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2025年6月

VITA筑波

第2戦決勝ドライバーコメント 4位・山口真「プレッシャーに負けちゃって」

優勝 兒島弘訓(ZR Winmax VITA)

 「自分としては 気温も路面温度も低いことから、決勝でのコースレコードを前回出した1分2秒909から更新できるかなと思っていて。かなりハイペースで走っていたのですが、ぎりぎり更新できなかったですね。そこは悔しいです。レース自体はSCのリスタートも含めて、かなりうまくまとめられたと思います。次回も完勝できるようにがんばります」

2位 山本龍(お先にどうぞVITA)

 「赤旗でリスタートというのが、ここ数年なかったはずで。でも今日ちょうどブリーフィングで赤旗リスタートの話が出たので、普段そういう話が出ることがあまりないのが今年の手順の説明があって。それで今日いきなり赤旗が出たので、主催の方の虫の知らせでもあったのかと思ったりしました(苦笑)。レースの方は もうちょっと前について行ければよかったのにな、という感じです」

3位 西濱康行(ETA白波ワークスVITA)

 「ダンロップコーナーでシフトミスしてしまって、2台行かれてしまって、取り返すのにちょっと時間がかかってしまいました。その間に山本さんが逃げちゃったので、やっぱり山本さんの後ろでフィニッシュになりました。調子自体は悪くなかったと思います。次はもっと前に行きたいと思います」

4位 山口真(VITA-01)

 「たまたま序盤に順位が上がって。後ろから速い人たちが来て、それでプレッシャーに負けちゃって。いつもより1秒くらいラップタイムが落ちて、それで詰められてしまいました。その後自分の知っている人が後ろに来たので、それから自分のペースで走れて3位を維持できたのですが、最後に抜かれちゃって(苦笑)。でも今日はやり切りました。いいバトルもできました」

5位 渡邊顕(ELIVレーシングVITA)

 「初めてのVITAレースなので、まだまだ届かない部分がいっぱいあるのはもちろんわかっていることではあるのですが。その中で予選それなりにうまく行って、いい順位狙えるところで自分の未熟さが出たレースだったなと、今とても悔しいです。それでもこの悔しさをバネにして、次にレース出る時までに、しっかり調整して、もっと戦える状態で臨みたいと思います」

6位 佐藤孝洋(tipo ETA vita-01)

 「自分にとっては何もなかったレースでしたね。淡々と走って、前がいなくなって。何度かチャンスはあったのですが、それもモノにできず、ちょっと残念でした。調子はよかったです、昨日ちょっとクラッシュしてしまったので、チームのみんなが一生懸命直してくれて、それで今日入賞までは行けたので、そこはよかったです」

Text: Junichi SEKINE

VITA筑波

第2戦筑波決勝 兒島弘訓が赤旗中断にも動ぜず独走でポール・ツー・ウイン、連勝を飾る

優勝した兒島弘訓(ZR Winmax VITA)

 VITA筑波シリーズ第2戦決勝は5月25日(日)に行われ、ポールポジションからスタートの兒島弘訓(ZR Winmax VITA)が、途中の赤旗でリードをリセットされながらも2位以下を寄せ付けない走りで優勝。開幕戦に続いて連勝した。

 第2戦決勝は午後1時14分にフォーメーションラップが開始。朝から変わらず曇り空が広がっているが、路面はほぼ乾いておりドライコンディションだ。気温18.8度、路面温度24.1度で、予選の時とほぼ変わらない。15台のVITA-01が15周または30分のレースをスタートした。

決勝のスタートシーン

 蹴り出しがよかったのが4番手から発進の西濱康行(ETA白波ワークスVITA)で、3番手スタートの渡邊顕(ELIVレーシングVITA)を加速で仕留めて3位、西濱を上回るロケットスタートだったのが5番手スタートの山口真(VITA-01)で、第1コーナーへの進入でアウトから渡邊をオーバーテイク。さらに西濱とサイド・バイ・サイドからS字で前に出て3位、西濱4位、渡邊5位に。後方では8番手スタートのTUCHIYA(Deep Racing VITA)9番手スタートの中島正之(ビーンズスポーツ3年目VITA)の順位が入れ替わる。

 フロントロウの兒島、山本龍(お先にどうぞVITA)は共にスムーズなスタートで兒島がホールショットを奪ってトップに立つと山本をじわじわ引き離し、0.598秒差でオープニングラップを終了。3位の山口は後続をけん制する間に前2台を逃がしてしまって1.277秒差、コントロールライン上で4位西濱と0.176秒差とテール・ツー・ノーズ状態のまま2周目に入り、第1コーナーで西濱が3位のポジションを奪い返す。さらに5位渡邊、6位大沢良明(ビーンズSPM VITA)7位佐藤孝洋(tipo ETA vita-01)までがそれぞれ0.2秒から0.4秒の間合いで続く。この中で大沢が第1セクターで渡邊の前に出て5位。3番手スタートだった渡邊は6位までドロップだ。

 トップ兒島は山本との差を着々と拡大し、2周目0.876秒差、3周目1.360秒差、4周目差1.961秒と突き放していく。3位西濱はそこから2.3秒遅れて単独走行。接戦なのが4位以下の戦いで、山口と大沢0.122秒差、6位渡邊と佐藤0.181秒差と目が離せない状況。

 兒島は5周目に1分3秒269とここまでの最速ラップを更新し山本と2.498秒差と早くも独走状態。しかし続く6周目、デビューレースを9位で走行していたTUCHIYAが第1コーナーでスピン、アウト側のグラベルで止まってしまう。これで赤旗が出てレースは中断。3秒以上まで広がっていた兒島のリードはリセットされることに。

 TUCHIYAのマシンが回収され、メインストレートに並んで待機していた14台は6周目からセーフティカー(SC)先導でリスタート。SCは6周目で退いて7周目のコントロールライン上から残り9周でレースは再開。この時点でトップ6台は 兒島~山本~西濱~山口~渡邊~佐藤の順だ。

 さっそく西濱が山本選手のアウト側から第1コーナーで勝負を挑むがここは山本がポジションを守る。後方では並木海和(namiki ETA vita-01)、中島、大沢が3ワイドで7位を争いながら第1コーナーへ。7位中島、8位並木、9位大沢というオーダーに。

 トップ兒島は8周目に2位山本に1.2秒差、3位西濱がダンロップコーナーで失速して山口3位。渡邊4位に上がる。西濱によるとシフトミスがあったとのことだ。兒島はさらにギアを上げて、9周目1分3秒169、10周目にはこの日のファステストラップとなる3秒002を叩き出して2位7山本との差を2.8秒とする。一方シフトミスで順位を落とした西濱はだただちに追い上げを開始。9周目0.247秒差と渡邊のテールに張り付いて10周目に入ると第1セクターで攻略。4位を取り戻し3位山口に0.18秒差と詰め寄る。7位グループのバトルは最終コーナーで#27大沢がスピン、アウト側のグラベルでストップ。これで7位#中島、8位並木。

 兒島のリードはどんどん広がり、11周目4.055秒、12周目5.115秒と完全に一人旅でレースは終盤戦。熱いのが3位山口と4位西濱による表彰台をかけた争いで、0.174秒差とテール・ツー・ノーズ状態で13周目へ。決着は第3セクターで、西濱がオーバーテイクに成功する。

 レースはそのまま兒島が15周を走り切りフィニッシュ。最終的に2位山本に8.2秒の大差をつけてのゴール、以下2位山本、3位西濱、4位山口、5位渡邊、6位佐藤というトップ6となった。

 筑波VITAシリーズ第3戦は7月27日(日)の予定。2レースを完勝した兒島に誰が挑むのかが注目だ。

決勝2位の山本龍(お先にどうぞVITA)

決勝3位の西濱康行(ETA白波ワークスVITA)

決勝4位の山口真(VITA-01)

決勝5位の渡邊顕(ELIVレーシングVITA)

決勝6位の佐藤孝洋(tipo ETA vita-01)

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA

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