SUPER GT

SGT:第2戦富士 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)が8位 (HONDA)

gt110501002L.jpg  5月1日(日)、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイにおいて、2011 オートバックス SUPER GT第2戦「FUJI GT400km RACE」の決勝レースが行われた。

 東日本大震災の影響を鑑み、SUPER GTシリーズは第1戦岡山ラウンドが5月22日(日)決勝に延期され、今回の富士ラウンドがシリーズ開幕戦となっている。なお、決勝のレース距離は当初予定されていた400kmから300kmに短縮されている。

 30日(土)に行われた予選では#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)が予選7番手、#1 ウイダー HSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)が予選9番手、#17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)は予選10番手を獲得。#32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)と#8 ARTA HSV-010(武藤英紀/小林崇志組)はそれぞれ12、13番手となった。

 ゴールデンウイーク3日目となる5月1日(日)、富士スピードウェイ周辺は朝から小雨が降ったり止んだりのはっきりしない空模様となり、コースもセミウエットからウエットに変化する難しいコンディションとなった。

 午前中に行われたフリー走行では、#32 EPSON HSV-010が好調で2番手タイムをマーク。#1 ウイダー HSV-010は6番手タイム、#100 RAYBRIG HSV-010は8番手タイム、#8 ARTA HSV-010は11番手、#17 KEIHIN HSV-010は14番手タイムをそれぞれ記録した。

 スタートドライバーは#1 ウイダー HSV-010がデュバル選手、#8 ARTA HSV-010は武藤選手、#17 KEIHIN HSV-010は金石選手、#32 EPSON HSV-010は道上選手、#100 RAYBRIG HSV-010は伊沢選手が務めることとなった。

 全36台(GT500クラス15台)のマシンは、14時に2列の隊列を組みながらフォーメーションラップに臨んだが、雨により路面コンディションが悪化しているのために、スタートはセーフティカーに先導される形で切られた。その後もセーフティカーランは続き、5周を終えたところでグリーンフラッグが振り下ろされて競技が開始された。

 5台のHSV-010 GTは、7番手の#100 RAYBRIG HSV-010を先頭に、#1 ウイダー HSV-010、#17 KEIHIN HSV-010、#32 EPSON HSV-010、#8 ARTA HSV-010のオーダーで順調にスタート切った。

 その後、#100 RAYBRIG HSV-010と#32 EPSON HSV-010はスタート時に装着したタイヤがコンディションにマッチしていなかったため、10周目にタイヤ交換を行い、それぞれ14番手と15番手となってレースに復帰した。一方、スタート直後からフロントウィンドウの曇りに悩まされていた#1 ウイダー HSV-010と#17 KEIHIN HSV-010は、16周目にピットストップし、曇りを拭き取るなどの措置を行った。さらに、#17 KEIHIN HSV-010はフロントの視界が奪われていた間に黄旗区間で追い越しをしたため、10秒間のピットストップ・ペナルティを科せられる。これで#17 KEIHIN HSV-010は12番手まで順位を落としたが、その後は好調なペースで周回を重ねて追い上げ、59周には8番手まで浮上。この頃になると急激に雨脚が強まったため、レースは予定より6周短い61周で赤旗中断となり、59周目終了時点の順位がレースの最終結果となった。

 この結果、5台のHSV-010 GTの中では#17 KEIHIN HSV-010の8位が最上位となったほか、#8 ARTA HSV-010がこれに次ぐ9位でフィニッシュし、2台そろって入賞を果たした。

 残る#100 RAYBRIG HSV-010、#1 ウイダー HSV-010、#32 EPSON HSV-010の3台も完走し、それぞれ12位、13位、15位でチェッカーフラッグを受けた。

瀧敬之介|Honda GTプロジェクトリーダー
 「レース前には手応えもつかんでいましたが、雨の影響を受けて予想外の結果となりました。スタート直後は、タイヤのウオームアップが思うようにいかなかった#100 RAYBRIG HSV-010と#32 EPSON HSV-010のペースが伸び悩みました。また、全車に起きたフロントウィンドウの曇りも想定外の問題でした。ウエットコンディションでフロントウィンドウが曇ったことはこれまでありませんでしたが、今回は富士スピードウェイ用の空力セッティングにしたことに原因があったと推測されます。この点はしっかりと検証し、次回までに対策を施すつもりです。いっぽうで、こうした難しいコンディションのなか、SUPER GTの経験があまりない武藤選手と小林選手がコンスタントに周回を重ね、入賞を果たしてくれたことはうれしかったですね。2人とも落ち着いて自分をコントロールし、最後まで走りきってくれたので、この経験は間違いなく今後につながると思います」
金石年弘選手(8位 #17 KEIHIN HSV-010)
 「フロントウィンドウが曇るトラブルで、前がまったく見えない状況でスタートしたため、序盤にペースを乱してしまいました。前が見えるようになってからはとてもいい調子で走ることができただけに、悔しさが残っています。今後は悪コンディションの対策などもしていかないといけないですが、ポイントを獲得できた事は今後を見据えると大きいと思うので、ポジティブに捉えています。次戦の岡山ラウンドでは、マシンのテストも順調でしたし、タイムもしっかり出ていたので、気持ちを切り替えてがんばります」
塚越広大選手(8位 #17 KEIHIN HSV-010)
 「雨の影響で交代直後からフロントウィンドウが曇ってしまい、視界が悪い中で苦戦しました。その後、ピットイン時にチームスタッフが対策を施してくれた結果、窓の曇りが取れていいレースができました。雨量も多く、難しいコンディションの中でもマシンのバランスはよかったので、序盤のもたつきが無ければ勝てたレースだったと思います。次戦の岡山ラウンドではテストでとてもいい調子でしたので、今大会以上の結果が残せるようにがんばります」
武藤英紀選手(9位 #8 ARTA HSV-010)
 「荒天の予報だったこともあり、今日の決勝はサバイバルレースになると予想していました。レース序盤からフロントウィンドウが曇ってしまい、前が見えにくくなってしまいましたので、ミスしないように慎重に走ることを心がけました。途中からはいいペースで走れたし、小林選手もよくがんばっていたので、最終的にトップ10でゴールして、ポイントを獲得できたことは大きな収穫だと思います」
小林崇志選手(9位 #8 ARTA HSV-010)
 「武藤選手から交代した後から徐々に雨が強まり、ストレートでもスピードを全開にできる状況ではありませんでした。最後はスピンしないようにマシンをコントロールし、コース上に留まることだけを考えていました。ただ、初戦でポイントを取ることができたので、予選順位を考慮すると、結果的にはいいレースができたのではないかとポジティブに捉えています。決勝レースを走ることが初めてでしたし、まずは第一歩を踏み出したところですので、今回のような苦しいコンディションで走ることも貴重な経験になりました。まだまだ足りない部分も多く、改善する余地がありますので、このような状況下でもしっかり完走を果たせたことを自信にして、次戦の岡山ラウンドに臨みたいです」
Text & Photo: HONDA


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