全日本GT選手権

GTインサイドレポートAllStar/5

■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT                          FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート2       99/11/27
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NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)

■GTオールスター戦'99 全ドライバーに訊く(2)
「今年、GTCで一番印象に残っていることは?」

#36 カストロール・トムス・スープラ
関谷正徳「惜しかった1年ですね。ちゃんとまとめないといけないなと思ったし、
ミスしちゃいけないなと思った1年でした。スピンしたりABSが壊れたり、ドライ
バーとしてもクルマとしてもポイントを落としているのが大きいですね。コンビを
組んだ琢弥は、経験も豊富だし速いし、なにも心配することはありませんでした。
二人とも身長、足の長さ、体重も似たようなもんだし、乗り方も似ているし、非常
にやりやすかった。先輩を立ててくれて。シリーズ2位になれたのもそういう部分
だと思う。もちろん来年もできることなら琢弥とパートナーを組んでタイトルをね
らいたいね」
黒澤琢弥「前半の4戦で取りこぼしが多かったのが痛かったと思います。9位、10
位がそれぞれ1回あるんですが、あれが4位、5位なら…。それを言い出したらみ
んな同じですけどね。トムスは実家に戻ったような気持ちで、精神的にはラクだっ
たと思います。クルマが軽くていい状態のときにアタッカーを任せてもらって、ポー
ルを2回獲ることもできましたし優勝も2回できました。カムバックサーモン1年
目としては上デキじゃないでしょうか? できれば来年もこのまま関谷さんと組ん
で、取りこぼしのないようにしたいですね。そのために重要なのがオフのテスト。
いっぱい走り込んで悪いところを洗い出すのがたいせつですね。そうすればタイト
ルを獲れると思います」

#37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「勝てそうで勝てない。GTはむずかしいとあらためて思った1年でした。
シーズンを通して下ろせなかった50kgのウェイトがとても大きかったですね。もち
ろん勝てなかったのはそれだけが原因じゃないですよ。今のGTはレベルがすごく高
くなってる。だからワンミスがあればダメだし、クルマがちょっと決まらなくても
ダメ。いいときと悪いときの波がありました。1回も勝てなかったのはショック
だったな」
片山右京「自分が悪いんですが、今年はまだGTに出ることをどこかで割りきれてい
なくて、努力しきれていなかったと思います。でも最終戦のもてぎで、マシンの調
子が悪い状態のなか一生懸命走ったらすごくおもしろかった。少しずつクルマを作っ
たり、セッティングを煮詰めたり、マジメにやろうと思ったら、気持ちよかったで
すね。まだハコのクルマはヘタだし、もう一度雑草のようにがんばろうと思いまし
た。だからGTに勝つまでは趣味の山(登山)は断ちます。今は恥も外聞もなく一生
懸命練習して、"絶対勝ってやる"って気持ちですね」

#38 FK/マッシモセルモスープラ
竹内浩典「1回も勝てなかったという意味で最悪のシーズンでした。レースまでに
セッティングを煮詰められないこともあったし、自分たちのミスもあったし、ピッ
トでの失敗もありましたしね。立川とはいいコンビでコミュニケーションもとれて
いたと思います。GTは二人で乗るカテゴリーなので、セッティングの好みが違って
いないことが重要なんですけど、その部分でも立川とは好みが近くてよかったと思
います」
立川祐路「ハコのレース自体、本格的に参戦したのはスーパーツーリングに続いて
2年目なので、いろいろ勉強になりました。GTはハイレベルなカテゴリーで、タイ
ヤやマシンの開発もしなければならないし、そういう部分でも学んだことは多いと
思います。今のフォーミュラは決まったタイヤ、決まったパーツのなかでのセッ
ティングになりますからね。シーズン序盤はスープラが初めてということもあり、
竹内さんの作ったクルマに乗るだけでしたが、後半はセッティングもやらせてもら
えるようになったし、できることが増えました。多くのことを吸収した1年でした
ね。ただ、テストでよくてもその結果をレースに生かせなかったのは残念でした。
タイヤ選択などの判断をミスしたこともありましたし。でもそれも、同じことを何
回も繰り返さないようにということで、勉強になりました」

#39 デンソーサードスープラGT
土屋圭市「GTで1年間1度も入賞できなかったのは初めてだよ。だからレースをして
ないんだよね。これじゃあいいも悪いもないよ。とにかく争いに参加できなかった
のがくやしいよね。今回も与えられたものでベストをつくす。それだけ」
影山正彦「第2戦の富士でタケちゃん(#38 竹内浩典)とポール争いをしたことで
すかね。たしか100分の何秒って差だったでしょ(0.044秒差)。タケちゃんが先に
タイム出してて、ボクが後から追いかけたんだけど、100Rをすぎたところからタワー
の電光掲示を見たら2位のまんま。くやしかったなぁ。その後のシーズンは、ツキ
もなくて全体的に波に乗れなかったですね」

#55 ECLIPSEタイサンバイパー
田嶋栄一「結果うんぬんは別にして、自分としては最後まできっちりと走りきった
という意味で、(第5戦の)富士とTIですかね。(GT300の)ポルシェに替わってか
らのこの2戦は、自分のなかでは納得のいく走りができました」
本庄康幸「今回がGTCデビュー戦になります。94年にここ(オートポリス)のフォレ
スト・モータースポーツクラブの1期生としてFJを始めたのがレースキャリアのス
タート。95年にはオートポリスのFJチャンピオンになって、96年には鈴鹿F4にステッ
プアップしました。開幕戦では予選、決勝とも2位になっています。この年は5ZIGEN
からF3にもスポット参戦しています。97年は鈴鹿F4でシリーズ4位。98年は鈴鹿F4
シリーズをメインにシビックインターなどに参戦、F3の最終戦にもスポット参戦し
ています。そして今年はフォーミュラ・ドリームとスーパー耐久シリーズに参戦し
ました。S耐では開幕はインプレッサだったんですが、シリーズ終盤でkg/mmアルテッ
ツァに田嶋選手と一緒に乗りまして、今回もその縁でGTデビューできました。出身
は京都で、74年生まれの25歳です。とりあえずはトップクラスの人たちと一緒の
レースをすることが目標。今回はデビュー・サーキットであるオートポリスで、
きっちりと走りきりたいです」

#64 Mobil 1 NSX
トム・コロネル「最初のころは、予選は悪くなかったけど決勝は結果が残せず、ど
うもかみ合ってなかった。でも、ミツサダが来て2レース目(第6戦TI)で勝てた
ことはうれしかったね。『これなんだよ!』て思ったよ。しかもウエイトハンディ
を積んでいたんだから、これは意義があると思う」
光貞英俊「やっぱりTI(第6戦)で勝てたことはうれしかったですよ。ボクもまだ
GTで2レース目だったし、自分をアピールできたと思えましたしね。でもそれ以上
に、完璧なレース運びで勝てたことがうれしかった。そういう意味ではその次のも
てぎも誇れるレースです。成績としては予選10位だし決勝も5位だったけど、90kg
のウエイトを積んで、レース中は3、4番手で走れましたから。もちろん、これは
自分がっていうわけではなく、トムやチームのみんなの実力があってできたことで
すから、チームに恵まれたことに感謝してます」

#88 ノマドディアブロGT-1
和田久「1戦目。うまくいけば前にいけたのに、予選でタイヤ選択を失敗して、
もったいなかった」
古谷直広「去年はポイントが獲れたのに、(今年は)タイムは上がったんだけどGT
500のビリが多い。さらなる飛躍をしないとレースにならないですね」

#100 RAYBRIG NSX
高橋国光「第2戦の富士で勝ったのはうれしかったですよ。とても多くのお客さん
が入っていたなかで、いただきって感じで、これは感動できましたね。それなりに
エンジョイできた1年間でした。ただついガンガン行くってかたちになっちゃっ
て…。GTは1年間を通した作戦を立てて戦っていかないといけないと反省しました
ね。あと、TI(第6戦)では、エキサイティングな走りができなかったのも反省で
すね」
飯田章「よかったレースっていえば、やっぱ勝った富士(第2戦)でしょう。悪かっ
たって意味では第3戦のSUGOかな。予選はすごくうまくいった(予選2位)けど、
決勝は自分の判断ミスからちょっと早めに(ピットへ)入っちゃって、それで勝利
を逃したかたちになったから。シーズン全体でいえば、もうひと踏んばり足りなかっ
たかなぁ」

*7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「チームワーク、クルマとすごくいいレベルに来てますから、シリーズは
4位でしたが、最後に力を発揮できれば」
山野哲也「GT1年生としては直線が速いのでビックリした。加速が止まらないんだ
よ! N1レベルだと200km/hで頭打ちになるのに、永遠に加速し続けるクルマだね。
あとは、雨さんがいい人だった。もっと怖い人だと思ってた(笑)」

*15 ザナヴィARTAシルビア
土屋武士「思いっきりできたんで、このチームで一緒にやれてよかった。全戦一生
懸命やって、やり残したこともなくて、『こうすればよかった』ということもなく
て、こういう体制を作ってくれたニスモに感謝しています」
井出有治「ドライバーとして成長できたことを実感できるような1年でした。GTCで
もフォーミュラ・ドリームのほうでも、集中のしかたとか、いい方向にいってたん
でよかったです。GTCで印象に残っているのはやっぱり最終戦かな。結果はタイトル
を獲れませんでしたけれど、チーム全員が一生懸命になって、気持ちよくレースが
できましたから」

*19 ウェッズスポーツセリカ
織戸学「最終戦。順位うんぬんじゃなくて、チーム、メカ、ドライバー、監督とみ
んなが気持ちいいレースが最後にできた。それが一番」
原貴彦「第1戦で優勝できたこと。繰り上げでも勝ちは勝ちでしょう。GTでの初優
勝でしたから」

*25 モモコルセ・アペックスMR2
新田守男「いろんなかたちで接近戦になって、ファンの方からみてもドキドキした
レースができたと思う。ピット作業での接戦になったり、そこで入れ替わりがあっ
たり、ボクらにとってはきついシーズンだったけど、おもしろいレースになったん
じゃないかな」
高木真一「第2戦から助っ人としてわけもわからない状態で出て、その後も2位、
2位と順調にいったんですけど、ウェイトを積んできびしい状態になって、そのな
か最終戦はセカンドドライバーとしてチャンピオン争いのお手伝いができて、いい
レースができた。チャンピオンが獲れてよかった」

*26 STPアドバンタイサンGT3R
松田秀士「やっぱり新車でデビューウィンしたことかな。このときはウチの子ども
が見に来てたんですよ。初めて優勝をみせることができたんで、子どもにとっても
印象に残ったんじゃないかな」
ドミニク・シュワガー「富士で初めて勝ったことはもちろん印象に残っています
が、TIも勝てなかったけれどいいレースでした。GTC以外ではちょっと残念な1年で
した」

*72 オークラRX7
石川朗「クルマは満タンにするといつも調子がよかった。TI、富士、もてぎと、決
勝でトラブルなければ、上に上がってるんだけど…。しょうもないトラブルが出て
しまった」
平野功「トラブルが多かったこと。TIがけっこう普通にレースできたんで、おもし
ろかった」

*77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「SUGOで3番手を走っていて、再スタートでギアが割れたのがくやしかっ
たね」
谷川達也「MINEで2位を走ってて、シフトリンケージがグラグラになったこと」

*81 ダイシン シルビア
福山英朗「S15は速いクルマです。全戦ポールでしょう。こんなに速いクルマに乗
れてありがたい。いろいろ活躍できてよかったですね」
大八木信行「今年は新型マシンで序盤から速かった。クルマとしては成功したかな」


*GTインサイドレポート3に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


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