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2023年3月

SUPER GT | その他

鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー GT500プレシーズンマッチはMARELLI IMPUL Zが連勝 シーズン二連覇に向けて好発進

 鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーで行われる「SUPER GT GT500プレシーズンマッチ」。二日目は午後4時05分からの平峰一貴、山本尚貴、大嶋和也によるドライバートークショーに続いて、6周のデモレースを行った。

 今日のスタート順は昨日のレース結果順。ポールシッターは平峰一貴(MARELLI IMPUL Z)。2番手は山本尚貴(STANLEY NSX-GT)、3番手は塚越広大(Astemo NSX-GT)だ。

 1周のフォーメーションラップに続いてレースはスタート。ここでポールの平峰はトップで1コーナーに飛び込むと、そのまま一気に後続を突き放しにかかる。

 その後ろは山本、塚越が接戦を展開。バックストレードでアウトから塚越が山本を抜いて2位に浮上する。3位に後退した山本の後ろには平手晃平(リアライズコーポレーション ADVAN Z)が迫ってきた。

 トップの平峰はそのまま一度も順位を脅かされずに6周を走りきり、昨日に続いてTEAM IMPULが連勝を飾った。2位は塚越、3位には山本をかわした平手が入った。

 スーパーGTの2023シーズンはこのあと3月11-12日に岡山県美作市の岡山国際サーキットで、3月25-26日に静岡県小山町の富士スピードウェイで公式テストを行い、4月15-16日に岡山国際サーキットで開幕する。

 植物由来のカーボンニュートラル燃料を全車が使用し、全8戦中5戦が450kmレースとなる新時代のスーパーGT。ここ鈴鹿サーキットでは6月3-4日に第3戦が、8月26-27日に第5戦が予定されている。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

Formula Nippon | SUPER GT | その他 | 全日本GT選手権

鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー 「新・永遠のライバル対決」は脇阪寿一の二連覇で幕を閉じる

 鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーの名物企画、「新・永遠のライバル対決」は二日目を迎え、3位決定戦と決勝戦をそれぞれ3周でおこなった。今回使用されるのはシビックType Rだ。

 まずは昨日のレース結果を踏まえ、敗れた道上龍と高木虎之介による「3位決定戦(脇阪寿一に言わせると『前座レース』)」が3周で行われた。JTCCやWTCCで活躍し、FF車での戦いを知り尽くした道上に対し、不安を隠せない高木。しかもそのクルマはホンダ車とまさにアウェイ状態だ。

 その大きすぎるハンディキャップを立証するかの如く、スタートで先行したのは道上。その後ろで高木はあろうことか1コーナー立ち上がりで痛恨のスピンを喫してしまう。

 「FF無理だよ!」と叫びながらコースに復帰する高木だったが、懸命の追い上げで道上のテールに食らいつき、2周目の1コーナーで果敢にインを窺う。

 ここでは順位を守った道上だったが、高木は逆バンクで並びかけ、東ショートカットでインをついてトップに立った。

 これに対し道上はファイナルラップの1コーナーで大外から高木を交わして再びトップに立つと、そのままチェッカーに飛び込んだ。

 悔しさのあまり、コース外の芝生をタイヤにつけて帰ってきた高木。次のレースで同じクルマを使用する本山哲はコース上でタイヤを擦って芝生を落とし、ちゃっかりタイヤに熱を入れてグリッドに戻ってきた。

 これには対戦相手の脇阪も納得しない様子だ。

 遺恨を孕んだまま決勝戦はスタート。ここで脇阪はバックギヤにいれるボケをかまし、昨日に続いてスタートやり直しを目論むが、本山は素知らぬ顔でレースを続行した。

 無慈悲な本山に忿懣やるかたない脇阪は2周目の1コーナーでインに鼻をねじ込む。一歩も引かない本山。2台は並走のままファイナルラップへ。1コーナーで先行した脇阪は笑いが止まらない状態でそのまま本山を従えたまま最終コーナーを立ち上がり、トップでチェッカーを受けた。

 人差し指を立ててアピールしながらウィニングランを走ってきた脇阪は、高木に対しチャンピオンベルトを巻くように要求。

 かくして「新・永遠のライバル対決」は脇阪のベルト防衛で幕を閉じた。

 来年のファン感謝デーではいかなる戦いが待っているのか。そこには誰が加わるのか。高木の再参戦は実現するのか。そもそも「新・永遠のライバル対決」は行われるのか。今は何もわからないが、今から来年が待ち遠しくてならない。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー「2023SUPER FORMULA Presentation」 全ドライバーがブリュックバシェを囲んでトルコを応援

 全日本スーパーフォーミュラ選手権は3月5日、2023鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーにおいて「2023SUPER FORMULA Presentation」と題したイベントを開催した。

 午後2時25分に始まったこのイベントは、まず各ドライバーがチームごとに順番に最新マシンSF23でコースを1周。そのホームストレート上に整列し、JRP会長の交代をファンに報告したほか、選手を代表して野尻智紀(TEAM MUGEN)がスピーチをおこなった。

 また、イベントの最後に先日トルコで発生した大地震に関連し、今も大変な思いをしているトルコの国民に向けて、応援の意思を表明するべく、同国出身のジェム・ブリュックバシェ(TGM Grand Prix)を全選手が囲んで記念撮影を行った。

中嶋悟現会長のコメント

 「会長に就任してから18年間、常にみんなと一緒に頑張ってきた。昨年から始めたNEXT GOも軌道に乗り、これからは新しい世代にバトンタッチするべきだと考え、会長を交代することにした。会長を辞めるが、レースをやめるわけではないので、これからはチーム監督としてスーパーフォーミュラを盛り上げていきたい」

近藤真彦新会長のコメント

 「チームの皆さんといい距離を保ちたい。メディアの皆さんともいい距離を保っていきたい。そしてファンの皆さんとの距離をますます縮めていきたい。皆さんの力でぜひスーパーフォーミュラを盛り上げていただきたい。スタートダッシュを決めようとは思わない、皆さんと一緒にじわじわと盛り上げていきたい。今年から頑張ります」

前年チャンピオン野尻智紀のコメント

 「今年のスーパーフォーミュラは絶対楽しいと思います。22台のバトルを現地で楽しんでいただきたい。絶対後悔はさせないので、ぜひサーキットに足を運んでください」

ジェム・ブリュックバシェのコメント

 「トルコでは大変な状況になっている中、日本でレースをできることを光栄に思っている。トルコの皆さんが元気になれるよう、一緒に応援していただければ大変嬉しいです」

 全日本スーパーフォーミュラ選手権はこのあと3月6-7日の二日間鈴鹿サーキットで公式テストを行い、4月8-9日に富士スピードウェイで開幕する。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

その他 | 富士ロングディスタンスシリーズ

鈴鹿サーキットファン感謝デー 100周年記念ル・マン24時間レースLegends 二日目は寺田陽次郎氏、鮒子田寛氏も走行に参加

 鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーで行われている「100周年記念ルマン24時間レースLegends」。午後0時50分より行われた二日目の走行には、1991年に日本車として初めての総合優勝を成し遂げたマツダ787Bが加わり、ミスタールマンこと寺田陽次郎氏のドライブにより独特のロータリーサウンドを響かせた。

 また今日は鮒子田寛氏も走行に加わり、ポルシェ906をドライブした。

 このポルシェは1967年に富士スピードウェイで開催された日本グランプリで、生沢徹氏のドライブにより優勝した車両のカラーリングとステッカーを忠実に再現したもの。オーナーの鈴木幸典氏によると、生沢氏本人からの依頼で、撮影用に当時の姿を再現したのだという。ステッカー類は生沢氏本人が大切に保管していたものが使われたのだとか。

 この車両は今年のクラシックルマンにも参加する予定になっており、この走行の三日後には船便でフランスに送り出すことになっているのだとか。クラシックルマンには鈴木氏のほか、今日デモンストレーション走行を行った鮒子田氏もドライバーとして参加するとのこと。今年は生沢氏と鮒子田氏が日本人として初めてル・マン24時間に参戦してから50年目、鮒子田氏が役員を務めたチームが開発したベントレー・スピード8が総合優勝してから20年目の節目の年にあたることも参戦理由の一つだという。

 ル・マン クラシック2023は6月29日から7月02日にかけてフランスのサルテサーキットで開催される予定だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA | その他

鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー SFフリー走行トップはリアム・ローソン!!

 2023鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーは3月5日に二日目を迎えた。

 この日もゲートオープン前から多くの観客が詰めかける中、この日最初のプログラムとしてスーパーフォーミュラのフリー走行が行われ、今シーズンからTEAM MUGENに加入したリアム・ローソン(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)がいきなりトップタイムを叩き出し、そのポテンシャルの高さを大いにアピールした。

 フリー走行は午前9時より30分間で行われた。天候は曇り。路面はドライだ。

 各ドライバー一斉にコースを飛び出し、積極的に周回を重ねていく。まずは山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING SF23)が3周目に1分37秒785を記録してトップに。小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)が1分38秒018で2番手だ。

 続いて牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が4周目に1分37秒432を出して山本を上回る。大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)も1分37秒495で2番手に浮上してきた。

 昨日のシェイクダウンでトップタイムを叩き出した大津弘樹(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)も1分37秒543で3番手につける。4番手は関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)で1分37秒640。多くのドライバーが5周を終えたところで一旦ピットイン。残り時間が10分を切ったあたりから走行を再開した。

 セッション後半に入ると、坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)が7周目に1分37秒688で5番手、9周目には1分37秒511で3番手に上がってきた。この時点で残り時間は3分を切っている。

 つづいて大津が7周目に1分37秒098を叩き出してトップに躍り出た。残り時間は2分を切ったところだ。

 しかし最後の最後にルーキーのローソンが区間ベストを連発しながらアタックを敢行、1分36秒721を叩き出して一気にトップに躍り出た。

 ここでチェッカーフラッグが提示され、フリー走行は終了。トップタイムはリアム・ローソンで1分36秒721。大津弘樹が2番手で1分37秒098。牧野任祐が1分37秒432で3番手と、ホンダ勢がトップ3を独占する結果となった。

 トヨタ勢では大嶋和也が1分37秒495で4番手につけ、坪井翔が1分37秒511で5番手、関口雄飛が1分37秒640で6番手だった。

 モータースポーツファン感謝デーでは、このあと午後2時25分より「SUPER FOMULA Presentation」と銘打ち、ドライバートークショーとデモ走行が予定されている。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA

SF23 The Shakedown 代役出走の大津弘樹がトップタイム

 全日本スーパーフォーミュラ選手権は今シーズンから車両を一新。前後のウィング形状を変更し、エンジンカウルとタイヤの一部に天然素材を使用した「SF23」を開幕戦から使用する。そのシェイクダウンを目的とした1時間の走行セッションを2023鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーのプログラムに組み入れてレースファンの前で披露した。

 午後4時のコースオープンと同時に一斉に飛び出す22台のSF23。多くのドライバーが1周を終えて一旦ピットに戻るが、TGM Grand Prixの2台と平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF23)の3台はそのまま2周目に入る。

 ジェム・ブリュックバシェ(TGM Grand Prix SF23)は2周終わりでピットに入ったが、平川と大湯都史樹(TGM Grand Prix SF23)はそのまま走行。3周目に平川は1分37秒993を叩き出してようやくピットへ。

 続いて野尻智紀(Red Bull MOTUL MUGEN SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)が再びコースイン。他のドライバーも続々と走行を再開する。

 開始から17分が経過したところで大津弘樹(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)が5周目に1分37秒391を記録してトップに。今季のレギュラーシートを失っていた大津だったが、昨日のGT500テストで64号車をドライブしていた太田格之進がクラッシュ、大事をとって今回の走行を見合わせたため、急遽代役として走行に加わっていた。

 続いて国本雄資(Kids com KCMG Elyse SF23)が1分37秒421で2番手、坪井翔(P. MU/CERUMO・INGING SF23)が1分37秒466で3番手につける。4番手はジュリアーノ・アレジ(VANTELIN TOM'S SF23)で1分37秒566、5番手には1分37秒688で笹原右京(REALIZE Corporation KONDO SF23)が続いた。

 笹原も昨年2勝を挙げながら今季のレギュラーシートを喪失していたが、今季はトヨタの開発ドライバーとしてサーキットに帯同することになっており、今回は1月のスーパーGT鈴鹿テストでクラッシュした山下健太の代役として3号車をドライブしている。

 開始28分で宮田莉朋(VANTELIN TOM'S SF23)が1分37秒078でトップに浮上。トムス勢はコースインを遅らせていたため、宮田はこれが4周目だ。続いて小林可夢偉(Kids com KCMG Elyse SF23)も1分37秒099で2番手に上がってきた。残り時間は30分を切っている。

 セッションは開始から36分が経過したところでラウル・ハイマン(BYOUBUGAURA B-MAX SF23)が電気系のトラブルによりヘアピンでストップしたため、赤旗中断に。チームメイトの松下信治も同様のトラブルに見舞われ、1周のインスタレーションラップの後は走行できないままだ。

 午後4時45分に残り15分で走行が再開されると、序盤トップだった大津が1分37秒003までタイムを縮めて再びトップに立つ。

 その後は各ドライバー目立ったタイムアップもなく走行は終了。大津弘樹がトップタイム。宮田莉朋が2番手、3番手は小林可夢偉という結果となった。

 スーパーフォーミュラの走行は明日も予定されており、午前9時から60分のフリー走行が、午後2時25分からはチームごとのデモ走行とドライバーのトークショーを組み合わせた「2023 SUPER FORMULA Presentation」が行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUPER FORMULA | SUPER GT | その他

鈴鹿ファン感の人気企画「新・永遠のライバル対決」 初日は本山哲、脇阪寿一が一勝を挙げる

 鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーの人気企画、星野一義vs中嶋悟の「永遠のライバル対決」の後を引き継ぐ形で2019年に始まった、「新・永遠のライバル対決」。

 日産、トヨタ、ホンダを代表するトップドライバーである本山哲、脇阪寿一そして道上龍の3人がコース上やトークショーで接戦と舌戦を繰り広げるものだが、2023年は更にF1やインディカーでも活躍した高木虎之介が加わり、4人での戦いにスケールアップして開催された。高木はこの日のためにインディカー参戦当時と同じデザインのレーシングスーツを新調するという気合の入れようだ。

 第一日目はトヨタGR86を用いての1対1のスプリントレースが行われた。組み合わせは本山vs道上と脇阪vs高木で、スタンディングスタートで東コースを4周する。

 最初の戦いに勝利したのは本山。見事なスタートで道上の前に出ると、その後も巧みに道上の追撃をかわして4周を走り切った。最後は二人揃ってスピンターンを披露するおまけ付き。これには同じクルマで戦う脇阪と高木は気が気でない様子。

 その脇阪vs高木は、脇阪がまさかのエンジンストールでスタートやり直しと始まりから波乱含み。戦いが始まってからもコース上やコース外でやりたい放題の脇阪に翻弄されっぱなしの高木だったが、それでも何度かトップに立ってみせる。

 ファイナルラップの最終コーナーで脇阪が大きくコースをはみ出したところでトップを奪い返さんとした高木だったが、ここで痛恨のシフトミスを喫し、この勝負は脇阪に軍配が上がった。

 新・永遠のライバル対決は明日もシビックTypeRに車両を変えて午後3時20分より行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

SUZUKA 1000km | その他 | 全日本GT選手権 | 富士ロングディスタンスシリーズ

2023鈴鹿ファン感の目玉イベント 100周年記念ル・マン24時間レースLegends 国内外の名車が集結!

 2023年の鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デーは、ルマン24時間レースの100周年を記念したレジェンドマシンのデモ走行を企画、これに1951年のジャガーXKから昨年の総合優勝車であるトヨタGR-010まで国内外のスポーツカー18台が集結した。

 第一日目の今日はこのうちマツダ787Bを除く17台が走行に参加した。

 この中には前述の2台のほか、1995年にマクラーレンF1 GT-Rを駆り日本人として初の総合優勝を成し遂げた関谷正徳氏のドライブするトムス85C-Lや日産R86V、アドバンポルシェ962Cなど、全日本スポーツプロトタイプ選手権(JSPC)で活躍したクルマたちや、全日本GT選手権(JGTC)にも出走したホンダNSX GT2仕様なども含まれており、NSXをドライブした土屋圭市氏は共にルマンを戦った高橋国光さんのジェット型ヘルメットと当時のレーシングスーツを身につけて走行を行った。

 このデモ走行は明日も午後0時50分より予定されており、これには1991年総合優勝車のマツダ787Bも加わる。ドライブするのはミスタールマンこと寺田陽二郎氏だ。

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Motorsports Forum

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