Japanese F3

JF3:第8戦もてぎ決勝 雨の安田裕信が漁夫の利で今季2勝目!

 全日本F3選手権第8戦は25日、ツインリンクもてぎで決勝を行い、安田裕信(ThreeBond)が20周を走って優勝した。ナショナルクラスは、アレキサンドラ・インペラトーリ(PTRS)が優勝した。

 「20周もあるのでレース展開を考えて落ち着いて走った」という安田裕信が、オープニングラップを4位で終えると他車同士の接触、コースアウト、リタイヤなどで順位をアップ。11周目にトップに立つとそのまま危なげない走りで第5戦鈴鹿に続き今季2勝目を飾った。

 フォーミュラ・ニッポンフリー走行が終わった頃、いったん止んだ雨がまた降り出してきた。F3のフォーメーションラップがスタートする10時25分には傘がなくても気にならない程度の降りで、全体としては午後に向けて天候は回復しつつあるようだ。

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 1周を回って全車グリッドに着く。スタートは、ポールポジションのカルロ・ヴァン・ダム(TOM'S)と予選2位の井口卓人(TOM'S)が好スタート。しかし予選3位の国本京佑(TOM'S)はスタートをミスし6位当たりまで順位を落とす。3位には、ケイ・コッツォリーノ(NOW)が上がってきた。中段では、中嶋大祐(戸田)がスタートの混乱でストレート観客席側のグリーンにはじき出されリタイア第1号に。

 2位でレースを始めた井口のペースが上がらない。2周目に安田裕信(ThreeBond)、コッツォリーノにかわされ4位に後退すると、山本をかわして5位に上がってきた国本にも90度コーナーでかわされ5位まで後退した。

 トップ、ヴァン・ダムと2位コッツォリーノ、3位安田、4位国本までは接近戦。6周目、1コーナーで国本が安田をパスして3位に上がる。

 9周目、5コーナーで2位のコッツォリーノがトップを走るヴァン・ダムに並びかけるが両車が接触し、ヴァン・ダムはコースアウト。コッツォリーノがトップに立った。ヴァン・ダムはコースに復帰するも安田、国本、井口にかわされ5位に落ちた。

 11周目に入ったストレートで、トップ、コッツォリーノのイン側に国本が並びかける。意地を張り合った両車はなんと1コーナーで揃ってコースアウト。これに乗じて安田がトップに躍り出た。さらにコースに復帰した国本と井口が4コーナーで接触、そのままもつれるように5コーナーでグラベルに飛び出し、チームメイト同士で仲良くリタイアとなった。

 トップに立った安田と2位のヴァン・ダムの差は8秒ほどに開き安全圏に。3位には嵯峨宏紀(ル・ボーセ)があがってきたが、16周目の90度コーナー出口で4位に落ちていたコッツォリーノに押し出されてコースアウト。コッツォリーノが3位に上がった。

 レース終了。波乱のレースを制したのは安田。2位にポイントリーダーのヴァン・ダムがしぶとく入り、3位はコッツォリーノとなった。しかし、レース後、嵯峨を押し出したコッツォリーノの行為が危険なドライブと競技団に判定され30秒の加算を受けて4位に。嵯峨が3位に繰り上がった。

 ナショナルクラスは、ポールシッターの山内英輝(TOM'S SPIRIT)がスタートをミス。トップに立ったアレキサンドレ・インペラトーリと終始ドッグファイトを演じたが抜けず、山内は2位でレースを終えた。3位に、レース中盤で前を走る松下昌揮(AIM)をかわした安岡秀徒(ル・ボーセ)が入った。

Text: Yoshinori OHNISHI / Photo: Keiichiro TAKESHITA



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