SUPER GT

SGT:第2戦富士公式予選 ウイダー モデューロ HSV-010が8番グリッドを獲得 (HONDA)

  • 2013年4月28日(日)・予選 会場:富士スピードウェイ(4.563km)  天候:晴れ  気温:17℃(15:00時点) 路面温度:30℃(15:00時点)  コースコンディション:ドライ

gt130428001L.jpg  4月28日(日)、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイにおいて、2013 オートバックス SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」が開幕し、公式予選が行われました。

 第2戦富士大会といえば毎年5月初旬の連休中に開催され、シリーズ随一の観客動員を誇りますが、今年は同じゴールデンウイーク中でも4月末と、例年より1週間ほど早い日程で開催されました。とはいえ、公式練習と公式予選が行われた本日はさわやかな晴天にも恵まれ、例年通り数多くのファンが富士スピードウェイに駆けつけました。

 岡山で開催された開幕戦では、#17 KEIHIN HSV-010(塚越広大/金石年弘組)、#18 ウイダー モデューロ HSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ組)、#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/小暮卓史組)の3台が優勝争いを演じ、#100 RAYBRIG HSV-010が優勝、#17 KEIHIN HSV-010が2位となり、Hondaは1-2フィニッシュを達成しました。さらに#18 ウイダー モデューロ HSV-010は5位に入り、排気系やラジエター位置の見直しを図った2013年型HSV-010 GTの進化を実証しました。

 第2戦の舞台である富士スピードウェイには、全長約1.5kmの長いメインストレートがあり、これまではストレートスピードに重点を置いた戦い方が主流でした。ただし、コースの後半部分には中低速コーナーの続くテクニカルセクションがあり、この部分をどれだけ速く駆け抜けるかによってもラップタイムは大きく変わります。そこでHondaは、HSV-010 GTの高いコーナリング性能を生かし、テクニカルセクションのタイムを稼ぐ戦略で本大会に挑みました。

 なお、チャンピオンシップの獲得ポイントに応じて決められるハンディウエイトは、#100 RAYBRIG HSV-010が40kg、#17 KEIHIN HSV-010が30kg、#18 ウイダー モデューロ HSV-010が12kg、#8 ARTA HSV-010(ラルフ・ファーマン/松浦孝亮組)が4kgとなっています。

 午前9時からおよそ2時間にわたって公式練習が行われました。ここでは明日の決勝レースを見据えたシミュレーションやマシンセットアップを行ったあと、午後の公式予選に向けた準備を行うのが一般的です。このセッションには、5台のHSV-010 GTを含む、GT500クラスに挑む全15台が参加。セッション終盤にはコース上に落下した部品を回収するため、およそ5分間にわたって走行が中断となりましたが、これを除けば大きなトラブルやアクシデントはなく、Honda勢は順調に走行を終えました。ここでは、開幕戦岡山国際大会で2位に入った#17 KEIHIN HSV-010の1分32秒518が5台のHSV-010 GTの中では一番速く、GT500クラスの7番手となりました。以下、#8 ARTA HSV-010は10番手、#100 RAYBRIG HSV-010は11番手、#18 ウイダー モデューロ HSV-010は13番手、#32 EPSON HSV-010(道上龍/中嶋大祐組)は15番手となりました。

 SUPER GTの予選は、今季よりノックアウト方式が全戦で採用されることになりました。これは、予選1回目の上位8台が予選2回目に進出し、この予選2回目のタイムに従って決勝レースのスターティンググリッドを決めるもので、予選2回目に進出できなかったチームは、予選1回目の順位でスターティンググリッドが決定します。

 予選1回目は午後2時15分にスタートしました。本格的なタイムアタックが開始される直前にライバル勢の1台がコース上にストップしたため、セッションは5分間ほど中断されたあと、残り時間5分で再開されることになりました。この結果、トップ10がわずかコンマ6秒差という接戦になりましたが、ここで#18 ウイダー モデューロ HSV-010に乗る山本選手が1分32秒289をマークして7番手となり、予選2回目への進出を決めました。Honda勢でこれに続いたのは伊沢選手が乗る#100 RAYBRIG HSV-010の9番手で、タイムは1分32秒387。8番手との差はわずかに0.07秒でしたが、惜しくも予選2回目への進出を逃しました。さらに、金石選手の乗る#17 KEIHIN HSV-010は10番手、松浦選手が乗る#8 ARTA HSV-010は11番手、中嶋選手が乗る#32 EPSON HSV-010は14番手で、いずれもこの段階で明日のスターティンググリッドが決まりました。

 午後3時9分に始まった予選2回目は、各チームともコースコンディションの改善を期待し、セッションが始まっても最初の2分間ほどは1台も出走しない展開となりました。その後、8台のマシンが続々とコースイン。ここでマコヴィッキィ選手が乗る#18 ウイダー モデューロ HSV-010は1分32秒386を記録し、8番グリッドを獲得しました。

 一方のGT300クラスでは、#16 MUGEN CR-Z GT(武藤英紀 中山友貴組)と#55 ARTA CR-Z GT(高木真一 小林崇志組)が公式練習から好調で、#16 MUGEN CR-Z GTが2番手、#55 ARTA CR-Z GTが4番手のタイムを叩き出します。予選でも好調を持続して激しいポールポジション争いを繰り広げ、それぞれ2番グリッドと3番グリッドを獲得。レーシングハイブリッドシステムを搭載するCR-Z GTの優秀性を証明しました。

 明日の決勝レースは300kmで競われる通常のシリーズ戦とは異なり、500km、110周の長丁場となります。そのため、レース展開次第では、予選と決勝で上位陣の顔ぶれががらりと変わる可能性もあります。明日は午前8時30分から30分間にわたりフリー走行を行ったあと、午後2時に決勝レースのスタートが切られる予定です。

松本雅彦|Honda GTプロジェクトリーダー
 「500kmレースは長いので、戦略次第で明日の成績は大きく変わってきます。その意味では想定した範囲内の予選結果でした。#100 RAYBRIG HSV-010と#17 KEIHIN HSV-010は残念ながら予選1回目を突破できませんでしたが、これはハンディウエイトの影響が大きかったためと考えています。明日はフリー走行の結果を踏まえてバランスのいい戦略を立てることが勝敗を分けると予想されるので、#18 ウイダー モデューロ HSV-010、#100 RAYBRIG HSV-010、#17 KEIHIN HSV-010、#8 ARTA HSV-010の4台には表彰台に上るチャンスがあると考えています。特にハンディウエイトが軽い#8 ARTA HSV-010の活躍に期待したいところです。引き続き5台のHSV-010 GTに熱い声援をお送りくださいますよう、お願いします」
山本尚貴(8番手 #18 ウイダー モデューロ HSV-010)
 「Honda勢としては残念な結果となってしまいました。ただ、あまり結果を悲観していません。我々のマシンは長い距離でもコンスタントにいいパフォーマンスを発揮できるので、長距離の戦いは有利に働くと思っています。明日はこのポジションからしっかりとライバルを追い上げ、Honda最上位、そして表彰台に立つことを狙い、チーム、フレッド(フレデリック・マコヴィッキィ)と一緒にがんばりたいと思います」
フレデリック・マコヴィッキィ(8番手 #18 ウイダー モデューロ HSV-010)
 「今日は山本選手がいい走りで予選1回目を突破してくれました。予選2回目では僕がステアリングを握りましたが、マシンの実力を十分引き出せなかったのは残念でした。ただし、明日の500kmレースではマシンとタイヤがすばらしい安定性を発揮すると期待しているので、いい結果を残す自信があります。表彰台はもちろんのこと、それを上回る成績も可能だと思います」
Text & Photo: HONDA


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