全日本GT選手権

GTC_Rd.6:SUGO GT 無限+童夢Pリリース

                                                         1998年10月26日
                                                  無限+童夢プロジェクト

'98 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権シリーズ第7戦 "SUGO GT CHAMPIONSHIP"

              ホンダ NSX 最終戦を4連勝で飾る!
                      公式予選も1-3位を独占!


○開催日 :1998年10月24(土)~25日(日)
○開催地 :宮城県 スポーツランドSUGO(コース全長:3.704256km)
○決勝レース:78周(約288.9km)
○天 候 :予選日/曇り決勝日/晴れ(気温17℃)
○コースコンディション:予選日/ドライ決勝日/ドライ
○観客数:38,100人(決勝日/主催者発表)


 1998年を締めくくる '98全日本GT選手権シリーズ第7戦”SUGO GT 
CHAMPIONSHIP”が、10月24~25日、宮城県スポーツランドSUGOで開
催され、ホンダNSXを駆る4チームも勢揃いした。
 24日(土)に開催された公式予選では、道上龍選手の駆るCastrol 無限 NSXが
コースレコードを更新する1分20秒642をマークし、見事にポールポジショ
ンを獲得。第2位はRAYBRIG NSX、第3位TAKATA 童夢無限 NSXと上位を占め、
Mobil 1 NSXも第5位と決勝レース、そしてチャンピオンシップの獲得に期待を
持たせた。
 25日(日)の決勝レースでは、Castrol 無限 NSXが他チームを寄せ付けない速
さを見せ、78周目のチェッカーフラッグを受け、最終戦を今季2勝目で飾った。
NSX勢は今シーズン後半の4戦を連続優勝で飾り、持ち前のスピードに磨きが
かけられたことを証明した。

●SUGO GT CHAMPIONSHIP 出場チームと戦績
No.マシン名             エントラント名         ドライバー    予選/決勝
16 Castrol 無限 NSX    Castrol 無限         中子 修   PP/優勝
                                              道上 龍   
18 TAKATA 童夢無限 NSX 童夢レーシングチーム  金石勝智   3位/失格
                                             脇阪寿一   
64 Mobil 1 NSX         Mobil1 Nakajima Racing トム・コロネル        
                                             山西康司   5位/R
100 RAYBRIG NSX        チーム国光            高橋国光   2位/R
                         with MOONCRAFT       飯田 章

 「無限+童夢プロジェクト」による4チーム4台のN-GT仕様ホンダNSX
は、本大会においてチャンピオンシップの2番手につけるMobil 1 NSXが90kg、
前回優勝を飾ったRAYBRIG NSXが50kg、Castrol 無限 NSXが40kgのハンディ
ウェイトを背負って参戦。
 金曜日のスポーツ走行でも好タイムをマークし、Castrol 無限 NSXを先頭に
RAYBRIG NSX、TAKATA 童夢無限 NSXの順で、1~3位を占め、Mobil 1 NSXは
90kgを背負いながらも、5番手につけた。

○10月24日(土) 公式予選[第1回/10:30~11:30 第2回/15:00~16:00]
 4チームのNSX勢の内、Mobil 1 NSXが90kgのハンディウェイトを考慮し
てハードタイヤを選択し、他の3チームはソフトタイヤを装着して予選の開始を
待った。天気予報では雨が予想されていたが、天候は曇り、コースコンディショ
ンはドライで、公式予選第1回の最初の20分間が、GT500クラスの専用と
して開始された。
 予選開始とともにコースインする他チームを後目にNSX勢はピットで待機
し、コースインのチャンスを伺う。予選開始5分頃、Mobil 1 NSXのトム・コロ
ネル選手がNSX勢のトップを切ってスタート。ウォームアップランの後タイム
アタックに入った。1分24秒台、23秒台半ばで周回後、1分21秒533を
マーク、この時点で第2位に食い込んできた。コロネル選手はその後もタイムア
タックを続けたが、90kgのハンディウェイトのためか、それ以上のタイムアッ
プはできず、結局5番手で最初の20分を終了した。
 続いてTAKATA 童夢無限 NSXの脇阪寿一選手がコースイン。4周目に1分21
秒402をマークし、その時点での2番手に浮上。さらに7周目、1分21秒
082までタイムをつめるが、他のNSX勢に先行され、3番手で最初の20分
を終了した。
 NSX勢の中で最後にコースインした飯田章選手のRAYBRIG NSXは、1分25
秒台で周回した後の3周目、1分21秒台へタイムアップ、さらに4周目真っ先
に21秒を切る1分20秒900をマーク、その時点でトップに位置していた
Castrol 無限 NSXを逆転し、トップに躍り出た。その後も飯田選手はタイムアタ
ックを繰り返したが、タイムアップはならず、再度僚友チームのCastrol 無限
NSXに逆転され、2番手で最初の20分を終了した。
 脇阪選手に続きコースインしたCastrol 無限 NSXの道上龍選手は、3周目にい
きなり2番手に食い込む1分21秒494をマーク、4周目1分21秒146で
トップに立った。その直後、RAYBRIG NSXの飯田選手に逆転されるが、5周目、
道上選手も21秒台を切る1分20秒709をマークし、再び逆転、トップの座
を奪い返した。さらに6周目1分20秒642を記録し、暫定のポールポジショ
ンを手中に収めた。
 GT300クラスが激しいタイム争いを繰り広げた20分間が終了しGT500
/300混走の20分では、それぞれドライバーを交代しスタートしていった。
その中、Castrol 無限 NSXは、道上選手がスタート、1周してピットインをする
と中子選手に交代、決勝レースを想定したドライバー・チェンジの練習を兼ねた
ピットインであった。
 この最後の20分間ではトップチームでタイムアップに成功したチームはな
く、NSX勢は全車コースレコードを更新、暫定ではあるが1~3位を独占した。
 午後3時からの公式予選第2回では、やや上がった気温の影響もあり、NSX
勢ではMobil 1 NSXのコロネル選手が順位こそ変わらなかったが、1分21秒
524とのタイムアップに成功したほかは、午前のタイムを更新できなかった。
 公式予選1~2回を併せた総合結果では、Castrol 無限 NSXが今シーズン3回
目のポールポジションを獲得。RAYBRIG NSX、TAKATA 童夢無限 NSXが2~3位に
続き、Mobil 1 NSXは第5位、3列目からのスタートとなった。
 この結果NSX勢は、昨年から引き続き8戦連続(中止となった第2戦を含め
れば9戦連続:参考記録)で、ポールポジションを獲得。今シーズンは、全ての
レースでコースレコードを更新しながらポールポジションからスタートするとい
う記録を樹立した。

○10月25日(日) 決勝レース[14時03分スタート 78周 出走:41台]
 朝8時15分からのフリー走行でも、RAYBRIG NSX、Castrol 無限 NSX、
TAKATA 童夢無限 NSXが1~3位を占め、今シーズンの全セッションでトップタ
イムを記録するという変わらぬスプリンターぶりを発揮していた。
 ほぼ定刻通りスタート進行が開始され、フォーメーションラップがスタート。
1周後ペースカーがピットロードに入りグリーンフラッグが振られるかと思われ
たが、その隊列に中にMobil 1 NSXがいない。何と最終コーナー出口でストップ
していた。ドライバーのコロネル選手は、下り坂を利用して最終コーナーシケイ
ンにマシンを誘導。安全な位置にマシンを止めた後降りてしまい、そのままリタ
イア。チャンピオンの夢は来年に持ち越されることとなった。
 フォーメーションラップはそのまま続けられ、3周後、81周のレースは減算
され78周となり、"SUGO GT CHAMPIONSHIP"の幕が切って落とされた。
 予選第3位のTAKATA 童夢無限 NSXは脇阪選手のドライブでスタート。2周目
に先行するRAYBRIG NSXの高橋国光監督兼選手をかわし2番手に浮上。後続にス
ープラ勢を引き連れ、トップのCastrol 無限 NSXとともに、1分24秒台のタイ
ムを記録しながらそのポジションをキープしていた。32周目、3位を約5秒離
した状態でルーチンのピットイン。TAKATA 童夢無限 NSXのハンドルを脇阪選手
から受け取った金石選手は、8番手でレースに復帰。その頃上位陣が次々とルー
チンのピットストップを行い、順位が混乱したが、43周目にその時トップの
FK/マッシモセルモスープラがピットストップすると、TAKATA 童夢無限 NSX
はトップに躍り出た。金石選手はしばしば1分23秒台のタイムを記録しながら、
Castrol 無限 NSXを引き連れて快走。51周目には2-3番手の差7秒794、
61周目には13秒903と後続を引き離す。しかし、67周目にSTPタイサ
ンバイパーの車両火災により、セイフティカーが導入され、せっかく稼いだマー
ジンはゼロとなってしまった。
 セイフティカーは72周目の終了時点でピットイン、1列縦隊のマシンによる
残り6周のスプリントレースがスタートした。金石選手はダッシュ良く飛び出し、
トップをキープ。そのまま78周目のチェッカーフラッグをトップで受けた。
 Castrol 無限 NSXは、道上選手のドライブでポールポジションからスタート。
2周目に早くもレースベストラップ1分22秒329を記録しながら一気にダッ
シュし2位以下を引き離す。2番手にTAKATA 童夢無限 NSXを引き連れながらト
ップを快走。TAKATA 童夢無限 NSXのピットストップの後も走り続け、37周目、
2番手に11秒余りの差を付けルーチンのピットストップ。ドライバーを中子選
手に替わった。道上選手の後を受けた中子選手は、6番手でレースに復帰したが、
直ぐに2番手に浮上。TAKATA 童夢無限 NSXの直後につけ、2番手をキープし後
続を引き離していった。中子選手はセイフティカーが退避し再スタートが切られ
たレース終盤でも、1分23秒台をマークし快走を見せたがトップには届かず、
第2位でチェッカーフラッグを受けた。
 高橋国光監督兼選手のドライブでスタートしたRAYBRIG NSXは、序盤3番手で
走行。NSX勢による1-2-3体制を築いていたが、9周目に4番手、13周
目に混戦の中で他チームと接触し、10番手に順位を落とした。29周目、ルー
チンのピットストップ。チームは素早い作業で替わった飯田選手を送り出した。
しかし32周目、2コーナーを回ったところで突然出火。飯田選手は4コーナー
のグリーンにマシンを止め脱出したが、そこでリタイアとなった。飯田選手は両
頬の軽い火傷(1度)と煙を吸い込んだ為、検査入院することとなった。

 レース後の再車検でTAKATA 童夢無限 NSXは、国内競技車両規則第8章第5項
5-3-1違反により失格とされ、2位以下の繰り上げ入賞が発表された。
 この結果、優勝はCastrol 無限 NSXとなった。


○永長真(無限+童夢プロジェクト・リーダー)のコメント
「TAKATA 童夢無限 NSXは、エアボックスに通常では考えられないクラックが発
生し、エアリストリクター以外からフレッシュエアを吸入していると見なされ、
レース後の再車検で失格と判定されたものです。チーム・スタッフやドライバー
のこれまでの努力や苦労を考えると、大変残念な結果となりました。
 プロジェクト全体で見れば、今年1年を通して4チームがセッティングやテス
ト結果の情報を公開するなど、力を併せて開発を進めてきた結果が、後半戦の4
連勝につながってきたと思います。1年間応援していただいた大勢の方々に感謝
するとともに、ご支援いただいた企業の皆様、そしてプロジェクトの無理難題に
文句も言わずに協力していただいたチームの皆様にも感謝の気持ちでいっぱいで
す。ありがとうございました。」


資料提供:無限+童夢プロジェクト

                            *** FMOTOR4F SysOp 北島滋穂(SDI00685)***



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