SUPER GT

SUPER GT第6戦富士 ホンダリリース

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白熱したバトルの末、EPSON NSX(松田/ロッテラー組)が2位表彰台を獲得
決勝日:2005年9月25日(日) サーキット:富士スピードウェイ 天候:予選/曇りのち雨 決勝/曇り時々雨 気温:24℃/路面温度:28℃(14:00現在) 決勝レース:66周(301.158km) コースコンディション:ドライ 観客数:44,800人(主催者発表)

 9月25日(日)、富士スピードウェイ(静岡県)においてSUPER GT第6戦「FUJI GT 300KM RACE」の決勝レースが開催された。このサーキットでのSUPER-GTレースは今シーズン2回目となる。

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 24日(土)に開催された公式予選は朝から荒れた天候となり、午前中の予選1回目はドライコンディションとなったが、その後に雨が降り始めたために午後はウェットコンディションでの予選となった。Honda NSX-GTは予選2回目のスーパーラップに#8伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組(ARTA NSX)と#32松田次生/アンドレ・ロッテラー組(EPSON NSX)の2台が出場。GT500クラス4番目にスタートした#32 EPSON NSXのA.ロッテラー選手は見事な走りでトップタイムとなる1分43秒924を記録。その後にタイム更新を果たしたドライバーは現れず、今シーズン初となるポールポジションを獲得した(第4戦SUGOではトップタイムを記録したが、ペナルティで2番手スタートに降格)。

 40kgのハンディウェイトを積みながらも好調な走りを見せていた#8 ARTA NSXは、伊藤大輔選手が1分45秒180のタイムを記録。5番手のポジションからスタートをすることとなった。

 前戦もてぎで2位となった#18 TAKATA童夢NSXは60kgのハンディウェイトを積み14番手、同じく前戦もてぎで6年振りの優勝を果たした#100 RAYBRIG NSXは80kgのハンディウェイトを積み15番手から決勝を迎えることとなった。

 25日(日)の決勝日は、未明に伊豆半島沖を通過した台風17号の影響で雲の合間に青空が見えるものの、強風が吹き荒れる天候となった。スタート時点で気温24℃、路面温度28℃のコンディションのもと、総参加台数45台(GT500クラス19台)のマシンがローリングスタートを切った。

 スタート直後の第1コーナーは#32 EPSON NSXのA.ロッテラー選手がトップを死守。オープニングラップをハイペースで周回し、早くも2秒127の差をつけた。#8 ARTA NSXのR.ファーマン選手は5位、#100 RAYBRIG NSXのセバスチャン・フィリップ選手が12位、#18 TAKATA童夢NSXの道上龍選手が13位を走行した。

 序盤で快走をみせたトップのA.ロッテラー選手はバックマーカーが発生した9周目あたりで2位の#38 ZENT セルモ スープラに1秒以内にまで差を縮められるが、1分37秒台の安定したペースを崩すことなく、再び独走態勢を築いていった。

 27周目終了時に#8 ARTA NSXと#18 TAKATA童夢NSXの2台が同時にピットイン。タイヤ交換、燃料補給を行い、伊藤大輔選手と小暮卓史選手にそれぞれドライバーを交代した。トップを快走する#32 EPSON NSXは31周終了時にピットインを敢行。36秒のピット作業で松田次生選手がコースに復帰した。GT500クラスの全車がピット作業を終えた時点で#32 EPSON NSXは2位に6秒以上の大差をつけた。#8 ARTA NSXの伊藤選手は5位、#18 TAKATA童夢NSXの小暮選手は11位、#100 RAYBRIG NSXのジェレミー・デュフォア選手は13位を走行した。

 雲の切れ間から日差しが垣間見えながらも、所々で小雨が降るなど不安定な天候となった決勝レースは、各チーム・ドライバーにとっても厳しい闘いを強いられた。その中でも、トップを走る松田選手は2位を走行する#38 ZENT セルモ スープラとの差を保ちながら粘りの走行を続けた。48周目には2位との差は再び1秒以内となり、その後はテール・トゥ・ノーズの争いが繰り広げられた。特に53周目の1コーナーではイン側を差し込まれるが、2・3コーナーまで併走して抑え込むなど、2台の息の詰まるバトルは多くのファンを熱狂させた。

 残り10周となってもトップ2台の神経戦は続き、タイヤの消耗具合や勝負のタイミングに注目が集まった。各コーナーでトップを攻める相手に対し、絶妙なライン取りで2位を抑え込む松田選手だったが、残り2周となった第1コーナーで再び並ばれて、ギリギリまで抑え込むが第3コーナーでついにトップの座を譲ってしまい、粘り及ばず無念の2位でチェッカーフラッグを受けた。しかし、松田選手の走りに多くのファンが賞賛の拍手を贈った。優勝は立川祐路/高木虎之介組(#38 ZENT セルモ スープラ)。

 続くHonda NSX-GT勢は#8 ARTA NSXが8位、#18 TAKATA童夢NSXが11位、#100 RAYBRIG NSXが14位でレースを終えた。

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■コメント

■白井 裕(Hiroshi Shirai)NSX-GTプロジェクト・プロジェクトリーダー
 「前戦もてぎラウンドに続いての2連勝を目指したのですが残念です。富士はNSX-GTにとっては決して有利なサーキットではないのですが、残り2周までトップを走行し、2位表彰台を獲得できたのはなによりです。特に終盤の白熱したトップ争いで松田選手がみせた走りは素晴らしいものでした。次戦オートポリスに向けて、手応えを感じていますので期待して下さい。ご声援をよろしくお願いいたします」

2位 #32 EPSON NSX
■松田 次生(Tsugio Matsuda)選手
 「ずっと粘ったのですが、最後に抜かれてしまいました。後半は相手の方が速かったので抑え込むのに必死でした。でも、立川選手とのバトルはとてもクリーンなバトルができて楽しかったです。優勝を逃して残念でしたが、良いレースができました。残りは2戦となりましたが、全力を尽くして優勝を目指します」

■アンドレ・ロッテラー(Andre Lotterer)選手
 「スタート直後の1コーナーは激しかったけど、何とかトップを守ることができました。その後はハイペースで走ることができ、トップで松田選手にバトンタッチすることができました。優勝できなかったことは悔しいですが、松田選手の走りは素晴らしく、この結果には充分満足しています。残り2戦もこの調子で頑張りたいと思います」

Text & Photo: © HONDA



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