SUPER GT

SUPER GT第2戦富士決勝 ホンダレポート

0504_epson01

EPSON NSX(松田/ロッテラー組)が8位

決勝日:5月4日(水)
サーキット:富士スピードウェイ 天候:予選/晴れ 決勝/晴れ 気温:20℃(14:00現在) 決勝レース:110周(501.93km) コースコンディション:ドライ 観客数:52,400人(主催者発表)

 5月4日(水)、富士スピードウェイ(静岡県)においてSUPER GT第2戦「FUJI GT 500KM RACE」の決勝レースが開催された。富士スピードウェイは一昨年より大幅な改修工事を行い、今年の4月に完成した。このSUPER GTのレースが最初のビッグレースとなる。

0504_epson02 0504_raybrig01

  このサーキットは直線1.5kmのホームストレートを中心とするハイスピードな部分を残しながら、最終セクションにテクニカル・セクションを設け、全く新たなコースレイアウトとなった。よって、今までのデータは通用せず、いかに早くコースの特徴を把握し、マシンのセッティングやドライビングに反映できるかに注目が集まった。

 今シーズンから新たな予選方式となった公式予選2回目のスーパーラップにおいて、Honda NSX-GTからは#8伊藤大輔 /ラルフ・ファーマン組(ARTA NSX)と#32松田次生/アンドレ・ロッテラー組(EPSON NSX)が出場した。GT500クラスのトップでスタートしたロッテラー選手は1分35秒014のタイムを記録し、9番グリッドを獲得。予選1回目に9番手だった伊藤大輔選手は渾身のタイムアタックで1分34秒696の好タイムを記録し、ポジションを5つ上げて4番グリッドから決勝スタートを迎えることとなった。#100セバスチャン・フィリップ/ジェレミー・デュフォア組(RAYBRIG NSX)は15番グリッド、#18道上 龍/小暮卓史 組(TAKATA童夢NSX)は16番グリッドからのスタートとなった。

 決勝日の4日(水)は朝から快晴となり、標高が高いながらもスタート時点で気温は20度まで上昇した。ゴールデン・ウィークに集まった5万人以上のファンが見守るなか、13時48分に総参加台数45台(GT500クラス19台)のマシンがローリングスタートを切った。
 オープニングラップは#8 ARTA NSXのR.ファーマン選手が5番手に下がるものの、ヘアピンコーナーで4番手に復帰。1周目通過時点でR.ファーマン選手が4位、#32EPSON NSXのA.ロッテラー選手が11位、#100 RAYBRIG NSXのS.フィリップ選手が15位、#18 TAKATA童夢NSXの道上龍選手が16位を走行した。その後、R.ファーマン選手は激しい4位争いを展開し、粘り強く走行するものの6周目に7位と徐々にポジションを落としていき、Honda NSX-GT勢は苦しい展開となっていった。

 今回のレースは500km以上の距離があり、燃料補給を考慮すると2回のピットインが必要となる。そこで、各チームはピットインのタイミングとドライバーの分担で様々な作戦を練っていた。
 ピットインの先陣を切ったのはARTA NSXだった。30周終了時で12位を走行していたR.ファーマン選手が1回目のピットイン。ドライバーは交代せず、タイヤ交換と燃料補給をしてコースに復帰する。32周終了時には10位まで浮上していたA.ロッテラー選手がピットイン。41秒のピット作業を終えてA.ロッテラー選手も交代せずコースに復帰した。ピット作業で数件のトラブルが発生した影響もあり、ほぼ全車が1回目のピットインを終えた47周目時点でA.ロッテラー選手が6位に浮上した。道上選手(TAKATA童夢NSX)が10位、R.ファーマン選手が11位、J.デュフォア選手(RAYBRIG NSX)が12位と続いた。

 57周目、それまで前を走るG’ZOX・HASEMI・Zを猛追していたA.ロッテラー選手が、57周目の1コーナーでインを差して5位へ浮上。その後もこの2台のバトルは続いた。67周終了時にA.ロッテラー選手が2回目のピットイン。松田次生選手(EPSON NSX)に交代し、45秒のピット作業でコースに復帰した。ほぼ全車が2回目のピットインを終えてもEPSON NSXとG’ZOX・HASEMI・Zの争いは続き、チェッカーフラッグまで激しいバトルが繰り広げられた。

 今シーズン最長となる110周=501.93kmのレースは、Honda NSX-GT全車が完走を果たし、#32 EPSON NSXが8位、#100RAYBRIG NSX が11位、#8 ARTA NSXが12位。#18 TAKATA童夢NSX が13位でチェッカーフラッグを受けた。優勝は立川祐路/高木虎之介組(#38 ZENT セルモ スープラ)だった。

0504_raygrig02 0504_arta

■コメント


白井 裕(Hiroshi Shirai)NSX-GTプロジェクト・プロジェクトリーダー>

  「悔しい結果となりました。新しくなった富士のレイアウトやコース特性への対応にてこずり、残念ながら満足する結果を出すことができませんでした。しかし、ドライバー達は本当によく頑張ってくれました。この状況を挽回すべく、改善すべき課題は分かっているので、今後のレースへ向けてより一層の競争力向上に努めていきます。皆様の更なる応援を宜しくお願い致します」

8位 #32 EPSON NSX
松田 次生(Tsugio Matsuda)選手

 「富士のようなサーキットで戦うには、もう少しターボの熟成を進めたいですね。しかし、コーナリングスピードはかなり上がっています。次戦のセパンではNSX-GTのコーナリングスピードを生かせるし、僕自身も得意にしているコースなので期待していてください」

アンドレ・ロッテラー(Andre Lotterer)選手

 「チームは良い仕事をしてくれた。まだまだ改善点はあるし、もっとスピードが欲しいと思うけど、NSX-GTのコーナリングスピードは高いので、次戦のマレーシアではベストを尽くせば、いい結果を残せるよ」

順位No. マシン ドライバー 周回数 タイム/差
1 38 ZENT セルモ スープラ 立川祐路 / 高木虎之介 110 2:59'16.717
2 22 モチュール ピットワーク Z M.クルム / 柳田真孝 110 +0'32.835
3 35 イエローハットYMSスープラ 服部尚貴 / 脇阪薫一 110 +0'32.940
4 1 ザナヴィ ニスモ Z 本山哲 / R.ライアン 110 +0'42.256
5 6 エッソウルトラフロースープラ 脇阪寿一 / 飯田章 110 +0'56.614
6 37 DYNACITY TOM'S SUPRA 片岡龍也 / 山本左近 110 +1'09.748
8 32 EPSON NSX 松田次生 / A.ロッテラー 109 +1lap
11 100 RAYBRIG NSX S.フィリップ / J.デュフォア 109 +1lap
12 8 ARTA NSX 伊藤大輔 / R.ファーマン 109 +1lap
13 18 TAKATA DOME NSX 道上龍 / 小暮卓史 109 +1lap
順位 No. ドライバー 総合
ポイント
1 38 立川祐路 / 高木虎之介 23
2 25 織戸学 / D.シュワガー 22
3 22 M.クルム / 柳田真孝 18
4 36 土屋武士 / J.コートニー 16
5 35 服部尚貴 / 脇阪薫一 15
6 3 金石年弘 / E.コマス 14
9 8 伊藤大輔 / R.ファーマン 9
9 32 松田次生 / A.ロッテラー 9
12 18 道上龍 / 小暮卓史 4
15 100 S.フィリップ / J.デュフォア 1
順位 No. チーム 総合
ポイント
1 38 TOYOTA TEAM CERUMO 23
2 25 TEAM ADVAN・ツチヤ 22
3 36,37 TOYOTA TEAM TOM'S 21
4 1,22 NISMO 19
5 34,35 KRAFT 15
6 3 ハセミモータースポーツ 14
7 8,18 チーム・ホンダ・レーシング 9
7 32 エプソン・ナカジマレーシング 9
11 100 チーム・クニミツ 1


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース