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全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.5/6

                  ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                     1997  GT INSIDE REPORT
  Round 5 CP MINE GT RACE                                       5 Aug. '97
   GT Inside Report             インサイドレポート2             FMOTOR4版
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'97GTC第5戦 CP MINE GTレース

☆フリー走行
No.100 RAYBRIG NSX
朝のフリー走行で1分26秒台のトップタイムをマークした。
飯田章「もちろん満タンでのタイムです。決勝でもこのくらいのペースでいけま
す。でも、前にブロックがうまい人がいるからなあ…。なんとかスタートで前に出
ないとね。今回はここまでまったくなんにも(トラブルが)なしなんですよ。逆に
それが怖いですね。レースはなにがあるかわかりませんから」

No.910 ナインテンポルシェ
玉本秀幸「フリー走行のトップタイムはあんまりうれしくないよね(笑)。それよ
りも予選2位はエンギいいんですよ。ポールだと舞い上がっちゃって勝てるレース
も取りこぼすことがあるでしょう。昨日の午後に試したセッティングはピーキー過
ぎたんで、予選1回目のセットに戻したらベストバランスです。スタートは袖山さ
んで、若干早めに入れるかな。去年はリタイヤしたけど、MINEは西日本の頃から走
ってますから(笑)。レースはタイサンと坂東さんのところとの戦いだから、2台
の邪魔しないように先に行きますよ」

No.21 ダンロップ-BP-BMW
朝のフリー走行でクラス2番手のタイムをマークするも、エンジントラブルを発生。
今回は乗らない順番の一ツ山康によれば、「ニューエンジンなんだけど、ベンチか
けなかったから、ガスケットがいっちゃって、これからエンジン載せ換えですよ。
まあ、間に合うでしょう。弟(幹雄)が乗ってるときにタイムが出て、水野君のと
きはタイヤグリップしなかった」とのこと。

No.6 ワイズダンロップ BP MR-2
藤田孝博「今までメカニックが一生懸命作ってくれたんで、クルマはそんなに悪く
はないです。このサーキットはμが低いし、いつもホコリっぽいんですよ。フリー
走行はボクの方が少し長く乗りました。満タンですから当然重くなるんですけれど、
金曜にもロングランで乗せてもらってますから、その時の感覚を覚えています。ス
タートは加藤さんです。いい順位で渡してもらってペースの落ちないように走りた
い。結構、加藤さんが多めに乗ると思うんですが、ボクは34秒台で回りたい。ここ
らで勝ちたいですね」

◎チャリティ募金を地元交通安全協会へ贈呈
 全日本GT選手権では毎戦ピットウォークで、ドライバーたちとのポラロイド写真
撮影会によるチャリティ募金、通称"ポラロイド・チャリティ"を行っている。昨年
寄せられた募金の総額をGTCが開催された5つのサーキットで割った平均額は92万
2,269円。このMINEサーキット分の募金は地元の財団法人山口県交通安全協会に寄付
され、交通安全の推進に役立ててもらうことになった。この募金は、本日午後12時
20分より表彰台において、山口県交通安全協会の宮崎清志常任理事の手へと、プレ
ゼンターの高橋国光GT-A会長より贈呈される。

◎1998年シーズンのGTCスケジュール案
 来年1998年の全日本GT選手権スケジュールに関しては、各サーキットからの開催
申請があり、現在調整されている。暫定のスケジュールでは全8戦が予定されてい
る。また、オールスター戦も11月に予定されているが、開催日時、サーキットは未
定となっている。GT-Aとしては、98年はシリーズ7戦で行うことを既に決定してい
るため、今後の調整が注目される。

◎GT-Aがエントラント(GT-A会員)にアンケートを実施
 来季の暫定スケジュールでは仙台ハイランドレースウェイでのGTC開催が予定さ
れている。だが同サーキットに対しては、施設やサービス面で改善すべき点がある
ということから、施設の改善を前提に来季のGTC開催を受け入れるとしていた。こ
のためGT-Aは、第5戦開催中に会員にアンケート調査を行い、より具体的な改善内
容を確認し、同サーキットへ提案したいとしている。
 また、来季は国内メーカーの主力車種の参加が増えることが予想され、これによ
り過当競争が生じるのではという懸念がGT-A会員間にあるという。この観点から、
先のアンケートに併せGT-A会員の同懸案に対しての意識確認(アンケート形式)も
行われている。GT-Aでは、これを基に過当競争の抑止策などを検討し、過去にあっ
たようなカテゴリーの衰退を未然に防止したいとしている。


☆決勝レース
◎タイヤ・レポート
*ヨコハマ
全車ソフト。構造は3種類。
事前テストの路面温度47度でも大丈夫だったのでソフトを選択した。スープラとバ
イパーが同じサイズのものを使っている。スカイラインはフロントに新しい構造を
採用した。GT300は事前テストで良かった構造のものを採用。ほぼ前チームが同じ
ソフト系。No.26タイサンスターカードRSRのみフロントがソフト、リアがミディア
ムを使用。GT500もGT300も交換が前提。

*ダンロップ
全車ソフト、2,3種類の構造。
思ったより路面温度が下がらなかったので、比較的ソフトなタイヤを選択した。
GT500(No.5)はソフト系。GT300も全車ソフト系で、マッチングがよかった。両クラ
スとも交換が前提。

*ブリヂストン
ソフトとミディアムの2種を用意。スカイラインとポルシェがミディアム。スープ
ラとNSXがソフトを選択。交換が前提。


○決勝スタート直前 13時50分現在
 天気:晴れ
 気温:25度  路面温度:33度
 入場者数:10/5 40,100人(10/4:7,600人 晴れ)


○リタイヤ(GTインサイドレポート班調べ)
No. 原因                 周回数
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No.81   ラジエター破損(No.910との接触)        12
No.88   ミッション                            16
No.6    ターボ                                19
No.72   コースアウト                          26
No.510  オイル漏れ(No.556との接触)            37
No.556  (No.510との接触)                      38


No.100 RAYBRIG NSX(総合2位)
飯田章「スタートは結構良かったんですが、なかなか前に出れなくて。トムがブレ
ーキをミスした隙に出て。あと、ウチの方がペースが良かったんで、恵二さん(No.
18松本監督)が琢弥君に譲るよう指示を出してくれて。この辺はチームワークのお
かげでした。ボクは2ヶ月くらいこのクルマに乗ってなかったんで、それまでテス
トをしてくれていた琢弥君たちのおかげの成績だと思います」
高橋国光「表彰台は久しぶりなんで、この味をかみしめてます。飯田選手がいい仕
事してくれまして、ハンドルを任されたときは正直言って、しっかり走れるかなっ
て心配もありました。で、前のクルマに少し追いついたんですけど、1つ簡単なミ
スをして、ホントみんなに申し訳ないと思います。マシンは全く問題なくて、私自
身も久々に力が入りました。本当にすばらしい車を作ってくれたみなさんに感謝し
てます」

No.37カストロール・トムス・スープラ(総合3位)
鈴木利男「今回はピットでちょっと時間がかかっちゃて、まあ3位でしょうがない
かなって感じですかね。ホントはもうひとつ上にいきたかったんですけど。クルマ
は途中からブレーキがちょっとキツくなっていたんですが、大きな問題はありませ
んでした」
関谷正徳「チャンピオンの可能性がまだあるんですか? そうですか、じゃあ次は
ペドロをF1に行かしちゃいましょう(笑)」

No.71 シグマテック911(GT300クラス2位)
星野薫「ウチのクルマはターボがついているから下からトルクがあって、スタート
でうまく前に出ることができた。今年はこれまで6位が最高だったから、久々に表
彰台に上がれてうれしい。ポルシェは壊れないし安定しているから、それが勝因で
しょう。最終戦は、これも期待できるでしょう。トルクあるから30kgのハンデも問
題ない」

No.26 タイサンスタカードRSR(GT300クラス3位)
鈴木恵一「4コーナーでリアからドンと亜久里にぶつけられて、グラベルにはまっ
たけど、なんとか出してもらった。2周ぐらいのロス。ぶつけられたの悔しいよね。
最終戦はやるしかないでしょう。しょうがない」

No.38 カストロール・セルモ・スープラ(総合5位)
竹内浩典「No.36に抜かれたときに3~4台いたバックマーカーにちょっと当たっ
ちゃって、エアジャッキが曲がっちゃったんでピットで時間がかかったのと、ス
ローパンクチャー。バックマーカーどうしでもバトルやってるからリスクが大きい。
テストは良い感じなんで、SUGOの最終戦はなんとかしたい」


No.39 デンソーサードスープラGT
影山正美「まあしょうがないでしょう。レースですから。ポイントが逆転しちゃい
ましたけど、ゼッタイあきらめませんから。ハンデは関係ないっすよ。ウチより重
いところだってあるんだし、それがこのレギュレーションのおもしろいところです
から。クルマは、あの順位なりにはよかったです。とくにトラブルはありませんで
した」
谷川達也「悔しいです。チームには申し訳ないことをしてしまいました。松田さん
は、ボクと同一周回だと思っていたようです。さっき握手はしてきました。次は頑
張ります」

No.18 avex童夢 無限NSX
黒澤琢弥「悔しいかって? だいぶね。もう人と口もききたくないくらい。原因は
わかりません。なんだかわからないけどオーバーステアになっちゃった」

No.6 ワイズダンロップ BP MR2
加藤寛規「オイルに乗って飛び出したけど、それはリタイヤとは関係ない。なんか
おかしいなといいながら走ってたら、ターボのブーストが上がらなくなった。いま、
原因を調べています」
藤田孝博「行けると思ったんですけれど、今年はうまくいかないですね。勝てそう
だったのに。乗れないと勉強にならないからつらいです。SUGOは全然違うコースで
すから、足回りをやらないと。でも、テストでは雨の中無茶苦茶速いんです」

No.7 RE雨宮 SuperG RX7
松本晴彦「2番手になって回ってきたとき一発死んじゃって、その後は2ローター
で走ってました。自分の乗ってるときは問題なかったんですが」


☆優勝者インタビュー

総合優勝 No36カストロール・トムス・スープラ
ペドロ・デ・ラ・ロサ「すごく嬉しいです。だって、ウエイトハンデがあったんで、
勝てると思ってなかった。それに、勝ったことでポイント・リーダーにもなれたか
らね。チャンピオンにはとてもなりたいです。2つのタイトルを取れるチャンスな
んて滅多にないんだから。とにかく勝ちたい。フォーミュラニッポンではノバが、
そしてGTではトムスがいい仕事をしてくれているという証明にもなるし。さらにGT
は1人で走るわけではないので、マイケル(クルム)とのチームワークの良さを、
そう彼は今年他のカテゴリーでいい成績を残していないけど、ここでタイトルを取
れば彼の実力も証明できるのだから。そして、彼とSUGOで勝利の味を分かち合いた
いです」
ミハエル・クルム「ボクも勝てたことに非常にびっくりしました。ピットインまで
にペドロがいい仕事をしてくれて、ボクがピット・サインを見たときに『P1』と
出ていたんで驚いたんだ。でも、後ろから国光さんが2秒差まで追いついてきて、
どうなるかと思って。それで、すごくプッシュしてなんとか離すことが出来たん
で、あとは楽になりました。次は90kgのウエイトハンデを背負うことになるけど、
僕らはちゃんと持って帰れるものを持って帰ろうと思ってます。それだけです」

GT300クラス優勝 No19 RS☆Rシルビア
福山英朗「これだけのウエイトハンデを積んで、勝てるとは思ってませんでした。
夏の間に、そしてこちらに来ても毎晩遅くまでメカニック達が努力してくれてまし
た。でも、ターボカーには気温の上昇が不利に働いて成果が上がらなかった。です
が、ここに来て気温が下がってきて、彼らの努力が報われたと思います。次の100kg
のハンデは、あんまり考えないようにしています。考えたからって降ろせるもんじゃ
ないし。そんこと考えないでとにかくチャンピオンを取りたいね。そうそう(隣を
見て)、ペドロにも、ミハエルにも、章(飯田)にも早くF1に行ってもらって、そ
れで(反対を見て)織戸にもチャンスをあげてください(笑)」
織戸 学「とにかく嬉しいです。勝てたのは、車を作ってくれたメカの人やスタッ
フ、スポンサーのみなさんのおかげだし、それに応えられて嬉しいです。とにかく
最終戦に向けて、チャンピオンに向けて一歩近づけたし、活気づいてきたし、チャ
ンピオン取れるようにがんばります。今年のはじめに冗談で『ウエイト100kg積も
う』なんて言って、それが実現したんで、その後のことはなんとかなるでしょう。
(隣から、飯田が『織戸が10kg減量する!』)うっさいなぁ(笑)。全日本のタイ
トル、それどこか出るのも今年初めてだったんですが。でも、タイトル取る自信は
あります。(またも飯田が『全日本ドリコンは取っただろう』。福山が『ロリコン
だろう(笑)』。飯田『そう、好きなんですよ。こいつ』)。まったくもう! そ
ういうこというと、いろいろとバラずぞ。***のこととか(笑)」


インサイドレポート3に続く
                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


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