SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:第5戦鈴鹿 国本雄資/アンドレア・カルダレッリ組LEXUS SC430が2位! (TOYOTA)

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大逆転の2位で初表彰台を獲得した国本雄資(左)と
アンドレア・カルダレッリ(右)

 SUPER GT第5戦「第41回 インターナショナル ポッカ 1000km」が8月18日(土)、19日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された。

 恒例となっている鈴鹿での夏の長距離耐久戦だが、近年は700km/500kmと短縮されて行われており、今年は2008年以来4年ぶりに1000kmでの開催。

 全8戦で争われているSUPER GTのシーズンも後半戦に突入。通常の約3倍の距離で戦われ、ボーナスポイントもつく今大会はタイトル争いにおいても重要な一戦となる。

 今大会にはレクサスチームからGT500クラスに6台のLEXUS SC430が出場。また、GT300クラスに1台のLEXUS IS350と1台のトヨタ プリウスが出場した。

◆予選◆

 真夏らしい暑さとなった18日(土)気温32度、路面温度46度のコンディションで、午後2時からノックアウト方式の予選が行われた。

 予選Q1は、序盤各車はピットで待機し、残り時間9分を過ぎたところで各車コースイン。しかし、計測ラップに入ったばかりのWedsSport ADVAN SC430 19号車がデグナーカーブでコースアウト。このためセッションは赤旗中断となり、セッション再開後は残り3分、一発アタックとなったが、19号車を除く5台のLEXUS SC430は全車Q2へと進出。19号車はノータイムで最後尾15番手グリッドが決定した。

 続く予選Q2も終盤のアタック合戦となり、ランキング首位のため最大のウェイトハンデを積むZENT CERUMO SC430 38号車が僅差ながら惜しくも8番手、成長著しい若手コンビのKeePer Kraft SC430 35号車も9番手でQ3進出ならず。グリッドが確定した。

 上位7台でポールポジションを争う予選Q3は、石浦宏明がアタックを担当したDENSO KOBELCO SC430 39号車が重いウェイトハンデを感じさせない好走を見せたが惜しくもポールポジション獲得は叶わず、最前列2番手。前戦今季初勝利を挙げたENEOS SUSTINA SC430 6号車が3番手。PETRONAS TOM'S SC430 36号車はポールポジションからコンマ1秒以内のタイムをマークしながらも7番手となった。

 GT300クラスでは、Team SGC IS350 14号車が惜しくもQ1敗退となり16番手。apr HASEPRO PRIUS GT 31号車はQ2に進出したが、Q2のアタック中にスピン。11番手から決勝に臨むこととなった。

◆決勝◆

 19日(日)も好天に恵まれ、気温32度、路面温度50度のコンディションの下、午後12時半に1000km、173周で競われる決勝レースのスタートが切られた。

 LEXUS SC430勢は2番手の39号車、3番手の6号車がポジションをキープし、順当なスタート。

 しかし、6周目のスプーンコーナーで、8位を走行していた38号車がコースオフし、ポジションダウン。9周目には、中嶋一貴がドライブし、7位に付けていた36号車の右リアタイヤが突然バースト。破裂したタイヤの破片により車両にもダメージが及び、36号車は序盤にしてレースを終えることとなってしまった。

 全車が一度目のピットインを終えた後、石浦から脇阪寿一にドライバー交代した39号車は首位争いを展開。伊藤大輔から大嶋和也に代わった6号車は、スティント後半タイヤの摩耗が厳しく、じりじりと順位を落としながらも走行を続けていたが、51周目、右フロントタイヤがバースト。何とかピットへは戻ったものの、36号車同様、タイヤの破片で車両に及んだダメージにより、戦線離脱を余儀なくされた。

 62周目、他車の接触事故によりセーフティカーが導入。35号車を含む数台がピットへ向かったが、首位を争う39号車はそのままコースに残り、再スタート後も再び首位争いを展開。しかし、83周目、39号車は突然コース上でストップ。駆動系のトラブルにより、無念のリタイアとなってしまった。

 好調だったLEXUS勢が次々にアクシデントに見舞われる中、19号車と35号車は着実な走行。2台は5位、6位前後で終盤戦を迎えた。

 残り16周となった157周目、19号車と6位を争っていたKEIHIN HSV-010 17号車が、130Rで19号車をパスした直後にタイヤがバースト。高速でスピンした車両はウォールに激しくクラッシュし、この日2度目のセーフティカー導入となった。

 これで上位勢のマージンは消え、残り11周でのスプリントで決されることになり、35号車が4位、19号車が6位で再スタート。

 前を行くライバル勢よりとは異なるピット作戦によりタイヤがフレッシュな35号車を駆る国本雄資は、再スタートと同時に猛追。残り9周、最終コーナーからの立ち上がりでカルソニックIMPUL GT-R 12号車のテール・トゥ・ノーズについた35号車は、1コーナー進入で見事にパスし、3位に浮上。

 勢いに乗る35号車の国本は、更に前を行くMOTUL AUTECH GT-R 23号車を追撃。翌々周、バックストレートから続く超高速コーナーの130Rでインをつく素晴らしい走りで2位を奪取した。

 その後ライバルからの追い上げを凌いだ35号車は、2位でチェッカー。終盤の逆転で、21歳の国本と、22歳のアンドレア・カルダレッリという、GT500クラスデビューイヤーの若手コンビが見事初表彰台を獲得した。

 19号車は6位、38号車も3周遅れながら9位でフィニッシュ。38号車は貴重な3ポイントを獲得し、ドライバーズランキングでも首位をキープすることとなった。

KeePer Kraft SC430 35号車 ドライバー 国本雄資:
事前に行われた二回のテストで、鈴鹿に入る前から自信を持っていた。最後の再スタート後は、前の二台のタイヤが厳しそうに見えたので、GT500クラスでのバトル経験はあまりなかったが、オーバーテイクするしかないと思った。12号車をパスして気持ちに更に火が点いた。23号車をパスした時は怖かったが、嬉しい気持ちの方が大きかった。このポジションでレースができた事が自信につながったし、大変勉強になった。
KeePer Kraft SC430 35号車 ドライバー アンドレア・カルダレッリ:
とても長いレースで、初めての経験だった。自分のスティントは、最後までミスをしないよう注意を払って走行した。最終的には、セーフティカーに助けられる結果となったが、これまで行った二回のテストや菅生のレースで、クルマがとても進化していたので、チームには大変感謝している。最後、ユージ(国本雄資)がチェッカーを受けるまでは、心臓が止まりそうだった。表彰台を獲得できて本当に嬉しい。
Text & Photo: TOYOTA


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