SUPER GT

SGT:第1戦岡山 SUPER GT開幕。後方からの追い上げ惜しくも届かず、立川祐路/平手晃平組LEXUS SC430が4位 (TOYOTA)

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12番手スタートから追い上げ4位でフィニッシュした
ZENT CERUMO SC430 38号車

 SUPER GTの2013年開幕戦となる第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」が4月6日(土)、7日(日)の両日、岡山県の岡山国際サーキットで開催された。

 今季はJGTC時代から数えると20年目というシリーズにとって節目となるシーズン。また来季より車両やエンジンの規則が大きく変わるため、現行規則の車両による最後のシーズンとなる。GT500クラスのLEXUS勢は若干ドライバーとチームの変更はあったが、5チーム6台のLEXUS SC430が2009年以来のチャンピオン奪還を目指す。

 GT300クラスには、2シーズン目となるハイブリッド・レーシングカー、トヨタ プリウスが出場した。

◆予選◆

 4月6日(土)の予選は、春の強い低気圧の影響を受け、大荒れの天候の下で行われた。  午後2時から予定されていた予選セッションは、降雨のために10分スタートが順延。先に行われたGT300クラスのQ1でコースアウトやスピンによる赤旗中断が続発し、午後2時15分からの予定だったGT500クラスQ1は、午後3時からと大きく遅れて開始された。

 ヘビーウェットのコンディションながら、前半はコースオフなどもなくセッションは進んでいったが、終盤に入ると各車Q2進出へ向けペースアップ。残り5分となったところで、6番手につけていた石浦宏明がドライブするDENSO KOBELCO SC430 39号車が1コーナーでコースアウト。赤旗中断となり、赤旗の原因を作ったとして39号車は無念のタイム抹消。最後尾スタートとなってしまった。

 残り5分でセッションが再開されると、各車ラストアタックでめまぐるしく順位が入れ替わる展開に。SC430勢では荒聖治がアタックしたWedsSport ADVAN SC430 19号車が4番手につけたものの、他の車両はタイムを伸ばせず、10番手以降にKeePer TOM'S SC430 37号車、ENEOS SUSTINA SC430 6号車、ZENT CERUMO SC430 38号車、PETRONAS TOM'S SC430 36号車が続くこととなり、5台が無念のQ1敗退。

 その後、天候は更に悪化し、GT500クラスのQ2はキャンセルに。19号車は2列目4番手グリッドから7日(日)の決勝レースをスタートすることとなった。

 GT300クラスでは、Panasonic apr PRIUS GT 31号車が好走を見せたものの、アタックラップ中にコースアウト車両が発生し赤旗が振られてしまうという不運にも見舞われ、惜しくも一つ届かず、上位13台によるQ2進出はならず。14番手グリッドから決勝に挑む。

◆決勝◆

 7日(日)の決勝日は、朝のフリー走行開始時点では若干雨がぱらついたものの、午後2時の決勝スタート時には完全なドライコンディション。しかし、気温は11度、路面温度は21度と低く、各車タイヤを暖めるのに苦労することとなった。

 82周の決勝レースへ向けたフォーメーションラップが開始されると、いきなりコースアウトする車両が発生。フォーメーションラップは1周延長され、決勝は81周で競われる形でスタートが切られた。

 LEXUS勢最上位グリッドの19号車はペースが上がらず、1周目で10位まで後退。10、12番手と後方グリッドスタートの37、38号車がこれをかわして8,9位へとポジションを上げると、14番手スタートの36号車も続き、中団グループでSC430同士の激しいバトルを展開した。

 今季SUPER GTデビューとなり、中嶋一貴のパートナーとして36号車のスタートを担当したジェームス・ロシターは、13番手スタートから着実にポジションを上げ、38号車の平手晃平と7位争いを展開していたが、7周目にパスしようとした際に接触。ホイールを痛め、緊急ピットイン。上位争いから脱落してしまった。

 38号車は前を行く37号車を15周目にパスし、6位浮上。最後尾スタートの39号車も石浦宏明が好走を見せ、16周目に38号車に続く7位まで順位を上げた。

 1周が短い岡山で、次々に現れる周回遅れをかわしながら前を追う38号車は、中盤に入ると前走車との差を詰めていき、一時は13秒近くあった5位との差を6秒近くまで短縮。

 36周目、37号車が先陣を切ってピットへ向かうと、次々に各車ピットへ。38号車は最後までピットインを引っ張り、44周目には一時的に首位浮上。45周目にピットインし、立川祐路へとドライバー交代すると、実質4位でコースへと復帰した。

 ピットアウト直後はタイヤが暖まらず、各車アウトラップで大きくペースダウンを強いられる状況となり、38号車も一つポジションダウン。38号車が5位、39号車が6位、37号車が8位、6号車が9位で後半戦での更なるポジションアップを目指した。

 今季全く新しい体制での参戦ながら、前半好走を見せたアンドレア・カルダレッリから伊藤大輔へと交代し、8位につけていた37号車だったが、ピット作業時の違反により痛恨のドライブスルーペナルティを受けることとなり、10位に後退。

 終盤になると雲が厚くなり、雨もぱらつき始めたがタイヤを交換するほどではなく、そのままレースは進行。難しいコンディションの下でも攻め続けた38号車は、ファイナルラップに前走車をパスし、4位に浮上。表彰台には惜しくも届かなかったが、12番手スタートから見事4位まで順位を上げてチェッカーを受けた。

 その後方では、追い上げてきた6号車が、ファイナルラップの最終コーナーで39号車と接触しながらもこれをパス。6号車が7位、39号車が8位でポイント獲得を果たした。

 GT300クラスでは、14番手スタートの31号車が序盤に11位まで順位を上げたが、9周目にトラブルに見舞われピットロード入り口でにストップ。無念のリタイアに終わった。

ZENT CERUMO SC430 38号車 ドライバー 立川祐路:
 予選があの結果だったので、それを考えれば、ここまで順位を上げることができたのは、予想以上の結果で満足している。スタートから、平手が追い上げてくれたことと、クルマの調子がとても良かったので、結果に繋がった。もし予選がうまく行っていれば、もっと上位で優勝争いに絡むことができていたと思う。とりあえず開幕戦からポイントも獲得することもできたし、次の富士はこの調子で優勝を狙って行きたい。
ZENT CERUMO SC430 38号車 ドライバー 平手晃平:
 予選が雨のコンディションでLEXUS勢が崩れ、12番手でスタートとなったわけだが、決勝がドライコンディションであれば、事前に行われた合同テストのロングランの結果が良かったので自信はあった。ドライコンディションとなった決勝のスタートでは、序盤からオーバーテイクを重ねて行くことが出来た。HSVの得意なサーキットでもあるし、今回は負けてとても悔しいが、12番手スタートから4位フィニッシュで終われたのは良かった。
Text & Photo: TOYOTA


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