Japan Touring Car Championship

NAKAJIMA RACING JTCC SUZUKA REPORT

シリーズ名:全日本ツーリングカー選手権
大会名:第4大会(第7/8戦)・SUZUKA SUPER TOURING
サーキット・距離:鈴鹿サーキット東コース・2.24363km×41周×2レース
予選:6月7日 快晴・観衆:1万2000人(主催者発表)
決勝:6月8日 曇 ・観衆:3万0000人(  同  )

ニューマシンとなったPIAA Satoru Nakajima ACCORD、2予選連続ポールポジション
獲得達成!
そして第7戦優勝、第8戦2位の好結果!!
ドライバーズ・チャンピオンシップ・ポイントにおいて単独首位に躍り出る!!

 シーズン開幕とともに好調に推移しているTEAM MUGEN HONDA所属PIAA NAKAIMA 
RACING JTCCプロジェクトは、鈴鹿サーキットでの第4大会においてタイトル獲得に
向けて、さらに意欲的な取り組みを実践。昨シーズンから今季第3大会まで使用して
いたPIAA NAKAJIMA ACCORDを、97年仕様の新車に入れ替えての参戦である。
 すでに採用しているオーバーフェンダーに加えて大型リヤスポイラーを装着した他、
車体剛性をさらにアップさせるとともに軽量化をも図ったこの新型車両は、PIAA SN 
ACCORDが属するチーム無限ホンダの僚車カストロール・アコード、そしてジャック
ス・アコードにも今回から採用されている。
 PIAA SN ACCORDは金曜から開始された公開練習から順調に仕上がり、その卓越した
戦闘力は快晴の下で行なわれた予選で見事に実証されることになる。午前10時30分か
らの第7戦用予選、午後2時20分からの第8戦用予選の両予選で、黒澤選手が駆る
PIAA SN ACCORDが予選首位を連続して獲得したのである。ほとんどのマシンがタイム
アタックを終えた予選終了近くまでウェイティングして、コースイン。そして、いず
れもアタック2周目でトップタイムをマークするというタイヤに無用な負荷をかけず、
かつ、鮮やかな予選攻略法を2度にわたって成功させる。このことは、マシン性能と
ともにドライバーの確実なテクニックと集中力の高さ、そしてチーム総合力のハイレ
ベルぶりを誇示するのに充分な内容として注目されることになる。
 前日の第8戦用予選の際の路面温度が50℃を超えるような暑さと陽射しは、かなり
和らいぎ、ドライバーとマシンの疲労度を多少軽減するコンディションの中、まず第
7戦の決勝が開始された。わずか2km強の短いコースを41周で競う今回のレースでは、
いつも以上に確実なスタートダッシュが要求されることとなったが黒澤選手が操る
PIAA SN ACCORDは、まさに絶妙なタイミングでポールポジションから一気に加速して
第1コーナーへ飛び込むことに成功。2番手には予選3位の星野選手(日産プリメー
ラ)がつく。予選2位の本山選手(同)はステアリング系トラブルで1周目に戦列を
外れ、ピットイン。そのまま、レースをリタイヤしてしまう。中盤までは星野選手が
黒澤選手との差を1秒前後にとどめて追走するシーンが続いたが、前戦までの活躍に
よって50kgとなったウエイトハンディが関係してか20周目あたりからは黒澤選手との
差が次第に広がり、ここからは黒澤選手がまったく安定したペースで好走し、トップ
のままゴール。文字通りのポール・トゥ・ウインを達成。
 10分間の整備時間を経た第8戦のスタートは午後3時。第8戦も予選1位の黒澤選
手は第7戦で優勝したため30kgのウエイトを搭載してスターティンググリッドにつく。
予選2位の本山選手も同じ30kgのウエイトハンディであり、予選3位の道上選手(ジ
ャックスアコード)に続く予選4位の星野選手に至ってはハンディ上限である70kgも
のウエイト搭載が義務づけられての出走。昨年以来続いているアコード優勢の立役者
とも言えるカストロール・アコードの中子選手は予選5位となっていたが駆動系トラ
ブルが規定の整備時間内に直せず、全車がスタートしてからコースインが許されるピ
ットスタートとなってしまう。
 第8戦のスタートでもPIAA SN ACCORDのステアリングを握る黒澤選手は、抜群のス
タートダッシュを決める。2番手は本山選手で、3番手には影山選手(トヨタ・エク
シヴ)が予選6位位置からジャンプアップ。が、その直後に中位グループにいた3台
がクラッシュするアクシデントが発生。コースの安全を確保するためセーフティカー
が入り、全車追い越し禁止の隊列走行措置がとられる。
 コース上に停止したマシンが撤去されてことを確認したセーフティカーが、隊列の
先頭からはずれたのは7周目。それと同時に黒澤選手は猛然と加速するが、2番手の
本山選手もそれに遅れることなくレースを再開。さらには時折黒澤選手をしのぐラッ
プタイムを記録してしばらく後には黒澤選手からトップの座を奪い取ってしまう。が、
黒澤選手はこうしたレースの流れを冷静に判断して本山選手の後方を安定したペース
で周回。この間に観客の目を集めたのは3番手の影山選手を先頭にした数台による争
いで、パッシングポイントが少ないため4番手の道上選手以降はそれぞれが行き場を
求めて決着を見ないバトルを長く続けることとなる。影山選手がブロッカーとなった
形の上位陣にジリジリと接近してきたのは、やはりPIAA SN ACCORDの僚車カストロー
ル・アコードの中子選手だった。最後尾から追い上げ、20周目あたりには7番手にま
で上がり、本山選手に続いて2位で黒澤選手がゴールした最終周には5番手にまで浮
上して入賞する。
 第7戦優勝、そして第8戦2位の黒澤選手は、台頭ぶりが著しい日産プリメーラに
加えていずれ絡み付いてくるであろうトヨタ勢による混迷が予想されるシーズン後半
に向けて今回も貴重な大量ポイントを獲得。第4大会終了時点で、ドライバーズラン
キング単独首位となった。

■PIAA NAKAJIMA ACCORD 担当ディレクター:藤井一三のコメント
『ニューマシンの投入にあたっては、レース約1週間前に初めて実走テストを行なっ
たものの、金曜の公開練習が雨模様だったため、新車にありがちな初期トラブルを見
つけ出したりセッティングのためのデータ収集が満足にできないままレースを迎えま
した。しかし、そうした状況であるにもかかわらず、今回はほとんどの項目で意図し
た、あるいは予想した範囲内でレースが行なえました。マシンの完成度の高さもさる
ことながら、ニューマシンによる緒戦でポイント獲得できたことについては、予選と
決勝の両方で完璧な仕事をこなしてくれた黒澤選手の力量による部分も大きいと思い
ます。いずれにしても取れる時は確実にポイントを取るという姿勢を崩さずに以降も
頑張りますのでよろしくお願いします』


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