SUPER GT

SGT:第1戦岡山 延期開催の岡山でLEXUS SC430勢苦戦。、アンドレ・ロッテラー/中嶋一貴組SC430が4位フィニッシュ (TOYOTA)

11sgt_rd1_1
LEXUS勢最上位の4位でフィニッシュした
PETRONAS TOM\'S SC430 36号車

 SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 250km RACE」が5月21日(土)、22日(日)の両日、岡山県の岡山国際サーキットで開催された。

 東日本大震災の影響で、本来4月に予定されていた岡山大会はこの週末に延期され、事実上今季2戦目としての開催。開幕戦となった富士大会では、LEXUS勢は惜しくも勝利は逃したものの、2位から6位までを占める速さを見せた。

 テクニカルコースとして知られるここ岡山は、LEXUS SC430勢はこれまで苦戦を強いられることが多く、未だ未勝利。悲願の初勝利に期待がかかった。

 今大会にはレクサスチームからGT500クラスに6台のLEXUS SC430が出場。また、GT300クラスに1台のLEXUS IS350と2台のカローラアクシオが出場した。

◆予選◆

 20日(金)は特例として設けられた習熟走行、21日(土)午前中の公式練習を経て、午後12時半からノックアウト方式での予選が開始された。

 Q1は40分間のGT500、GT300混走時間の後、各クラス10分ずつの占有走行時間でアタック。GT500クラスでは、僅差でのタイム争いの中で、D'STATION KeePer SC430 35号車とWedsSport ADVAN SC430 19号車がタイムを伸ばすことが出来ず、無念の14番手、15番手でグリッドが確定。このセッションでは、前戦ポールポジションを獲得した、TDPドライバー 石浦宏明がドライブするDENSO SARD SC430 39号車が、2番手を1秒近く引き離す驚速タイムをマークし、まずはトップにつけた。

 GT300クラスでは、TDPドライバーの国本雄資がアタックを担当したCOROLLA Axio apr GT 74号車が、チェッカー目前まで順位争いを繰り広げたが、僅かに及ばず17番手でQ2進出ならず。練習走行でトラブルに見舞われたハセプロMA イワサキ aprカローラ 31号車は19番手、やはり練習走行でトラブルに見舞われたSG CHANGI IS350 14号車は予選に出走できず。決勝レース出走嘆願書を提出し、日曜日のフリー走行で出走可否を決定することとなった。

 Q2からQ3にかけては、同じドライバーが連続してアタックすることは出来ず、決勝スタートでも使用する同じセットのタイヤで両セッションのアタックを行うこととなる。また、Q2開始直前から天候が回復し、路面温度も変化。このため、各車タイヤの選択に苦しめられ、予選結果の明暗を分けることとなった。

 10分間で行われた予選Q2では、アンドレ・ロッテラー駆るPETRONAS TOM'S SC430 36号車がトップタイム。立川祐路がアタックしたZENT CERUMO SC430 38号車が6番手。今季GT500クラスにデビューしたTDPドライバー 井口卓人がアタックした39号車が7番手でQ3へ進出。しかし、30kgものウェイトハンデを積む伊藤大輔のENEOS SUSTINA SC430 6号車は惜しくもQ2敗退となり、8番手グリッドが確定した。

 最終Q3は、36号車中嶋一貴、38号車平手晃平、39号車石浦と進出した3台のLEXUS SC430全てがTDPドライバーによるアタック。注目の中嶋が駆る36号車がLEXUS SC430勢最上位となる4番手グリッド。38号車が5番手、39号車が6番手に続き、決勝に臨むこととなった。

◆決勝◆

 決勝日の22日(日)の岡山は朝から豪雨に見舞われ、午前8時半から予定されていたフリー走行は中止。その後雨は止んだため、レース直前のウォームアップ走行が25分へ延長して実施された。

 空には雲がかかっているものの路面はほぼ乾き、予定通り午後2時、気温22度、路面温度26度のドライコンディションで決勝レース(68周)のスタートが切られた。

 スタート直後は大きな順位の変動はなく、4番手スタートの36号車ロッテラーは前走車を追い上げたが、逆転までには至らず。その後方に38号車、39号車、前走車を1台パスした6号車とLEXUS SC430が続く序盤戦となった。

 しかし、6号車はウェイトハンデもあり徐々にポジションダウン。9周目には14番手スタートから徐々に順位を上げてきた35号車とのサイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げることとなった。

 予選Q2、Q3に進出した車両は、同じタイヤを使用しているために摩耗にも苦しむこととなり、1人のドライバーの最低周回規定となる24周を過ぎるとドライバー交代とタイヤの交換、給油のために徐々にピットイン。

 29周目終了時には、僅差での3位を争い続けていたRAYBRIG HSV-010 100号車と36号車が同時にピットイン。36号車はロッテラーから中嶋へとドライバーチェンジを行い、素晴らしいピット作業で100号車の前に出てコースに復帰した。  まだタイヤの暖まっていないアウトラップで、100号車を大きく引き離し、表彰台圏内を走行していた中嶋だったが、後半この岡山を得意とするHSV-010勢の猛追を受け、惜しくも4位に後退。

 また、平手へとドライバーチェンジし、5位を走行していた38号車は、GT300クラスの車両をパスする際に接触を喫し、痛恨のドライブスルーペナルティ。8位へと順位を落としてしまった。

 一方、後半を担当した脇阪寿一が健闘し、一時9位までポジションを上げた35号車は、給油トラブルにより残り9周でまさかのピットインを余儀なくされ、大きくポジションダウン。

 結局表彰台には届かなかったものの、後半、日差しが強くなり路面温度も上がっていくという難しいコンディションの中、中嶋が粘り強く走行を続けた36号車がLEXUS SC430勢最上位の4位でチェッカー。ペナルティを受け苦しみながらも38号車が8位に入り、ポイント獲得を果たした。

 GT300クラスでは、17番手スタートの74号車が着実に順位を上げ、中盤には12位に浮上。国本へと交代した後は、海外の大排気量車と激しいバトルを繰り広げ、国産勢では最上位となる6位でフィニッシュ。見事ポイントを獲得した。

 31号車も19番手スタートから追い上げ12位。予選を走れなかったために、出走許可を得て最後尾22番手グリッドからのレースを強いられた14号車も15位までポジションを上げてチェッカーを受けた。

PETRONAS TOM'S SC430 36号車 ドライバー アンドレ・ロッテラー:
今日のレースはとてもタフで、これまで戦った中でも困難に感じたレースだった。タイヤとクルマがなかなか合わず、コースコンディションが目まぐるしく変わる状態の中、最初のスティントはサバイバル戦だった。そのような状況で(中嶋)一貴にスイッチして、結果的にポイントを獲得できたので、シリーズを戦う上では喜ぶべき結果になったと思う。
PETRONAS TOM'S SC430 36号車 ドライバー 中嶋一貴:
難しいレースだった。思った以上に前の三台は速かった。ピットストップで逆転できたのは良かったが、その後、思うようなペースで走ることができなかったのは残念だ。2戦連続の4位は悔しいが、この岡山でもポイントを獲得できたのは悪くない結果だと思うし、これからに繋がって行くはずだ。
Text & Photo: TOYOTA


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース