Japanese F3

SKILL SPEED F3 REPORT 4/17

SPEEDMASTER SKILLSPEED INFORMATION
QUALIFY REPORT
17th APRIL 1999
TSUKUBA CIRCUIT

マシンのフィーリング変化に苦戦、
タイムに伸び悩み予選4番手

 ついに公式予選の日を迎えた。天候は快晴、しかしやや蒸し暑い。今日は午
前10時から30分間のフリー走行があり、午後2時から予選となっていた。
まず午前のセッションでは、これまでなりを潜めていた(?)マニング選手が
この週末のベストとなる51・3秒台をマーク。金石選手も同じく51・3秒
台で続いた。そのふたりからコンマ4秒遅れてイブラヒム選手と伊藤大輔が続
いた。上位二人が使用したタイヤの状況が分からないため(基本的にこのセッ
ションでのニュータイヤの使用は禁止されているため、全員最低1周は走った
ユーズドタイヤを使っている)、このタイム差をどう見るかは判断しかねた。
走りはじめのまだコンディションが悪い木曜日の時点で今日のマニング選手と
同等のタイムをマークしていた我々にとって、51・3秒台、欲を言えば5
1・2秒台がターゲットタイムであり、それが限界でもあると考えていた。し
たがって、彼等は極めてニューに近いタイヤを履いていたことは明らかだっ
た。もし我々と同じような距離を走ったタイヤを使用していたとしたら、根底
からセッティングをやり直す必要があった。しかし、これでライバルたちも同
等のタイムを出せることがわかったともいえ、やはり予選はシビアな展開にな
ると覚悟を決めた。

 迎えた公式予選、気温22度C、路面温度33度C。セッションが開始され
ると今度はどのようなタイミングでアタックに入り、ベストを掴むか腹のさぐ
り合いだ。上位陣で一番早く動いたのが松田選手だった。その彼が51秒台後
半をマークしたことが合図となり、激しいタイム争いが開始した。

 そしてマニング選手が51秒551、312とタイムを詰めペースセッター
となった。そんな中で伊藤はタイムに伸び悩んでいた。クリアラップになかな
か恵まれないこともあるが、単独でフライングラップに入ってもなかなかタイ
ムを上げてこない。51秒台にタイムをのせたのが、10周目。タイミングと
しては遅すぎる。いつもの伊藤らしいキレがみられない。タイヤの消耗度も考
え、11周目にピットに呼び戻しタイヤを交換。最後のアタックに送りだし
た。残りは5分。逆転するに充分な時間だった。

 しかし、タイヤを変えても状況は好転しないまま最終ラップとなってしまっ
た。全力で最終コーナーを立ち上がってきた伊藤であったが、タイム更新は実
現しなかった。結局、10周目に出したタイムがベストとなり、伊藤はマニン
グ、松田、金石といったこの週末トップを争っていた3選手の後塵を浴びる結
果となってしまった。これまでの流れから期待が大きかっただけに、ポールを
落としたのは非常に残念でならない。ピットに戻ってきた伊藤のコメントか
ら、マシンのセットアップになんらかの問題が生じていたようだ。それがなん
なのか、原因を徹底的に追究し、明日のレースに臨む。

伊藤大輔:「マシンの挙動が大きく変わってしまった。全体的にトラクション
がこれまでのようにかかってくれない。特に細かいコーナーでは顕著にあらわ
れた。それが原因でこのような大差をつけられるものかとも考えたけど、一つ
一つのコーナーでのロスを考えるとうなづけないでもない。調子良かった高速
コーナーでも、アクセルを踏み込みたい時にズルッときて踏み込めなかった。
今回はポール獲得にこだわっていただけに、すごく悔しい。でも、明日が決
勝。シビアな展開になると思いますが、ベストな結果を出せるよう頑張りま
す」

百田義弘チーム監督:「エンジニアとして完全な私のミスです。細かい話はで
きませんが、コースコンディションの読み間違いです。ウチだけがタイム、順
位を落としていますからね。この2日間頑張っていた伊藤には申し訳ないこと
をした。明日の決勝ではより良いマシンを用意できるよう、これからミーティ
ングしていろいろと対策します」

深尾栄一チームマネージャー:「レースウイークの前から、ダイスケのテンシ
ョンも高く、順調にトップできてくれただけに、セットアップが微妙に外れて
しまい私達以上に落胆が大きいでしょう。確かに期待していたぶんだけ、落胆
も大きいですけど、まだ予選が終わっただけですから。ひさしぶりの関東での
レース、ゲストも多いから、かっこいいところ見せないといけませんね。精一
杯頑張ります」

■フリー走行(トップ10)
1:D・マニング         51秒303 F399/T  TOM'S
2:金石 年弘          51秒378 F399/M  DOME CO LTD
3:W・エブラヒム       51秒736  F399/M  TODA RACING
4:伊藤 大輔          51秒749 F399/M  SPEEDMASTER SKILLSPEED
5:谷川 達也          51秒781 F399/T  PAL SPORT
6:黒澤 治樹          51秒796  F399/M  LIAN RACING TEAM
7:R・ビルタネン       51秒843 F399/T  TEAM 5 ZIGEN
8:S・フィリップ       51秒897  F399/T  INGING
9:松田 次生     51秒902  F399/M  NAKAJIMA HONDA
10:井上 智之          52秒001 F399/T  TOM'S


■公式予選結果(トップ10)
1:D・マニング     51秒312 F399/T  TOM'S
2:松田 次生     51秒471 F399/M  NAKAJIMA HONDA
3:金石 年弘          51秒598 F399/M  DOME CO LTD
4:伊藤 大輔          51秒921 F399/M  SPEEDMASTER SKILLSPEED
5:黒澤 治樹          51秒945 F399/M  LIAN RACING TEAM
6:谷川 達也          51秒957 F399/T  PAL SPORT
7:R・ビルタネン       52秒013 F399/T  TEAM 5 ZIGEN
8:W・エブラヒム       52秒031 F399/M  TODA RACING
9:S・フィリップ       52秒165 F399/T  INGING
10:荒  聖治         52秒206 F399/M  TOM'S
※8位までコースレコードを更新。


                        SKILL SPEED 深尾栄一



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