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SGT:第7戦オートポリス決勝 #1S Road GT-Rが大逆転勝利で早々とシリーズ2連覇を達成! GT300は#66アストンマーチンが接戦を制す

2012スーパーGT第7戦「スーパーGT in 九州300km」の決勝レースが9月30日、大分県のオートポリスで開催され、前年王者の#1S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が終盤見事な追い上げで逆転優勝を果たし、最終戦を待たずしてシリーズ2連覇を達成した。
GT300クラスは#66triple a Vantage GT3(吉本大樹/星野一樹組)が今季2勝目を挙げ、シリーズポイントでもトップの#33HANKOOK PORSCHEに4点差と迫った。
(天候:雨 コース:ウェット)

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朝のフリー走行が濃霧のためにキャンセルとなり、決勝への影響が懸念されたが、午後2時のスタートまでにはどうにか進行可能な状態となった。しかし依然として路面はウェットであったため、今回はセーフティーカー先導のもとで65周の決勝はスタート、3周目から追い越し可能となるや、すかさず2番手スタートの#23モチュールGT-RがS字でポールシッターの#19ウェッズスポーツSCを抜いてトップに立つ。スタートドライバーは#23本山哲、#19アンドレ・クートだ。

本山は序盤から一気に後続を突き放しにかかり、2位クートとの差を12周終了時点で8秒まで広げたが、ここでGT300の#52グリーンテックSLSが4コーナーでコースを飛び出し、バリアに激しく突っ込んでストップしたたことにより、これを排除するために再びセーフティーカーが導入され、本山のリードは帳消しとなってしまった。

幸いドライバーの竹内浩典に大事は無く、レースは車両回収の後に17周目から再開となった。
すると3位につけていた#24D'station GT-Rを駆るビヨン・ビルドハイムが8コーナーで#19ウェッズスポーツを抜いて2位に浮上、#23モチュールを追い上げにかかる。
すると#23モチュールGT-Rは26周目に突然ペースを落とし、続く27周目の1コーナーで#24D'station #19ウェッズスポーツに立て続けに抜かれて3位に後退する。
たまらず28周終わりでピットストップを行い、クルムに交代した#23モチュールだったが、その後もタイヤの消耗に悩まされ、51周終わりでタイヤ交換のために2度目のピット作業を行って大きく順位を落としてしまった。

これでレース中盤のトップ争いは#24D'station、#19ウェッズスポーツの2台のヨコハマ勢に絞られたが、抜きつ抜かれつを繰り返すこの2台の背後で着々と順位を上げてくる車両があった。
予選後のエンジン交換により決勝スタート直後に15秒ストップのペナルティを科せられた#32エプソンHSV、そして予選10番手からのスタートとなった#1SロードGT-Rだ。

#32エプソンはペナルティストップを終えた後に道上龍がトップグループをも上回るハイペースで追い上げを開始し、SC明けの17周目には11位、24周目には6位集団に追いつき、その後も42周目まで引っ張って暫定トップでピットインすると、ピットクルーも道上の頑張りに応え、2番手の中山友貴をトップのままでコースに送り出した。後ろに迫るは#24D'stationだ。
24号車の後半を受け持った安田裕信は#32中山を激しく追い立て、ジェットコースター手前でインをつくが、中山も懸命に踏ん張ってトップを守りきる。中山は45周目に周回遅れの#11ゲイナーR8と接触、ここで一旦は24号車の先行を許すが、50周目に再び抜き返してトップに立ち、一気に後続を突き放しにかかった。
55周を終えた時点での24号車との差は10秒。これで勝負は決まったかに見えた。

しかしその後方から猛然と追い上げてきたのが1号車だ。
後半を受け持った柳田は中山を1周1秒以上上回るハイペースで追い上げ、58周目に3位の#19ウェッズスポーツを抜き去ると、続く59周目の1コーナーで#24D'stationも抜いて2位に浮上、一気に#32エプソンの背後に迫った。

そして迎えたファイナルラップ。
1コーナーでインを狙う#1柳田。
押さえ込む#32中山。
柳田は再び3コーナーで中山に並びかけ、両者は並走状態で何度も接触しながらジェットコースター手前の左コーナーへ。
ここでダートにはみ出した32号車がたまらずスピンしてしまい、1号車は遂にトップに立ってそのままチェッカー受けた。2位は#32エプソンHSV、3位には#19ウェッズスポーツSCが入った。

なお、#1S Road GT-Rはこれにより20ポイントを獲得。ランキング2位の#38ZENT SCが7位に終わったため、1号車78ポイント、38号車は54ポイントとなり最終戦を待たずして1号車のシリーズ2連覇が確定した。

一方、GT300クラスは、ポールシッターの#3S Road NDDP GT-Rと予選2番手の#66アストンマーチンが序盤から激しいトップ争いを展開、21周目の3コーナーで一旦は星野の駆る#66アストンマーチンがトップに立ったものの、34周目に行ったピットストップで給油ホースからガソリンが漏れて出火、この消火作業のために大いにタイムロス、再び#3GT−Rの先行を許してしまった。
テールに食らいついて隙をうかがう2番手の吉本だったが、欠場明けの関口雄飛も一歩も引かずにトップを守って周回を重ねる。しかし3号車は不運にも55周目に左リヤタイヤ脱落というまさかのトラブルで去ることに。
これにより#66アストンマーチンが第5戦鈴鹿1000kmに続いて今季2勝目を挙げ、シリーズポイントでもトップの#33ハンコックポルシェに4点差と迫って最終戦を迎えることとなった。
2位は#911エンドレスポルシェ、3位は#33ハンコックポルシェだった。

2012シーズンの最終ラウンド、第8戦は10月28日にツインリンクもてぎで行われる。

Text:Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Katsuhiko KOBAYASHI


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