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2009年7月

Formula Nippon

FN:第5戦鈴鹿フリー走行1回目 ナカジマ勢ここでもダントツの速さ!トップタイムは小暮

鈴鹿サーキットで行われている2009全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦のフリー走行1回目は、#32小暮卓史(NAKAJIMA RACING)が1分41秒536でトップ。2番手に#31ロイック・ デュバルが1分41秒888で続き、またしてもナカジマレーシングの2台が圧倒的な速さをみせつけた。

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公式予選日を迎えた鈴鹿サーキット上空は曇り。今日一日雨の心配はなさそうだが、以上に蒸し暑い気候だ。
フリー走行1回目は午前9時25分より1時間で行われた。

#37大嶋和也、#41伊沢拓也といった若手が開始早々から精力的に周回を重ねる中、ポイントリーダーの#2ブノワ・トレルイエが開始15分でトップに立つ。 しかしタイムは未だ1分43秒643だ。
これに対し、第3戦もてぎから圧倒的な速さを見せ続けているナカジマ勢は、開始20分で小暮が1分42秒384、 デュバルが1分42秒459といきなり他チームを1秒近く引き離してきた。
デュバルはその後、42秒073までタイムを縮めてトップに立つ。しかもここまではユーズドタイヤでの走行だ。
3番手には#36アンドレ・ロッテラーが1分43秒084で上がってきた。
ディフェンディングチャンピオンの#1松田次生が4番手で続く。今季結果の出ていない松田だが、地元鈴鹿で復活のきっかけをつかめるだろうか。

ルールで許された1セットのみのユーズドタイヤ(第4戦で使用したもの)での走行を終え、 各チームがニュータイヤを投入し始めたのは残り時間が10分をきった頃からだった。
ここでトレルイエが、最初にフロントのみニュータイヤでピッとアウトして次の周にリヤを交換、 とナカジマレーシングが第3戦からやっている方法でアタックを始めた。
今後このやり方が予選でのセオリーになっていくのかもしれない。

好調なナカジマ勢はニュータイヤ投入によってその優位をさらに際立たせ、小暮が1分41秒536、デュバルも1分41秒888と、 この2台だけが41秒台を記録してきた。
3番手にはトレルイエがつけたものの、タイムは1分42秒218と小暮に0.682秒遅れている。
4番手には松田、5番手には今季好調の#8石浦宏明が続いた。

第5戦の公式予選はこの後午後1時45分よりノックアウト方式で行われる。

Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI

Formula Nippon

FN:第4戦富士 L.デュバル選手がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾る (HONDA)

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R.ライアン選手も3位表彰台獲得
  • 2009年6月28日(日)決勝
  • 会場:富士スピードウェイ(4.563km)
  • 天候:予選/晴れ 決勝/雨
  • 気温:18℃(14:30時点)
  • 路面温度:23℃(14:30時点)
  • 決勝レース:55周(250.965km)
  • コースコンディション:決勝/ウエット
  • 観客:1万3900人(主催者発表)

 6月28日(日)、静岡県・富士スピードウェイにおいて2009年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第4戦の決勝レースが開催された。今シーズン、富士で開幕したフォーミュラ・ニッポンは、第2戦鈴鹿、第3戦もてぎと一巡し、再び富士に戻り中盤戦を迎えた。

 27日(土)に行われたノックアウト方式による公式予選は、暑さによる厳しい条件の中で開始された。第1セッションにおいてHonda勢は、前戦のもてぎでポールポジションを獲得した#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)が1分26秒139のトップタイムをマーク。2番手には、#31 ロイック・デュバル選手(NAKAJIMA RACING)が続き、今大会においてもNAKAJIMA RACINGは他チームに一歩差をつけた走りを見せた。前戦のもてぎで優勝争いを繰り広げたルーキーの#10 塚越広大選手(HFDP RACING)は5番手。#40 リチャード・ライアン選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は8番手に続いた。

 第2セッションにおいても、NAKAJIMA RACINGによる激しいトップ争いは変わらず、小暮選手が1分26秒049でトップを維持し、L.デュバル選手がわずか0秒080差の2番手と続く。塚越選手は6番手で第3セッションへと駒を進めた。

 決勝グリッドを決める第3セッションでは、L.デュバル選手がこの日ファステストタイムとなる1分25秒626を叩き出し、フォーミュラ・ニッポン参戦初となるポールポジションを獲得。塚越選手は5番手。小暮選手は6番手となった。

 28日(日)に行われた決勝レースは、前日の予選、午前中のフリー走行までとは打って変わって雨天となり、完全にウエットコンディションとなった路面を考慮して、セーフティカーの先導によるスタートとなった。14時30分にグリッドを離れた13台のマシンは、3周のセーフティカー先導後にレースをスタートした。

 事実上のオープニングラップとなった4周目、L.デュバル選手はトップのポジションを堅守。塚越選手は順位をひとつ上げて4番手、小暮選手が6番手、R.ライアン選手が9番手、#41伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が13番手と続く。

 雨脚はそれほど強くないものの、路面が完全にウエットコンディションのために、各ドライバーは前を走るマシンの水しぶきで前が見えない状況でハイスピードバトルを繰り広げた。悪条件のため、マシントラブルを起こしリタイアするマシンも現れる中、17周目には、R.ライアン選手が8番手、19周目には伊沢選手も10番手にポジションを上げた。

 30周を終えて、トップのL.デュバル選手は2位に24秒761までアドバンテージを広げて快調な走りをみせる。しかし、33周目の100Rコーナーで10位を走行していた伊沢選手がスピンし、コース上でマシンをストップさせたため、セーフティカーが導入されることとなった。そのためL.デュバル選手のアドバンテージは無くなってしまったが、燃料補給のピットインを敢行。39周目にトップのポジションのままでリスタートが切られた。

 L.デュバル選手は、リスタート後も安定した走りをみせ、45周目には1分40秒822のファステストラップを記録し、2位との差も13秒以上に広げた。セーフティカー導入時に多くのマシンがピットインする中、ノンストップ作戦を選択したR.ライアン選手は、リスタート後に3番手までポジションを上げた。

 55周にわたり、ウエットコンディションで繰り広げられた富士ラウンドは、L.デュバル選手が2位に40秒560の大差をつけて今シーズン2勝目を、自身初となるポール・トゥ・ウインで飾った。R.ライアン選手は3位のポジションを守ってチェッカーフラッグを受け、今シーズン初表彰台を獲得した。塚越選手と小暮選手は6、7位で入賞を果たした。

 この結果、L.デュバル選手は、シリーズポイント争いでトップと1ポイント差にまで迫り、初のシリーズチャンピオンに向けて後半戦に挑むこととなった。

コメント
坂井典次(Tenji Sakai)|HR09E開発責任者
 「おかげさまでHR09Eが3連勝することができました。天気の悪い中にもかかわらず、ご声援いただきありがとうございました。開幕戦の富士では優勝できなかったので、是非とも勝ちたいと思っていました。今回、ロイック・デュバル選手が優勝してくれて大変うれしく思っています。予選、決勝で路面コンディションが大きく変化しても、NAKAJIMA RACINGは終始安定したパフォーマンスを発揮してくれたと思います。次戦の鈴鹿から後半戦に向けて、バージョンアップしたエンジンを投入します。これからも、エンジンのパフォーマンスもさらに高めていきますので、是非とも鈴鹿で応援をお願いします」
ロイック・デュバル選手(優勝 #31 NAKAJIMA RACING)
 「このような難しいレースに勝つことができて、とても満足しています。ポールポジションを取った予選がドライコンディションだったのに対し、決勝はスタート時点からコースの各ポイントによって路面状況が異なる難しいレースとなりました。また、途中でセーフティカーが入り、レースを組み立て直すのも非常に大変でした。今までチームがやってきたことを発揮できれば、必ずいい結果につながると信じていたので、それが証明されてうれしく思っています。また、いいマシンを与えてくれたチームにとても感謝しています」
リチャード・ライアン選手(3位 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「久しぶりの表彰台をうれしく思っています。コンディションが難しいことは分かっていたので、ミスをしないことを第一に考えてレースに挑みました。また、自分たちのマシンが燃費に優れていることは今までのレースから分かっていたので、最初からノンストップ作戦を決めていました。チームの戦略がうまくいったことに非常に感謝しています。今回は視界が悪かったけれど、無線の状態がよく、チームがすごく近くにいるように感じられたのもいい結果につながったのだと思います」
Text & Photo: HONDA

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