SUPER GT

SGT:第4戦SUGO公式予選 濃霧のコンディションの中、ウイダー モデューロ HSV-010が3番グリッドを獲得 (HONDA)

  • 2013年7月27日(土)・予選  会場:スポーツランドSUGO(3.704km)  天候:曇りときどき雨  気温:23℃(15:00時点) 路面温度:24℃(15:00時点)  コースコンディション:ドライもしくはセミウエット

 7月27日(土)、宮城県仙台市近郊のスポーツランドSUGOにおいて、2013 オートバックス SUPER GT第4戦「SUGO GT 300km RACE」が開幕し、公式予選が行われました。

gt130727001L.jpg  全国的に不安定な天気が続く中、スポーツランドSUGOのある宮城県村田町周辺は朝から断続的に雨が降ったほか、時折り深い霧に覆われるあいにくのコンディションとなりました。

 2013年のSUPER GTは第4戦SUGO大会でシーズンの前半戦を終了します。ここまでのチャンピオン争いを振り返ると、開幕戦を制し、前戦まで3戦連続で入賞した#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/小暮卓史組)が計35ポイントを獲得してランキングトップに立っているほか、開幕戦で2位表彰台を得た#17 KEIHIN HSV-010(塚越広大/金石年弘組)が計21ポイントでランキング5位、#18 ウイダー モデューロ HSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ組)は計15ポイントでランキング8位となっています。

 細かい雨が降り、サーキットの広い範囲が濃い霧に覆われるなか、午前8時45分に公式練習が始まりました。セッション開始直後からHonda勢は好調で、5台のHSV-010 GTは次々と好タイムをマーク。セッションが始まって15分が経過したころには#17 KEIHIN HSV-010、#18 ウイダー モデューロ HSV-010、#100 RAYBRIG HSV-010の順でトップ3を独占する展開となりました。その後、セッション開始から1時間が経過した午前9時45分には霧が濃くなって視界が悪化したことから赤旗が提示され、セッションは一時中断となります。やがて視界が改善されたため、走行は午前10時02分に再開されましたが、このころになると、すでに雨は止んでコースは次第に乾いていったので、各車とも次々とタイムを更新するようになりました。

 途中、赤旗中断を挟んだ関係で公式練習は午前11時まで延長される予定でしたが、セッション終了間際に再び霧が濃くなったため、審査委員会は10時56分に公式練習の終了を決定しました。この公式練習でトップに立ったのは1分16秒535を記録した#17 KEIHIN HSV-010で、以下、#18 ウイダー モデューロ HSV-010は6番手、#8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン/松浦孝亮組)は9番手、#32 EPSON HSV-010(道上龍/中嶋大祐組)は13番手、#100 RAYBRIG HSV-010は14番手でした。

 公式予選は今シーズンより採用された2段階のノックアウト方式で行われました。これは、予選1回目の上位8台が予選2回目に進出し、予選2回目のタイムに従って決勝レースのスターティンググリッドを決める方式です。なお、予選2回目に進出できなかったチームは、予選1回目の順位でスターティンググリッドが決定します。

 午後に入るとコースは完全に乾いていましたが、霧はいっこうに晴れません。ただ、午前中と違ってセッションの中断が心配されるほどには視界は悪くない状況となりました。

 15分間で行われる予選1回目は予定通り、午後2時ちょうどにスタート。まずはGT300クラスがタイムアタックを行い、続いてGT500クラスがタイムアタックを行いました。

 GT500クラスのセッション開始直後、マコヴィッキィ選手が乗る#18 ウイダー モデューロ HSV-010は1分15秒604をマークしてトップに立ちます。その後、15台のGT500クラス車両が本格的なタイムアタックを開始すると、順位は目まぐるしく変動。周回するごとに上位陣が入れ替わる展開となりましたが、最終的には金石選手が乗る#17 KEIHIN HSV-010が1分15秒321を記録して4番手に立ち、Honda勢のトップとなりました。さらに、#18 ウイダー モデューロ HSV-010は6番手、小暮選手が乗る#100 RAYBRIG HSV-010は7番手、ファーマン選手が乗る#8 ARTA HSV-010は8番手となり、予選2回目に進出できる8台のうち半数の4台がHSV-010 GTで占められる結果となりました。なお、道上選手が乗る#32 EPSON HSV-010は15番手となったため、この段階で決勝レースのスターティンググリッドが決定しました。

 GT500クラスの予選2回目は午後3時から12分間にわたり行われました。セッションが始まった段階でコースはドライ。霧はやや晴れており、視界は決して悪くありませんでした。

 各車ともセッション開始直後はタイヤをウォーミングアップし、これが十分に温まったところで本格的なタイムアタックを開始しました。ここで#18 ウイダー モデューロ HSV-010に乗る山本選手が1分14秒944で3番手となったほか、#17 KEIHIN HSV-010に乗る塚越選手は1分15秒041をマークして4番手になりました。その後、セッションが残り5分を切ったころ、急に大粒の雨が降り始めます。この影響で路面コンディションは悪化。まだタイムアタックを完了していなかった#8 ARTA HSV-010に乗る松浦選手は6番手、#100 RAYBRIG HSV-010は7番手となります。この後、残り2分ほどタイムアタックの時間が残されていましたが、予選2回目に出走したマシンが続々とピットへと戻り、そのまま予選2回目のセッションが終了しました。

 この結果、Honda勢のトップは3番グリッドを獲得した#18 ウイダー モデューロ HSV-010で、以下、#17 KEIHIN HSV-010の4番グリッド、#8 ARTA HSV-010の6番グリッド、#100 RAYBRIG HSV-010の7番グリッド、#32 EPSON HSV-010の15番グリッドという結果になりました。

 一方、Hondaが開発したレーシングハイブリッドシステムを搭載するGT300クラスのCR-Z GTは、#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)が2番グリッド、#16 MUGEN CR-Z GT(武藤英紀/中山友貴組)が3番グリッドを獲得。前戦に続く優勝に期待がかかっています。

 300km、81周で繰り広げられる決勝レースは、明日の午後2時にスタートが切られます。

松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー
 「ハンディウエイトが重くなってもトップクラスのパフォーマンスを発揮できたほか、最終コーナーでもアウトに膨らまずにイン側のラインを守ったまま走れるようになるなど、朝のフリープラクティスからとてもいい感触をつかんでいました。いずれも、重心高を下げ、エアロダイナミクスを見直した成果だと考えています。明日の決勝では、3番グリッドと4番グリッドからスタートする#18 ウイダー モデューロ HSV-010と#17 KEIHIN HSV-010には優勝を目指してほしいと思いますし、#8 ARTA HSV-010と#100 RAYBRIG HSV-010にはできるだけ多くのポイント獲得が望まれます。#32 EPSON HSV-010は予選では苦戦しましたが、決勝がウエットになれば大活躍してくれると信じています。いずれにせよ、明日のレースがとても楽しみです。明日もスポーツランドSUGOを走る5台のHSV-010 GTに熱い声援をお送りくださいますよう、お願い申し上げます」
山本尚貴(3番手 #18 ウイダー モデューロ HSV-010)
 「ポールポジションを取れるチャンスがあっただけに、この結果は悔しいですね。トップ3に入れた事はよかったですが、今日はウエットでもドライでもいい走りができる手応えもありましたし、もっと上位に入れるパフォーマンスがあったと思います。ただ、大きなミスもなく、チームは天候の変わる中でもしっかりとマシンを仕上げてくれたので、やるだけのことはやったかと思います。明日の決勝は荒れるレースになるかと思いますが、優勝しか狙っていません。どのポジションからでも上がっていけるだけの力はありますし、前戦のセパンでよかった部分を再現し、リベンジを果たしたいと思います」
フレデリック・マコヴィッキィ(3番手 #18 ウイダー モデューロ HSV-010)
 「このコースを走るのは今回が初めてだった上、ドライコンディションで走ったのは予選が初めだったので、簡単な戦いではありませんでした。事前にシミュレーターで走っていたため、コーナーが右に曲がっているか左に曲がっているかは分かりましたが、これほど勾配が急だとは想像もしていませんでした。ただし、3番手という今日の予選結果には満足しています。僕たちは明日の決勝レースが雨になっても晴れになっても力強いパフォーマンスを発揮できると思いますが、特にウエットコンディションでのアドバンテージが大きいので、できればウエットコンディションになってくれるとうれしいですね」
塚越広大(4番手 #17 KEIHIN HSV-010)
 「鈴鹿で行った合同テストの際に課題を抽出することができ、その結果をもとに今大会に臨みました。今日は公式練習から調子はまずまずで、マシンを信じて走ることができました。自分が走行したQ2では雨が降ってしまったので、アタック時にうまく走れませんでしたが、内容的には上出来だったかと思います。決勝を考えてもこのポジションなら勝つ見込みはあるかと思っています。このサーキットは毎年いろいろな事が起こるので、決勝も最後の最後まで結果が分からない展開になりそうですが、気を引きしめて臨み、最後までプッシュしたいと思います」
金石年弘(4番手 #17 KEIHIN HSV-010)
 「鈴鹿の合同テストでいいセッティングも見つかり、チームもそれを熟成させてくれたので、公式練習の走りだしから調子がよかったです。塚越選手もいいタイムで走れていたので、安心して予選に挑むことができました。決勝では優勝しか考えていませんし、明日のレースが楽しみです」
Text & Photo: HONDA


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