- 優勝 26号車・白崎稜(ZAPスタッフリソースED)
-
「途中自分のシフトミスが再発してしまったので、それは反省です。ただラップタイム自体はまわりより速かったかなと思うので、そこは、まぁよしとするんですけれど。次のレースは日本一決定戦なので、このミスはなくして次に挑みたいと思います」
- 2位 73号車・センドラ フナト アレックス ショウタ(Deep-R・10V・ED)
-
「白崎選手が最後の方でミスして、あ、これは追いつけるかな、と思ったんですけれど、やっぱりそのまま。向うはミスしないで走り切れたので、その速さがあるために勝てなかったのだなと思います。ただ最初の方けっこう離されちゃって、これはちょっと、守るのも、後ろの方来るかな? と思ったのですけど、意外とペースをコンスタントに58秒台に入れておけば大丈夫かな、と思って、あまり攻め込まないで、攻めるとタイヤがすぐ終わっちゃうので、コンスタントに、追いつこうとしないで、ペースが落ちないように走ろうと思って、レースが終わりました。もうちょい頑張れば勝てたのかなと思いましたけど、デビュー戦としてはいいのかな、と思います。来年はフル参戦を目指しています」
- 3位 53号車・安田航(ファーストガレージ&Sウィンズ)
-
「予選で感じていたこと(問題)は改善されずに終わってしまったという感じですね、何も起きることもなく。(中盤は前と差が詰まった?)アレックス選手もミスしているところがあって、その部分で追いついたというだけで、やっぱり彼が普通に走ったら置いて行かれれるし、よくて同等ぐらいで(彼が)ミスして縮まるという感じだったので、やっぱり勝てる力は今回まったくなかったです。次は日本一決定戦です、今年2レース走っているので、その経験を活かして、頑張りたいと思います」
- 4位 14号車・稲葉摩人(ZAP SPEED 10VED)
-
「(安田選手は追えなかった?)ずっと同じタイムで、中盤ちょっと速くなった所もあったのですけれど。やっぱり後半は安田選手の方が速かったので離れちゃったな、という感じではあります。前半まではじわじわ詰まっていたのですけれど、中盤以降はペースがたぶんファーストガレージの方が速かったので、そこで離れちゃったかな、という感じです。日本一決定戦はまだ未定ですが、何かの形で出てリベンジしたいなと思います」
- 5位 22号車・内藤大輝(RCIT RaiseUP MT)
-
「集中力はできるだけ切らさないように、ずっと攻めて走っていました。(クルマの調子は?)前半は調子がよかったのですけど、離されたらスリップも無くなっちゃって、徐々に離されてしまう、ちょっと苦しい感じがしました。この後は富士で11月(のレース)と日本一決定戦に出ようと思っています」
- 6位 52号車・岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)
-
「自分の中ではけっこう頑張ってたのですけど、内藤選手のペース良かったです。(思ったよりペース上がらなかった?)今はこれがたぶん実力なんだろうな、と思ってます。今年の冬にあった速さがどこかに行ってしまいました(苦笑)。来年はたぶん違う上のステップを踏んでいきます。その前に今年表彰台乗りたかったですけど」
- 16位 24号車・甲山晴翔(Calling TRS-10V)
-
「(初レースの感想は?)ホントに悔しい結果で終わってしまいました。スタートでもうクラッチのつなぎ方をミスしてしまって、そこからうまくいかず。一回ポジションを上げられるくらいまで接近戦になったのですけど、そこでシフトミスしてしまって、また離れて、で、また最終コーナーで追いついて、の繰り返しでした。(レースは楽しめた?)楽しめました。来年はもてぎ/SUGOか、筑波/富士かはわからないですけどどちらかに参戦したいです」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA
2022年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第8戦決勝が10月30日(日)に筑波サーキットで行われ、ポールポジションからスタートの白崎稜(ZAPスタッフリソースED)が18周の間終始トップを守りチェッカードフラッグを受け、キャリア初の優勝を飾った。
10月最後の日曜日の筑波サーキットは 秋空がひろがり気温も上昇。決勝スタート時点では気温18度。まさにレース日和という感じだ。
全8戦で行われる筑波/富士シリーズ戦の最終戦、チャンピオンは前戦で田上蒼竜に決定しているが、2位争いは混戦。開幕戦で優勝し76ポイントの稲葉摩人(ZAP SPEED 10VED)、優勝こそないものの表彰台3回、全戦入賞で74ポイントの白崎稜(ZAPスタッフリソースED)、第6戦で優勝し73ポイントの安田航(ファーストガレージ&Sウィンズ)、の3人がランキング2位のチャンスを有している。
午前11時20分、予定より10分遅れでコースイン。予選終了後に冷却水漏れが見つかった予選2番手のセンドラ フナト アレックス ショウタ(Deep-R・10V・ED)はパドックでリヤカウルを外して修理が行われていたが、無事に作業完了。フロントロウを獲得した期待の新人のデビューレースを迎えることができた。
17台全車がグリッドに整列してクリーンスタート。ポールポジションから発進の白崎を先頭に、アレックス~安田~稲葉と上位はグリッド通りの順位で第1コーナーに進入する。
そんな中で好スタートを決めたのが10番グリッドから発進の山下友基(ELEVレーシングHRF10V)と11番グリッドから発進の宇髙希(TAKE FIRST)で、9番手スタートの澤井良太朗(オートルック 青池学園 10V)をかわしてそれぞれポジションアップ、さらに13番手スタートだった戸谷友規(DEEP-R・10V・ED)も前を行く本田千啓(オートルック ☆モダン☆10V)と澤井を抜いて11番手へ。オートルック勢は揃って順位を落とし澤井12位、本田13位。
後方での攻防をよそにトップ白崎はアレックスに0.675秒の差をつけてオープニングラップを終了。3位安田1.328秒差、4位稲葉まで1.760秒差と指呼の間で続く。アレックスと同じく今回デビュースを迎えた甲山晴翔(こやまはると)(Calling TRS-10V)は15番グリッドから発進したがスタートで後方マシンにかわされ最下位、17位にポジションダウン。
2周目、白崎は0.717秒と僅かだがアレックスとの差をひろげ、さらに3周目、4周目とファステストラップを更新して0.998秒、1.311秒とじわじわ引き離しにかかる。アレックスと3位安田の差は0.8秒前後を維持、さらに4位稲葉は安田に対し0.552秒→0.861秒→0.951秒と次第に遅れをとっている。
5周目、白崎は58秒567とまたもファステストラップを更新しアレックスに1.526秒差。アレックスも3位安田、4位稲葉も自己ベストを更新して追走するが、白崎は0コンマ2秒以上速いタイムで周回している。5位内藤大輝(RCIT RaiseUP MT)は上位4台からやや離され約2秒の差、6位岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)と0.8秒差でポジションを守っている。
3台が出場のジェントルマンクラスのトップは全体14位の秋山健也(スーパーウィンズKKS・ED)がクラス2位の本間隆史(MATレーシングPJ10V)に2.2秒の差をつけている。
6周目、7周目、8周目と白崎は安定したペースで走りアレックスとの差をキープ、アレックスと安田の差も0.49秒→0.675秒→0.831秒とじわじわ拡大、そんな中ペースを上げて安田のとの間合いを詰めているのが稲葉で5周目1秒以上にひらいたギャップを7周目に自己ベストの58秒802で安田との差を0.703秒差に詰め、安田は苦しいレースをしいられる。
ここから2位グループ3台は膠着状態に陥り、僅かでもミスをすればポジションを奪われかねない神経戦に突入する。
稲葉はさらに安田を追い詰め10周目0.517秒差、11周目0.443秒差とギャップを削る。しかり安田もこれに気付いたか13周目に58秒752の自己ベストを出して0.615秒差と稲葉を引き離す。
レースのバランスが崩れたのは14周目、それまでまったく破綻の無かった白崎が59秒257とラップタイムを乱し、2秒以上に開いていたアレックスとの差が一気に1.526秒まで縮まる。続く15周目には1.336秒差、16周目には0.999秒差とアレックスは58秒台を連発して白崎に詰め寄る気配を見せる。しかしここで白崎はふんばり17周目58秒台に戻して再度アレックスを1.223秒差に突き放しファイナルラップ突入、一方アレックスの後方からは安田が0.464秒差に接近、緊張が高まる。これでアレックスは2位のポジションを守らざるをえなくなったか、ファイナルラップはポジションキープでフィニッシュ。
優勝は白崎、スタートでトップに立って一度もその座を譲らぬポール・ツー・ウインでスーパーFJ初優勝。1.279秒差の2位にはデビュー戦でトップグループに伍して譲らぬ戦いぶりを見せたアレックス。そのアレックスを0.37秒差まで追い詰めた安田が3位となった。安田から1秒離れて稲葉が4位。以下内藤、岩本と終わってみればスタート時点と同じ順位だったが、最初から最後まで気の抜けない、厳しいレースだった。
ジェントルマンクラスはスタートから終始首位を走り大差をつけていた秋山が16周目にスローダウン、エンジンはパラついた音を発し、それでもゴールを目指して走行を続けていたがファイナルラップの第2ヘアピンでストップ、チェッカードフラッグをうける事はかなわず、クラス優勝は本間、2位に竹沢茂(スーパーウィンズ☆KKS☆ED)があがり、秋山はチェッカーを受けられなかったが完走扱いでクラス3位となった。
また今回デビューレースを迎えた甲山はスタートで順位を落とすとその後は落ち着いてレースを走行、秋山のトラブルで16位に順位を上げてフィニッシュした。
この結果筑波/富士シリーズのポイントランキングは白崎74点→94点で2位、安田73点→88点で3位、稲葉76点→86点で4位という順になった。(手元集計)
今シーズンの筑波/富士シリーズはこれにて終了。エントラントの中には12月10日-11日に富士で行われる「スーパーFJ日本一決定戦」への出場を予定している者もいる。彼らのシーズンオフはまだ当分やってこない。
Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA
筑波チャレンジクラブマンレース第4戦 -RIJ- (2022/10/30) Final Race Weather:Fine Course:Dry
2022 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 8 筑波サーキット 2.045km
Pos | No | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Lap | Time | Behind | Gap |
1 | 26 | | | 白崎 稜 | ZAPスタッフリソースED TOKYO R&D RD10V | 18 | 17'45.108 | - | - |
2 | 73 | | | センドラ フナト アレックス ショウタ | Deep-R・10V・ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 17'46.387 | 1.279 | 1.279 |
3 | 53 | | | 安田 航 | ファーストガレージ&Sウィンズ MYST KK-S2 | 18 | 17'46.757 | 1.649 | 0.370 |
4 | 14 | | | 稲葉 摩人 | ZAP SPEED 10V ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 17'47.779 | 2.671 | 1.022 |
5 | 22 | | | 内藤 大輝 | RCIT RaiseUP MT MYST KK-S2 | 18 | 17'54.006 | 8.898 | 6.227 |
6 | 52 | | | 岩本 瞬 | ファーストガレージ小倉学園S2 MYST KK-S2 | 18 | 17'56.320 | 11.212 | 2.314 |
7 | 79 | | | 中澤 凌 | ZAP NAIZ 10V ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'02.230 | 17.122 | 5.910 |
8 | 91 | | | 山下 友基 | ELEVレーシングHFR 10V TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'02.813 | 17.705 | 0.583 |
9 | 72 | | | 下村 剛司 | SウインズELEV'r KKS2 MYST KK-S2 | 18 | 18'03.153 | 18.045 | 0.340 |
10 | 23 | | | 宇高 希 | TAKE FIRST TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'04.417 | 19.309 | 1.264 |
11 | 66 | | | 戸谷 友規 | Deep-R・10V・ED TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'04.931 | 19.823 | 0.514 |
12 | 7 | | | 本田 千啓 | オートルック☆モダン☆10V TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'05.195 | 20.087 | 0.264 |
13 | 1 | | | 澤井 良太朗 | オートルック青池学園10V TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'06.484 | 21.376 | 1.289 |
14 | 46 | M | 1 | 本間 隆史 | MATレーシングPJ 10V TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'27.850 | 42.742 | 21.366 |
15 | 16 | M | 2 | 竹沢 茂 | スーパーウィンズ☆KKS☆ED MYST KK-S | 18 | 18'31.464 | 46.356 | 3.614 |
16 | 24 | | | 甲山 晴翔 | Calling TRS-10V TOKYO R&D RD10V | 18 | 18'31.656 | 46.548 | 0.192 |
17 | 3 | M | 3 | 秋山 健也 | スーパーウインズKKS・ED MYST KK-S | 17 | 17'19.523 | 1Lap | 1Lap |
---- 以上規定周回数(90% - 16 Laps)完走 ---- |
- Fastest Lap: CarNo. 26 白崎稜(ZAPスタッフリソースED) 58.567 (5/18) 125.702 km/h
- ポールポジション 26号車・白崎稜(ZAPスタッフリソースED)58秒243
-
「やっとポール取れたので、スポンサーして下さっている方々にやっといい報告ができます。僅差なのはわかっていたので、早くタイムを出せるように距離をちょっと稼いで、タイヤがタレてくる中ではグリップ限界を探すのに苦労したなという感じです」
- 2位 73号車・センドラ フナト アレックス ショウタ(Deep-R・10V・ED)58秒288 トップと0.045秒差
-
「ちょっと悔しいですね。第1ヘアピンでちょっとミスして、そのミスが無ければポールポジションが取れたのじゃないれかと思ってます。決勝を走り切って勝ちたいと思います。(走行直後はかなり怒っていたけど、自分に対して?)ミスが無ければポール取れたので、それが悔しくて、その悔しさは決勝で晴らします」
- 3位 53号車・安田航(ファーストガレージ&Sウィンズ)58秒320 トップと0.077秒差
-
「昨日から同じ症状が出ていて、新品タイヤ履いてもその症状がより出ちゃって、ちょっと乗りにくいな、という部分があったのですけど。でもこのタイム差見るとあとちょっとだたので。何ともセッティングもですけど自分が詰めきれれば、というところもあります。(症状というのは?)バランスがちょっと、昨日から前後バランス的によくなくて、いろいろよくはなってきてたのですけど、新品タイヤはいたらまた違うバランスになって、序盤から厳しいなというのは感じていたのですけど、それでも必至にアタックして、この差かな。決勝はスタートさえ決まって、後ろについて行ければ、何かしら抜けるチャンスはあると思うので、あきらめずに、頑張りたいと思います」
- 4位 14号車・稲葉摩人(ZAP SPEED 10VED)58秒436 トップと0.193秒差
-
「ちょっとセット決まりきらなくて。いつもユーズドタイヤでセット出して新品ではまらない、っていうパターンだったのですけど、今回は新品タイヤを見越して(セッティングを)作ってもらったにも関わらず、やっぱり自分のフィードバックと合っていなくて。というのは僕のフィードバックの精度が低かったというのが一番の要因なんですけれど、まだクルマを分かりきれいなくて、第1ヘアピンと第1コーナーでそれぞれコンマ1秒ずつ(ロスしている)ってのはなんとなく自分でもそこが遅いと分かっていたので、うまく改善して決勝はトップ争いに加われるようにしたいと思います。(コースイン時のスピンは?)タイヤが冷えてて慌てた結果スピンしました、あれは後ろのドライバーに迷惑かけちゃいました」
- 5位 22号車・内藤大輝(RCIT RaiseUP MT)58秒527 トップと0.284秒差
-
「(終盤タイムが上がった?)路面温度も低くて、だんだんタイヤが暖まってきて、自分自身のコツもつかめてきて、どんどんいけるようになって、タイムよくなってきたな、という感じがします。(マシンの感触は?)前戦よりもいい感触ではありました。(決勝に向けては?)最終戦なので、悔いの残らないように、しっかり前を目指して、頑張っていきたいな、と思います」
- 6位 52号車・岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)58秒812 トップと0.569秒差
-
「(終盤タイムが上がってきた?)ちょっとダメでしたね、うまくできなかったですね。だいぶ、思い通りにはいきませんでした。なんとか入賞(狙える)圏内には入れた、という感じです。(タイヤのタレは?)大丈夫そうです、あまり感じないです。決勝はロケットスタートでいきたいです」
Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Asako SHIMA
2022年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第8戦公式予選が10月30日(日)に筑波サーキットで行われ、白崎 稜(ZAPスタッフリソースED)が終始トップを争うタイムをマークし、ポールポジションを獲得した。
晩秋を迎えつつある筑波サーキットは 朝からすっきりと晴れ上がり、寒いながらもレースには絶好のドライコンディション。全8戦で行われる筑波/富士シリーズ戦の最終戦、チャンピオンは第7戦で田上蒼竜に決定しているが、2位争いは混戦、3人が争っている状況だ。
午前8時40分、20分間の予選が開始。気温11度と冷え込んではいるが、タイヤやエンジンには良い条件だと各選手が話している。白崎稜(ZAPスタッフリソースED)を先頭に17台がコースイン、全車スリックタイヤ、今回デビューレースの甲山晴翔(こやまはると)(Calling TRS-10V)とセンドラ フナト アレックス ショウタ(Deep-R・10V・ED)も最後尾からコースインする。
各車ウォームアップを終えて残り16分、まずは白崎がいちはやく1分を切り59秒360でトップに立つ。2番手稲葉摩人(ZAP SPEED 10VED)の59秒744、稲葉はコースイン直後の第2ヘアピン出口でスピンを喫し周囲を心配させたがダメージはないようだ。
白崎は続く周回で58秒969と58秒台に入れ、稲葉が59秒187、そして3番手に第6戦優勝の安田航(ファーストガレージ&Sウィンズ)が59秒197でつけている。
残り14分、ここで何と今回デビュー戦のアレックスが58秒916を出してトップに立つ。すかさず白崎が58秒658でトップタイムを更新するが、次の周回でアレックスは58秒628と再びトップへ返り咲き、先輩ドライバーに伍して戦える速さを見せている。もう一人の新人好山は15番手だ。白崎2番手、安田も58秒台に入れて3番手を守っている。今回3台が出場のマスターズクラスでは総合10番手の秋山健也(スーパーウィンズKKS・ED)がトップに立っている。
残り12分、白崎が58秒324でトップを奪い返し安田も58秒574で2番手へ浮上、アレックスは3番手にドロップ。4番手に58秒663の稲葉が上がってくる。以下岩本瞬(ファーストガレージ小倉学園S2)、内藤大輝(RCIT RaiseUP MT)と続く。
残り10分を切って稲葉が58秒504で3番手へ上がりアレックス4番手、内藤も58秒858で岩本を押しのけ5番手。ここで白崎、安田が相次いでピットイン。終盤のタイムアタックに向けての調整か。
残り6分、ここまで1分が切れずに下位に沈んでいた本田千啓(オートルック ☆モダン☆10V)が59秒104を出して7番手へ浮上、しかし即座に中澤凌(ZAP NAIZ 10VED)が59秒055で入れ替わり、さらに澤井良太朗(オートルック 青池学園 10Vが59秒035で取って代わり、さらに中澤が58秒986で7番手を取り戻す、と中団のグリッド争いもし烈だ。
残り5分、白崎は58秒243とトップタイムを削り、安田も58秒402と自己ベストを更新するが届かない。アレックスは58秒448で稲葉を追いやり3番手へ。
残り1分30秒、アレックスが58秒268とタイムを詰めて2番手に上がり、安田3番手へドロップ、激しい中団争いには下村剛司(SウィンズELEV'rKKS2)も参加し58秒952で7番手へ。稲葉、内藤も自己ベストを更新するが、4番手、5番手で変わらず。
チェッカードフラッグが振られ、最後の周回でタイムを更新する者は現れず、白崎が初のポールポジションを獲得、フロントロウにはデビュー戦のアレックスが並び周囲を驚かせた。セカンドロウには3番手安田、4番手稲葉と、白崎と共にシリーズランキング2位を争う二人が並んだ。以下内藤、岩本が3列目。激しかった7番手争いは下村が獲得、中澤と4列目を分け合った。ジェントルマンクラスのトップが全体14番手の秋山、以下全体16番手の竹沢茂(スーパーウィンズ☆KKS☆ED)同17番手の本間隆史(MATレーシングPJ10V)という順になった。
アレックスを同じく今回デビュー戦の甲山は1分を僅かに切れず1分0秒142で15番手からレースを迎えることになった。
決勝は午前11時10分コースイン予定。シーズン最終戦ということである意味各選手の力関係が固まっている中、新人がフロントロウを獲得したことで決勝の展開は一気に予断を許さない状況になった。
Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
筑波チャレンジクラブマンレース第4戦 -RIJ- (2022/10/30) Qualifying Weather:Fine Course:Dry
2022 筑波/富士スーパFJ選手権シリーズ Round 8 筑波サーキット 2.045km
Pos | № | Cls | Cls Pos | Driver | Car Maker Model | Time | Behind | Gap | km/h |
1 | 26 | | | 白崎 稜 | ZAPスタッフリソースED TOKYO R&D RD10V | 58.243 | - | - | 126.401 |
2 | 73 | | | センドラ フナト アレックス ショウタ | Deep-R・10V・ED TOKYO R&D RD10V | 58.288 | 0.045 | 0.045 | 126.304 |
3 | 53 | | | 安田 航 | ファーストガレージ&Sウィンズ MYST KK-S2 | 58.320 | 0.077 | 0.032 | 126.235 |
4 | 14 | | | 稲葉 摩人 | ZAP SPEED 10V ED TOKYO R&D RD10V | 58.436 | 0.193 | 0.116 | 125.984 |
5 | 22 | | | 内藤 大輝 | RCIT RaiseUP MT MYST KK-S2 | 58.527 | 0.284 | 0.091 | 125.788 |
6 | 52 | | | 岩本 瞬 | ファーストガレージ小倉学園S2 MYST KK-S2 | 58.812 | 0.569 | 0.285 | 125.179 |
7 | 72 | | | 下村 剛司 | SウインズELEV'r KKS2 MYST KK-S2 | 58.952 | 0.709 | 0.140 | 124.881 |
8 | 79 | | | 中澤 凌 | ZAP NAIZ 10V ED TOKYO R&D RD10V | 58.986 | 0.743 | 0.034 | 124.809 |
9 | 1 | | | 澤井 良太朗 | オートルック青池学園10V TOKYO R&D RD10V | 59.035 | 0.792 | 0.049 | 124.706 |
10 | 91 | | | 山下 友基 | ELEVレーシングHFR 10V TOKYO R&D RD10V | 59.075 | 0.832 | 0.040 | 124.621 |
11 | 23 | | | 宇高 希 | TAKE FIRST TOKYO R&D RD10V | 59.098 | 0.855 | 0.023 | 124.573 |
12 | 7 | | | 本田 千啓 | オートルック☆モダン☆10V TOKYO R&D RD10V | 59.104 | 0.861 | 0.006 | 124.560 |
13 | 66 | | | 戸谷 友規 | Deep-R・10V・ED TOKYO R&D RD10V | 59.140 | 0.897 | 0.036 | 124.484 |
14 | 3 | M | 1 | 秋山 健也 | スーパーウインズKKS・ED MYST KK-S | 59.187 | 0.944 | 0.047 | 124.385 |
15 | 24 | | | 甲山 晴翔 | Calling TRS-10V TOKYO R&D RD10V | 1'00.142 | 1.899 | 0.955 | 122.410 |
16 | 16 | M | 2 | 竹沢 茂 | スーパーウィンズ☆KKS☆ED MYST KK-S | 1'00.413 | 2.170 | 0.271 | 121.861 |
17 | 46 | M | 3 | 本間 隆史 | MATレーシングPJ 10V TOKYO R&D RD10V | 1'00.455 | 2.212 | 0.042 | 121.777 |
---- 以上基準タイム(130% - 1'15.768)予選通過 ---- |
2022年JAF筑波/富士スーパーFJ選手権シリーズ地方選手権第8戦が10月30日(日)に筑波サーキットで行われる。シリーズ最終戦ということもあり、例年、翌シーズンの本格参戦をにらんでエントリーする新人ドライバーがいるが、今回も2名のドライバーがレースデビューを飾る。
この2名、両者カートを含めてレースの経験がまったくない点が共通で、最近スーパーFJにデビューする若手としては珍しい部類かもしれない。レース前日のスポーツ走行1本目が終わった時点で、インタビューをこころみた。</p >
甲山晴翔選手のコメント
まずはゼッケン24番、甲山晴翔(こやまはると)選手。2年前からZAP SPEEDの研修生となり、昨年契約ドライバーに昇格、8月からスーパーFJでの練習に取り組んできた。今回はチームとは離れて独自にデビュー機会を得た。エントリーは「Calling TRS-10V」東京R&DのRD10Vをドライブする。
「レース経験はまったくないです。モータースポーツ自体も始めてからちょうど2年近く経過した感じです。(練習はけっこうした?)おもにもてぎで練習していて、今年の春ごろから筑波でも頻繁に走るようになりました。なのでホームコースはどちらかといえばもてぎです。今月末までZAP SPEEDさんと契約続いているのですけど、今回はスポットで。このマシンはレース直前に用意してもらって、スポンサーさんを集めて購入したものです。(どの程度のタイムが出ている?)今日の1走行目は(赤旗も多くて)全体的にうまくできていなくてタイム出てないです(筆者の手元計測で1分1秒~2秒程度)。あと2回練習走行して明日の初レースを迎えます」
センドラ・フナト・アレックス・ショウタ選手のコメント
続いてはゼッケン73番、センドラ フナト アレックス ショウタ選手。こちらはDeepRacing所属。今シーズン、筑波のレース前のスポーツ走行でたびたび走る姿を見かけ、タイムも他のレース参戦している選手とそん色ないものがあり、筆者にとっては謎の存在だったのだが、今回チームからデビュー機会を得た。エントリーは「Deep-R・10V・ED」こちらも東京R&DのRD10Vをドライブする。
「(満を持してのデビュー?)けっこう練習していて、初めてのレースなのでまずは完走することが一番の目的です。練習でのタイムは悪くないと思う。(タイムどのくらい?)今日は新品タイヤで58秒5ぐらいいけた(今年の筑波での予選最速は5月の58秒1)ので、普通に走ればいい順位まではいけると思うので、頑張りたいと思います。レースの経験はなくて、カートは乗ってましたけどレースは出たことがないです。(緊張します?)します(笑)」
あいにく1本目のスポーツ走行は赤旗が2回出て十分な連続走行ができなかったうえ、レースと違いクラスの異なるフォーミュラマシンや初めてスポーツ走行するドライバーもいるなど練習には厳しい状況だったが、両者コンスタントな周回を見せていた。
明日の初レース、どのような走りを見せてくれるか期待したい。
Text & Photo: Junichi SEKINE