Japanese F3

SKILL SPEED F3 REPORT 04/19


☆☆☆ SKILL SPEED  F3 REPORT ☆☆☆

****全日本F3選手権第2戦****
決勝レース
場所:筑波サーキット/茨城県
日時:4月19日  天候:晴れ(路面/ドライ)


伊藤大輔、長丁場のレースを走り抜き4位で連続入賞

  シリーズ戦で唯一午前中にウォームアップ走行が行なわれるこの筑波戦、我々
にとってはマシンの熟成を進めるために貴重な30分となった。決勝レースで使
用するタイヤで走行しないといけないため、ラップ数は限られている。タイヤの
温存も戦略上重要であることから、マシンが煮詰まっている上位陣の数台は出走
を見合わせた。そんな中で昨晩整理したデータから割り出したセットアップが施
されたマシンのチェックに出た伊藤大輔は、3番手タイムをマークした。しかし、
マシンのフィーリングはいまだにいまひとつということが判明。徐々には良くなっ
てはいるが、満足できるレベルには至っていない。やはり木曜日、金曜日のトラ
ブルが大きく響いてしまっている。
 百田エンジニア、伊藤、そしてエンジン担当の矢野氏(戸田レーシング)は、
データロガーを睨みながらミーティングをぎりぎりまで続けた。
 「確かにスターティング・ポジションを考えると辛い展開。しかし、だからと
いって、諦めているわけではない。決勝結果がすべてだから」と百田。「45周
のレース中になにがあるかわからない。最後の最後まで絶対に諦めない」と決意
は固い。
 迎えた決勝レース。天候は安定している。しかし、初夏を思わせる暑さだ。各
車グリッドに整列し、スタートの瞬間を待った。少しでもこのスタートで前に出
たいのは皆一緒。シグナルがグリーンに変わった瞬間、クラッチミート。1コー
ナーの先陣争いが始まった。
 筑波は1コーナーまでのアプローチが短い。マシン群が一段となって1コーナー
になだれ込んだ。伊藤は絶妙なスタートを見せ4番手に浮上。3番手のダンブレッ
ク選手とサイドバイサイドの争いを見せながら1コーナーを回っている最中に後
方から並びかけてきた谷川選手に軽く接触、ダンブレックを取り逃がしてしまう。

 序盤戦、早くも独走体制を築きはじめている加藤選手に続き、舘選手とダンブ
レック選手そして伊藤が追走する形でゲームは進行。しかし、必死に前を追う伊
藤であるが、ジワジワとこの序盤戦から引き離されてしまう。結局、最終ラップ
までこのオーダーのままチェッカーとなり、伊藤は4位でフィニッシュとなった。

 気になるマシンのポテンシャルは、中盤戦からのラップタイムを見ると加藤選
手はともかく前の2台とは同等のタイムを出していたから、大きな進歩はなかっ
たもののなんとかレベルアップは果たせたようだ。しかし、トップを奪回するに
は、まだまだやるべきことが多い。レースウィークの始めからリズムが崩れ、最
終的にそれを建て直せないまま第2戦筑波ラウンドは終わってしまった。こんな
時もある。でも次の美祢戦では、もっとピリッとしたレースをお見せできるよう、
最善の努力を続ける。

伊藤大輔
「スタートはまずまず決まり、1コーナーにはダンブレック選手と並んで入って
いけた。そのさらに横から谷川選手が並びかけた時に、少しタイヤ同士が接触し
てしまいダンブレック選手に先行された。序盤戦、マシンのフィーリングになか
なか自分を合わせることができず、その間に前のマシンに逃げられてしまった。
終盤は前の2台と変わらないタイムで走れただけに、この序盤戦の追い込み不足
を悔やんでも悔やみ切れない。ただマシンの進歩は見られたものの、それ以上の
力はなかった。そういった意味ではマシンのセッティング不足もやはりあった。
また僕にとっては45周の長いレースは初めてで、色々と収穫もあった。次の美
祢戦では、トップ争いできるよう頑張ります」

百田義弘チーム監督
「今回は出足の遅れを取り戻すことなく終わってしまいました。マシン的にはもっ
とポテンシャルアップを図るべく、データを引っ繰り返して次の美祢戦に臨みま
す。また伊藤は、長いレースの闘い方をレースを通してたくさん勉強したと思い
ます。これを次のレースでアピールしてほしいですね」

深尾栄一チームマネージャー
「リズムを崩してから、それを立て直せなかった。この週末に得たものは、1周
もできないまま終わってしまった昨年の筑波戦と比較するととても多い。特にド
ライバーの伊藤にとっては、色々とトライしながらの45周で収穫は多かったと
思います。次の美祢戦もテクニカルコースで、長い。今回得たものを存分に生か
してほしい。また自分の立場で言うと、テスト不足が大きく響いてしまっており、
それがすごく悔しい。できるだけ早く、より良いチーム環境を整えるために努力
を続けます」

NEWS
●5月より、雑誌カーセンサー(株式会社リクルートより発行)で伊藤大輔+ス
キルスピードの連載がカラー2ページで始まります。こちらのほうもお楽しみく
ださい。
●伊藤大輔のキャリアを応援する後援会が発足いたします。興味のある方は伊藤
大輔後援グループ東京(TEL03-5474-2776)までお問い合わせください。すでに、
準備会として100名を越す応援団でにぎわっています。

以上

               SKILL SPEED F3 TEAM
               深尾栄一



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