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2025年3月

SUPER GT

公式テスト富士セッション4 14号車ENEOS X PRIME GR Supraがトップタイム 2日目総合では1号車au TOM'S GR Supraがトップ

 静岡県小山町で行われている2025オートバックス スーパーGT公式テストは3月30日午後に最後の走行となるセッション4が行われ、GT500クラスは14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が1分27秒343でトップ。しかし二日目総合ではセッション3で1分27秒125を記録した1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)がトップだった。

 午前中に行われたセッション3と同様に、セッション4も当初予定より走行時間を10分繰り上げて午後1時50分にコースオープン。終了時刻は10分延長の午後4時10分と、トータル140分間で行われた。天候は晴れ。路面はドライだが、午前中よりは路面温度が低下する中での走行となった。

 GT500クラスは開始から僅か5周でNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(福住仁嶺)が1分27秒343といきなりセッション3に匹敵するタイムを叩き出してきた。

 続いてこのセッションを一人で走行した1号車の坪井が15周目に1分27秒518で続き、19号車WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資)が1'27.638を5周目に記録して3番手と、序盤からGRスープラが1-2-3を形成。4番手には100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GTが1分27秒683で続き、12号車TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴)が1'27.948でニッサン勢最上位の6番手につけた。

 しかしその後は各チームとも1分29秒〜30秒台の安定したペースで周回を重ねる展開となり、目立ったタイム更新もなくセッションは進行する。

 そうした中、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)は開始直後からトラブルに見舞われて長時間ガレージ内にとどまることに。

 残り30分を切ったところでGT300車両がホームストレート上でスローダウン。そのままコース上に停止したため、このセッションで唯一の赤旗が出され、セッションは中断となる。車両回収ののち走行が再開されると、それまで懸命の修復作業を行なっていた39号車がサッシャ・フェネストラズのドライブでコースへ。6周目に1分29秒156を記録すると、その後も14周を走行して4時10分のチェッカーフラッグを迎えた。

 これによりセッション4は14号車がトップタイム。1号車が2番手、19号車が3番手と序盤の順位のまま終了することとなった。

 なお、2日目総合では午前中に1分27秒125を記録した1号車が総合トップ。2番手は8号車、3番手は100号車となり、Nissan Z NISMO GT500勢ではNo.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)の7番手が最高となっている。

 2025オートバックス スーパーGTはこのあと4月12-13日に岡山国際サーキットで開幕戦を迎える。

Photo&Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

公式テスト富士セッション3 GT500クラストップは1号車au TOM'S GR Supra

 2025オートバックス スーパーGT公式テストが3月30日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)を筆頭に上位13台が1秒以内にひしめく大雪山となった。

 テスト二日目を迎えた富士は待望の晴天。路面は完全ドライとなった。セッション3は初日のセッション1が雨天の影響で30分短縮となったことを受け、終了時刻を10分繰り下げて午前9時30分より11時55分までの145分間で行われた。

 コースオープンからの15分間はセーフティーカー(SC)訓練。そののちに本格的なテスト走行の時間となる。各車待ちに待ったドライコンディションでの走行とあって、SC解除となるやいきなり1号車の山下が1分31秒923(8周目)を記録、その後は塚越広大(Astemo CIVIC TYPE R-GT)が14周目に1分30秒581、福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が18周目に1分28秒315とみるみるタイムが更新されていく。

 そして開始から約40分が経過したところで牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が1分27秒838(18周目)を叩き出すと、福住も1分27秒578、山下は1分27秒815と次々に100号車を上回るタイムを記録してきた。

 結局セッション3は43周目に1分27秒125を記録した1号車がトップ。39周目に野尻智紀が1分27秒169を記録した8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が2番手となり、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)も牧野が1分27秒250までタイムを縮めて3番手で走行を終えた。

 公式テスト最後の走行となるセッション4は当初予定を10分繰り上げ、午後1時50分より140分間で行われる。

Photo&Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

公式テスト富士セッション2 1分35秒台の接戦を制したのは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT

 2025オートバックス スーパーGT公式テスト富士スピードウェイのセッション2が3月29日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/小出峻)がトップタイム。1日目総合でもトップとなった。

 セッション2は午後2時に開始された。最初の100分間が2クラスの混走、続いて10分間ずつの専有走行が行われる。天候は依然として強い雨。このため各車経過から15分が経過したところで次々にピットに戻ってきた。

 しかし時間が経つにつれて天候は回復。それに合わせて各チームもピットイン、アウトを繰り返しつつ徐々にコースに出てくるようになり、開始から30分が経過した時点では37号車Deloitte TOM'S GR Supra(ジュリアーノ・アレジ)が1分39秒783でトップ。16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16
(大津弘樹)が1分39秒783で2番手に続いた。

 混走残り30分をった時点では16号車が1分38秒454でトップ。2番手に23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)がつづき、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/サッシャ・フェネストラズ)が3番手という展開となるが、残り時間が25分を切ったところで17号車の小出が1分37秒764でトップに。

 ここでGT300車両の1台にトラブルが発生。コース脇にストップしたために残り時間24分を切ったところで赤旗中断に。

 車両回収ののち残り11分で走行が再開になると、今度は12号車TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴)が32周目に1分37秒596、33周目に1分36秒583と立て続けにタイムを削ってトップで混走を終えた。

 続いて午後3時50分より行われた専有走行は終盤に入って1分35秒台の好タイムが立て続けに記録される大接戦となった。

 まずは1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔)が1分35秒949を記録すると、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(牧野任祐)が1分35秒926でこれを上回る。さらにチェッカー寸前に17号車の小出が1分35秒740を叩き出し、セッション2をトップで締めくくると共に、1日目総合でもトップに立った。2番手は100号車、3番手は1号車となり、専有走行で1分36秒211までタイムを縮めた12号車がニッサン勢最上位の4番手となっている。

 スーパーGT公式テストは明日30日にセッション3、セッション4を行う。セッション3の開始時刻は午前9時30分だ。

Photo&Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

公式テスト岡山セッション4 100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTが総合トップで有終の美を飾る

 岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われている、2025オートバックス スーパーGT公式テスト最後の走行、セッション4が3月16日午後に行われ、GT500クラスは100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)がトップタイムを記録。二日目総合でも100号車がトップとなった。

 セッション4は午後1時45分からのスタート練習に続いて午後2時より開始された。終了予定は3時50分だ。天候は小雨。路面はウェットでスタートしたが、セッションが進むにつれて次第にコンディションは回復していった。

 まずは1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔)が8周目に1分31秒372でトップに立ち、17周目に1分31秒028、20周目に1分30秒849と着実にタイムを縮めていく。2番手は38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明)で1分30秒944(20周目)だ。

 間も無く40分が経過しようというところでGT300車両がヘアピンでスピン。グラベルに捕まったためにこのセッションで最初の赤旗中断となる。

 午後2時39分にセッションが再開されると、37号車Deloitte TOM'S GR Supra (笹原右京)が24周目に1分30秒235でトップに。
笹原は31周目に1分29秒713までタイムアップ。39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛)も31周目に1分29秒815で2番手に上がってきた。

 これに対し、38号車の石浦は28周目に1分30秒002を記録して3番手につけると、30周目に1分29秒867、34周目に1分29秒790と着実にタイムを縮めて35周目に1分29秒305でトップに浮上した。

 すると残り30分を切ったところで2回目の赤旗。GT300車両がパイパーコーナーでスピンした模様。走行は午後3時25分に再開された。

 すると100号車の牧野が37周目に1分29秒502で3番手に食い込み、39周目には1分29秒111でトップに躍り出た。

 その後も牧野は43周目に1'28.768にタイムを縮め、残り3分を切ったところでピットイン。

 この結果、セッション4そして二日目総合のトップタイムは100号車が獲得。2番手には38号車、3番手は37号車という結果に。

 ニッサン勢ではセッション4で1分29秒456を記録した24号車リアライズコーポレーション ADVAN Z(松田次生/名取鉄平)がセッション4でも総合でも最上位の4番手という結果となった。

 次回の公式テストは3月29、30の両日に静岡県小山町の富士スピードウェイで行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

公式テスト岡山セッション3 1号車au TOM'S GR Supraがトップタイム

 岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われている2025年オートバックス スーパーGT公式テストは3月16日、二日目を迎えた。午前中のセッション3は前日のセッション1に続いて1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)がトップタイムだった。

 セッション3は当初の予定より30分遅い午前9時30分にコースオープン。終了予定は11時10分とされ、走行時間そのものは20分短縮される予定だったが、この日も4回の赤旗が出て、セッションは何度も中断されたことから、走行時間を確保する目的でこのあと予定されていたセーフティーカー訓練をキャンセルとし、終了時刻は11時35分まで延長された。

 GT500クラスで序盤から精力的に周回を重ねたのは6台。残りのクルマはガレージで待機してコースコンディションの回復を待つ。

 走り始めた6台の中の1台である38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明)は5周目に1分42秒850を記録すると、その後も7周目に1分39秒623、11周目に1分36秒056と着実にタイムを上げてくる。

 開始から15分が経過したところでNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大)すると、その他のチームも徐々に走行を開始したが、No.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南/小高一斗)とNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)は最後までガレージに留まり、走行に加わらなかった。

 コース上では開始から30分が経過したところで14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也)がダブルヘアピン二つ目でコースオフを喫したために赤旗中断に。この直前には23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正)が9周目に1'35.332を記録している。

 走行は10時12分に再開となったが、今度はGT300車両がアトウッドカーブでコースオフ。2回目の赤旗中断に。

 10時25分に走行が再開されると、今度は1号車au TOM'S GR Supra(山下健太)がが1分32秒338を18周目に記録してトップに立つと、20周目には1分32秒306までタイムを縮めた。

 しかし開始から1時間8分が経過したところで3回目の赤旗が。ダブルヘアピンの一つ目で8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(松下信治)がコースオフしたためだ。その後8号車は自走でピットへ。10時43分に走行は再開されたが、その5分後に今度はGT300車両が最終コーナーでコースオフ。4回目の赤旗が提示された。

 その後はセーフティーカー訓練をキャンセルとして終了時刻を午前11時35分まで延長。終盤に16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(佐藤蓮)が1分33秒692を記録して2番手、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(サッシャ・フェネストラズ)が1分33秒893を記録して3番手につけたが、1号車のトップタイムを更新するものはなく、そのまま1号車がトップタイムとなった。

Text&Photo: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

公式テスト岡山セッション1 GT500クラスのトップタイムは1号車au TOM'S GR Supra

 2025オートバックス スーパーGTの公式テストが、岡山県美作市の岡山国際サーキットで始まった。テストは3月15、16日の二日間で予定され、第一日目の午前の走行となるセッション1では1号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)がGT500クラスのトップタイムをマークした。

2024チャンピオンカー、1号車au TOM'S GR Supra

 セッション1は午前9時30分に走行開始。この日の岡山は気温5℃、路面温度は7℃と真冬のような寒さ。二日目は雨天が予測されることもあって、走行は当初の予定より20分長い2時間20分の走行となったが、低い路面温度が影響してか、コースオフやスピンが相次いで、合計6回の赤旗中断という荒れたセッションとなった。

 まずは坪井が1分23秒997を6周目に記録してトップに。16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(大津弘樹)1分24秒828、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大)が1分24秒872と続く。

 しかし開始から10分が経過したところでGT300車両がダブルヘアピンでストップしたため、この日最初の赤旗が提示される。

 9時47分に走行が再開されると、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛)が1分22秒426を記録してきた。これを100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴)が1分20秒593で上回ると、17号車の塚越も1分22秒175で2番手につける。

 山本は次の周で1分18秒290までタイムアップ。1号車の坪井も1分19秒770までタイムを縮めて2番手に続くが、14号車ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也)1分18秒851、1分18秒126と立て続けにタイムを更新してトップに浮上した。

 開始から30分が経過したところで39号車が1コーナーを飛び出し、グラベルで捕まったために2回目の赤旗中断となる。39号車に大きなダメージはなく、オフィシャルの手を借りてコースに戻ると、その後は自走でピットへ。10時8分に走行再開となった。

 その後も45分経過時点、65分経過時点とGT300車両のアクシデントにより頻繁に走行は中断され、各チームとも満足に周回を重ねられない状況が続く。

 そうした中、17号車が35周目に1分17秒962で14号車を上回り、トップへ。
8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 (野尻智紀)も1分18秒022を35周目に記録して2番手につけ、14号車は3番手となった。

 そして残り時間が10分となったところで1号車の坪井が59周目に1分17秒833を記録。これがこのセッションのトップタイムとなった。

 その後もGT300車両のアクシデントで2回の赤旗中断があり、11時54分に再開されたもののすぐにフルコースイエローのテストに移行し、ここでセッション1は終了となった。

セッション1トップは1号車au TOM'S GR Supra

セッション1の2番手は17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT

セッション1の3番手は8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8

Text&Photo: Kazuhisa SUEHIRO

SUPER GT

第1戦岡山決勝 GT500は36号車au TOM'S GR Supraが優勝 トヨタGRスープラが1-2フィニッシュ!!

GT500クラスで優勝した坪井翔/山下健太組(au TOM\'S GR Supra)

 2024オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300kmレース」の決勝が4月14日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、ポールポジションからスタートした36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が他を寄せ付けない速さでスタートから逃げ切り、見事ポール・トゥ・フィニッシュを達成した。

(観客動員数:予選日8,500人/決勝日15,500人/大会総入場者数24,000人)

 第1戦決勝は午後1時30分より82周で行われた。スタート時点の気温は26℃、路面温度は39℃だ。

 なお前日の予選Q1でタイム抹消となり、Q2への出走を見合わせた8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8は規定によりピットスタートとなったため、岡山県警の先導によるパレードランを終えるとそのままピットイン、若干量の給油をおこなって最後尾で戦列に加わった。

GT500クラスのスタートシーン

 スタートでトップに立ったのはポールシッターの坪井翔(au TOM'S GR Supra)。予選2番手の関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が2位、3番手の牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が3位、大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)が4位とここまでは予選順位通りだ。

 しかしその後方では予選6番手のロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH Z)が大嶋和也(ENEOS X PRIME GR Supra)に押し出される形で1コーナー立ち上がりで膨らみ、9位まで順位を落とす。

1周目のアクシデントでリタイアした太田格之進(Astemo CIVIC TYPE R-GT)

 14号車の大嶋はベルトラン・バゲット(MARELLI IMPUL Z)とのバトルの末、12号車に押し出される格好でリボルバーの立ち上がりでスピン、これを避けきれなかった太田格之進(Astemo CIVIC TYPE R-GT)が14号車に追突してしまい、コース外でストップしてしまった。

 またGT300クラスでも2台がアトウッドカーブで接触して1台がコースを飛び出すアクシデントが発生したため、早くも2周目からセーフティーカーが入った。

 14号車はリヤフェンダーとカウルにダメージを負っており、12号車も右フロントにダメージ。このためSC中に2台はピットに戻ってきたが、12号車がガムテープでの補修でコースに復帰したのに対し、14号車はガレージで大掛かりな修復作業をすることになり、コースに戻った時には39周遅れとなっていた。なおこの接触により12号車にはドライビングスルーペナルティが課せられることになった。

 7周終わりでSCはピットイン。8周目からレースは再開となる。すかさず逃げを打つ36号車の坪井の後方では39号車の関口、100号車の牧野、38号車の大湯が接近戦を展開。高星明誠(Niterra MOTUL Z)が5番手で続く。

 トップの坪井は12周を終えたところで3秒628のリード。その後ろで展開されている2位争いには3号車の高星も加わってきた。

 14周目のヘアピンで38号車の大湯がアウトから100号車の牧野に並びかける。押さえる牧野。すかさずリボルバーでインを狙って行く大湯。ここでも押さえる牧野。しかし18周目のアトウッドカーブで大湯は牧野にアウトから被せ、3位に浮上する。

 後方ではピットスタートを選択した野尻智紀(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)がSC導入にも助けられて着実に順位を上げていき、20周目の1コーナーで伊沢拓也(Modulo CIVIC TYPE R-GT)のインに飛び込んで10位に浮上。21周目には名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)をも捉えて9位に浮上すると、後半を担当した松下信治も46周目に12号車を攻略して8位に浮上、見事ポイント圏内でフィニッシュしてみせた。

 一方、トップの36坪井は20周終わりで9秒667。規定周回の3/1を超える28周終わりには12秒071と着実にリードを広げていった。

 29周目には38号車と100号車が同時にピットに飛び込むが、ここで38号車は右フロントの交換に手間取ってしまい、100号車の先行を許してしまった。

 2位の39号車は31周終わりで23号車、64号車と共にピットイン。

 トップの36は32周終わりでピットイン。山下に交代する。これで暫定トップは笹原右京(Deloitte TOM'S GR Supra)に。笹原はトップの山下と比較しても遜色のないペースで53周目まで引っ張り、ようやくジュリアーノ・アレジに交代。この作戦が功を奏して37号車は予選11番手から7位でフィニッシュすることに成功している。

 これでトップに返り咲いた36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は55周目に8秒213。70周目には7秒418、75周目には10秒421と着実にリードを広げていき、最後は2位以下に11秒011の大差をつけてチェッカーを受けた。これによりTGR TEAM au TOM'Sは昨年の第7戦オートポリスから負け無しの三連勝を達成。39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)が100号車の追撃を退けて2位でフィニッシュしたことにより、トヨタGRスープラは開幕戦を1-2フィニッシュで飾ることとなった。

 また惜しくも3位に終わった100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)だが、シビックType Rのデビュー戦での表彰台獲得は必要最低限の結果だったとも言えるだろう。

 次戦の舞台はシリーズ最大の観客動員数を誇る富士スピードウェイ。5月4日に今季初の3時間レースが行われる。

F-15のウエルカムフライト

白バイ隊のパレード

GT500クラス優勝はau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

GT500クラス決勝2位はDENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

GT500クラス決勝3位はSTANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)

GT500クラスの表彰式

Text: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

第1戦岡山公式予選 GT500クラスは36号車au TOM'S GR SupraがPPを獲得

GT500クラスポールポジションはau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

 2024オートバックス スーパーGT第1戦「岡山GT300km」の公式予選が4月13日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、公式練習トップの36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)が新方式で初めての予選を制し、ポールポジションを獲得した。

(天候:晴れ コース:ドライ)

ニスモ新加入の千代勝正がトップタイム

 GT500クラスの予選Q1は午後2時34分に走行開始。既報の通り今シーズンから予選2セッションと決勝スタートを1セットのタイヤで戦うことになり、それに伴って公式予選はQ1とQ2に全車が参加し、タイム合算でスターティンググリッドを決めることとなった。このため全てのドライバーがタイヤの消耗を最小限に抑えながら順位を争うという難しいミッションに取り組む必要に迫られた。

 コースオープンとともに走行を開始するチーム、やや遅れてピットを離れるチームと判断が分かれるなか、高星明誠(Niterra MOTUL Z)、福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)、千代勝正(MOTUL AUTECH Z)らはやや遅れてコースへ。松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)も残り5分でようやくピットを離れていった。

 まずは山下健太(au TOM'S GR Supra)がアウトラップに続いてウォームアップラップを2周行い、1分17秒813でトップに立つ。牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)も1分17秒841で2番手。平峰一貴(MARELLI IMPUL Z)が1分18秒033で続く。

 しかしその直後、新たにトヨタ陣営に加わった大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)が1分17秒649を叩き出し、山下のタイムを上回る。

 続いて千代勝正(MOTUL AUTECH Z)が1分17秒489と大湯のタイムをも上回ってトップに躍り出た。

 松下もセクター1で全体ベストを叩き出す攻めの走りを見せるが、最終コーナー手前で痛恨のオーバーラン。10番手相当のタイムを記録するも、タイム抹消となり、惜しくも最下位の15番手に終わった。

 この結果23号車がトップタイム。38号車が2番手となり、3番手には福住仁嶺のドライブした14号車ENEOS X PRIME GR Supraが続き、36号車は39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(中山雄一)に次ぐ5番手に終わった。

終盤の大逆転劇!! 36号車au TOM'S GR SupraがPP獲得

 予選Q2は3時24分に走行開始。Q1ではタイム抹消で15番手に終わった8号車を除く14台がコースイン、タイムアタックに取り掛かる。結局8号車最後までピットに留まったため、明日の決勝をピットからスタートすることになった。

 コース上ではまずは三宅淳詞(Niterra MOTUL Z)が1分18秒301(2分36秒434)でトップに。これを石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)が1分18.504(2分36秒151)で上回る。

 続いて山本尚貴(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)が1分18秒042(2分35秒883)、関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1分17秒995(2分35秒787)と次々にタイムが更新されていく。

 そしてチェッカーフラッグ直前、坪井翔(au TOM'S GR Supra)が1分17秒748とQ1の山下をも上回るタイムを叩き出し、合算2分35秒561でトップに躍り出た。

 これにより36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)がポールポジションを獲得、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)が予選2番手、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が3番手という結果に。

 Q1でトップタイムを記録した23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)は日産勢最上位ではあるものの、Q2のベストタイムが1分18秒757(2分36秒246)に留まり、6番手に終わっている。

 第1戦決勝は明日の午後1時30分より82周(300km)で行われる。初戦を制するのは果たしてどのチームになるのだろうか。

GT500クラス予選2位はDENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

GT500クラス予選3位はSTANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

SUPER GT

第1戦岡山公式練習 GT500クラスは36号車au TOM'S GR Supraがダントツのトップ!

公式練習:GT500クラストップタイムはau TOM\'S GR Supra(坪井翔/山下健太)

 2024オートバックス スーパーGTがついに開幕。第1戦の公式練習が4月13日、岡山県美作市の岡山国際サーキットで行われ、他を寄せ付けない速さを見せた36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)がトップタイムを記録した。

 公式練習は午前9時30分より混走85分間、専有走行10分間で行われた。天候は晴れ。路面はドライだ。

 開始早々にGT300車両がトラブルによりバックストレート脇でストップしたため、早くも赤旗中断となったが、停止車両は直ちにFROによって回収され、走行は午前9時37分に再開された。

 開始から15分が経過したところで坪井翔が自身の4周目に1分18秒082を記録。36号車au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)がトップに立つ。坪井は6周目に1分17秒923までタイムを縮めてきた。

 2番手には39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)、17号車Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)が3番手で続く。

 日産勢では千代勝正が1分18秒944を記録した23号車MOTUL AUTECH Z(千代勝正/ロニー・クインタレッリ)が最上位の6番手につける。

 開始から間も無く30分が終了しようかというところでベルトラン・バゲットが1分18秒701を記録し、12号車MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)が2番手に上がってきた。

 セッション中盤に入ると牧野任祐が1分18秒607を記録して100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が2番手に浮上するが、すぐに松下信治が1分18秒458を記録して8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)がこれを上回る。

 この結果、36号車がトップ、8号車が2番手、100号車が3番手で混走は終了した。

 午前11時05分からの10分間の専有走行では大湯都史樹(KeePer CERUMO GR Supra)が自己ベストを更新。38号車は1分19秒414で混走の14番手から13番手に浮上。続いて高星明誠(Niterra MOTUL Z)も1分19秒044で3号車を12番手から10番手に押し上げる。

 一方、トップの山下健太(au TOM'S GR Supra)は1分19秒151とタイム更新ならず。牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)は1分18秒581までタイムを縮めるも、順位は3番手のまま。そして野尻智紀(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)はセクター1で自己ベストを更新するが、ダブルヘアピンの一つ目で痛恨のスピン。ここでアタックを断念することに。

 この結果、公式練習は36号車au TOM'S GR Supraがトップ、8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8が2番手、そして100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTが3番手という結果となった。

 Q1とQ2の合算という新方式に生まれ変わった注目の公式予選は、このあと午後2時34分にスタートする。

公式練習:GT500クラス2位はARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)

公式練習:GT500クラス3位はSTANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI

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