Inter Proto Series

IPS:第1戦富士 新シリーズ「インタープロトシリーズ」が遂に開幕。初戦から大荒れの中、#16渡邊久和が最初のウイナーに

スーパーGT500クラスの監督としてチームトムスを率いる関谷正徳氏が提案する全く新しいレース、「インタープロトシリーズ」が6月22日、富士スピードウェイで開幕した。

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このレースは1台の車両をアマチュア(ジェントルマンドライバー)とプロフェッショナルドライバーがシェアしてそれぞれ別のレースを戦うというもので、2013シーズンは今回を入れて3大会が予定されている。 使用されるのはカーボンモノコックとパイプフレームのハイブリッド構造でドライバーの安全確保に重点を置いて専用設計されたワンメイク車両。その名も「Kuruma」で国内のコンストラクターが製造し、3,950ccのV6エンジンを搭載する。 大会初日は公式予選とジェントルマンドライバーの決勝レース1が行われた。

公式予選は午前9時45分よりジェントルマンドライバーの走行が15分間、プロドライバーは10分間の走行でタイムアタックを行った。 ジェントルマンドライバーのトップは1'52.708を記録した#3卜部治久(INGING MOTORSPORT)。卜部氏はスーパーフォーミュラで活躍するインギング・モータースポーツのチームオーナーだ。 以下、2番手には#19伊藤良男(YUSHIN TEAM A-Q-MF+)、3番手には#36三浦勝(MYZ)がつけた。 なお、#4AKIRAこと平川晃(RSS)は二日目からの参加ということでこの日は走行せず、#50DRAGON(B-MAX ENGNEERING)は今回のエントリーを見送っている。

続いて行われたプロフェッショナルドライバーの予選では今季スーパーフォーミュラにステップアップした#4平川亮(RSS)が1'46.671と2位以下を1秒以上も突き放すダントツのタイムでポールポジションを獲得、2番手には#3横溝直輝(INGING MOTORSPORT)、3番手には#37蒲生尚弥(東名スポーツ)がつけた。

続いて午後1時25分からはジェントルマンドライバーの決勝レース1が10周で行われたが、こちらは序盤からコースアウトやクラッシュが相次ぐ荒れた展開となった。 まずスタート直後の1コーナーで#37澤田透が#19伊藤良男に追突されてスピンアウト、澤田はコースに復帰するが、これで一気に最後尾に後退してしまう。これにより伊藤にはドライビングスルーペナルティが課せられた。

ホールショットを奪ったのはポールポジションの#3卜部だったが、1周目のダンロップコーナーで#36三浦がオーバーテイク、トップに浮上する。 卜部は4周目の100Rで三浦のインに並びかけ、トップ奪還を計るが、三浦も一歩も引かず、両者並走状態のままヘアピンを過ぎ、300Rを抜けていく。 ところがダンロップコーナー手前でアウトに寄ってきた卜部を避けながらブレーキングに入った三浦が姿勢を乱してスピンアウト、イン側のガードレールに当たって跳ね返ってきたところで卜部のフロントに接触してしまう。 これにより走行不能となった2台がコース上でストップしたため、セーフティーカーが導入されることになった。

車両が撤去された後、SCは5周終わりでピットイン、レースは再開される。 ここで一挙にトップに浮上したのはSC中にドライブスルーペナルティを消化した伊藤。一挙に後続を引き離しに掛かり、2位に21秒の大差を付けてファイナルラップに入ったが、ここでリスタート時の伊藤の動きに対し反則スタートの裁定が下され、レースタイムに30秒加算のペナルティが課せられた。 これにより2位を走行していた#16渡辺久和(東名スポーツ)が繰り上げでレース1の勝者に。2位は#19伊藤、3位には2度のスピンを喫しながら粘り強く走行を続けた#37澤田が入った。

23日の大会二日目は午前9時25分よりジェントルマンドライバーの決勝レース2が15周で、午後4時10分からはプロフェッショナルドライバーの決勝レースが22周で行われる。

Text & Photo: Kazuhisa SUEHIRO


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