全日本F3選手権第1戦は5日、富士スピードウェイで決勝を行い、ポールポジションの井口卓人(TOM'S)がスタートでトップに立つと他を寄せ付けない速さで15周を走り、デビューウィンを飾った。
フォーミュラニッポンノックアウト予選も終わり、陽も傾きかけた午後4時、全日本F3選手権今シーズン緒戦のフォーメーションラップが始まった。全日本選手権クラス8台と今シーズンから新設されたナショナルクラス7台の計15台が1周を回ってグリッドに着いた。
スタートを制したのは井口卓人(TOM'S)。以下予選順にカルロ・バン・ダム(TOM'S)、国本京佑とTOM'S勢が続く。4位にケイ・コッツォリーノ(NOW)、5位に山本尚貴(Real)とここまでが予選順。予選6位の中山友貴(Real)は同6位の嵯峨宏紀(ルボーセ)にかわされ7位に後退した。
トップの井口は徐々に後続を引き離しにかかる。2位バン・ダムから3位国本、4位コッツォリーノまでは僅差の接近戦だ。
8周目の最終コーナーから約2周にわたって、3位国本と4位コッツォリーノはお互いコーナーを飛び出すほどの激しいサイドバイサイドのバトルを演じ観客を沸かしたが、速さに勝るコッツォリーノがかろうじて国本をかわし3位に上がった。
10周目にはトップ井口と後続との差は5秒以上。井口は、その後も余裕の走りで、最終的には2位以下を7秒以上離して15周を走りきり、今シーズンの緒戦をF3初優勝で飾った。
2位には、バン・ダムが、3位には国本を退けたコッツォリーノが入った。
ナショナルクラスは、予選クラストップの山内英輝(TOM'S)が、序盤からトップに立つと迫るザヒール・アリを(PTRS)を最後まで抑えてクラス優勝を飾った。クラス3位には、アレキサンドラ・インベラトーリ(PTRS)が続いた。
第2戦は明日午後12時50分より21周で争われる。
Text: Yoshinori OHNSIHI / Photo: Motorsports Forum