復
が終わると、再びコースへ復帰し、レース中のベストラップタイム、1分51秒002をマ
ーク。11位で完走を果たした。これでシーズンも半分を消化することになった。残り6
レースをしぶとく戦うことによって、後半戦で好結果に結び付けたいところだ。
ド ラ イ バ ー & チ ー ム 監 督 コ メ ン ト
●ドライバー/ロス・チーバー(RossCheever)
金曜日の練習中にエンジントラブルが出てしまい、しかもその午後には雨が降り始めて
セッティングを詰めることができないままに予選を走らなければならなかった。しかも
このマシンでこれほど暑い鈴鹿を走るのは初めてのこと。満足なレースを戦えなくて残
念だ。ただ、この気候に合わせたセッティングが今回はうまくいかなかっただけで、マ
シンの状態は基本的に悪くはない。ファステストラップが取れたのが、せめてもの救い
だろう。皆に喜んで貰える結果を早く残したい。
●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma)
今回のレースでは、事前テストでの良さをひとつも出すことができませんでした。この
気温の高さも影響しました。バッテリートラブルは、前回のレース前のテストから使い
始めたコンピュータシステムが電気を食い過ぎたようなんです。次の菅生までにはその
辺りも十分にテストして臨みたいと思います。レースは絶対に諦めたらいけませんから
、粘り強くこれからも頑張りますので、応援してください。
レースデータ
●開催日/5月25日(予選)~26日(決勝)
●開催地/鈴鹿サーキット(三重県):1周5.85943km
●主催者/?鈴鹿サーキットランド、鈴鹿モータースポーツクラブ
●観客数/予選日:16000人/決勝日:63000人
●天 候/予選日:雨のち曇り/決勝日:晴れ、気温26.4℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年5月13日
1991年全日本F3000選手権シリーズ第4戦
西日本オールスターレース
雨の中、トップを快走するが痛恨のスピン
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シリーズ第4戦は、シーズンオフの間にコースレイアウトが一新された美祢サーキット
(旧西日本サーキット)でのレース。25番ロス・チーバーはこのコースのファーストイ
ンプレッションを「多くのドライバーが嫌いだって言ってるみたいだけど、僕は嫌いで
はない。チャレンジングなコースだし。ただ、もっとバラエティに富んだコースだとい
いね」と話した。
[5月11日:予選]前日までの好天とはうって変わり、朝から曇り空。山口地方を覆
っていた高気圧が東に移動し、天気は下り坂。午前中のセッションで確実にタイムを出
しておく必要がある。ロス・チーバーは予選B組で出走し、たった1回のフライングラ
ップで1分13秒232のベストタイムをマークした。「セッティングは完璧ではないが、
コンディションはまあまあ。ここはローラ向きのコースだけど、そこでトップタイムを
マークできたんだから悪くない」と、明るい表情。雨が心配された午後のセッションも
天気は崩れず、ドライコンディションでの走行となった。気温がやや下がり、タイムア
ップを狙えるコンディションとなったが、チーバーが走るB組の走行時間は路面コンデ
ィションが悪化し「タイヤが全然グリップしないんだ!」と、このセッションのベスト
は1分13秒685に止まる。予選B組のトップは守ったが、ポールポジションは予選A組
の中谷明彦選手(1分13秒032)に決まった。
[5月12日:決勝]天候は予報通り朝から雨。新コースとなって初めてのウェットコ
ンディションだ。朝のウォーミングアップ走行を終えロス・チーバーは、「調子は悪く
はない。コースはちょっと危険だけど、問題はない」。そして、決勝レースへ向けてコ
ンセントレイションを高めていった。決勝レーススタートを迎え、一時的に上がってい
た雨が再び降り始め、今後のコースコンディションの読みを難しくする。チームは、次
第に天候が回復に向かうと判断し、浅い溝のレインタイアでレースに臨むことを決めた
。抜群のスタートを見せたチーバーは、トップに立つ。しかし、後方から追い上げてき
たエディ・アーヴァイン選手のタイアは溝が深く、序盤にチーバーをかわしてトップに
立った。やがて路面コンディションが良くなってくると、チーバーの追い上げが始まる
。そして勢い余ったアーヴァイン選手がスピンする間に、かわして再びトップに立った
のだ。ところが、まだ滑りやすい路面に足をすくわれ、26周目にチーバーもスピン。
コースアウトしてリタイアとなった。
ド ラ イ バ ー & チ ー ム 監 督 コ メ ン ト
●ドライバー/ロス・チーバー(RossCheever)
ゴメンナサイ。僕のミスです。勝てるレースを失って残念。後は、何を言って言い
訳になってしまう。マシンの状態はどんどん良くなっているので、次のレースを見て
いてください。
●チーム監督/本間 勝久(Katsuhisa Honma)
タイアの選択は間違っていなかったと思います。ロスは調子を上げていただけ に、
残念な結果です。とくにレース後半での攻防は、我々の選んだタイアであ ればもっと
速いペースで走れたはずなので、惜しいですね。タラ、レバ、とい った話をしても仕
方がないので、次の鈴鹿こそ結果を残したいと思っています。 幸い次の鈴鹿でのテス
トでは良いデータが得られているので、期待してもらえ ると思います。マシンは順調
に仕上がってきているので、なんとか結果が欲し いですね。
レ ー ス デ ー タ
●開催日/5月11日(予選)~12日(決勝)
●開催地/美祢サーキット(山口県):1周3.238978km
●主催者/MINEサーキット、ビクトリーサークルクラブ、
あつモータースポーツクラブ
●観客数/予選日:14500人/決勝日:55400人
●天 候/予選日:曇り/決勝日:雨、気温16℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年4月15日
1991年全日本F3000選手権シリーズ第3戦
CABINインターナショナルフォーミュラカップ
激 し い 追 い 上 げ に 本 領 を 発 揮
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開幕戦からの2レースを不本意なリタイヤで終えた25番ロス・チーバーだった。しかし
、気分も新たに今回のレースを迎えたいところ。レースウィークの4月12日は、丁度
チーバーの誕生日。心機一転をはかるには良いタイミングだった。「これで27歳にな
ったわけだけど、22歳っていうことにしておいてよ」と、おどけてみせた。
[4月13日:予選]今にも雨が降り出しそうな空模様。湿度は92%に上がっていた
。各チームとも空を睨みながらの予選となった。午後にも2回目の予選が予定されてい
るが、このセッションでタイムアタックをするべきだろう。そこで、使用が許されてい
る予選用タイヤ2セットをこのセッションで使い切ってしまうことにした。そして2セ
ット目のタイヤで1分17秒336を出し、予選A組3番手、総合で5位を得た。従来のコ
ースレコード(1分17秒220)更新にわずかに及ばなかったが、91年型のニューマシン
の中では最速タイムを出している。「僕より速いドライバーは皆、去年走り込んでセッ
ティングの煮詰まったマシンに乗っている。まだセッティングが完璧でない状況ではベ
ストな走りだった」と、チーバーは冷静に予選結果を分析した。予選終了後、突然チー
ムに誕生パーティーを開いて貰い、「五月人形」をプレゼントされたチーバーはさらに
決勝に意欲を燃していた。
[4月14日:決勝]恒例、朝に行われるウォーミングアップ走行は、発生した霧のた
めに中止となった。その代わりとして、決勝レース前の昼に20分間の走行時間が設けら
れた。レースセッティングで走るチーバーは、1分20秒128の自己ベストタイム(7番
手)を出す。決勝レースのスタート前に、最終チェックの走行が5分間行われるが、こ
こでチーバーのマシンからオイル漏れが発見された。メカニック達がマシンを囲み、緊
急修理が行われるが、時間切れで正規のスターティンググリッドには着けず、ピットス
タートとなってしまった。不運なスタートとなったが、それに思い悩んでいる暇はない
。レースが始まるとチーバーは猛然と追い上げを開始した。そして5番目のベストラッ
プタイム(1分19秒800)をマークし、12位でゴールを迎えたのであった。チーバーの
走りは、チームスタッフの拍手で迎えられた。
ド ラ イ バ ー & チ ー ム 監 督 コ メ ン ト
●ドライバー/ロス・チーバー(RossCheever)
トラブルでグリッドに着けなくて残念だった。ストレートでのスピードは速か った
が、フロントタイヤのグリップが少し足りなかった。レース途中からリア ブレーキに
トラブルが発生し、スピンをしてしまった。91年型のレイナードは ハイポテンサシャ
ルを持っていると思う。もっとテスト走行の時間が欲しい。 そうすれば、もっといい
レースを見せることができると思う。
●チーム監督/本間勝久(Katsuhisa Honma)
オイルラインのゴムのジョイントの部分がマフラーに触れたようで、そこから 割れ
てオイル漏れが起きてしまったんです。今までまったく無かったことで、 何かのはず
みでオイルラインがズレてしまったのでしょう。残念なレースにな ってしまいました
が、スタートしてからロスは頑張ったと思います。優勝した 星野選手の0.23秒落ちの
タイムで走りましたからね。まだシーズンも前半。セ ッティングは進んできているの
で、これからを見ていてください。
レ ー ス デ ー タ
●開催日/4月13日(予選)~14日(決勝)
●開催地/富士スピードウェイ(静岡県):1周 4.470km
●主催者/ビクトリーサークルクラブ、テレビ朝日、日刊スポーツ新聞社
●観客数/予選日:15700人/決勝日:65300人
●天 候/予選日:曇り後雨/決勝日:曇り、気温20℃、路面温度22℃
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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1991年3月25日
1991年全日本F3000選手権シリーズ第2戦
全日本F3000選手権レース in AUTO POLIS
ス タ ー ト 直 後 の 接 触 で 無 念 の リ タ イ ア
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開幕戦の鈴鹿では、オープニングラップでの接触、そして数周でリタイアで終わった25
番ロス・チーバーだったが、第2戦、すべてのドライバーにとって初めてのコースとな
るオートポリスへは、すっかり気持ちを切り替えてのサーキット入りとなった。予選日
の朝「寒いね」と言いつつも、「走り始めれば暖かくなるよ。調子はいい」と元気な表
情。
「3月23日:予選」午前中に行われる予選1回目は、前日までの雨の影響でコース上
はウェットコンディション。途中1コーナーでスピンを喫したが予選A組3番手のタイ
ム(1分41秒806)をマークした。午後は曇り空ながらコンディションはドライとなった
。ここで、予選用タイヤを2セット使う。1セット目は路面コンディションとマシンと
のマッチングが良かったが、「朝スピンしているから確実に80%の走りで走った」とチ
ーバー2セット目にかけるが気象状況の微妙な変化でハンドリングが変わってしまった
。「1セット目で100%の走りをしていればポールタイムを出せたと思う。マシンはわ
ずかな状況変化でハンドリングを変えるけれど、セッティングは良い方向に向かってい
るから明日の決勝レースは期待できると思う」と、レースに望みをかけるチーバー。1
分32秒052のタイムで総合8位のグリッドが決まった。
「3月24日:決勝」朝のウォーミングアップ走行では星野一義選手に次ぐ2番手のラ
ップタイム(1分33秒234)をマークしたロス・チーバー。レース用のマシンセッティン
グは良い状態であることが確認された。今日は、これまでとうって変わって好天に恵ま
れ、絶好のレース日よりとなった。スタート時点で気温は16℃、路面温度は32℃までは
ね上がった。路面から陽炎が立ちのぼる中、スタートが切られようとしたとき、グリッ
ド後方のマシンがエンジンストップ。スタートのやり直しとなる。約45分遅れで再スタ
ート。チーバーは8番目のグリッドからジャンプアップし、4番手につける。ところが
、そこで片山右京選手との競り合いの中で接触、タイヤがパンクしてピットへ戻ること
もできずにリタイアとなった。こうして1周することもできずに第2戦は幕を閉じたの
であった。結果としてリタイアとなったが、予選/決勝を通じてマシンの調子も良く、
次回、4月13~14日富士スピードウェイでの全日本フォーミュラ3000選手権シリー
ズ第3戦にご期待ください。
ド ラ イ バ ー & チ ー ム 監 督 コ メ ン ト
●ドライバー/ロス・チーバー(Ross Cheever)
再スタートの出来は抜群に良かった。4番手につけることができたからね。右 京選
手が行く手を塞いだから接触してしまい、左のタイヤがパンクしてしまっ た。残念だ
が、今回はそれだけしか話すことはない。
●チーム監督/本間勝久(Katsuhisa Honma)
予選からマシンのバランスは良かったうえに、決勝日朝のウォーミングアップ でも
良いタイムが出ていたので、期待していただけにとても残念でした。ピッ トまで戻っ
てこようとしたらしいですけど、タイヤがパンクしてしまったので 無理だったようで
す。スプリントレースでのピットインは、致命的ですが、完 走することも意義のある
ことですから。このレースの前に行った富士スピード ウェイでのテストでは良い結果
が出ているので、次のレースで頑張ります。
レ ー ス デ ー タ
●開催日/3月23日(予選)~24日(決勝)
●開催地/オートポリス(大分県):1周 4.674km
●主催者/ジュピターレーシング&スポーツカークラブ、(株)日本オートポリス
●観客数/予選日:6400人/決勝日:73000人
●天 候/予選日:曇り/決勝日:晴れ、気温16℃、湿度50%
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提 供 プロミス&レイナードレーシング事務局
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トム・ウォーキンショー・レーシング(TWR)は、SWCオートポリスに参戦し、
2、3位を得たジャガーXJR-14をそのまま日本に残し、11月2~3日菅生で
行われる全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権(JSPC)最終戦に2カーエ
ントリーする模様。
ドライバーは、1台がジャガーでJSPCを戦うマルティニ/クロスノフ。そして、
もう1台はSWCチャンピオンのT.ファビ/ブラバムとなるようだ。
日産、トヨタが熾烈なチャンピオン争いを繰り広げるJSPC。ジャガーの参戦で
一波瀾起こることは間違いないだろう。
また、SWCのチャンピオンカーがSWCの倍近い500マイル(約800キロ)
をどう走るのか。そして国内マシンとの争いも見逃せないところだ。
キタジ(北島滋穂/MGG02472)
本日、行われる予定だった富士スピードウェイのF3000第10戦は、決勝
レース前のフリー走行で、ストレートをスロー走行中の星野一義のマシンに、全
開で走ってきた西垣内正義のマシンが衝突。星野のマシンはリヤエンドを大破し
てストップ。赤旗中断となり、ドライバー、チーム関係者と主催者が協議の結果、
レースは中止となった。
星野と西垣内のチーム監督同士がにらみ合っているという不穏な情報もFM放
送で流れていたとのこと。
なお、細田さんがリポートしてくれているように、チケットは11月30日の
第8戦振り替えレースに有効となるとのこと。
山川さんからの電話リポート
RIJ-すがやみつる FMOTOR4 Group Manager (SDI00104)
本日FISCOで行なわれる予定だったF3000第10戦は雨のため中止となった。
スケジュールを遅らせ、サポートレースを先に行なって様子を見たが、結局
ドシャ降りの雨は止まず、午後3時過ぎに中止が決定された。
なお、レースは延期されずに中止で、チケットは雨で延期された第8戦(11月30日・
FISCO)に有効とのこと。以上、現地からの電話レポートでした。
雨の中、富士スピードウェイではフォーミュラ・ミラージュ、JSSまでのレー
スが終了。フォーミュラ・ミラージュは12周、赤旗終了。JSSはクラッシュの
相次ぐ中、最後まで行われた。(1位:土屋、2位:川合、3位:都平)
F3000は、予定を遅らせ、午後2時50分からフリー走行を行い、決勝レー
スができるかどうかの様子を見ることになった。F3000が最後のレースに変更
され、サポートレースが先に行われる。
FMOTOR4・山川サブSysOpからの電話リポート
RIJ-すがやみつる FMOTOR4 Group Manager (SDI00104)
富士スピードウェイは現在雨が降っています。
しかしこちらのタイムスケジュールは、今のところ予定通り進行される方針だ
そうです。
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
日本信販スーパーカップ F3000 -RIJ-(1991-10-26) Stating Grid
For All Japan F3000 Championship Rd.10 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver-------------- Car --------------- Best-LapT -Behind -km/h--
1 25 R.チーバー Reynard 91D Mugen BS R1'16.316 210.860
2 99 中谷 明彦 Lola T91/50 Mugen BS 1'16.744 0.428 209.684
3 10 V.バイドラー Lola T91/50 Mugen BS 1'16.894 0.578 209.275
4 1 星野 一義 Lola T90/50 Mugen BS 1'16.793 0.477 209.550
5 21 小河 等 Lola T90/50 Mugen BS 1'17.291 0.975 208.200
6 35 J.クロスノフ Lola T91/50 Mugen DL 1'17.072 0.756 208.792
7 98 服部 尚貴 Lola T90/50 Mugen BS 1'17.309 0.993 208.152
8 3 片山 右京 Lola T91/50 DFV BS 1'17.204 0.888 208.435
9 57 P.カルカッシ Lola T90/50 Mugen DL 1'17.394 1.078 207.923
10 9 T.ダニエルソン Lola T91/50 Mugen BS 1'17.252 0.936 208.305
11 34 M.マルティニ Lola T91/50 Mugen DL 1'17.751 1.435 206.968
12 12 黒沢 琢弥 Ralt RT23 Mugen BS 1'17.325 1.009 208.109
13 24 J.ハーバート Ralt RT23 Mugen BS 1'17.782 1.466 206.886
14 5 長谷見 昌弘 Lola T91/50 Mugen DL 1'17.366 1.050 207.998
15 91 田中 実 Dome F102 Mugen DL 1'17.989 1.673 206.337
16 27 舘 善泰 Lola T91/50 Mugen DL 1'17.847 1.531 206.713
17 37 M.サロ Reynard 91D Mugen YH 1'17.997 1.681 206.316
18 77 鈴木 利男 Lola T90/50 DFV YH 1'18.013 1.697 206.273
19 7 高橋 国光 Lola T91/50 Mugen YH 1'18.275 1.959 205.583
20 8 松本 恵二 Dome F102 Mugen DL 1'18.086 1.770 206.080
21 4 E.ピロ Lola T91/50 Judd DL 1'18.341 2.025 205.410
22 26 西垣内 正義 Lola T91/50 Mugen YH 1'18.172 1.856 205.854
23 20 影山 正彦 Lola T91/50 Mugen BS 1'18.346 2.030 205.397
24 23 古谷 直広 Lola T90/50 Mugen DL 1'18.181 1.865 205.830
25 36 福山 英朗 Lola T90/50 Mugen DL 1'18.431 2.115 205.174
26 11 E.アーヴィン Lola T90/50 Mugen YH 1'18.183 1.867 205.825
27 31 池谷 勝則 Lola T91/50 Mugen YH 1'18.888 2.572 203.985
28 90 J.ラマース Dome F102 Mugen DL 1'18.317 2.001 205.473
***************************************************************************
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
日本信販スーパーカップ F3000 -RIJ-(1991-10-26) Qualify-Session B-Group
For All Japan F3000 Championship Rd.10 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver-------------- Car --------------- Best-LapT -Behind -km/h--
1 25 R.チーバー Reynard 91D Mugen BS R1'16.316 210.860
2 10 V.バイドラー Lola T91/50 Mugen BS 1'16.894 0.578 209.275
3 21 小河 等 Lola T90/50 Mugen BS 1'17.291 0.975 208.200
4 98 服部 尚貴 Lola T90/50 Mugen BS 1'17.309 0.993 208.152
5 57 P.カルカッシ Lola T90/50 Mugen DL 1'17.394 1.078 207.923
6 34 M.マルティニ Lola T91/50 Mugen DL 1'17.751 1.435 206.968
7 24 J.ハーバート Ralt RT23 Mugen BS 1'17.782 1.466 206.886
8 91 田中 実 Dome F102 Mugen DL 1'17.989 1.673 206.337
9 37 M.サロ Reynard 91D Mugen YH 1'17.997 1.681 206.316
10 7 高橋 国光 Lola T91/50 Mugen YH 1'18.275 1.959 205.583
11 4 E.ピロ Lola T91/50 Judd DL 1'18.341 2.025 205.410
12 20 影山 正彦 Lola T91/50 Mugen BS 1'18.346 2.030 205.397
13 36 福山 英朗 Lola T90/50 Mugen DL 1'18.431 2.115 205.174
14 31 池谷 勝則 Lola T91/50 Mugen YH 1'18.888 2.572 203.985
*************************************************************************
※ これまでのコースレコードは 1'16.663
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
日本信販スーパーカップ F3000 -RIJ-(1991-10-26) Qualify-Session A-Group
For All Japan F3000 Championship Rd.10 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver-------------- Car ----------------- Best-LapT -Behind -km/h--
1 99 中谷 明彦 Lola T91/50 Mugen BS R1'16.744 209.684
2 1 星野 一義 Lola T90/50 Mugen BS R1'16.793 0.049 209.550
3 35 J.クロスノフ Lola T91/50 Mugen DL R1'17.072 0.328 208.792
4 3 片山 右京 Lola T91/50 DFV BS R1'17.204 0.460 208.435
5 9 T.ダニエルソン Lola T91/50 Mugen BS R1'17.252 0.508 208.305
6 12 黒沢 琢弥 Ralt RT23 Mugen BS R1'17.325 0.581 208.109
7 5 長谷見 昌弘 Lola T91/50 Mugen DL R1'17.366 0.622 207.998
8 27 舘 善泰 Lola T91/50 Mugen DL 1'17.847 1.103 206.713
9 77 鈴木 利男 Lola T90/50 DFV YH 1'18.013 1.269 206.273
10 8 松本 恵二 Dome F102 Mugen DL 1'18.086 1.342 206.080
11 26 西垣内 正義 Lola T91/50 Mugen YH 1'18.172 1.428 205.854
12 23 古谷 直広 Lola T90/50 Mugen DL 1'18.181 1.437 205.830
13 11 E.アーヴィン Lola T90/50 Mugen YH 1'18.183 1.439 205.825
14 90 J.ラマース Dome F102 Mugen DL 1'18.317 1.573 205.473
------------------------ DNQ ----------------------------------------------
15 22 P.アダムス Lola T90/50 Mugen DL 1'18.486 1.742 205.030
***************************************************************************
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
●オムロン・レーシングチーム
全日本F3000選手権シリーズ残り2戦を2カー体制
オムロン株式会社がスポンサードするオムロン・レーシングチームでは、1991
年度全日本F3000選手権シリーズ、第10戦、第11戦に限り、従来のヤン・ラ
マース選手に、若手新進ドライバー田中実選手を加えた2カー・エントリーで臨みま
す。田中選手は、今年から全日本F3000選手権シリーズに参戦。第4戦で4位入
賞を果たすなど、果敢な走りで将来を大きく期待される有望選手として評価も高く、
今シリーズの残り2戦をオムロン・レーシングチームから出走することとなりました。
10月26~27日第10戦「Nippon Shinpan CUP Rd.5 FUJI FINAL」及び「11
月16~17日第11戦「ミリオンカードカップレース・ファイナルラウンド鈴鹿」
にご期待ください。
○ドライバー・プロフィール
田中 実 (たなか みのる)
1963年6月1日生まれ(28歳) 京都府出身
レース・デビュー
1983年 鈴鹿シルバーカップ FL-Bクラス
レース歴
1986年 鈴鹿FJ1600-A チャンピオン
鈴鹿FJ1600-B チャンピオン
西日本FJ1600-A チャンピオン
(日本初の三冠王)
1988年 FF1600フェスティバル(イギリス) 6位
1989~90年 イギリスF3参戦
1991年 全日本F3000選手権参戦
第4戦 4位入賞
※第10戦、第11戦、オムロン・レーシングチームよりゼッケン91番に
て出走。
提供:オムロン・レーシングチーム広報事務局
1991 MACAU GRAND PRIX AND FUJI F3 PROVISIONAL ENTRY LIST
No. Entrant Driver Shassie/Engine
1 Kawaisteel With Toms' Rickard Rydell TOMS' 031F TOYOTA
2 Kawaisteel With Toms' Victor Rosso TOMS' 031F TOYOTA
3 Ito Ham Racing With Toms' Paulo Carcasci TOMS' 031F TOYOTA
5 Theodore Racing Gil De Ferran REYNARD 913 MUGEN
6 Theodore Racing Christian Fittipaldi REYNARD 913 MUGEN
7 Watsons Racing With VW-MS Tom Kristensen RALT RT35 SPIESS VW
8 Watsons Racing With VW-MS Gianbattista Busi RALT RT35 SPIESS VW
9 Montagut Racing - PSR Paul Stewart RALT RT35 MUGEN
10 Montagut Racing - PSR David Coulthard RALT RT35 MUGEN
11 Casio West Surrey Racing Rubens Barrichello RALT RT35 MUGEN
12 Casio West Surrey Racing Jordi Gene RALT RT35 MUGEN
15 Watsons Racing With WSR Julian Bailey RALT RT35 MUGEN
16 Watsons Racing With
Supercars Luca Badoer DALLARA 391 ALFAROMEO
17 Watsons Racing Marc Hessel RALT RT35 MUGEN
18 Takasu Clinic/Graff Racing Christophe Bouchut RALT RT33 SPIESS VW
19 Takasu Clinic/Bowman Racing Eric Cheli BOWMAN BC1 SPIESS VW
20 G+M Escom Motorsport Marco Werner RALT RT35 SPIESS OPEL
21 Bongers Mortorsport Jorg Mueller REYNARD 913 SPIESS VW
22 Alan Docking Racing Marcel Alders RALT RT35 MUGEN
23 Alan Docking Racing Hideki Noda RALT RT35 MUGEN
26 Prema Racing Jacques Villeneuve RALT RT35 ALFAROMEO
27 Prema Racing Domenic Schiattarella RALT RT35 ALFAROMEO
28 RC Motorsport Andrea Gilardi DALLARA 391 SPIESS VW
29 RC Motorsport Massimiliano Angelelli DALLARA 391 SPIESS VW
30 Torii Racing Tetuya Tanaka RALT RT35 TOYOTA
31 Tomei Racing Masami Kageyama RALT RT35 MUGEN
32 Formula Project Franck Lagorce REYNARD 913 ALFAROMEO
36 Laurent Daumet Yvan Muller REYNARD 913 ALFAROMEO
37 Jo Zaller Racing Jo Zeller RALT RT34 ALFAROMEO
38 Team Itchi Ban Nicklas Jonsson REYNARD 913 MUGEN
<<<< CABIN Racing Team Press Release ===============================
MOTOR SPORT NEWS 1991年10月21日
キャビン・レーシングチーム事務局
シリーズチャンピオン争い、いよいよ佳境へ
全日本F3000第10戦・富士プレビュー
3月に鈴鹿サーキットで開幕した全日本F3000選手権シリーズは、これま
で全11戦中8戦(第9戦の決勝は悪天候のため延期)を終了した。ドライ
バーズチャンピオンのポイントランキングでは、キャビン・レーシングチー
ムの片山右京と星野一義がそれぞれ34点、24点でワン・ツー・フォーメ
ーションを形成している。
来る10月26日(土)、27日(日)、静岡県・富士スピードウェイで
全日本F3000・第10戦「日本信販スーパーカップ Rd.5 富士ファイ
ナル」が開催される。その際、ポイントリーダーの片山が優勝し、星野が無
得点の場合、片山は9点を追加して43点となり、2位星野との差は19点
となる。その結果、片山のシリーズチャンピオンが決定する。
また、現在ポイント19点でシリーズ3位の小河等選手が2位に入賞した
場合でも、片山との点差は18点となり、小河選手が残り2レースに連勝す
ると片山と同点タイになるものの、優勝回数の多い片山のチャンピオンが決
定する。
なお、レースに先立ち10月9日に富士スピードウェイで行われたタイヤ
テストにおいて星野はローラT90-50/無限でレース用タイヤを主にテ
ストし、1分18秒6をマーク。対する片山はローラT91-50/DFV
に予選用タイヤで1分17秒7をマークした。
■全日本F3000選手権第10戦・富士に向けて
☆星野一義
「残りのレースをどう戦うとか、次のレースは何ポイント取るとか、そんな
ことは関係ない。残りのレースは3つとも勝つ、その一言だね。特に富士は
今季2連勝してるし、テストでも納得いくタイムが出ている。これまで頑張
ってくれたチームスタッフのためにも、絶対にものにするよ。守りのレース
は頭にないね。3つ勝ってチャンピオンを獲る」
<星野一義 データ>
・トップフォーミュラレース(F3000、F2、F2000)117レースに出走
・'75、'77全日本F2000チャンピオン、'78全日本F2チャンピオン、'87、
'90全日本F3000チャンピオン
・通算36勝 ポールポジション34回
・今シーズンの成績 優勝2回(第3戦・富士、第7戦・富士)
2位1回(第2戦・オートポリス)
・富士スピードウェイで開催されたF3000レースで現在7レース連続入賞
(内優勝6回)
☆片山右京
「ポイントランキングでリードしていると言っても、その差は10点。1レ
ースで縮まる点差ですよ。これからの3レース、何がおこるか解りませんか
らね。田中監督からも『これからの1戦、1戦は自分自身と、そして運との
戦いだ』と言われてます。プレッシャーに負けない様に頑張りたいですね。
今度の富士は、星野さんといいレースが出来ると思いますよ」
<片山右京 データ>
・トップフォーミュラレース(F3000)33レースに出走
・通算2勝 ポールポジション3回
・今シーズンの成績 優勝2回(第1戦・鈴鹿、第5戦・鈴鹿)
2位2回(第7戦・富士、第9戦・鈴鹿)
4位1回(第2戦・オートポリス)
6位1回(第6戦・鈴鹿)
・来シーズン、ラルースチームよりFIA F1世界選手権全戦に出場予定
※悪天候のため決勝レースが延期されている’91年第8戦は、記録に含ま
れていません。
**CABIN Racing Team Office/寺倉茂雄**
91' FIA Formula-1 WORLD CHAMPIONSHIP ROUND15 91-10-20
FUJI TELEVISION JAPANESE GRAND PRIX
WEATHER FINE
F3 正式結果表 COURSE DRY
POS NO DRIVER TYPE LP TOTAL DELAY B.TIME
-------------------------------------------------------------------------------
1 2 高村 一明 ラルト RT35 9 18'54.435 167.47㎞/h 2'05.161
2 8 パウロ・カーカッシー トムス 031F 9 18'56.371 1.936 2'05.304
3 18 田中 哲也 ラルト RT35 9 18'56.673 2.238 2'05.202
4 7 ビクター・ロッソ トムス 031F 9 18'58.833 4.398 2'05.242
5 84 戸田 哲史 ラルト RT35 9 18'59.883 5.448 2'05.472
6 3 アンソニー・リード ラルト RT35 9 19'00.488 6.053 2'04.926
7 38 岡本 幸夫 ラルト RT35 9 19'02.586 8.151 2'05.340
8 19 金石 勝智 ラルト RT35 9 19'05.148 10.713 2'06.010
9 86 沢登 栄一 ラルト RT35 9 19'05.251 10.816 2'05.475
10 20 佐藤 浩二 ラルト RT35 9 19'05.937 11.502 2'05.543
11 57 柴原 眞介 ラルト RT35 9 19'13.209 18.774 2'06.384
12 66 中川 隆正 ラルト RT35 9 19'14.466 20.031 2'06.023
13 32 光貞 秀俊 ラルト RT35 9 19'15.223 20.788 2'06.211
14 29 大文字 良浩 ラルト RT33 9 19'16.512 22.077 2'06.246
15 62 早田 岳史 ラルト RT35 9 19'21.090 26.655 2'06.872
16 47 山路 慎一 ラルト RT35 9 19'21.169 26.734 2'06.916
17 17 夏川 竜一 ラルト RT35 9 19'30.742 36.307 2'07.513
18 56 篠塚 進 ラルト RT33 9 20'09.318 1'14.883 2'09.966
以 上 完 走
10 伊藤 直澄 ラルト RT35 7 14'59.495 2 Laps 2'06.776
76 井上 隆智穂 ダララ 391 3 6'46.633 6 Laps 2'08.053
16 影山 正美 ラルト RT35 3 6'49.359 6 Laps 2'08.103
27 羽根 幸浩 ボウマン BC-1 2 4'25.332 7 Laps 2'08.125
30 近藤 真彦 ラルト RT35 2 4'25.919 7 Laps 2'08.134
77 エウジニオ・ビスコ ダララ 391
60 ジョゼ・コルドバ ラルト RT35
-------------------------------------------------------------------------------
ペナルティ NO.60,77 特別規則書 第41条~4)の違反により失格とした。
-------------------------------------------------------------------------------
提供:鈴鹿サーキットランド
91' FIA Formula-1 WORLD CHAMPIONSHIP ROUND15 91-10-18
FUJI TELEVISION JAPANESE GRAND PRIX
WEATHER FINE
F3 予選結果 COURSE DRY
POS NO DRIVER TYPE TIME DELAY LP
--------------------------------------------------------------------------
1 77 エウジニオ・ビスコ ダララ 391 2'05.467 168.25Km/h 8/13
2 2 高村 一明 ラルト RT35 2'05.511 0.044 6/14
3 18 田中 哲也 ラルト RT35 2'05.521 0.054 12/15
4 16 影山 正美 ラルト RT35 2'05.569 0.102 6/13
5 84 戸田 哲史 ラルト RT35 2'05.716 0.249 9/11
6 7 ビクター・ロッソ トムス 031F 2'05.796 0.329 13/13
7 8 パウロ・カーカッシー トムス 031F 2'05.798 0.331 9/13
8 38 岡本 幸夫 ラルト RT35 2'05.805 0.338 6/13
9 3 アンソニー・リード ラルト RT35 2'05.810 0.343 12/14
10 32 光貞 秀俊 ラルト RT35 2'05.894 0.427 13/13
11 19 金石 勝智 ラルト RT35 2'06.062 0.595 14/14
12 86 沢登 栄一 ラルト RT35 2'06.247 0.780 5/ 7
13 10 伊藤 直澄 ラルト RT35 2'06.305 0.838 12/13
14 20 佐藤 浩二 ラルト RT35 2'06.326 0.859 7/14
15 27 羽根 幸浩 ボウマン BC-1 2'06.330 0.863 13/13
16 57 柴原 眞介 ラルト RT35 2'06.563 1.096 12/12
17 60 ジョゼ・コルドバ ラルト RT35 2'06.661 1.194 12/14
18 66 中川 隆正 ラルト RT35 2'06.897 1.430 13/14
19 76 井上 隆智穂 ダララ 391 2'07.220 1.753 8/10
20 62 早田 岳史 ラルト RT35 2'07.295 1.828 7/14
21 30 近藤 真彦 ラルト RT35 2'07.520 2.053 5/14
22 47 山路 慎一 ラルト RT35 2'07.882 2.415 9/11
23 33 藤永 敬道 ラルト RT35 2'08.617 3.150 7/ 7
24 17 夏川 竜一 ラルト RT35 2'08.685 3.218 12/12
25 56 篠塚 進 ラルト RT33 2'10.186 4.719 12/14
26 29 大文字 良浩 ラルト RT33 2'10.608 5.141 9/12
--------------------------------------------------------------------------
提供:鈴鹿サーキットランド
'91 JTC in AutoPolis-FMOTOR4-(91-10-13) Official Results
For 全日本ツーリングカー選手権 in オートポリス :(4.674km)
P No. Driver-------------------------------- Lap GoalTime--- -km/h--
1 3 長谷見昌弘/オロフソン NISSAN GT-R 65 2:16'30.007 133.543
2 1 星野一義/鈴木利男 NISSAN GT-R 65 2:16'30.560 - 0'00.533
3 22 清水和夫/影山正彦 NISSAN GT-R 65 2:16'58.879 - 0'28.872
4 2 高橋健二/土屋圭市 NISSAN GT-R 65 2:17'13.404 - 0'43.397
5 35 R.Ratzenberger/T.Danielsson BMW M3 63 2Laps
6 29 茂木和男/小幡栄 BMW M3 63 2Laps
7 21 一ツ山康/福山英朗 BMW M3 63 2Laps
8 33 村松康生/原貴彦 HONDA CIVIC 62 3Laps
9 36 関谷正徳/小河等 TOYOTA AE92 62 3Laps
10 4 松田秀士/野地廣行 BMW-M3 62 3Laps
11 26 水野文則/川本篤 BMW M3 62 3Laps
12 14 中谷明彦/服部尚貴 HONDA CIVIC 62 3Laps
13 37 星野薫/V.Rosso TOYOTA AE92 62 3Laps
14 25 鈴木恵一/新田守男 TOYOTA AE92 62 3Laps
15 19 河合博之/網島伸二 TOYOTA AE92 62 3Laps
16 11 横島 久/和田 久 TOYOTA AE92 61 4Laps
17 15 佐藤浩二/五島久豊 HONDA CIVIC 61 4Laps
18 6 岡本佳織/粕谷俊二 TOYOTA AE92 59 6Laps
19 56 武藤文雄/竹内浩典/金森敏一 BMW M3 58 7Laps
20 18 浅野武夫/萩原誠 TOYOTA AE92 53 12Laps
************************* - D N F - **********************
10 K.Wong/W.Mak /田嶋栄一 BMW M3 56 9Laps
9 C.Kwan/中川隆正 BMW M3 48 17Laps
72 牧口規雄/堀米トオル BMW M3 35 30Laps
100 中子修/岡田秀樹 HONDA CIVIC 35 30Laps
90 三好正巳/山崎泰文 HONDA CIVIC 35 30Laps
27 駒光武/細野智行 TOYOTA AE92 34 31Laps
7 三原順子/松永雅博 TOYOTA AE92 33 32Laps
8 見崎清志/長坂尚樹 FORD SIERRA 20 45Laps
**********************************************************
●最速ラップ:No.1(星野一義) 1'56.273 2/65 lap 144.715km/h
※ペースカーによる非競技化周回数 4周
天候:晴れ コース:ドライ
RIJ-すがやみつる(FMOTOR4 Group Manager SDI00104)
'91 JTC in AutoPolis-FMOTOR4-(91-10-13) Provisional Results
For 全日本ツーリングカー選手権 in オートポリス :(4.674km)
P No. Driver-------------------------------- Lap GoalTime--- -km/h--
1 3 長谷見昌弘/オロフソン NISSAN GT-R 65 2:16'30.007 133.543
2 1 星野一義/鈴木利男 NISSAN GT-R 65
3 22 清水和夫/影山正彦 NISSAN GT-R 65
4 2 高橋健二/土屋圭市 NISSAN GT-R 65
5 35 R.Ratzenberger/T.Danielsson BMW M3 63 2Laps
6 29 茂木和男/小幡栄 BMW M3 63 2Laps
7 21 一ツ山康/福山英朗 BMW M3 63 2Laps
8 33 村松康生/原貴彦 HONDA CIVIC 62 3Laps
9 36 関谷正徳/小河等 TOYOTA AE92 62 3Laps
10 4 松田秀士/野地廣行 BMW-M3 62 3Laps
11 26 水野文則/川本篤 BMW M3 62 3Laps
12 14 中谷明彦/服部尚貴 HONDA CIVIC 62 3Laps
13 37 星野薫/V.Rosso TOYOTA AE92 62 3Laps
14 25 鈴木恵一/新田守男 TOYOTA AE92 62 3Laps
15 19 河合博之/網島伸二 TOYOTA AE92 62 3Laps
16 11 横島 久/和田 久 TOYOTA AE92 61 4Laps
17 15 佐藤浩二/五島久豊 HONDA CIVIC 61 4Laps
18 6 岡本佳織/粕谷俊二 TOYOTA AE92 59 6Laps
19 56 武藤文雄/竹内浩典/金森敏一 BMW M3 58 7Laps
20 18 浅野武夫/萩原誠 TOYOTA AE92 53 12Laps
************************* - D N F - **********************
10 K.Wong/W.Mak /田嶋栄一 BMW M3 56 9Laps
9 C.Kwan/中川隆正 BMW M3 48 17Laps
72 牧口規雄/堀米トオル BMW M3 35 30Laps
100 中子修/岡田秀樹 HONDA CIVIC 35 30Laps
90 三好正巳/山崎泰文 HONDA CIVIC 35 30Laps
27 駒光武/細野智行 TOYOTA AE92 34 31Laps
7 三原順子/松永雅博 TOYOTA AE92 33 32Laps
8 見崎清志/長坂尚樹 FORD SIERRA 20 45Laps
**********************************************************
暫定結果には、2位以下のタイム、最速ラップなどが記載されていません。
5位以下の「2Laps」などは、トップからの遅れ周回数です。
RIJ-すがやみつる(FMOTOR4 Group Manager SDI00104)
#374のオートポリス・Gr.A・スターティンググリッドの表の中で、
カーNo.36のドライバーに「黒沢琢弥」選手の名前がありますが、これは「小河
等」選手の間違いでした。
申し訳ありませんでした。
RIJ-すがやみつる(FMOTOR4 Group Manager SDI00104)
#374のオートポリス・Gr.A・スターティンググリッドの表の中で、
カーNo.36のドライバーに「黒沢琢也」選手の名前がありますが、これは「小河
等」選手の間違いでした。
申し訳ありませんでした。
RIJ-すがやみつる(FMOTOR4 Group Manager SDI00104)
6 36 関谷正徳/黒沢琢也 TOYOTA AE92 2'06.519 7.893 132.995
黒沢琢弥とおりますが、小河等のまちがえでは無いですか?
'91 JTC in AutoPolis-FMOTOR4-(91-10-12) Provisional Starting Grid
For 全日本ツーリングカー選手権 オートポリス :(4.674km)
P No.- Driver-------------------------------- Best-LapT ---Behind -km/h--
1 1 星野一義/鈴木利男 NISSAN GT-R 1'58.626 141.844
2 3 長谷見昌弘/オロフソン NISSAN GT-R 2'02.075 3.449 137.837
3 8 見崎清志/長坂尚樹 FORD SIERRA 2'02.565 3.939 137.286
4 2 高橋健二/土屋圭市 NISSAN GT-R 2'04.844 6.218 134.779
5 35 R.Ratzenberger/T.Danielsson BMW M3 2'05.900 7.274 133.649
6 36 関谷正徳/黒沢琢也 TOYOTA AE92 2'06.519 7.893 132.995
7 22 清水和夫/影山正彦 NISSAN GT-R 2'07.222** 2.865 132.260
8 100 中子修/岡田秀樹 HONDA CIVIC 2'07.679 9.053 131.787
9 29 茂木和男/小幡栄 BMW M3 2'08.118 9.492 131.335
10 4 澤田透/松田秀士/野地廣行 BMW-M3 2'08.456 9.830 130.990
11 15 佐藤浩二/五島久豊 HONDA CIVIC 2'09.004 10.378 130.433
12 26 水野文則/川本篤 BMW M3 2'09.782 11.156 129.651
13 21 一ツ山康/福山英朗 BMW M3 2'10.058 11.432 129.376
14 90 三好正巳/山崎泰文 HONDA CIVIC 2'10.176 11.550 129.259
15 37 星野薫/V.Rosso TOYOTA AE92 2'10.565 11.939 128.874
16 72 牧口規雄/堀米トオル BMW M3 2'10.817 12.191 128.625
17 11 横島 久/和田 久 TOYOTA AE92 2'11.321 12.695 128.132
18 9 C.Kwan/中川隆正 BMW M3 2'11.483 12.857 127.974
19 56 武藤文雄/竹内浩典/金森敏一 BMW M3 2'11.539 12.913 127.919
20 25 鈴木恵一/新田守男 TOYOTA AE92 2'12.010 13.384 127.463
21 10 K.Wong/W.Mak /田嶋栄一 BMW M3 2'12.685 14.059 126.815
22 18 浅野武夫/萩原誠 TOYOTA AE92 2'13.142 14.516 126.379
23 19 河合博之/網島伸二 TOYOTA AE92 2'13.235 14.609 126.291
24 27 駒光武/細野智行 TOYOTA AE92 2'14.071 15.445 125.504
25 14 中谷明彦/服部尚貴 HONDA CIVIC 2'15.076 16.450 124.570
26 6 岡本佳織/粕谷俊二 TOYOTA AE92 2'16.021 17.395 123.704
27 33 村松康生/原貴彦 HONDA CIVIC 2'16.447 17.821 123.318
28 7 三原順子/松永雅博 TOYOTA AE92 2'16.971 18.345 122.846
**************************************************************************
** 1回目のタイム。(No.22のみ1回目のタイム。残りは2回目のタイム)
手元集計によるスターティンググリッドです。ドライバーごとのクォリファイの
状況などがわかりませんので、とりあえず暫定グリッドとさせていただきます。
RIJ-すがやみつる(FMOTOR4 Group Manager SDI00104)
《JTC 速報》
10月12日:オートポリス
全日本ツーリングカー選手権第5戦、オートポリスの予選の結果は、正式予選結果は
まだ発表されていないものの、#1星野一義/鈴木利男組のカルソニック・スカイラ
インがポールポジションを獲得した模様。
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
MAZDASPEED INFORMATION
★予選リリース
インターチャレンジ富士1000kmレース 公式予選
マツダ787Bは、9位と11位
【公式予選結果】 参加台数16台
カーNo.201アンフィニ787B・マツダ 11位
ベストタイム:1分19秒401
カーNo.202レナウンチャージ・マツダ787B 9位
ベストタイム:1分18秒814
10月5日午前中の富士スピードウェイは晴れ、コースはドライであったが、午後
から天候が崩れることが予想されたため、マツダスピードチームは午前中の第1回目
の予選タイムでタイムアタックを試みる予定であった。
カーNo.201「アンフィニ787B・マツダ」は、まずJ.ハーバートが6周
してドライバークォリファイを受けた後、前日のテストまでに主にセッティングを担
当してきたM.S.サラがステアリングを握った。しかし、気温、路面温度がともに
高く、またコースに走る車両が多かったため、思うようにタイムアタックのセットアッ
プが定まらず、タイムアタックを午後に持ち越すことに決めた。ベストタイムは1分
19秒401。サラによると、エンジンフィーリング、ブレーキフィーリングはとも
に満足とのこと。午後は雲が多くなり降雨も心配されたが、2回目の予選開始時は、
幸いにもドライ。気温が下がってタイムアタックを行うには最適の状態であった。ハー
バートが決勝用のセットアップを確認した後、サラがタイムアタックを行うには最適
の状態であった。ハーバートが決勝用のセットアップを確認した後、サラがタイムア
タックする予定であったが、予選開始15分後、ハーバートがドライブ中にストレー
トで突然フロントタイヤがバースト。フロントノーズを破損し、コースサイドに停車
した。ダメージはノーズだけで、決勝レースには支障ない模様。しかし、タイムアタッ
クは断念せざるを得なかった
カーNo.202「レナウンチャージ・マツダ787B」は、1回目の予選では従
野が先にクォリファイを受け、D.ケネディーにバトンタッチ。予選用のセッティン
グを確認した後、タイムアタックに臨んだ。この時は、コースもクリアだったので、
チームは自己最速の1分18秒814を記録することができた。従って午後は、タイ
ムアタックを行わず、ケネディー中心に決勝レースのセッティングでの確認走行に終
始した。2回目の予選におけるベストタイムは、1分20秒940であった。
前々日のタイムから公式予選までの間、戦闘力を増した2台のマツダ787Bは期
待通りのタイムを出しており、決勝レースを待つばかりとなった。燃費も好結果であっ
た。
★決勝レース・リリース
インターチャレンジ富士1000kmレース レース結果
ケネディー、従野が3位で表彰台に
サラ、ハーバート組も4位入賞
【公式レース結果】 参加台数16台 完走台数:8台 周回数:165周
カーNo.201アンフィニ787B・マツダ 4位 周回数:158周
カーNo.202レナウンチャージ・マツダ787B 3位 周回数:161周
決勝レース日となった6日朝の富士スピードウェイは、悪天候と予想されたが、明
るい陽が差し込む暖かい朝であった。レーススタートに先立ち、ルマン総合優勝を果
たしたカーNo.55レナウンチャージ・マツダ787Bがデモンストレーション走
行を行った。J.ハーバートは富士スピードウェイのストレートをヘッドライトを点
灯して走行。永久保存を前に、ファンに最後の走行シーンを披露した。
10:20からのウォームアップ走行時間から雨が降り出し、11:13の決勝レー
ススタート時にはコースはすっかりウェットとなった。2台のマツダ787Bは、ロー
リングスタート直後の上位陣のスピンに巻き込まれることなく好スタートをきった。
ケネディーの乗るカーNo.202は8位のポジションから上位陣を追撃した。12
周目にカーNo.18のジャガーを抜き、19周目には不調のカーNo.38トヨタ
をパス。雨が上がりコースがドライになってからは、さらにカーNo.25ニッサン
を抜いて、34周目の1回目のピットイン時は5位に浮上した。
一方、サラがスタートしたカーNo.201は、スタート2周目のダンロップコー
ナーでスピン。ポジションを10位から13位に落としたが、コースがドライになる
に従って次々にポジションアップ。32周目には9位となった。スリックタイヤに交
換し、ハーバートはトップグループと同様に1分22秒台で追い上げた。41周目に
はカーNo.7ポルシェを抜いて7位となり、さらに6位のジャガーに迫った。しか
し、42周目のヘアピンでジャガーを捕らえ、インからパスしようとした際、スピン
状態となりジャガーをヒットして停止。フロントノーズを破損したためピットインし、
ノーズを交換した。しかし、エンジン始動不良を起こし、バッテリー交換などに時間
を費やして順位を10位まで落とした。
1時間50分が経過し、再び雨が降り出した。そして、100R手前でコースアウ
トした車両を排除するためペースカーラップとなった。7周後に解除されたが、再ス
タートの際ストレートでスピンしコースアウトした車両を排除するため、再びペース
カーがコースに出ていった。上位車が次々に脱落したため、カーNo.201は4位、
カーNo.202も5位となり、雨のレース中盤の周回を重ねた。中盤以降は降雨が
激しくなり、また、深い霧がコースを覆うようになった。2台のマツダ787Bは、
ミスなくかつ上位車との差を開けることなく力強く走行。しかし、4時間経過後には
天候がさらに悪化し、224周のレースは168周に短縮されることになった。そし
て、ペースカーラップの際反則行為により先行したカーNo.100ポルシェが、ペ
ナルティーを課せられ、2台のマツダ787Bが3位、4位に繰り上がった。その後、
165周目にコースでアクシデントが発生してレースは中断。そのままレース終了が
宣言され、カーNO.202「レナウンチャージ・マツダ787B」は3位、カーN
o.201「アンフィニ787B・マツダ」が4位となった。そしてケネディー、従
野の2名が表彰台に登った。
提供:マツダスピード
NISSAN MOTORSPORT INFORMATION
全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権・第6戦
「INTER CHALLENGE FUJI 1000kmレース」
1991年10月6日(日)
決勝レースは、当初予定の224周が、雨と霧のため、途中で168周に短縮され、
さらに165周で赤旗中断終了となった。
悪コンディションでリタイヤするマシンが続出する中、4番手からスタートした
#23カルソニック・ニッサンR91CP(星の一義/鈴木利男組)は、終始レースを
リード、1位でゴールした。
なお、 #23は1・2戦に続き、今季3勝目。
☆ 水野和敏監督のコメント:
悪コンディションの中で、終始トップを堅持できたのは、ドライバーがほんとうに
頑張ってくれたからだ。
#1号車のスピンは残念だったが、今日の天気では不可抗力だったと思う。
☆ 鈴木利男選手のコメント:
マシンの状態がよかったので、雨の中でも安定したペースで走れた。
シリーズ3勝目というより、今日のようなコンディションのレースを勝てたことが
うれしい。
以上
《富士 1000km レース リポート》
10月 6日:富士スピードウェイ
雨のなかスタートを切った「インターチャレンヂ富士1000kmレース」は、スピン、
クラッシュの相次ぐ波乱のレースとなった。
まずローリングスタートの切られたストレートで、 #37エッソ・トヨタがスピンし、
ガードレールにクラッシュし、レースを闘う以前に早々に姿を消してしまった。
10周過ぎから天候が回復しドライ路面となったが、19周目 #38デンソー・トヨタが
スピン、サスペンション・トラブルによりピットでリタイヤとなる。
こうして、序盤でトヨタ勢は #36ミノルタ1台のみとなった。
この時点でトップは #23カルソニック・ニッサン、続いて #36ミノルタ、#27 フロムA
#1YHP。
その後、ペースの速い23、36がトップを争い、27、 1が1周遅れで3位を争うという
展開が続く。
75周目、#1が再度降りだした雨に足をすくわれクラッシュ!
これで6周に渡ってペースカーが入ることとなる。
そしてペースカー・ランが終わった再スタートで、今度は #27がスピン、 #37と同じ
ようなクラッシュでリタイヤ。
その後は23が、36を徐々に引き離してはクラッシュ車の排除、霧のためにペースカー
が入り、その差が縮まるという繰り返し。 これが4度続く。
途中、「レースは168周 (75%)で終了」と主催者から発表されたが、その直前で
#18ジャガーがクラッシュ。
赤旗により、165周終了時点でレースは終了。
最後は雨・霧の最悪のコンディションの中、チェッカー。
なお、3位でチェッカーを受けた#100ニッセキ・ポルシェだったが、ペースカーラン
時、ピット出口の赤信号を無視したこと、およびペースカーラン解除後の再スタートで
コントロールラインを過ぎる前に前車を抜いたことに対し、それぞれ5周・1周、計
6周のペナルティ。
この結果、#202マツダが3位の表彰台へ。
優勝クルーは再三のペースカーランにより、リードをフイにされたこと、またレース
フル成立の168周目前で終了、ポイントが半分となったことで、やや怒っていた。
この結果、シリーズ・チャンピオン決定は最終戦の菅生に持ち越すこととなった。
インターチャレンヂ FUJI 1000kmレース -RIJ- (1991-10-06) Provisional Results
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.6 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Driver---------------------- Car --------- Lap GoalTime--- -km/h--
1 23 星野 一義/鈴木 利男 Nissan R91CP 165 4:50'44.105 152.211
2 36 関谷 正徳/小河 等 Toyota 91C-V 165 4:51'49.680 151.641
3 202 ケネディ/従野 孝司 Mazda 787B 161 - 4Laps
4 201 サラ/ハーバート Mazda 787B 158 - 7Laps
5 100 フーシェ/アンドスカー Porsche 962C 156 - 9Laps
6 91 ウィーバー/アチソン/シュパンPorsche 962 145 - 20Laps
7 18 マルティニ/クロスノフ Jaguar XJR-11 140 - 25Laps
8 230 白鳥哲次/清水正智/藤井修二 Mazda 767B 138 - 27Laps
----------------------------------- DNC ---------------------------------
27 中谷 明彦/バイドラー Nissan R91CK 79 - 86Laps
1 長谷見昌弘/オロフソン Nissan R91CP 74 - 91Laps
21 福山英朗/松田秀士/吉川とみ子 Spice SE90 73 - 92Laps
7 ボウセル/ウォレク Porsche 962 71 - 94Laps
25 岡田秀樹/影山正彦 Nissan R90V 63 - 102Laps
3 赤池 卓/飯田 薫 Ford 767B 30 - 135Laps
38 ラッツェン/ラファネ/長坂尚樹 Toyota 91C-V 19 - 146Laps
37 リース/エルグ/ウォーレス Toyota 91C-V 0 - 165Laps
*************************************************************************
※ Fastest Laptime : 関谷正徳 ミノルタ・トヨタ 1'20.998 198.672 km/h
レースは赤旗中断により165周で終了。
#100はペナルティにより6周減算。(162-6)
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
*
雨と霧の中を走行していたインターチャレンジ富士1000kmレースは、168
周目、サンテク・ジャガーが100Rでクラッシュ。ここで赤旗、レース終了となっ
た。このためポイントは半分となった。
●トップ6
1 カルソニック・ニッサン
2 ミノルタ・トヨタ
3 202番マツダ
4 201番マツダ
5 日石ポルシェ
6 シュパン・ポルシェ
日石ポルシェは、ピットイン中にペースカーが出動。列の最後尾につかないといけ
ないのを列の途中に割って入ったため、6周減算のペナルティを受けて3位から5位
に落ちた。
優勝したカルソニック・ニッサンの星野は、ハーフポイントになったカリカリして
いたとのこと。
富士からの電話リポート
RIJ-すがやみつる FMOTOR4 Group Manager (SDI00104)
インターチャレンジ富士1000kmの決勝レースは雨と霧のために168周
打ち切りが決定した。168周を走るとフルポイントだが、霧がひどく、いつ赤
旗になってもおかしくない状況とのこと。
140周目現在の順位:
1 カルソニック・ニッサン
2 ミノルタ・トヨタ -30秒
3 日石ポルシェ - 3周
4 202番マツダ - 4周
5 201番マツダ - 8周
6 シュパン・ポルシェ -19周
7 NWBマツダ -22周
8 サンテク・ジャガー -25周
フロムAニッサン 81周 ストレートでクラッシュ
YHPニッサン 75周 100Rでクラッシュ
AOスパイス -67周 走行中
タイサン・ポルシェ 71周 電気系リタイア
伊太利屋ニッサン 63周 ストレートでリアカウルがはずれ修復できず
デンソートヨタ 19周 サスペンションのつけ根が壊れてリタイア
フォード767B 3周 リタイア
エッソトヨタ 0周 スタート時ピットウォールにクラッシュ
RIJ-すがやみつる FMOTOR4 Group Manager (SDI00104)
インターチャレンヂ FUJI 1000kmレース -RIJ- (1991-10-06) Warmup-Session
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.6 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Drivers--------------------- Car---------- Best-LapT--Behind -km/h--
1 23 星野 一義/鈴木 利男 Nissan R91CP 1'19.072 203.511
2 36 関谷 正徳/小河 等 Toyota 91C-V 1'19.188 0.116 203.213
3 37 リース/エルグ/ウォーレス Toyota 91C-V 1'19.383 0.311 202.713
4 38 ラッツェン/ラファネ/長坂尚樹 Toyota 91C-V 1'19.675 0.603 201.971
5 1 長谷見昌弘/オロフソン Nissan R91CP 1'19.831 0.759 201.576
6 27 中谷 明彦/バイドラー Nissan R91CK 1'19.943 0.871 201.293
7 25 岡田秀樹/影山正彦 Nissan R90V 1'20.655 1.583 199.516
8 201 サラ/ハーバート Mazda 787B 1'20.845 1.773 199.048
9 18 マルティニ/クロスノフ Jaguar XJR-11 1'21.035 1.963 198.581
10 202 ケネディ/従野 孝司 Mazda 787B 1'21.561 2.489 197.300
11 7 ボウセル/ウォレク Porsche 962 1'22.699 3.627 194.585
12 91 ウィーバー/アチソン/シュパンPorsche 962 1'23.169 4.097 193.486
13 100 フーシェ/アンドスカー Porsche 962C 1'23.274 4.202 193.242
14 21 福山英朗/松田秀士/吉川とみ子 Spice SE90 1'25.376 6.304 188.484
15 230 白鳥哲次/清水正智/藤井修二 Mazda 767B 1'29.260 10.188 180.282
16 3 赤池 卓/飯田 薫 Ford 767B 1'31.188 12.116 176.471
***************************************************************************
※ 富士スピードウェイ、現在は雨。(11:AM) コースも完全にウェットとなっている。
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
NISSAN MOTORSPORT INFORMATION
全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権・第6戦
「INTER CHALLENGE FUJI 1000kmレース」
1991年10月5日(土) 13:00 発表
●午後の予選は決勝に備えチェック走行のみ
1.車両仕様
参加車両NISSAN R91CPは、2台ともこれまでと基本的には同一仕
様である。
ただし、今回より、マシンの信頼性向上、ハンドリング性能向上のため、フロ
ントタイヤを同じ320/30 R17サイズながら14ミリ外径の大きいタ
イプに変更している。
2.水野和敏監督コメント
「1回目の予選は、思ったより気温が上がり路面温度も高かったようだ。テス
トのときも1分14秒台をマークしていたので、もう少しタイムは詰めるつも
りだった。
午後の予選は、明日の決勝に備え決勝仕様での確認走行に専念し、万全を期す
つもりだ」
3.1号車 長谷見昌弘選手コメント
「テストのときはいい感じだったが、今日はちょっとタイムがのびなかった。
とくにBコーナーから後のグリップが足りない感じだった」
以上
インターチャレンヂ FUJI 1000kmレース -RIJ- (1991-10-05) Starting Grid
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.6 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Drivers--------------------- Car---------- Best-LapT--Behind -km/h--
1 36 関谷 正徳/小河 等 Toyota 91C-V R1'14.523 215.933
2 38 ラッツェン/ラファネ/長坂尚樹 Toyota 91C-V R1'14.940 0.417 214.732
3 1 長谷見昌弘/オロフソン Nissan R91CP 1'15.331 0.808 213.617
4 23 星野 一義/鈴木 利男 Nissan R91CP 1'15.593 1.070 212.877
5 37 リース/エルグ/ウォーレス Toyota 91C-V 1'16.290 1.767 210.932
6 27 中谷 明彦/バイドラー Nissan R91CK 1'17.030 2.507 208.906
7 18 マルティニ/クロスノフ Jaguar XJR-11 1'17.403 2.880 207.899
8 25 岡田秀樹/影山正彦 Nissan R90V 1'18.329 3.806 205.441
9 202 ケネディ/従野 孝司 Mazda 787B 1'18.814 4.291 204.177
10 100 フーシェ/アンドスカー Porsche 962C 1'18.833 4.310 204.128
11 201 サラ/ハーバート Mazda 787B 1'19.401 4.878 202.667
12 7 ボウセル/ウォレク Porsche 962 1'19.678 5.155 201.963
13 91 ウィーバー/アチソン/シュパンPorsche 962 1'19.984 5.461 201.190
14 21 福山英朗/松田秀士/吉川とみ子 Spice SE90 1'21.694 7.171 196.979
15 230 白鳥哲次/清水正智/藤井修二 Mazda 767B 1'26.854 12.331 185.276
16 3 赤池 卓/飯田 薫 Ford 767B 1'29.187 14.664 180.430
***************************************************************************
※これまでのレコードタイムは1分15秒188
予選通過基準タイム 1分37秒411(130%)
参加台数:17台 出走台数:16台
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
オムロン・レーシングチーム・プレスリリース
1991年10月2日
全日本F3000選手権 第9戦
“ミリオンカードカップ ROUND3 鈴鹿”
オムロン・レーシングチーム 序盤健闘すれど無念のリタイヤ
~11周目,エンジントラブル~
1991年全日本F3000選手権シリーズ第9戦「ミリオンカードカップレース
ROUND3鈴鹿」が、三重県:鈴鹿サーキット(1周:5.86403 km)において、9月
28~29日に開催された。
現在ポイントランキング第9位につけるオムロン・レーシングチームのヤン・ラマー
ス選手は、新たに組み上げた「オムロン・ダンロップF102」4号シャーシに万全の
セッティングを施し、このレースに臨んだ。
28日(土)の公式予選ではB組で出走。1~2回を通した公式予選の結果はB組
第8位、グリッド順は15番手となり、決勝レースは、8列目外側からのスタートと
なった。
29日の決勝レースは、定刻の14時、全車きれいにスタート。15位からスタート
したヤン・ラマースは、ナイス・スタートを見せ、序盤、次々に先行車を抜き去る健闘
を見せたが、11周目、無念のエンジントラブルによりヘアピンコーナー立ち上がりで
ストップ、残念ながらリタイヤとなってしまった。
◎レースウィーク
◎9月28日(土)
○公式予選第1回B組(11:30~12:10)
台風一過できれいな晴天となり、気温は29度、路面温度は36度に上がっていた。
コースコンディションはドライではあったが、前夜の雨と大風のためほこりが多く、
特にA組は多少の影響を受けたかと思われた。
予選開始10分後、オムロン・レーシングチームのヤン・ラマースも、11時40分、勇躍スタート。1分48秒701をマークしてピットイン。マシンは好調で、ヤン・
ラマースのフィーリングも上々であった。タイムも予想より良く、午後は気温も上が
ると予想されるため、チームではこのセッションで2セットを投入することを決定。
ヤン・ラマースは、2セット目の予選用タイヤを装着してコースイン。タイムアタッ
クを開始したが、第1コーナーでアタックを中止。そのままピットへ戻り、第1回の
走行を中止してしまった。
ヤン・ラマース談:
「2セット目ではオーバーステアが出てしまったので、タイヤを温存するためにアタッ
クを中止した。午後の予選に賭けたい。」
○公式予選第2回B組(14:35~15:15)
コースは、砂が飛ばされ午前の第1回よりも良いコンディションとなっていた。
ヤン・ラマースは1回目に使用したセット1タイヤで、セッティングの確認を兼ねて
スタート。数周してピットイン。タイヤをセット2へ交換し、タイムアタックに飛び
出していったが、タイムアップはできなかった。結局、公式予選第1回のタイムで
グリッドが決まり、B組の#3片山右京選手がポールポジションを獲得したため、B組
からポジションが与えられ、8列目、15番手からのスタートとなった。
岸本雅義チーフエンジニア:
「今回の予選は、午前,午後とに分けてQタイヤを使用したチームはタイムを上げて
いますが、うちのように、午前中に2セットとも使ってしまったチームはタイムアップ
できませんでした。
ヤンは午後になってもオーバーステアだといっているようですが、たぶんに心理的
なものでしょう。マシンは、オーバーステア対策としてウィングを前後とも1スロット
上げ、リアサスペンションを柔らかくするなど、ヤンのリクエスト 通りにセッティン
グしましたが、あまり効果はなかったようですね。」
◎9月29日(日)
○決勝レース 14:00→35Lap
8列目、15位のスタート位置からナイス・スタートを見せたオムロン・レーシング
チームのヤン・ラマースは、1ラップ目のグランドスタンド前に戻ってきたときには、
10位のポジションへジャンプアップしていた。
早朝のウォームアップ・ランでも、5番手のタイムをマークし、決勝レースでのス
ピードが期待されたヤン・ラマースは、その後も猛追撃を見せたが、11周目、ヘア
ピン・コーナーを立ち上がった地点で、突然油圧が下がりエンジンが止まり、痛恨の
リタイヤとなってしまった。
優勝は、予選2位フロントローからスタートした#25ロス・チーバーで今期2勝目、
2位はランキング・トップを行く#3片山右京選手、3位は#9T.ダニエルソン選手だっ
た。
◎レース後,岸本雅義チーフエンジニア:
「今回は、4号車と呼んでいるニューシャーシを用意しました。このシャーシは、構造
的には2,3号車と同じですが、モノコックの組立を全て童夢で行い、アッセンブリ
ー化しました。そういった意味では、ポイント,ポイントを細かくバランスをとった
仕上げに組み立てられていると思います。
さらに今回はエア・ショックを採用しています。これはドライバーの好みで、ギャッ
プ通過時のフィーリングが良いようです。 今後の改良点としては、シャーシ剛性を
下げる方向にもってゆくつもりです。シャーシ剛性が高すぎて予選用のハイグリップ
タイヤを生かしきれない点があるようです。
このあたりはドライバーは、気が付かない部分ですが、コーナリング時のタイヤ
への抵抗がローラ等に比べると大きいようです。具体的には、エンジンハンガーで
調整してよいところを見つけ出そうと思います。
ヤンに望むことは、もっとタイヤを信じてコーナーに入って行き、アタック途中
で中止しないことです。決勝は速く走れるんですから、予選順位さえ上げられれば
ね。」
◎レース後,ヤン・ラマース:
「ウォームアップ・ランのタイムも良かったし、決勝レースでは自信があった。スター
トもうまくいったし、オープニングラップで10位にまでジャンプアップできた。
その後11周目までは快調だったが、11周目のデグナー・カーブで#4ジェフ・リー
スに抜かれたときに、一瞬コンセントレーションを失ったようで、シフトミスを犯し
てしまった。そして、ヘアピンを抜けたところで、油圧が急に落ちエンジンが止まっ
てしまった。
我々が勝つためには、まだまだやることがたくさんある。レースタイヤでのマシン
バランスは良いが、Qタイヤでのバランスに問題があるようだ。」
提供:オムロン・レーシングチーム広報デスク (担当:永田 TBE00015)
インターチャレンヂ FUJI 1000kmレース -RIJ- (1991-10-05) Official Practice N.2
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.6 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Drivers--------------------- Car---------- Best-LapT--Behind -km/h--
1 37 リース/エルグ/ウォーレス Toyota 91C-V 1'16.290 210.932
2 38 ラッツェン/ラファネ/長坂尚樹 Toyota 91C-V 1'19.539 3.249 202.316
3 1 長谷見昌弘/オロフソン Nissan R91CP 1'20.033 3.743 201.067
4 23 星野 一義/鈴木 利男 Nissan R91CP 1'20.194 3.904 200.663
5 7 ボウセル/ウォレク Porsche 962 1'20.375 4.085 200.212
6 202 ケネディ/従野 孝司 Mazda 787B 1'20.940 4.650 198.814
7 201 サラ/ハーバート Mazda 787B 1'21.250 4.960 198.055
8 27 中谷 明彦/バイドラー Nissan R91CK 1'21.269 4.979 198.009
9 21 福山英朗/松田秀士/吉川とみ子 Spice SE90 1'21.694 5.404 196.979
10 18 マルティニ/クロスノフ Jaguar XJR-11 1'22.171 5.881 195.836
11 100 フーシェ/アンドスカー Porsche 962C 1'22.683 6.393 194.623
12 91 ウィーバー/アチソン/シュパンPorsche 962 1'23.732 7.442 192.185
13 230 白鳥哲次/清水正智/藤井修二 Mazda 767B 1'26.854 10.564 185.276
14 3 赤池 卓/飯田 薫 Ford 767B 1'29.187 12.897 180.430
25 岡田 秀樹/影山 正彦 Nissan R90V --------
36 関谷 正徳/小河 等 Toyota 91C-V --------
***************************************************************************
※各マシン、決勝用セッティングでの走行となったが、唯一 #37エッソ・トヨタは
マシンの調子が思わしくないため、同じチームの #36のTカーを #37の正式車両
に変更。 このため #37の1回目のタイムは無効となった。
#37は使い古しのタイヤでアタックを行ない、結果として2回目のタイムのみが
残ることとなる。
#37は夕闇の中、ミノルタカラーをエッソカラーに変更する作業を行なっている。
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
インターチャレンヂ FUJI 1000kmレース -RIJ- (1991-10-05) Official Practice N.1
For All Japan Sports-prototype Championship Rd.6 富士スピードウェイ:(4.470km)
P No. Drivers--------------------- Car--------- Best-LapT ---Behind -km/h-
1 36 関谷 正徳/小河 等 Toyota 91C-V R1'14.523 215.933
2 38 ラッツェン/ラファネ/長坂尚樹 Toyota 91C-V R1'14.940 0.417 214.732
3 1 長谷見昌弘/オロフソン Nissan R91CP 1'15.331 0.808 213.617
4 23 星野 一義/鈴木 利男 Nissan R91CP 1'15.593 1.070 212.877
5 37 リース/エルグ Toyota 91C-V 1'16.612 2.089 210.045
6 27 中谷 明彦/バイドラー Nissan R91CK 1'17.030 2.507 208.906
7 18 マルティニ/クロスノフ Jaguar XJR-11 1'17.403 2.880 207.899
8 25 岡田秀樹/影山正彦 Nissan R90V 1'18.329 3.806 205.441
9 202 ケネディ/従野 孝司 Mazda 787B 1'18.814 4.291 204.177
10 100 フーシェ/アンドスカー Porsche 962C 1'18.833 4.310 204.128
11 201 サラ/ハーバート Mazda 787B 1'19.401 4.878 202.667
12 7 ボウセル/ウォレク Porsche 962 1'19.678 5.155 201.963
13 91 ウィーバー/アチソン/シュパンPorsche 962 1'19.984 5.461 201.190
14 21 福山英朗/松田秀士/吉川とみ子 Spice SE90 1'22.822 8.299 194.296
15 230 白鳥哲次/清水正智/藤井修二 Mazda 767B 1'28.606 14.083 181.613
16 3 赤池 卓/飯田 薫 Ford 767B 1'33.486 18.963 172.133
***************************************************************************
※開始早々 #36ミノルタが1'15.525を叩き出し、各車これを目標としてアタックを
続けた。
残り10分となったところで、#1YHPが1'15.331をマークし、トップに踊り出る
が、これも束の間、 #36が1'14.745、 #38デンソーが1'14.948のレコードタイムを
出し、あっさりと逆転。
#36は、残り2分となった最後の最後で1'14.523と自らのタイムを更新しダメ押し、
ポールの座についた。
なお、#202マツダも初の18秒台へ乗せた。
上位の車はタイヤを使いきり、2回目の予選はアタックしないと思われる。
* FMOTOR4_SysOp 新倉芳夫 (PBA00065)/RIJ *
INFORMATION 平成3年10月3日
JSPC第6戦インターチャレンジ富士1000kmレース
2台のマツダ787Bがエントリー
M.S.サラ、J.ハーバート組「アンフィニ787B・マツダ」
D.ケネディー、従野孝司組「レナウンチャージ・マツダ787B」
(株)マツダスピードは、10月5日、6日の両日、富士スピードウェイで開催さ
れるJSPC(全日本スポーツプロトタイプ耐久選手権)第6戦「インターチャレン
ジ富士1000kmレース」に、2台のマツダ787Bをエントリーする。
ドライバーは、カーNo.201「アンフィニ787B・マツダ」に、本年のSW
C(スポーツカー世界選手権)シリーズに出場しているマツダ787のレギュラード
ライバー、M.S.サラ(ブラジル)と、本年のルマンでマツダ787Bを総合優勝
に導いたJ.ハーバート(イギリス)の2名を起用。また、カーNo.202「レナ
ウンチャージ・マツダ787B」は、D.ケネディー(アイルランド)と従野孝司の
2名がドライブする。なお、同日メキシコシティー(メキシコ)のロドリゲスサーキ
ットで開催されるSWC第7戦には、寺田陽次朗、P.デュドネ組のマツダ787が
1台出場する。
出場車両の2台のマツダ787Bは、共にカーボン・クラッチディスク、軽量ノー
ズなどを採用することによって、戦闘力を一層向上させている。また、富士スピード
ウェイのコースに対するシャシーのセッティングは既に完熟の域に達しており、2台
とも序盤より攻撃的なレースを展開し、上位を狙う。
なお、カーNo.201の車名に冠した「アンフィニ」は、マツダグループの新し
い国内販売チャンネルの名称となる予定。
また、決勝レーススタート前には、本年のルマン総合優勝車であるカーNo.55
「レナウンチャージ・マツダ787B」が、デモンストレーションを行う予定である。
提供:マツダスピード
<91年全日本F3000選手権ポイントランキング表>
(ドライバー部門)
Rd.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 合 有
鈴 オ 富 美 鈴 菅 富 富 鈴 富 鈴 計 効
| ポ ポ
ト イ イ
ポ ン ン
鹿 リ 士 祢 鹿 生 士 士 鹿 士 鹿 ト ト
Pos ドライバー ス
-------------------------------------------------------------------
1 片山 右京 9 3 0 0 9 1 6 悪 6 34 34
2 星野 一義 0 6 9 0 0 0 9 天 0 24 24
3 小河 等 6 1 4 0 6 0 0 候 2 19 19
4 R・チーバー 0 0 0 0 0 9 0 の 9 18 18
5 中谷 明彦 0 9 0 0 0 4 0 た 3 16 16
6 E・アーバイン 0 2 0 9 3 0 0 め 0 14 14
7 V・ヴァイドラー 0 0 0 4 4 0 4 11 0 12 12
8 T・ダニエルソン 0 0 0 0 0 3 3 月 4 9 9
9 J・ハーバート 2 0 0 6 0 0 0 30 0 8 8
10 J・ラマース 4 0 2 0 0 0 1 日 0 7 7
M・マルティニ 1 4 0 0 0 0 2 に 0 7 7
12 松本 恵二 0 0 6 0 0 0 0 延 0 6 6
M・シューマッハ - - - - - 6 - 期 - 6 6
14 鈴木 利男 0 0 0 2 2 0 0 開 0 4 4
15 関谷 正徳 3 0 0 0 0 0 0 催 - 3 3
J・クロスノフ 0 0 3 0 0 0 0 予 0 3 3
田中 実 0 0 0 3 0 0 0 定 - 3 3
服部 尚貴 0 0 0 0 0 2 0 1 3 3
19 黒沢 琢弥 0 0 1 0 0 0 0 - 1 1
M・サロ - 0 0 1 0 0 0 0 1 1
G・リース 0 0 0 0 1 0 0 0 1 1
※ポイントは各レース、1~6位に9-6-4-3-2-1の各点が与えられる。
上位8レースの合計を有効ポイントとし、これによりシリーズ順位が
決定される。同点の場合は上位入賞回数の多い方を優先する。
※JAFの競技規則に基づき、当チームが集計したものです。
**CABIN Racing Team Office/寺倉茂雄**
1991年全日本F3000選手権 1991年10月2日
RACE INFORMATION キャビン・レーシングチーム事務局
第9戦「ミリオンカードカップROUND3鈴鹿」
台風去って王座が近づく
勝負をかけた星野、惜しくもリタイヤ
金石、F3で初優勝を飾る
星野一義 予選A組3位 決勝リタイヤ
片山右京 予選B組1位 決勝 2位
チェッカー旗をくぐり抜けた瞬間、片山右京は選手権ポイント6点を追加し、
全日本F3000選手権チャンピオンの座に向けて大きな一歩を踏み込んだ。残る
は3戦。念願の王座は目前だ。
1991年全日本F3000選手権・第9戦「ミリオンカードカップROU
ND3鈴鹿」が、9月28日(土)29日(日)三重県鈴鹿サーキットで開催され
た。キャビン・レーシングチームは、このレースに星野一義、片山右京の陣容
で参戦した。
<体制>
キャビン・レーシングチームwithインパル
ドライバー:星野一義
監督 :金子 豊
マシン :ローラT90-50/無限(Tカー ローラT91-50/無限)
キャビン・レーシングチームwithヒーローズ
ドライバー:片山右京
監督 :田中 弘
マシン :ローラT91-50/DFV(Tカー ローラT90-50/DFV)
<マシン>
星野は従来通りのローラT90-50/無限を用いる。前後ウィングを鈴鹿仕様
に戻した他は、大きな変更点はない。片山は、このレースより'91年型シャシ
ーであるローラT91-50を実戦に投入。こちらは、フロントウィング翼端板に
ボーテックス・ジェネレータを取り付け、リヤカウル形状を変更するなど、
空力性能改善の他、サスペンション・ジオメトリーの見直し、車体の軽量化な
どの変更が加えられている。
<公式予選>
心配された台風19号は前夜のうちに中部地方を通過し、公式予選はドライコ
ンディションで行なわれた。A組から出走の星野は、1回目の予選セッション
開始後15分、1セット目の予選用タイヤを装着して最初のタイムアタックにか
かった。記録は1分48秒072。A組の首位に立つタイムである。
その後星野はピットで待機に入ったが、ロス・チーバー選手が星野のタイム
を更新したのを確かめて、2回目のタイムアタックを決意。2セット目の予選
用タイヤを装着してコースインした。セッション終了直後、星野は1分47秒484
を記録してチーバー選手を逆転、A組首位の座を取り戻した。
しかし、星野がコントロールラインを通過する直前、コース上で発生したア
クシデントのためセッションは赤旗で中断されていた。残念ながら星野の2回
目のタイムは無効となってしまった。
B組から出走の片山は、セッションが始まると同時にコースに飛び出してそ
のままタイムアタックに入り、1分46秒887を記録してB組の首位に立った。
このタイムはセッション後半、中谷明彦選手によって更新されたが、片山は2
セット目の予選用タイヤを装着して再度タイムアタックを敢行。1分46秒398
を記録して再びB組の首位を奪回した。
星野、片山とも1回目のセッションで2セットのタイヤを使い果たしてしま
ったが、星野は2回目のセッションに既に使用したタイヤを装着してタイムア
タックに出撃した。しかし、1コーナーで前のマシンにひっかかって記録更新
ならず。逆に小河等選手が午前中の星野を上回るタイムを記録したため、星野
はA組3位へと後退せざるをえなかった。
一方片山も使用済みタイヤを装着して走行するが、ポールポジション奪取は
確実とみて、早々に走行を打ち切っている。
星野 一義:1分48秒072 A組3位
「午前中のセッションは、2セットのタイヤを投入して賭けていた。だから2
回目の記録が無効になったのは痛いし、納得がいかないよ。後ろで起きた話な
んだし、あれはセーフだと思う。午後は、1回使ったタイヤだったけれど、タ
イムを更新する自信はあったんだ。だけど、1コーナーで前のクルマにひっか
かってしまった。3列目では、情けないし恥ずかしい。でも、今回の決勝はチ
ャンピオン争いの上でも大きな意味があるレースだから、勝負を賭けなくちゃ
ね。もう、がむしゃらにいくしかないな」
片山 右京:1分46秒395 B組1位(ポールポジション)
「けして納得いく走りではなかったんですが、結果的にポールが取れて嬉しい
です。スプーンの路面があまり良くなかったこともあって、タイヤを滑らせす
ぎてしまったんです。それで、予想したほどのタイムが出なかった。今回から、
ローラT91に切り替えるわけですが、まだT91は勝利を知らないシャシー
ですよね。そういう意味で不安はあるんだけれど、チームがきっといいマシン
に仕上げてくれる、と信頼しています。決勝レースでは天気も良くなって路面
温度も上がるでしょうから、タイヤの消耗に気をつけて、うまくペース配分し
なければいけないでしょう。ロス(チーバー選手)のペースに乗せられないよ
うに、と考えています」
<決勝レース>
決勝レースの序盤は荒れ模様だった。スタート合図の瞬間、うまく飛び出し
たのは片山の横、フロントロウ内側に並んでいたチーバー選手だった。片山は
外側から並びかかろうとするが、結局1コーナーはチーバー選手のものとなり、
片山は2位につけることとなった。
3列目からスタートの星野はピットロード側へ進路をとって好ダッシュ、小
河選手をかわすことに成功、ダニエルソン選手に続く6位につけた。
ところが、1周目を終える直前のシケインで波乱が起きた。コーナリング中
に姿勢を崩したダニエルソン選手を避けようとして星野がコースを飛び出して
しまったのだ。星野の乗ったマシンはシケイン脇のサンドトラップに入り込ん
でしまい、走行不能に陥る。好スタートをきって上位進出を狙っていた星野の
レースは、思いがけない結末を迎えてしまった。
片山は、チーバー選手の背後にピタリとつけて戦いを進めた。しかし、なか
なかチーバー選手の隙を突くことができない。コーナーでは圧倒的に速いもの
の、勝負どころのストレートでは逆にチーバー選手のスピードが勝っているの
だ。
片山は21周目のメインストレートでチーバー選手の背後からアウト側に出
た。その直後に今度はイン側に切り替えしたものの、チーバー選手に旨く押え
られてしまう。その後も何度かチーバー選手攻略の構えを見せたものの、結局
2位のままレースを走りきってチェッカーを受けた。2位入賞によって片山に
は選手権ポイント6点がもたらされた。8戦(第8戦の決勝は悪天候のため順
延されている)を終えた時点で、この6点は大きい。優勝を飾ることはできな
かったものの、片山は王座争いで大きな意味のある結果を挙げたのである。
星野一義:リタイヤ 0周
「何も言いたくないほどに落胆している。決勝では絶対の自信があった。ポイ
ントは、レースの序盤だと思っていたので、朝のウォームアップではそれを想
定した満タンのセッティングを確かめた。決勝スタートもまずまずだったし、
これはいける、と感じていた。けれど、シケインで前のクルマが姿勢を崩して、
それを避けようと外側に逃げようと思ったらマシンが滑り出してコースの外へ
飛び出してしまった。まったく、残念だよ。こうなったら、選手権ポイントを
どうこう言わずに、残りのレースを勝ち続けるしかないな。まだ諦めたわけじ
ゃないよ」
金子豊監督
「富士のレースは雨で流れるわ、今度の予選では赤旗でタイムが無効になるわ、
決勝ではこんなことになるわ、ツキがまったくないね。でも、3回悪いことが
続いたから、もう悪いことはないだろう。今回無得点は正直なところ痛い。け
れども痛いと言っているだけでは仕方がない。残り、勝ち続けますよ。そのた
めにはローラT91を使うことも考えていかなければならないだろう」
片山 右京:1時間05分08秒136 2位
「朝のウォームアップで、チーバー選手のマシンが決勝でかなり辛そうだ、と
いう情報を得ていたので、待っていたほうがいいと思って彼の後ろにつけてい
た。でも、結局走りきってしまいましたね。結果論だけれども、序盤にチーバ
ー選手の前に出られなかったのが敗因でしたね。21周目の1コーナーでは勝
負をかけるつもりで外側に飛び込んだ。でも、コースの外側にはタイヤカスが
いっぱいあって、危ない状況だったので切り替えしてイン側に向かったんです。
ぼくの動きにつられてチーバー選手が動けば、その隙を突くつもりだった。で
も、彼は冷静でしたね。とにかく今日はうまくやられてしまいました」
田中弘監督
「スタート前、特に順位についての指示はしなかった。相手は星野になると想
定していたし、チャンピオン争いの事を考えると、彼の前に出るしかないわけ
だから。うちのT91はコーナーで圧倒的に速い。スタートで首位に立ってさ
えいれば、ぶっちぎりで優勝できるはずだったんだ。順位についてはラスト2
ラップくらいで初めて『P2』のサインを出した。6点を確保しろ、という意
味です。我々の目的はもちろん優勝することだけれども、王座をとるというも
っと大きな目標がありますから」
今回、同時開催された全日本F3選手権・第10戦にキャビン・レーシング
チームから金石勝智が参戦した。金石は予選でB組首位のタイムを出し、決勝
レースでもフロントロウ内側から好ダッシュ、ポールポジションからスタート
した高村選手を押えトップに立った。金石はそのまま17周を走りきり、スタ
ート・トゥ・フィニッシュでF3レース27戦目(ノンタイトル戦含む)で初
優勝を果たした。そして選手権ポイント9点を追加した事で、既に王座を決定
しているカルカッシ選手に続くシリーズランキング2番手に浮上した。
金石 勝智:優勝 33分26秒311
(ファステストラップ 2分4秒703)
「フロントロウだし、マシンの調子も良かったし『今日は絶対に勝つんだ』と、
朝の3時位から目が覚めちゃったんですよ。スタートでちょっとホイールスピ
ンさせてしまったんですが、僕の方がイン側にいたので、なんとか高村選手を
押さえる事が出来ました。もう大丈夫だ、と思ったのはラスト2周位ですね。
とにかく、やっと勝つ事が出来ました。残りのレースでも頑張りますよ」
全日本F3000選手権のタイトル争いは、ポイントリーダーの片山が6点を加
え34点となり、2番手の星野とのは差は10点となった。10月26日(土)、
10月27日(日)に富士スピードウェイで開催される第10戦において、片
山が優勝して9点を追加し、星野が7位以下で無得点となった場合には両者の
差は19点となり、2戦を残して片山のシリーズチャンピオンが決定する事に
なる。
**CABIN Racing Team Office/寺倉茂雄**