SUPER GT

SGT:第9戦富士 レクサスSC430が2-3位表彰台、トムスがチームタイトルを獲得 (TOYOTA)

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15番手スタートから追い上げトヨタ勢最上位の
2位フィニッシュを果たしたZENT CERUMO SC430 38号車

 2008年シーズンのSUPER GT最終戦となる第9戦「FUJI GT 300km RACE」が11月8日(土)、 9日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。

 シーズンも最終戦を迎えることとなったが、ランキング3位につける脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組のPETRONAS TOM'S SC430 36号車と、同5位の立川祐路/リチャード・ライアン組のZENT CERUMO SC430 38号車が、タイトル獲得の可能性を残しており、タイトル奪還をかけてトヨタのホームコースである富士で行われる最終戦に臨んだ。

 今大会にはGT500クラスに16台、GT300 クラスに27台の計43台がエントリー。トヨタ勢はGT500クラスに6台のレクサスSC430、GT300クラスには2台のレクサスIS350と2台のトヨタMR-Sが出場した。

◆予選◆

 予選の行われた8日(土)は朝から降雨に見舞われ、ウェット状態で行われることとなった。予選1回目は午前10時10分から行われ、低い気温とウェット路面に各車苦しむこととなった。

 スーパーラップへの出場権をかけた予選1回目では、宝山 KRAFT SC430 35号車が3番手、逆転タイトルを狙う36号車が5番手、ECLIPSE ADVAN SC430 25号車は6番手でレクサスSC430は3台がスーパーラップ進出。タイトルを争う38号車はタイムアップを果たせず15番手。決勝での追い上げに賭けることとなった。

 午後1時45分からの予選2回目に続き行われたスーパーラップでは、TDPドライバー石浦宏明がアタックを担当した25号車が4番手グリッドを確保。35号車が6番手、36号車が8番手につけた。

 GT300クラスでは、唯一スーパーラップに進出したウェッズスポーツIS350 19号車が好走を見せ2列目3番手グリッドとなった。

◆決勝◆

 9日(日)は雲は多いものの雨は止み、朝8時35分からのフリー走行は、当初はウェット部分が残るものの、セッションが進むに連れ路面は乾き、各車ドライタイヤでの走行となった。このフリー走行では、負傷から3戦ぶりの復帰を果たした伊藤大輔のドライブするENEOS SC430がトップタイム。これに38号車、36号車、 35号車のレクサスSC430が続き、決勝での活躍に期待が高まった。

 決勝レースのスタート前まではドライコンディションであったが、スタートを目前にして再び降雨に見舞われ、グリッド上でほとんどの車両が浅溝のウェットタイヤに交換。低い気温を考慮して、2周のフォーメーションラップの後、66周で競われる決勝レースのスタートが切られた。

 6番手からスタートを切った36号車は、ウェットコンディションを得意とするアンドレ・ロッテラーが序盤から猛追を見せ、一気に2位に浮上。しかし、路面はどんどん乾いていき、各車は2周目から6周目にかけて、ウェットタイヤからドライタイヤへと交換を行っていった。これで上位に浮上したのが、ドライタイヤのままのスタートを選択したDENSO DUNLOP SARD SC430 39号車。14番手から、スタート直後は最後尾まで後退していたものの、他車がピットでのタイヤ交換を行ったため、首位に浮上した。

 後方では、4位を走行する36号車が激しいバトルを繰り広げていたが、18周目に他車と接触。右リアタイヤのパンクを喫し、ピットイン。大きくポジションを落とすこととなってしまった。

 同様にドライタイヤでのスタート作戦を採ったGT-R 12号車と首位争いを展開していた39号車は、ドライバーを交代する中盤のピットインで、引き続きドライタイヤを選択したが、不運にもその直後から雨足が強くなり、再度ピットインしウェットタイヤへと交換。首位争いからは脱落してしまった。

 変わりやすいコンディションで、順位がめまぐるしく入れ替わるレースとなったが、中盤のドライバー交代を終えた時点で、35号車が2位、そして15位スタートの38号車が見事な追い上げで3位までポジションを上げた。勢いに乗る38号車は、35号車もパスし2位に浮上すると、終盤、ウェットコンディションの中で他車よりも1秒近く速いタイムで猛烈な追い上げを見せ、首位との差を縮めていったが、惜しくも届かず。

 38号車が2位、後半追い上げた6号車が3位でフィニッシュし、シーズン最終戦で2台のレクサスSC430が表彰台を獲得した。後半のタイヤ選択でポジションを落としたものの、終盤猛追を見せた39号車が5位、35号車が6位。アクシデントでポジションを落とした 36号車は7位に終わり、逆転タイトル獲得はならなかった。25号車も8位でフィニッシュし、レクサスSC430勢は、ホームレースとなる富士で、全車がトップ10入賞を果たし、シーズンを締め括った。

 ドライバーズタイトル獲得は惜しくも叶わなかったものの、コンスタントに上位入賞を重ねた36号車のPETRONAS TOYOTA TEAM TOM'Sは、チームタイトルを獲得した。

 GT300クラスでは、17番手スタートのDOUBLEHEAD avex apr MR-S 31号車が難コンディションで粘り強くポジションを上げ4位フィニッシュ。3番手からスタートした19号車は、スタート後まもなくトップに立ち、前半激しい首位争いを繰り広げたが、後半のウェットコンディションで順位を落とし、5位でチェッカーを受けた。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:
 難しい雨のコンディションの中でトヨタ勢各チームは一丸となって全力で戦った結果、チームタイトルでチャンピオンと2位を獲得することが出来た。ファンの皆様には今年一年、暖かい応援を頂けたことを心から感謝申し上げたい。来年は新型の純レーシングV8 3.4Lエンジンを搭載した車両で参戦するメーカーとして、今年の成績を上回る成果を上げ、チームタイトルに加えてドライバーチャンピオンも獲得出来るよう頑張りたい。

Text & Photo: トヨタ自動車株式会社



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