日本フォーミュラスリー協会は8月25日、全日本F3選手権第14、15戦が開催されている富士スピードウェイで記者会見を開き、 来年度から導入する「F3ナショナルクラス」の概要を発表した。
このナショナルクラスを全日本F3選手権クラスと混走させることにより、より多くのドライバーがF3に参加できる環境を整え、 若手ドライバーのスキルアップを図るとともに、減少しつつある参加台数に歯止めをかける。
F3では過去にもJクラス、Bクラスなどの名称で中古シャシーを用いた下位クラスを開催したことがあるが、 いずれもコストがネックとなり参加台数を集めることができなかったため、今回は大幅なコスト削減策に踏み切ることとした。
まず、 シャシーはホモロゲーション更新により全日本戦で使えなくなる2005年~2007年モデルを各エントラントから購入することとする。
エンジンについてはトムス3S-Gのワンメイク供給。 こちらも全日本戦が1AZ-FEに切り替わるために現行エンジンが余るということで、現状で13~14台の供給が可能とのこと。 可能な限り中古部品を活用することで、年間リース料を通常の5分の1にあたる300万円に設定する。
他にも、ブレーキ、クラッチ、ダンパーを指定部品とすることでコストを削減し、
トータルの参戦コストは2900万円程度と協会では見積もっている。
これにより、FTやFCJ、F4、FJなどの国内カテゴリーだけでなく、海外からも広くエントリーを募り、
ひいては全日本F3選手権の発展につなげていく。
なお、詳細な規定は10月ごろに改めて発表される予定だ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO