’97プレイステーションフォーミュラ・ニッポン第9戦富士スピードウェイ
金石勝智(FUNAI SUPER AGURI)
ポール・トゥ・ウィンで今季初優勝!
10月19日(日)、富士スピードウェイにおいて、プレイステーションフ
ォーミュラ・ニッポン第9戦の決勝が行われ、16チーム計25台が出走、1
4台が完走した。
午後2時25分にスタートした45周の決勝レースは、30周目にへアピン
立ち上がりのコース上にスピンして止まったマシンを排除するため、4周にわ
たってセーフティーカーが導入された。初ポールポジションの金石勝智は、ス
タートで出遅れ1周目に5位まで順位を落としたが、27周目に3位走行中の
黒澤琢弥がメインストレート上で単独スピンしてりタイア。28周目に高木虎
之介をかわして3位につけ、セーフティカー導入により上位との差を詰めると、
37周目、上位2台が接触する間に1位に浮上。ポール・トウ・ウィンで今季
初優勝を飾った。金石の国内トップフォーミュラ優勝は、昨年のフォーミュラ
・ニッポン最終戦での初優勝に統く2勝目。
グリッド17位からスタートし、優勝目前の驚異の追い上げを見せて、2位
でフィニッシュし、ペストラップも記録したのは、圧倒的なリードで第7戦で
早々とチャンピオンを決めているペドロ・デ・ラ・ロサ(SHl0NOGl
NOVA)95周目に6位まで順位を上げると、金石、影山正美(NAVl
C0NNECTION)との激しい4位争いの末10周自に4位に浮上。21
周目に高木、黒澤をかわして、トップ走行中のノルペルト・フォンタナの追撃
態勢に入る。30周目に単独スピン、36周目にフォンタナとの接触でコース
アウトし、5位まで順位を落としたが、再び追い上げを開始。42周目に2位
走行中の影山正美を抜いて、昨年の最終戦から続く運続表彰台の記録をまたひ
とつ伸ばした。グリッド7位から数度の激しいバトルをくぐり抜け、粘り強い
走りで3位を獲得した影山正美は第8戦の2位に続いて今季2度目の表彰台。
4位はグリッド7位スタートの本山哲で、FUNAl SUPER AGU
RIは今季初のアベック入賞。本山自身のポイント獲得は今季3度目。5位に
は予選のペナルティでグリッド15位からスタートした光貞秀俊(CERUM
0)が、今季6度目の入賞。6位のマルコ・アピチェラ(オートテックSTE
LLAR)は今季3度目の入賞を果たした。
グリッド2位の高木は、スタートで首位に立つが、直線スピードが伸ぴず4
位まで順位を落とし、34周目に1コーナーでスピン。コースアウトしリタイ
アした。約30周にわたって首位を走行したフォンタナも40周目にレースを
終えた。
(観客数:土/7,200人、日/27,800人)
●優勝記者会見コメント
金石勝智『今回はずっと調子が良かったし、運も良かった。スタートはボクら
しいですよね。でも、とりあえずポール・トウ・ウィンですから。勝負は20
周過ぎからとは思っていたけれど、3位にあがったときにはトップとの差が大
分離れていた。ところがセーフティカーが入って追いつけたんです。去年のこ
の大会は大雨で勝ちましたが、ドライでも勝てた、ということで嬉しい。』
P.デ・ラ・ロサ『今日のレースをスタートするのはすごく難しかった、とい
うのはグリッドが後方だったから、ということではなく、決勝前のF3の事故
のことが頭から離れず、とても悲しくてスタートしたくない位だった。ドライ
バーが亡くなったときには、レースはするべきではないんじやないかとも思っ
たが、走り出してからは、全力を尽くした。ノルベルトの姿が見えたときには、
行けると思ってプッシュしていった。ノルベルトはもちろん勝ちたかっただろ
うけれど、もう少し冷静に考えれば、2位でレースをフィニッシュできただろ
うに、と思う。』
影山正美『大変残念な事故があり、みんなつらい心境でしたが、走り出したら
プロでやっているんですから真剣勝負です。正直なところ、クルマの調子や今
のチーム力などを考えるとセーフティカーなどのおかげで3位に入れたと思う
ので、素直に喜びたい。ペドロとはフェアないいレースができたと思う。偉大
な先輩、星野さんの記録を破られるのは悔しいので、ボクが勝って阻止しよう
と思っていましたが、とりあえず金石君が勝ってくれたので、おめでとうとい
いたい。』
鈴木亜久里監督(FUNAl SUPER AGUR)『このレースになると、
金石君は目を覚ましてがんばってくれるんだよね。去年は大雨の中、今年は大
荒れのレースだったけれど1年ぶりに勝ててとにかく嬉しい。今日はピットウ
ォールでドキドキして見ていたんだけれど、無駄なところで争わず、必要なと
ころできちんとプッシュして冷静なレースをしていたと思う。最後に、事故に
あわれたドライバーのご冥福をお祈りして、今日のレースの締めくくりにした
いと思います。』
情報提供:日本レースプロモーション(JRP)
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