SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第6戦鈴鹿決勝 MOTUL AUTECH GT-Rが2位表彰台 (NISMO)

 SUPER GTシリーズ最長の第6戦鈴鹿700km決勝レースが、8月22日(日)に鈴鹿サーキット(三重県、一周5.807km)で行われ、「MOTUL AUTECH GT-R」(#23 本山哲/ブノワ・トレルイエ)が2位に入賞した。スタート時の気温34度、路面温度49度という酷暑の中の耐久レースとなったが、33,000名の観客が見応えのある決勝レースを楽しみ、途中ピンチを迎えながら終盤にポジションを奪い返した#23 GT-Rの力強い走りに惜しみない拍手を送った。

gt_r06_n_r500_1.jpg  不運によりほぼ手中にしていた優勝を逃した第5戦菅生レースから約1ヶ月のインターバルを経て、ニスモ(#23 GT-R)はこの鈴鹿700kmレースでの躍進を誓っていた。ハードウェア面でも、このレースからNISSAN GT-R勢は、新スペックのエンジンを搭載。安定した性能と信頼性に磨きをかけて、鈴鹿サーキットに乗り込んだ。決勝レース前日に行われた公式予選では、ノックダウン形式の最終セッションまで残った#23 GT-Rのトレルイエがポールポジションを目指して渾身の走りを見せた。結果的には0.175秒差で2位となったが、速さを印象づける予選アタックとなった。

 4時間を超える700kmの決勝レースは、午後3時過ぎに開始した。#23 GT-Rのスタートドライバーの本山は、路面温度が高くマシンへの負荷も高い序盤を安定したラップタイムで走行。後続にポジションを譲ったが、大きく離されることなく27周目にピットインし、トレルイエにドライバー交代した。マシンを受け継いだトレルイエはこの時点ではリスキーな一挙逆転に挑まず、丁寧に周回を重ねることに専念した。しかし、上位とのギャップを守りながら差し掛かった52周目には、2位を走行しながらGT300車両を追い越す際に同車から接触を受けて、スピン。後続に先行を許してしまった。レースが折り返し点を迎えた61周目に2度目のピットインを行い、本山に再び交代。本山は3位のポジションを守り、マシンとタイヤをいたわる走りでレース終盤に向かった。

 レースは3時間10分が経過した午後6時過ぎに全車ヘッドライトを点灯し、ナイトセクションに入った。それからほどなく、#23 GT-Rは88周目に最後のピットインを行い、トレルイエがマシンに乗り込んだ。気温・路面温度ともに下がり、逆転のチャンスとみたトレルイエはファステストラップを塗り替えながら激しい追い上げを行った。その結果、99周目のシケイン進入で、#100 HSVをかわして2位に浮上。その後、同車が背後に追いすがったが再逆転の機会を与えることはなく、121周目に2位でチェッカーフラッグを受けた。

 12番グリッドからレースをスタートした「カルソニックIMPUL GT-R」(#12 松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、オープニングの周回に13位に順位を落とし、その後松田がじわじわと順位を上げ22周目には10位となったが、 24周目に競り合った#1 SC430と接触。そのアクシデントによってドライブスルーペナルティが課せられて後退することに。その後クインタレッリの担当周回を経て、再び松田に交代してレース終盤を迎えたが、80周目過ぎからエンジンにトラブルが発生。その後スロー走行となってピットインし、レース続行を断念した。

 13番手からスタートした「HIS ADVAN KONDO GT-R」(#24ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信)は、序盤の8周目に駆動系が不調となり、ピットガレージで修復作業を行う。その後走行を開始したが、再び不具合が発生してリタイヤとなった。

ニスモ鈴木豊監督
 「たくさんのファンの方に応援していただいたのですが、優勝できなくて申し訳ありませんでした。吉田トラックエンジニアが周りを見ながら臨機応変に作戦を変えてくれたこともあり、全体的にうまく流れをつかめたと思います。そしてピットワークだけでマージンを30秒以上も作ってくれるほどピットクルーの作業は完璧でした。久々にニスモらしい総合力を見せられたと思います。チャンピオンのチャンスはまだありますし、次の富士も勝つつもりで臨みます」
#23 GT-Rドライバー 本山哲
 「ファンの皆さんのおかげで、なんとかこの長いレースで2位フィニッシュが出来ました。残念ながら優勝は逃しましたが、クルマもタイヤもエンジンも、そしてチームも全てがよくやったと思います。波乱もありましたが、今は2位に入れて本当に良かったと思っています。優勝は持ち越しですが、次のレースもがんばりますのでどうぞよろしくお願いします」
#23 GT-Rドライバー ブノワ・トレルイエ
 「アンラッキーなロスもありましたが、結果的には今日はとても良いレースだったと思います。また、トップにはまだ20秒ほど及びませんでしたが、クルマのパフォーマンスは大きく進歩したと思います。ファンの皆さんには心から感謝しています。ありがとうございました」
Text & Photo: NISMO


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