全日本GT選手権

GTインサイドレポートAllStar/4

■ NICOS CUP GT ALL STAR RACE'99 in AUTOPOLIS
■ GT INSIDE REPORT                          FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート1       99/11/27
 -------------------------------------------------------------------------
NICOS CUP GTオールスター戦'99 オートポリス(11/27,28)
◎カーナンバー前の記号"#"はGT500、"*"はGT300です

■GTオールスター戦'99 全ドライバーに訊く(1)
「今年、GTCで一番印象に残っていることは?」

#1 ペンズオイル・ニスモGT-R
エリック・コマス「チャンピオンを獲れたことです。2年連続でチャンピオンに
なったのは初めてです。これまで、F3でもF3000でも、1回ずつしかチャンピオンに
なっていません。でも、ホントはモトヤマと二人でチャンピオンになりたかった。
GTは二人でするレースで、去年はマサミと二人でチャンピオンになれましたから。
MINEのレースでは、ホントにたいへんだったけど、優勝できてホントにうれしい。
雨の鈴鹿も、ウェイトハンディが軽かったので、楽しかった」
本山哲「MINEで優勝できたことです。クルマに致命的なトラブルがあったのに、全
員の力で勝つことができたから。ボクにとってはGT初優勝でしたしね。コマスが
チャンピオンを獲るためにチームに貢献できたし、いい1年でした」

#2 ARTAゼクセルスカイライン
鈴木亜久里「そんな急に訊かれてもね、すぐには出てこないよ」(といって、ス
ケートボードに熱中。「20年ぶりくらいだけど、けっこう体が覚えてるもんだね」)
ミハエル・クルム「TIのレースで2位になれたことです。今年初めて完璧なレース
ができました。勝ちたかったけど、予選が13番手だったからそれはムリでした。も
てぎもいいレースができましたが、やはり勝つことはできませんでした。だから今
回は勝ちたいけど、NSXは速すぎるね」

#3 ユニシアジェックススカイライン
長谷見昌弘「7戦全部、完璧に走りきったことかな。オレも田中もミスなく走れた
し、スタッフにもミスはなかったし、トラブルもなかった。それであの成績だから
ね(苦笑)。R33の限界だね」
田中哲也「MINEの4位ですかね。どのレースも自分の仕事はできたと思うんですけ
ど、やはり結果を出せたレースが一番印象に残りますから。今年は、メカも運転手
もなんもミスはなかったし、どのサーキットでも去年よりタイムは上がっているん
ですけどね…」

#6 ESSO Tiger Supra
野田英樹「トヨタとTRDがサポートしてくれていい体制を作ってくれたし、ESSOがい
いかたちでスポンサードしてくれたと思います。開幕前にアクシデントがあったん
ですが、それを乗り越えてチームとスタッフみんながよくがんばりました。今年一
番印象深かったのはSUGOのレース。あのときはみんな勝てると思っていたのに、最
後に燃えてしまった。その結果、泣き出してしまうメカもいて、みんなが一生懸命
やってくれているんだな、というのが伝わってきました。あのSUGO戦があったから
こそ次の富士での優勝のよろこびもひとしおでした。全体的にはトラブルが多く
て、予選がよくても結果につながらないことが多かったけれど、来年はチーム体制
もチームメイトも今年と同じということなので、タイトルをねらいたいです」
ワイン・ガードナー「印象という意味では、SUGO(第3戦)がいちばん思い出深い
ね。クルマもよかったし、レースももう勝ったと思っていたから。それで、いきな
りクルマから火を噴いたんだからね。でもベストなのは、やっぱり勝ったとき(第
5戦富士)だ」

#12 カルソニックスカイライン
星野一義「意欲的にタイトルをねらっていったシーズンだけど、獲れなかったのは
残念だった。正美とのコンビはぜんぜん問題なかったけど、鈴鹿の第1戦で結果を
残せなかったのが尾を引いたと思う。その点、同じGT-Rのなかでもコマスのところ
(#1)はうまくまとめたよね。ピット作業をはじめ、すべての点でトータルにニス
モが勝っていたんだと思うよ。そういう意味では、これからやることがいっぱいあ
ると思う。来年もタイトルを獲るつもりでがんばるよ」
影山正美「今年はカッコ悪い1年でした。タイムが出ないときでも自分でなんとか
しようという気持ちがあって、リズムを崩してしまったと思います。その原因は自
分のなかでは解析できているつもりなんですが、言葉にするのはむずかしいですね。
オレがもっとしなければいけないことがあったのにできていなくて、星野さんに迷
惑をかけてしまった部分もありました。でも、星野さんと初めて組んだことで勉強
になったことも多かったと思います。意欲、それからレースに対してのシミュレー
ションは、星野さんから学びました。星野さんは、セッティングにしても、レース
での自分でのパートでの走りにしても、すべてシミュレーションができている。そ
れが一番学んだことですね」

#16 Castrol無限NSX
中子修「今年のシリーズは1回も勝てなかったのが心残りですね。とくに最後のも
てぎではマシンが新車になったんですが、あれだけいいものをもらっていただけに
勝てなかったのが余計にショックです。それまでのマシンは長く使っていてセッ
ティングをしても敏感に反応してくれない部分もあったのですが、新車に変わって
セッティングも出たし、ちょっと触ってもすごく変化してくれました。それなのに
結果につなげることができなくて辛かったですね」
道上龍「ボクにとってはGTもフォーミュラ・ニッポンも去年に比べると苦労したき
びしい1年でした。でも、フォーミュラでもGTでも、マシンの開発をしたり勉強に
なったこともありました。どっちのレースも優勝がなくてくやしくはありましたが、
こういう1年もあると思います。来年のことはまだ決まっていませんが、(GTCで
は)たぶん無限で乗ると思います。来年はレギュレーションが変わってダウンフォー
スが抑えられる分マシンは遅くなると思いますが、12月から早速テストがあるので、
また一からやって、来年は勝ちたいと思います」

#18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「チャンピオンが獲れなくて残念でしたね。リタイアが多かったのがくや
まれます。もっと速く走ろうと思ってプッシュした結果が中盤戦のリタイアにつな
がりました。でも、ミノルさん(林ミノル童夢社長)から『クルマなりに走ればい
い』と言われてふっきれたので、後半戦は安定したと思います。去年は表彰台に乗っ
ていませんが、今年は何回も乗れたし、役割は果たせたと思います」
金石勝智「1回勝ててよかったなというシーズンでした。チャンピオンになれなかっ
たのでくやしいシーズンでもありましたよ。ドライバーズタイトルもチームタイト
ルも持っていかれましたからね。でも、いつもいい闘いはできていたと思います。
寿一とのコンビは、オレが大人だからうまくいったと思っています(笑)。バラン
ス的に他チームよりよかったのかなとは思います。セッティングの好みも似ていま
したしね。来年、同じコンビでGTをやるなら、もちろんタイトルを獲りたいです」

#30 NICOS McLaren
岡田秀樹「GTCのシーズンとしては、成績が残らなかったからね。たしかにクルマ
的にはちょっと辛かったけど、もう少しがんばりたかった。個人的、チーム的には
鈴鹿1000kmがよかったね。ボクもチームもミスなくうまくいったし、2位になれた
から」
山田洋二「辛かったっていえば最後のもてぎかな。けっこう暑かったでしょ。レー
ス中にクールスーツが壊れちゃって、蒸し風呂状態になっちゃったんだ。ラスト7
周くらいはもう酸欠っていうか、意識もうろうとなってきて。なんとか完走できた
けど、クルマから降りたときは一人で歩けなかったから。シーズン全般としては、
やはり国産勢と差がありすぎたね。ライバルがディアブロしかいない(笑)。もう
少しこのクルマで戦えるよう考えてほしいね」

#32 cdmaOneセルモスープラ
木下隆之「旧型のナンバー1を目指して(笑)、苦しい思いもしてきたが、このオー
ルスター戦からは99年型になったので、田中(哲也)選手(#3 ユニシアジェックス
スカイライン)さようなら(笑)。今年のシーズンはすべて初めてづくしで、自分
のチームとしてやったのも初めてでしたが、そのわりにはまとまっていたと思いま
す。初年度チームとしては上デキだと思うし、スポンサーにも恩返しできたんじゃ
ないでしょうか? 来年もこのままスポンサーさんが継続してくれる可能性は大だ
と思っているので、そうなればニューシャシーで上位争いをしたいですね」
近藤真彦「勉強になった1年だと思います。短い時間で木下選手のセッティングを
把握して、そのマシンに慣れなきゃいけなかったので。とくにシリーズ前半はスター
トドライバーを務めたのでたいへんでした。初めてのパートナーだし、二人ともスー
プラが初めてということで、お互いの好みの違いもわからなかったけど、後半はお
互いのセッティングを近づけてクルマを作ってくれたのでラクになりました。でも、
クルマが98年型なので、後半になるとトラブルが出始めてしまいました。来年のこ
とはまだ決まっていませんが、このままの体制でニューマシンになるのがベストだ
と思います」


*GTインサイドレポート2に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース