SUPER GT

SGT:第4戦セパン公式予選 絶好のポジションからGT-Rの1-2フィニッシュを狙う (NISMO)

■3台のGT-Rすべてがスーパーラップへ進出

 SUPER GT第4戦は、赤道に近いマレーシア、セパンにおいて開催。朝から薄いガスがかかったような天候で、公式練習走行が始まる10時の時点でも気温30℃、路面温度34℃と例年に比べて暑さもしのぎやすかったが、太陽が顔をのぞかせるようになると、路面温度は徐々に上がっていった。

 今回のウェイトハンディは「MOTUL AUTECH GT-R」(#23 本山哲/ブノワ・トレルイエ)が6kg、「カルソニック IMPUL GT-R」(#12松田次生/ロニー・クインタレッリ)が26kgとこの2台は比較的軽量で、「HIS ADVAN KONDO GT-R」(#24ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信)は46kg。さらに#23 GT-Rと#12 GT-Rは新スペックのエンジンを搭載して臨んだ。 朝の公式練習でトップを奪ったのは、今季初めてセットアップと予選を担当する松田がドライブする#12 GT-Rで、唯一1分58秒台のタイムをたたき出した。また#23GT-Rも今季初めて本山がセットアップと予選を担当したが、4位とまずまずの位置につけた。また#24 GT-Rは9位で、スーパーラップ進出を狙った。

 予選1回目はときおり日が照りつける天候となり気温32℃、路面温度41℃というコンディションで14時15分に始まった。この30分間の混走枠でも#12 GT-Rはトップタイムをマーク。そして14時55分から10分間のGT500専有走行枠がスタート。開始7分で#24 GT-Rのオリベイラが1分58秒754でトップに立ちアタック合戦が本格化。その1分後には#12 GT-Rの松田が1分58秒021を出してトップを奪取したが、直後に逆転を喫した。さらに松田は翌周に1分57秒976までタイムアップするが2位は変わらず。#23 GT-Rの本山は1分58秒471を出して6位を確保。#24 GT-Rはその後タイムアップはならなかったが7位に。これで3台のGT-R全車がスーパーラップへの進出することとなった。

■松田が初めてのポールポジションを獲得、本山も 3位と好位置につける

gt_r04_n_q500_2.jpgスーパーラップは南国の日がまだ高い 16時55分に始まった。2番目にコースインした#24 GT-Rのオリベイラはターン4を過ぎたS字で電気系のトラブルによりスローダウン。コースの中盤、ターン8を過ぎた先のグリーンに車両を停めた。次のアタックをする#23 GT-Rがコースインしていたが、セッションは赤旗が掲出されて中断。本山はそのままピットロードへ入りセッション再開を待つことになった。約8分間後にセッションは再開。本山は再びタイヤに熱を入れてアタックに備え3周目にライトオンしてアタック開始。ターン3までのセクター1ではやや遅れるものの、中間地点となるターン8までのセクター2で逆転。そのまま攻め続け1分57秒703でその時点でのトップに。その後は5番目に走行した#8 HSV-010にトップを譲った。

 そして7番目に#12 GT-Rがコースイン。松田はセクター1でトップタイムを出すとそのままセクター2までトップをキープ。セクター3でやや遅れたものの、最後のセクターで逆転して1分57秒409でトップに。最後にアタックした#6 SC430は4位となりこれで#12 GT-Rのポールポジション、#23 GT-Rの3位が確定した。

 初のポールポジションを獲得した松田は「1月にチームが頑張ってセパンでテストをしてくれたし、今回は(ポール獲得の)自信がありました。新しいエンジンのパフォーマンスを出すこともできました。明日は『今回は優勝しなければいつ優勝するんだ』という気持ちで走ります」と初ポール獲得を喜んだ。また3位の本山は「朝から徐々にセットも改善されてスーパーラップに臨みました。不運な中断がなければ0.3~4秒は速く走れただろうしポールは取れたと思いますが、結果としてはいいポジションだと思います。明日は日産の1-2ですね」と気持ちは既に決勝レースに切り替えていた。

ニスモ鈴木豊監督
 「願わくばフロントローを占めたかったのですが、本山が緊張を切らすことなく気持ちを切り替えてよくアタックし3位を確保してくれました。今回本山をアタッカーに起用したのは、シリーズ前半の苦しい状況を立て直すのはやはりエースだと考えたからです。ポールポジションを取れなかったのは残念ですが、#12 GT-Rが代わりにポール獲得ですし、明日はGT-Rの1-2フィニッシュを目指します」
Text & Photo: NISMO


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