GTアソシエイション(GTA)は9月30日、スーパーGT第7戦が開催されている大分県のオートポリスで定例会見を行い、来年韓国で予定されているエキシビジョンレースや、DTMを主催するITRとの車両規則統合についての進捗状況を明らかにした。
まず韓国ヨンナムサーキットでのエキシビジョンについては、坂東代表が先々週韓国に渡航して現地プロモーターと話し合いの場を持ったとのこと。
政治的な問題が懸念されるものの、GTA、現地プロモーターの双方が開催を希望しているという点で一致しており、あとはレース内容やロジスティックについて細かい詰めをしていくだけだという。
また、このレースにはインディゴというチームがGT300クラスへの参戦を希望しており、現在ヒュンダイジェネシスクーペをベースに、技術的なアドバイスをGTAが行いながらJAF-GT規定で車両制作を進めているという。今のところは韓国戦への参戦を目標に準備しているが、チームは2014年以降のフルシーズン参戦を希望しているとのことだ。
また、DTMとの車両統合については、DTMを運営するITRと基本的な合意に達したという。今後はレース運営やアジア・パシフィックでのレース展開やカレンダーのあり方などの契約について話し合いを進めていくとのこと。
車両規則についてはコンポジット(モノコック)やパーツの売買については合意に至っており、近いうちに都内で調印式を開催したいとしている。
これに伴い、GT500クラスの車両規則は2014年から変更となるが、同時にエンジンについても変更になる。
これはスーパーフォーミュラ(現フォーミュラニッポン)を主催する日本レースプロモーション(JRP)の白井社長が2014年からの車両変更に伴いエンジンをダウンサイジングするとした話と符合しており、両者は引き続き同じエンジンを使用することになりそうだ。
ただしDTMに関しては2017年まで現行の4リッターV8エンジンを継続使用することが決まっているため、仮にBMWなどがスーパーGTへ参戦してきた場合にはBOPで対応するとのことだ。
また、10月のWEC富士開催に合わせて、同シリーズを運営するACOともミーティングが予定されており、こちらはアジアシリーズへのGT300車両参戦に当たってのGTCクラスとのBOPについて話し合われる予定だ。
日本独自のシリーズとして発展してきたスーパーGTだが、今後は海外のレースシリーズと連携しての広範な市場拡大が期待される。
Text:Kazuhisa SUEHIRO