8月30日、オートポリスで開催された全日本F3選手権第14戦決勝は、#36井口卓人(PETRONAS TOM'S
F308)がポールポジションから後続を突き放して20周を走り切り、昨日に続いての2連続でのポール・トゥ・フィニッシュを達成。
ファステストラップも獲得してシリーズランキングでもトップに躍り出た。
Nクラスも#7山本尚貴(HFDP RACING)が後続に全く付け入る隙を与えずに5連勝を達成。ランキング2位の#佐藤公哉(NDDP
EBBRO)がスタートに失敗して6位に終わったため、こちらは最終ラウンドを待たずしてチャンピオンを獲得した。
第14戦決勝は午後0時45分にスタート。
ポールの井口がトップで1コーナーを通過していくと、その後方ではチームメイトの#1マーカス・エリクソンと#37国本雄資が2位を争い、
併走状態で1コーナーに飛び込んだものの、両者とも曲がりきれずにグラベルに飛び出し、後方集団に飲み込まれてしまった。
1周終わっての順位は井口、安田、コッツォリーノの順。
エリクソンと国本は、Nクラスの集団を1台ずつ抜きながらCクラス最後尾の#33岩崎裕貴を追いあげていく。
安田とスリーボンドチームも調子は上向いていたのだが、好天で気温が上がったことがマイナスに働き、
ここでは井口とトムスのコンビネーションには全く太刀打ちできなかった。
その後方のケイ・コッツォリーノもセッティングとドライビングに悩みながらの走行となっており、
表彰台圏内とはいえ決して満足のいくないようではなかったという。
その結果、レースは昨日に続いて井口の圧勝劇に終わり、井口は昨日今日で想定しうる最大限のポイント数である24ポイントを獲得、 エリクソンが結局岩崎を攻略できずに6位1ポイントに終わったため、獲得ポイントを98に伸ばし、 92ポイントのエリクソンに逆に6ポイント差をつけて次のSUGOに臨むこととなった。
Nクラスはスタートで佐藤が痛恨のストール。この間に#20アレキサンドレ・インぺラトーリ、#8小林崇志が順位を上げて2位、
3位に浮上する。
山本は後方から激しい追い上げを見せたCクラスのエリクソンと国本をうまくやりすごして2位とのギャップを広げ、
危なげない走りで第10戦鈴鹿からの連勝記録を5に伸ばし、最終戦を待たずしてシリーズチャンピオンの座をものにした。
次回はいよいよ最終ラウンド。
決戦の舞台は宮城県のスポーツランドSUGOだ。
Cクラスは依然として井口、エリクソン、国本のトムス勢3人にチャンピオンの権利があり、全く先が読めない状況だ。
一方のNクラスは既にタイトル争いは決着したとはいえ、山本が7連勝を全力で狙っていくと宣言しており、こちらも要注目だ。
第15戦、16戦SUGOは9月26-27日決勝だ。
Text: Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum