SUPER GT

SGT:第4戦セパン 各クラス優勝記者会見 (GTA)

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GT500クラス優勝 No. 12カルソニックIMPUL GT-R
松田次生
 「昨日の公約通り優勝できて、うれしいです。正直、午前の(フリー)走行でも他に速いクルマ、ドライバーがいて不安要素もありました。僕の仕事はスタートを決めて、(後半の)ロニー選手にトップで渡すことで、それが果たせて良かったと思います。ただ、もう少し後続に差を付けられれば、彼を楽にできたんですけど…。途中まではかなり良いペースで離すことができたんですけど、交代する直前にはタイヤの持ちがいいHonda勢に詰め寄られて、ロニー選手には大変な仕事をさせてしまいました。それでも、ロニー選手がトップでチェッカーを受けてくれました。つまり、僕だけでなく、彼と、資金の厳しい中で冬のセパン・テストをやってくれた星野監督とチーム、そして今回新しいエンジンを提供してくれたニスモさん、タイヤのブリヂストンさん、みんなの勝利だと思います。みんなに感謝したいと思います。  僕がインパルに移籍して、ここまでポールポジションを獲ることができなくて、でも今日、ポール・トゥ・ウインができたということで、2008年に2勝したとき以上にうれしいです。僕の中でも自信になりました。素晴らしい週末になったと思います。
 今年は、僕自身も2年連続のタイトルを獲ったフォーミュラ・ニッポンのシートを失い、シーズン前にはレースへのモチベーションが下がる状況でした。その時、星野監督から『SUPER GTで結果を出せば、また展望も開ける。ウチも厳しいけどセパンでSUPER GTのテストもするから』と言われました。それだけに、このセパンには賭けていました。シーズン序盤、日産の新しいエンジンに対して、トヨタはアドバンテージがあったし、HondaのHSVも速かった。でも、今回はチームも日産も予算的に厳しい中、仕様を変えた新しいエンジンを持ってきてくれました。今回は、ここでテストをやったのが大きかった。それに応えなきゃと思ってました。星野監督はじめ、皆ここで勝つという意志を持っていました。それが、ポールポジション、優勝につながったと思います」
ロニー・クインタレッリ
 「100号車を抜いて、このままトップでゴールにいけると思ったんです。でも、その後100号車のペースも良くて、5、6周で僕のタイヤのグリップが少し落ちて、自分のペースで走れませんでした。でも、ここがレースのキーポイントだとがんばって100号車を抑えたんです。2コーナーでぶつかったときは、よく分かりません。万が一もあるかとインを空けていたんですけど、それでもぶつけられた。正直、これで勝利はないと思ったんですが、走り出したら100号車も23号車がそれほど先に行っていなくて、ペースも良くないみたいでした。だから、がんばれば追い付くと走りました。そしたら彼らがぶつかって、(彼らの)ペナルティが出たんです。 トップに立ってから、ラストの10周はホントに長かったですね。チェッカーを受けて、優勝と言われたんですが、ホントかなぁって。レース中に、いろいろあったから夢じゃないかなって(苦笑)。
 ツギオもチームもみんなも、僕の家族も、がんばりました。優勝以上にうれしいことはありませんね」
GT300クラス優勝 No. 7 M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7
谷口信輝
 「僕らのメインスポンサーはマレーシアの企業で、どうしてもセパンで勝ちたかった。火曜からマレーシアに入って、パーティもあって国のVIPも来ました。セパンで走り始めて手応えも感じて。それだけに勝たなきゃいけないプレッシャーも大きかったです。今日も楽勝ではなかったですよ。だからこそ、結果的にでも勝てたことがうれしいです。
 セパンに来る前、鈴鹿でテストをして新しいタイヤと空力パーツを試し、好感触を得ました。タイヤは僕たちが選んだものに加え、河野エンジニアが押さえでもうひとつ持ち込んでくれたんですが、これがピタリとはまりました。彼のファインプレーですね。レースでは、タイヤは替えました。作戦として8割方は替えるつもりでした。もし、FIA-GTのマシンに先行されて、抜けなかったら無交換で行こう、と。だから、僕はトップを抜いて、マージンを作って、タイヤ交換をして、折目が走る、という絵を描いてました。そこまでは順調にいきましたね」
折目遼
 「まず、メインスポンサーであるマレーシアのムティアラモータースさん、SCGさんは感謝したいです。マレーシアのムティアラモータースさんの皆さんは、この週末も僕らをサポートしてくれて、それに応えられてうれしいです。
 できるだけ谷口選手がプッシュして、マージンを築いてトップで帰って、タイヤ交換をして(僕が)出ていこうという作戦でした。谷口さんは公言どおり、トップでマージンを作って僕に渡してくれました。その後、僕もペース良く走っていました。実は、朝のフリー走行で左フロントのタイロッドが曲がるというトラブルが出て修復をしていたのですが、ラスト7周でそれがまた出たんです。持つのかなとちょっと心配になったので、縁石を踏まないようにして、ラップタイムも2秒近く落として走ったんです。だからトップでゴールできたのは、奇跡に近いと思いました。それだけにうれしかったですね。
 次のSUGOからはウェイトハンデもあるので、優勝からは遠ざかるかもしれませんが、チャンピオン争いで上位に付けたので、そのために1ポイントでも多く獲りたい。クルマのトラブルもなく、僕らもしっかり働いてベストを尽くしたいです」
Text & Photo: GT Assosiation


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