全日本GT選手権

GTC_Rd6:SUGO GT決勝レポート

 10月26日、全日本GT選手権第6戦(最終戦)「SUGO GT選手権レ
ース」がスポーツランドSUGO(3.704km×81周)で行なわれた。

 早朝には仙台市内から虹が望めたが、サーキットに吹く風は冷く、午前中行な
われたサポートレースの途中からは雨が降りだすなど、秋のSUGOの天候は波
瀾のレースを予感させた。
 予選でフロントローを占めた2台のNSXは、朝のフリー走行でも1-2。今
回のレースはNSXを軸に展開することは予想できたが、これにより難しくなっ
たのがタイトルの行方。ドライバーズタイトルを争うGT500クラスの#36スー
プラ、#39スープラ、そしてGT300の#19シルビアも、ウェイトハンデの影響
からグリッド後方からのスタートとなっていた。

 決勝スタート時刻が迫っても雨は降り続けるが、雨足は弱くなり空も明るくな
りつつある。新たな要素が加わったことでレースは混乱必至。タイヤ選択なども
絡んで展開は全く読めなくなり、予選で後塵を拝したスカイライン勢にも可能性
が出てきた。

 予定よりやや遅れた午後2時20分過ぎ、水しぶきを上げスタート。並走で先陣
争いをするNSXは#100が1コーナーでスピン。早くも1-2フォーメイションが崩
れた。視界の効かない状況だが、GT500クラスのバトルは熾烈。周回遅れのマシン
を縫うようにしながら先を争う。
  #100 NSXは鬼神の追い上げ。8周を経過したところで12位まで挽回。7位争い
の最後尾につけさらに上を狙う。

●10周目の順位
#18  avex童夢無限NSX
#37  カストロール・トムス・スープラ(30kg)
#8   POWER CRAFT SUPRA
#38  カストロール・セルモ・スープラ
#5   5ZIGEN SUPRA
#556 KURE R33
#39  デンソーサードスープラGT(60kg)
#36  カストロール・トムス・スープラ(90kg)
#12  カルソニックスカイライン
#100 RAYBRIG NSX(20kg)

  10周目、1コーナーで#2と#36が接触。コースアウト。
  12周目、レインボーコーナーで#36スピン。
  サーキットには日が射してきた。天候は明らかに回復しつつある。
 20周目、1コーナー#100が#556を抜いて6位へ。9位争いをしていた#39と#36が
     接触。#36は足回りにダメージを負ってスロー走行。ピットイン。これ
     で#36はチャンピオン争いから脱落。

●25周目の順位
#18  avex童夢無限NSX
#8   POWER CRAFT SUPRA
#37  カストロール・トムス・スープラ(30kg)
#38  カストロール・セルモ・スープラ
#100 RAYBRIG NSX(20kg)
#556 KURE R33
#5   5ZIGEN SUPRA
#2   ZEXELスカイライン(20kg)
#39  デンソーサードスープラGT(60kg)
#30  綜合警備PORSCHE

 完全に天候は回復。路面も乾きつつあり、水しぶきも上がらなくなってきた。
タイムは1分35秒台だが、ピットインではスリックに交換されるものと思われる。
  トップ#18は安定しており、30周を過ぎて#8に8秒のマージンを築いている。
 2位争いは#8、#37、#38のスープラ勢の間で繰り広げられている。
  トップグループはレースの中間点40周過ぎあたりでルーティンのピットイン
をするようだ。

  38周目、#39ピットイン、タイヤが外れず長いピット。
  40周目、#100ピットイン。

●40周目の順位
#18  avex童夢無限NSX
#8   POWER CRAFT SUPRA
#37  カストロール・トムス・スープラ(30kg)
#38  カストロール・セルモ・スープラ
#5   5ZIGEN SUPRA
#100 RAYBRIG NSX(20kg)
#2   ZEXELスカイライン(20kg)
#556 KURE R33
#30  綜合警備PORSCHE
#510 RH CERUMO SUPRA

  42周目、#38ピットイン
  43周目、トップ#18がピットインしたのを境に、この周以降#37、#2、#5、#8な
ど上位陣が続々ピットイン。

●50周目の順位
#18  avex童夢無限NSX
#8   POWER CRAFT SUPRA
#37  カストロール・トムス・スープラ(30kg)
#38  カストロール・セルモ・スープラ
#100 RAYBRIG NSX(20kg)
#5   5ZIGEN SUPRA
#2   ZEXELスカイライン(20kg)
------------------------------------ここまで同一周回
#556 KURE R33
#39  デンソーサードスープラGT(60kg)
#30  綜合警備PORSCHE

  #18のリードは20秒。残り30周。トラブルさえなければNSX初優勝となりそ
うだ。#8、#37、#38、#100による2位争いが激しくなっている。
 コース上では競り合っていないが、#37と#39によるチャンピオン争いも微妙に
なっている。
  56周目、2位を争う#8、#37、#38、#100の4台が連なった。これは面白い。
 周回遅れとなっている#39がスピン。チャンピオン危うし?
 2位争いの4台は競り合いながらトップを追い詰めている。59周目でその差
11秒と毎周1秒の縮まっている。

 なんと雨がまた降ってきた。特にSPコーナーなどで路面が濡れてきている。
 60周目の1コーナーで#37が2位へ浮上。この位置でフィニッシュすれば大逆転
でチャンピオンとなる。そして、トップと2位の差は更に縮まり、61周目にはた
った5秒!残り20周。

 64周目、トップ#18と#37の差は3秒を切った!
 67周目、#37がついに#18のテールについた。と思ったら、#37の後ろに#38が迫
っている。#37利男選手は忙しい。
  69周目、トップ#18がSPコーナーでスピン!コースアウト~!
 70周目、トップ争いとなった#37と#38の争いは、馬の背で#38竹内選手が前に
出る。

●70周目の順位
#38  カストロール・セルモ・スープラ
#37  カストロール・トムス・スープラ(30kg)
#8   POWER CRAFT SUPRA
#18  avex童夢無限NSX
#100 RAYBRIG NSX(20kg)
#5   5ZIGEN SUPRA
#2   ZEXELスカイライン(20kg)
------------------------------------ここまで同一周回
#39  デンソーサードスープラGT(60kg)
#34  STPタイサンアドバンバイパー
#30  綜合警備PORSCHE

  雨が強くなり、各車ペースが落ちる。
  72周目、トップ#38と#37の差は4秒に広がる。
 73周目、#18がヘアピン手前でスピン。
         そしてトップ#38も最終コーナー上がってスピン。更にコース復帰後
         2コーナーでもスピン、グラベルに足をとられストップ。天国から地
     獄へ。
 74周目、SPコーナーで#8スピン!
        なんとトップ#37もヘアピンでスピン。両者とも復帰に手間取る。

 このドタバタ劇で#5がトップに立った。
  76周目、2位の#100が馬の背でスピン。4位に落ちる。#5は独走となった。
そして2位には#2スカイラインが浮上してきた。 
  上位陣のペースは2分前後。雨にスリック、そして夕暮れの暗さでは車をコ
ース上にとどめておくのすら厳しい状態だ。

 ファイナルラップで#2がスピン。#100が2位に浮上。

●フィニッシュ順位(暫定)
#5   5ZIGEN SUPRA
#100 RAYBRIG NSX(20kg)
#2   ZEXELスカイライン(20kg)
#37  カストロール・トムス・スープラ(30kg)
#18  avex童夢無限NSX
#8   POWER CRAFT SUPRA
#39  デンソーサードスープラGT(60kg)
#34  STPタイサンアドバンバイパー
#30  綜合警備PORSCHE
#71  シグマテック911(GT300クラス優勝)


 注目のチャンピオン争いは、GT500クラスでは、今回ノーポイントだった
#36スープラと7位の#39スープラが同点となったが、上位順位の差で#36のクル
ム&デ・ラ・ロサに輝いた。
 GT300クラスは、#19シルビアを駆る織戸&福山が1ポイント差で獲得した。

(大大大混乱のレースだっただけに、正式順位で変わる可能性もあるのでご注意
ください)

            *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685) ***



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