Japan Touring Car Championship

NAKAJIMA RACING JTCC SUGO RACE REPORT

シリーズ名:全日本ツーリングカー選手権
大会名:第3大会(第5戦/第6戦)『SUGOスーパーツーリングカーレース』
サーキット・距離:スポーツランド菅生・3.704256km×25周×2レース
予選:5月24日 雨・観衆:  5600人(主催者発表)
決勝:5月25日 雨・観衆:2万9200人(  同  )

PIAA SN ACCORD 2戦連続入賞!
黒澤選手はドライバーランキング2位死守
メーカータイトルでもアコードがさらに優位に!!

 第3戦でPIAA SN(SATORU NAKAJIMA) ACCORDが見事優勝を飾った全日本ツーリング
カー選手権は、宮城県のスポーツランド菅生に舞台を移して第3大会(第5/6戦)
が開催された。
 度重なる赤旗によって充分なテスト走行ができなかった金曜の公開練習を経た土曜
午前11時30分、第3大会の第1レースに当たる第5戦に向けた予選を闘う各マシンは
雨が降り出したコースへとピットアウト開始。雨は本降りとなり、当初浅溝雨天用タ
イヤを使用したマシンは深溝雨天用タイヤへと変更する。第3戦優勝/第4戦4位入
賞により20kgのウエイト搭載ハンディが課せられた黒澤選手がドライブするPIAA SN 
ACCORDもそうした中、懸命にタイムアタックを繰り返すが思ったようにポジションア
ップが果たせず、12位で予選を終了することとなる。
 同日午後3時ちょうどからは第6戦用の予選が行なわれた。天候は雨天のままで、
気温も5月下旬としては異例の12℃というコンディションも変わっていない。午前の
予選終了とともにマシンセッティングを詳細に検討したPIAA SN ACCORDだったが、こ
のセッションでも上位陣に食い込めるだけのラップタイムがマークできずに苦しい局
面を迎え、またしても12位という予選結果でピットへ戻る展開となってしまう。第5
/6戦各予選では、総じてクルム選手が駆るトヨタ・エクシヴが好調さを示した。
 寒冷前線通過が予報された決勝当日。強い雨が降る早朝にまずはフリー走行が行な
われたが、ここで大きく順位を上げたのが黒澤選手。予選終了後に施したマシンのセ
ッティング変更が奏功してか予選3番手タイムを叩き出して、再びPIAA SN ACCORDの
速さを強く印象づけた。
 早朝の強い雨足に開催中止が危惧された第5戦だったが、雨が多少小降りになった
午後1時30分、予定通りの進行でスタートが切られる。大きく水煙が上がるそのス
タートからのオープニングラップでジャンプアップしたのは、PIAA SN ACCORDの僚友
であるカストロールアコードの中子選手。第3/4戦での活躍によって50kgものウエ
イトハンディを負いながら、予選4位から一気に2番手へと浮上。トップにはやはり
予選3位位置からうまく進出したトヨタ・チェイサーの関谷選手がつき、ポールシッ
ターのクルム選手は3番手へと後退。今一歩マシンセッティングが決まらないままの
出走となったPIAA SN ACCORDだったが、スタート直後の混戦などの波乱を回避して好
走。
 序盤の見せ場は、2番手の中子選手にアコードドライバーとしてはルーキーの道上
選手が乗るジャックスアコードがその座を奪おうと執拗に絡みつくシーンとなった。
果敢に前を走る中子選手の隙を突こうとする道上選手と、プロレーシングドライバー
の真骨頂とも言うべき巧妙なライン取りでそれを防ぐ中子選手の闘い。しかしさすが
に50kgのウエイトハンディが効いたのか、道上選手がついに中子選手を12周目にパス。
しかしポールシッターのクルムがこれを黙認するはずはなく、3番手となった中子選
手をかわすとともに道上選手をもとらえて2番手へはい上がる。さらには、すでに首
位安泰の呈でレースをリードしていたトップの関谷選手を猛追。トヨタ同士によるエ
ンディングの見せ場はこの直後に演じられた。激しい2台の首位争いは、わずか1周
を残す時点で関谷選手がスピンするというアクトで幕切れし、第5戦はクルム選手が
制した。また、中子選手もスピンするなど、中盤以降の上位陣の順位入れ替えをひと
つひとつ機にして、PIAA SN ACCORDの黒澤選手は5位入賞を果たしてチェッカーフラ
ッグを受ける。
 続く第6戦。天候は一向に冴えず路面は常に雨が濡らしており、気温も12℃という
低さ。このスタートでも目を引いたのはジャックスアコードの道上選手で、1周目で
首位へと順位アップ。カストロールアコードの中子選手も絶妙な位置決めを図って2
番手となるが、3周目にまたしても痛恨のスピン。自力でのコース復帰がならず、中
子選手はあえなくリタイヤしてしまう。黒澤選手はスタート直後こそ若手が乗るトヨ
タ勢がその位置を脅かすように後方につくものの、経験豊富な黒澤選手はこれを巧み
に排除して再び安定した形で周回を開始。
 レースは道上選手が2番手との差を計りながら首位をキープ。その2番手には中子
選手のスピンを機にニッサン・プリメーラに乗る星野選手がつくが、道上選手を攻略
できるまでには至っていない。が、気負いが災いしたのか道上選手は13周目に無念の
単独スピン。代わっては星野選手が2番手との差を空けたまま最終周まで走り切って
優勝。コントローラブルとは言い難いマシンに乗る黒澤選手はこのレースでも忍耐強
く、そして攻撃的に周回を重ねてまたしても6位入賞を果たしてレースを終えた。第
5/6戦とも入賞した黒澤選手はドライバーズポイント単独2位の座を死守し、併せ
てマニファクチャラーズ(メーカー)タイトルにおいてホンダ・アコードがトップで
あるためのポイントを献上する役割を確実に果たした。

■PIAA SN ACCORD 担当ディレクター:藤井一三のコメント
『金曜の練習走行ではメカニカルトラブルが発生して満足なセットアップができず、
それが予選の戦績に直結した展開となってしまいました。予選終了後に多少モディフ
ァイを加えましたが、2レースとも結果が残せたのはそうした完全ではないマシンを
黒澤選手がなんとか操ってくれたおかげであり、チームとしては上々の出来だったと
思います。今回獲得できたポイントは、混迷を極めそうなシリーズの今後の推移を考
えれば実に貴重なものと言えるでしょう。次大会は今季用の新車を投入して、さらに
良い戦績を納めるよう頑張ります。』

※次戦は6月8日、三重県鈴鹿サーキットにて行われます。

Nakajima Racing/Tyrrell Racingのレースレポートは
http://www.justnet.or.jp/nakajima/でもご覧になれます。


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