SUPER GT

SGT:第8戦もてぎGTA定例会見 GT500はマニファクチャー選手権の制定を目指す

GTアソシエイション(GTA)は10月28日、スーパーGT第8戦の開催されているツインリンクもてぎで定例会見を行い、これまでの観客動員実績や先頃契約を締結したITR(DTMシリーズの運営団体)との車両規則統一などについて坂東正明代表が語った。
詳細は以下の通り

(今シーズンを振り返って)
早かったなという印象だ。震災から一年経っての開幕戦ということで、FIA-GT3の導入と、安全性を考慮したGT500の2リスアップ。
観客動員数はどこも前年増。オートポリスだけは台風の影響もありマイナスとなったが、ここまでの7戦で36万4900人で前年比122.5%だ。
一昨年のお客様に戻ってきていただいたと思っている。これからもリピーターになっていただけるよう、環境づくり、満足度の向上に取り組んでいきたい。

(*ITRとの契約の件)
今回、DTMと車両規則を統一したが、レース運営については今まで通りだ。250km〜1000kmのレース距離を2名のドライバーが走り、タイヤ、エンジンのコンペティションも行う。
DTMに合わせることでコストダウンを計りながら、お客様に納得していただけるクルマを作っていく。
上半分は市販車の形状を保ちつつ、下半分で工夫を凝らす。
車体を構成するパーツのうち50アイテムをITRからGTAが窓口となって一括購入するほか、20アイテムを国内で一括生産するが、その他の部分に関してはマニファクチャーではなくチームが作っていく。500クラスのチームが今後も存続していけるよう、触れる部分は確保する。
モノコックについては国内生産で、ミッドシップも基本的に同じものを使用する。ただしITRとの取り決めで剛性や強度はDTMと同じものになる。

来年の5〜6月頃に3メーカー合同でシェイクダウンを行うが、その後の空力やタイヤの開発は各自が2014年の開幕に間に合うように行っていく。タイヤについては、たとえ使用しないメーカーであっても開発のための時間は作るよう、各マニファクチャーには伝えてある。

(DTMとのレースの相互乗り入れについて)
シリーズ戦にスポットで参戦することについては、DTM側はマニファクチャー選手権への影響があるため反対している。スーパーGTとしてもシリーズを引っ掻き回されては困るという思いは同じで、現実にはシリーズせん以外で行うことになるだろう。ただし、向こうがシリーズ参戦したいというならウェルカムだ。

またアジア圏での開催については、現在DTMはロシア、中国、インドでの開催を希望している。参戦するマニファクチャーが今後開拓したい市場ということでマーケティング上重要とのことだ。
スーパーGTとしてもアジア各国でGT3の選手権をやり、ACOの選手権にGT300クラスを参戦させ、GT500はマニファクチャー選手権にしていきたいと考えており、アジア圏へ拡大していきたいとの考えはあるので、開催日程など、必要に応じてITRと調整していく。
日本ではまだ開発部隊と営業さんがバラバラで、レースのマーケティングへの活用が確立されていない。これについては今後GTAがアドバイスしていきたい。スーパーGTでは現時点でマニファクチャー選手権をかけることには3メーカーが揃って反対している。しかし今後は開発だけでなく営業にも使えるように、こうした選手権もやっていきたい。

Text:Kazuhisa SUEHIRO


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース