PORSCHE CARRERA CUP JAPAN

PCCJ:ポルシェ カレラカップ ジャパン 2013 第9戦 決勝

MJ13_0251_fineプレスインフォメーション 2013年9月08日
 
富士. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:黒坂 登志明)とポルシェ カレラ カップ ジャパン (PCCJ) 委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2013年シリーズ 第9戦 モービル1チャレンジ 決勝を、2013年9月8日(日) 富士スピードウェイ(静岡県)にて開催いたしました。

天候:曇 路面:ドライ 気温:27℃ 路面温度:27℃(スタート時)

9月8日(日)に決勝が行なわれたポルシェ カレラカップ ジャパン(PCCJ)の2013年シリーズ第9戦「モービル1チャレンジ」は、タイトル争いの趨勢が決まる大事な1戦。富士スピードウェイ(静岡県)を舞台に全14台による熾烈なバトルが期待された。

前日に行なわれた予選では#12 小河諒がポールポジションを獲得。ランキング3番手で王座獲りに望みを繋ぐ#19 永井宏明が2番グリッド、後ろには#14 川端伸太朗、続いてランキング首位を行く#78 近藤翼と、チャンピオンクラスの顔ぶれが名を連ねる。ジェントルマンクラスは5番グリッドにつけた#7 星野敏がトップ。クラス2番手の#2 田島剛は8番手スタートにつけるかたちとなった。

サーキットは朝から雨に見舞われ、午前中に行なわれたスーパーGTの走行では完全なウエット路面。PCCJ参戦チームもウエットタイヤを用意してスタートの時を待つ。しかし11時をまわると、降り続くかに思われた雨は止み、雲間から薄日が差すような天候に。気温も上がり、雲の流れは晴れ傾向。全車グリッド上でドライタイヤに換装してのスタートとなった。しかし路面はまだ濡れている。コンディションが安定するまでは油断は禁物。波乱の展開を予感させた。

MJ13_0249_fine11時55分、第9戦決勝がスタート。懸念された1コーナーでの混乱もなく、全車クリーンな立ち上がりとなった。ここでいいスタートを決めたのは#32 飯田太陽。6番手グリッドから順位を上げ、1コーナーを3番手で通過、ヘアピンでは前を行く#19 永井をかわして2番手に躍り出た。「フォーメーションからできるだけタイヤを温めておいたのがスタートで成功した秘訣ですね」と#32 飯田。3番手となった#19 永井は#32 飯田にフタをされる格好となり、#12 小河を追うことができない。

「スタートは濡れた路面だったので慎重になりすぎました。小河くんに逃げられちゃったなという思いはありましたが、まずは目の前の飯田さんを抜くことに集中しました」と語る#19 永井は、#32 飯田の背後からプレッシャーをかけ続け、5周目の1コーナーで再び2番手に浮上。その後#19 永井はプッシュするも#12 小河に追いつくには至らず、終盤にはコースアウトを喫して3番手にドロップ。代わって#32 飯田が2番手へとポジションを戻し、そのままフィニッシュへと持ち込んだ。

「今回の2位はタナボタです(笑)。永井さんには地力でもう一歩及ばない部分があるので、それが今後の課題ですね」と#32 飯田は冷静に戦いを振り返った。一方の#19 永井も「単独2番手になって、最後まで頑張って手を抜かずに走ろうと思いましたがコースアウトしてしまいました。今回の失敗の反省を活かして、次の鈴鹿はいいレースにできればと」と気持ちを切り替えて最終戦に臨む構えだ。チャンピオンクラスは#78 近藤がクラッシュし戦線離脱、#14 川端も途中でスピンを喫し上位フィニッシュはならなかった。

また、今回の難しい路面コンディションは多くのドライバーの足下をすくい、戦況を見極め生き残る者が上位にくるサバイバルレースとなった。ジェントルマンクラスのトップを走っていた#7 星野はダンロップコーナーで#78 近藤に後ろからプッシュされてスピン、一時は13番手までドロップすることになったが、その後も走り続けて最終的にはクラス3番手の表彰台を手に入れた。「一時は諦めかけましたが、チームから無線で頑張れと言われて走り続けました。最終戦も全力で取り組みます」と#7 星野。

最後尾グリッドからのスタートながらジェントルマンクラスの2位表彰台を獲得したのはPCCJ初参戦となる#23 スズキ マサオミ。「チームがいいクルマを作ってくれましたし、こういうコンディションだったので、最後まで走り切ることを目指していました。無線でも順位を最後まで知らされなかったのがよかったんだと思います(笑)。この週末はなかなか思うようにいきませんでしたが、チームやアドバイザーの心強いサポートがあって走ることができました」と、うれしい表彰台獲得に笑顔を見せた。

的確な状況分析でジェントルマンクラスの勝利を引き寄せたのは#2 田島。「フォーメーションで路面状況を見て、最初から行くのはリスキーだなと思いました。状況が安定してからペースアップするつもりでしたから、出だしの順位は全然気にしていませんでしたね。そこは自分の感性を信じて走りました」と、ランキングトップを堅持。タイトル獲得に向けて自信に満ちた表情をのぞかせた。

この週末、専有走行、予選、決勝とすべてのセッションでトップタイムをたたき出しライバルを寄せつけない走りで完全制覇を果たしたのは#12 小河。決勝でも鮮やかにスタートを決めてみせると、後続との差を見ながらレースをコントロールし、最終周にファステストラップを獲得する強さを発揮した。「難しいコンディションからのスタートだったので、1コーナーを安全にパスできた時点でまずはひと息でした。タイヤマネジメントも含めていいコントロールができたと思います。ただ、タイヤを少し傷める走りをしてしまったところもあったので、出来としては75点くらいですかね。将来的にはGTやル・マンを見据えていきたいと考えていますから」とやや辛口な自己評価。「鈴鹿はあまり経験もないので、不安要素がないわけではありませんが、そこはテストでアジャストしていければと思っています」と最終決戦に向けても気負いはない。

この結果を受けて、#12 小河は最終戦を待たずに、今年のポルシェ モータースポーツ インターナショナル スカラーシップに参加する日本代表のドライバーに抜擢された。10月7日(月)〜8日(火)にドイツ・ベルリンにて開催される選考会に参加することとなる。合格者は2014年のポルシェ モービル1スーパーカップに、ポルシェAGのサポートを受けての参戦が確約される。

次戦、PCCJの2013年最終ラウンドは、F1日本グランプリの併催レース。10月11日(金)〜13日(日)にかけて、三重県の鈴鹿サーキットで開催される。このラウンドではスポット参戦ドライバーも登場するため、これまでの勢力図に影響を与える可能性もある。世界屈指のテクニカルサーキットで繰り広げられる、世界最高峰のワンメイクレース。秋の晴れやかな空のようにクリーンなバトルを期待したい。

■第9戦 モービル1チャレンジ 決勝結果
Pos. Car# Driver Class Car Name Gap Grid
1 12 小河 諒 C ブライトモータースポーツ 26'50.541 1
2 32 飯田 太陽 C KRM ケーズフロンティアGT3 +20.821 6
3 19 永井 宏明 C ナインレーシング +23.629 2
4 25 神取 彦一郎 C 25レーシングXチームサムライ +39.251 7
5 2 田島 剛 G TAJIMA RACING +47.615 8
6 14 川端 伸太朗 C GARMIN PORSCHE +52.872 3
7 23 スズキ マサオミ G SR DIRECTION +1'24.894 14
8 7 星野 敏 G D'station HAI997 +1'25.624 5
9 24 GO MAX G たかのこ みきゃんGT3Cup +1'41.152 13
10 33 Ogino Tetsuo G KRM ケーズフロンティアGT3 1Lap 9
11 21 高田 匠 G TAKUMI RACING 3laps 12
以上完走
DNF 27 眞野 壮一郎 G 港成会 ディレクション 11Laps 10
DNF 78 近藤 翼 C インプロブレーシング 12Laps 4
DNF 3 江本 玄 G アキラレーシング GT3 14Laps 11

Best Lap : Gentleman Class #33 Ogino Tetsuo 1'47.833 (14/14)
Best Lap : Champion Class #12 小河 諒 1'46.097 (15/15)

ポルシェジャパンKK.・プレスリリース



トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース