SUPER GT

SSGT:第7戦もてぎ ARTA NSXが今シーズン2度目の表彰台を獲得 (HONDA)

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ARTA NSX(R.ファーマン/伊沢拓也組)が今シーズン2度目の表彰台を獲得

2008年9月14日(日) 決勝 会場:ツインリンクもてぎ(4.801km) 天候:予選/晴れ 決勝/晴れ 気温:28.6℃(14:00現在) 路面温度:48.7℃(14:00現在) 決勝レース:63周(302.463km) 観客:3万9000人(主催者発表)

 9月14日(日)、栃木県にあるツインリンクもてぎにおいて2008 オートバックス SUPER GT第7戦「MOTEGI GT 300km RACE」の決勝レースが開催された。

 Honda NSX-GTは、もてぎラウンドにおいて2001年シーズンから7年連続で勝利を挙げてきた。Hondaのホームコースであるツインリンクもてぎは、中低速コーナーが多いレイアウトでハンドリングに優れたNSX-GTと相性がよく、8連覇へ向けて大きな期待が寄せられた。

 9月13日(土)に開催された公式予選の予選2回目は、F1と同様の予選方式である「ノックダウン」方式が採用された。これは、昨年のもてぎラウンドに引き続いて行われるもので、セッション1回目の上位13番手までがセッション2回目に進み、2回目の上位8位がセッション3回目に進み、最終グリッドが決定される。NSX-GT勢は、セッション3回目に#1 ラルフ・ファーマン/伊沢拓也組(ARTA NSX)が進出して予選2番手を獲得した。続いて、ドライバー部門のシリーズランキングトップに立つ#18 道上龍/小暮卓史組(TAKATA童夢NSX)が予選11番手、前戦の鈴鹿1000kmで2位表彰台を獲得した#100 井出有治/細川慎弥組(RAYBRIG NSX)が予選12番手、#17 金石勝智/金石年弘組(REAL NSX)が予選13番手、#32 ロイック・デュバル/平中克幸組(EPSON NSX)は、冷却系のトラブルによりタイムアタックを敢行できずに16番手から決勝スタートを迎えることとなった。

 14日(日)の決勝レースは、午前中の曇り空から好転し、スタート時点では快晴となった。気温と路面温度もスタート直前になって急上昇し、路面温度は50℃近くになるなど、真夏のようなコンディションでタイヤにもドライバーにも厳しいレース展開が予想された。ツインリンクもてぎに駆けつけた、例年より多い3万9000人もの大観衆が見守る中、電気系トラブルでグリッドから発進をすることができなかった#100 RAYBRIG NSXを除く40台(GT500クラス15台)のマシンがローリングスタートを切った。

 ホールショットは、ポールポジションスタートの#3 YellowHat YMS TOMICA GT-R。続いて#1 ARTA NSXのR.ファーマン選手が続く。9位に#18 TAKATA童夢NSXの小暮選手、10位に#17 REAL NSXの金石年弘選手、14位に#32 EPSON NSXの平中選手が走行する。修復を終えた#100 RAYBRIG NSXは、2周遅れで井出選手がレースに加わった。

 トップグループは、#3 YellowHat YMS TOMICA GT-Rと#1 ARTA NSXのR.ファーマン選手、そして#6 ENEOS SC430の3台で形成され、GT300クラスのバックマーカーを抜きながら接近戦を繰り広げた。その後、#6は遅れ始め、#3と#1の2台によるトップ争いとなった。

 R.ファーマン選手は、最後まで冷静な走りでトップとの差を一定にキープしながら29周終了時にピットイン。リアタイヤのみの交換を行い、36秒9 のピット作業で伊沢選手に交代した。次周にトップの#3がピットインを敢行したが、2台の間隔に変化はなく、トップを狙う伊沢選手の走りに期待が集まった。ほぼ全車がドライバー交代を終えた39周時点で、NSX-GT勢は#1 ARTA NSXが2位、#32 EPSON NSXのL.デュバル選手が8位、#17 REAL NSXの金石勝智選手が9位、#18 TAKATA童夢NSXの道上選手が10位、#100 RAYBRIG NSXの細川選手が16位を走行する。

 40周目、給油系のトラブルを抱えた#17 REAL NSXが、ピットにて修復するように指示を下されたために後退。2位の伊沢選手は、一時はトップと6秒以上の差が開いたものの、45周目には再び3秒 551まで縮めて終盤での勝負にかける。52周目には2秒772となるが、バックマーカーの処理に手間取った影響で56周目には再び4秒307に広がる。

 徐々に順位を上げていた#32 EPSON NSXのL.デュバル選手は、60周目の1コーナーで#35 宝山 KRAFT SC430をパスして5位に浮上する。

 最後まで、トップを追い続けた#1 ARTA NSXの伊沢選手は、バックマーカーで混雑した最終ラップでその背後まで迫るものの、惜しくも1秒117差の2位で63周のチェッカーフラッグを受けた。#32 EPSON NSXが5位、#18 TAKATA童夢NSXが8位、#17 REAL NSXが15位、#100 RAYBRIG NSXが16位で完走した。優勝は#3 YellowHat YMS TOMICA GT-Rだった。

コメント
白井裕|NSX-GTプロジェクト・プロジェクトリーダー
 「7年連続で勝利を挙げてきたホームコースのもてぎで8連勝が果たせず、非常に残念でした。しかし、今日は大き なトラブルもなく、ウエイトを考慮しても、全体的にNSX-GTのポテンシャルの高さを証明できたと考えています。また、32号車が予選16番手ながら、5位入賞という健闘をみせたことや、ルーキーの伊沢選手がミスなく2回目の表彰台登壇を果たしたことはよかったです。今季、残すところあと2戦となりましたが、チャンピオンシップ獲得に向けて全力で戦いますので、皆様のご声援をよろしくお願いいたします」
ラルフ・ファーマン選手(2位、#1 ARTA NSX)
 「いいスタートができて、早めにトップを奪いたかったのですが、今回は相手に余裕がありました。背後からプレッシャーをかけて、相手のミスを待っていたのですが、残念ながらそのチャンスは生まれませんでした。でも、我々のチームは完ぺきな仕事をしてくれたし、私も伊沢選手もミスのないドライビングができました。後半戦は、この勢いでARTA NSXの存在感を出せるレースを続けたいと思います。今日は、本当に大勢のファンが応援してくれたことに感謝の意を表したいと思います」
伊沢拓也選手(2位、#1 ARTA NSX)
 「リアタイヤのみの交換で、素早いピット作業をしてくれたあと、プッシュを続けてトップに追いつこうとしたのですが、最後まで追いつくことができませんでした。今回は相手が上だったとしても、ツインリンクもてぎでのHonda連勝記録が途切れたことが本当に悔しいです。チームも文句のない仕事をしてくれましたし、僕自身もミスなく最後まで走れたことは自信になりました。2ランクの救済措置を受けたチームに対抗できたのは我々だけでしたし、次のオートポリスでは優勝できるように全力でがんばりたいと思います」

Text & Photo: HONDA



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