全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.3/3


                     ALL JAPAN GRAND TOURING CAR CHAMPIONSHIP
                       1997  GT INSIDE REPORT
   Round 3 Hi-land GT Championship                            28 June '97
   Qualify Report                予選日レポート               FMOTOR4版
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'97GTC第3戦仙台ハイランド

雨のハイランドを鈴木利男が制する
Castrol TOM'S SUPRAが3戦連続ポール!
鉄人・高橋国光(RAYBRIG NSX)が予選3位に!!

 6月28日、全日本GT選手権第3戦ハイランドGT選手権大会が、宮城県・仙台ハイ
ランドレースウェイで行われた。このレースではスカイライン勢待望の97年型スカ
イラインGT-Rがデビューした。
 台風8号の接近のためか、活発化した梅雨前線により仙台ハイランドは朝から1
日雨だった。コースも終始かなり条件の良くないウエット状態だった。
 午前10時30分から行われた予選1回目。開始10分にNo.2 ZEXELスカイラインのエ
リック・コマスが1分58秒553を記録。ZEXELスカイラインは金曜日のドライ状態で
の走行でも、1分46秒293と昨年マクラーレンF1GTRが出したコースレコード(1分
45秒745)から0.528秒まで迫るタイムを記録している。
 多少、雨足が弱まり、マシンが走ったことでやや路面の状況が改善した後半に、
何台かが58秒台に入り始める。そして18分過ぎにNo.37カストロール・トムス・スー
プラの鈴木利男が1分58秒379を出して逆転する。また、No.100 RAYBRIG NSXも超
ベテラン高橋国光が雨の中を果敢にアタックし、1分58秒553を記録し、スープラ、
スカイラインに次いで3番手に飛び込んだ。
 このようにタイムが上がり出すと、スピンするマシンが続出。No.12カルソニッ
クスカイラインの本山哲がシケインでコースアウト。フロントバンパーを大きく破
損。カルソニックは前半はトラブルで走れず、金曜の走行でも同じ個所を壊してお
り、結局予備パーツの関係で午後の走行を見送ることになり、屈辱のポジションに
甘んじることになった。このようにコースコンディションが悪化したため、コース
清掃のため20分ほどの中断があった。それ以後は大きくタイムを上げるマシンはな
かった。
 午後に入っても雨足が衰えるとはなく、路面状況は午前よりやや悪いと思えた。
そんな中で、金曜のエンジントラブルで午前の予選も満足に走れなかったNo.18 
avex童夢無限NSXが果敢にアタックする。無限スタッフがトラブルを解決し本調子
が戻ったNSXは、黒澤琢弥のドライブで唯一2分を切る1分59秒038を叩き出す。だ
が、この直後にS字でスピン。これ以上のタイムアップはならなかったが、黒澤は
「決勝が雨なら楽勝」との言葉を残した。結局、GT500ではNo.18以外に大きくタイ
ムアップしたマシンはなく、午前の結果どおりにNo.37カストロール・トムス・スー
プラの関谷正徳/鈴木利男組が開幕戦鈴鹿に続いて2回目のポールポジションを獲
得した。

雨に苦戦のターボ勢
逆転でNo.21ダンロップ-BP-BMWが初のPP!!
 GT300クラスでは、このレインコンディションでダンロップ・タイヤのユーザー
が好調だった。午前の予選1回目にはNo.6ワイズダンロップBP MR-2が2分10秒台
を出して、クラストップに立つが、終了直前にNo.910ナインテンポルシェが2分9
秒055と10秒を切って暫定トップになった。
 午後も引き続きレイン・コンディションなためにタイムアップはならないかと思
われたが、ここでダンロップのヘビーレイン・タイヤが好タイムに結びつく。午前
に続きNo.910ナインテンポルシェがさらにタイムアップし2分7秒413でクラス・
ポール確実かと思った終了間際に、No.21 ダンロップ-BP-BMWの山本健司が2分6秒
772と逆転のタイムを叩き出し、GTC初ポールを獲得した。


ポールポジション・インタビュー

鈴木利男 1分58秒379 No.37カストロール・トムス・スープラ
「タイムを出したのは、1回目の予選を走り始めて4周めか5周め。その時はまだ
小降りでしたから。クルマの調子はいいんで、いいなりに走ったらタイムが出た感
じですね。走り始めてすぐ、たまたまクリアに走れて。タイミングが良かっただけ
です。その後雨が強くなったので、まぁラッキーかなと。レースはドライの方がい
いですよ。クルマはどっちでも調子いいですけどね。ま、どっちでもポカしなけれ
ば、いけるでしょう」

GT300ポールポジション
山本健司 2分07秒772 No.21ダンロップ-BP-BMW
「GTでポールは初めてですが、やはり気持ちいいものですね。今回のタイムは、も
うダンロップさんのタイヤのお陰に限ると思います。午前中は溝の少なめのレイン
タイヤで、午後は溝の多いタイヤでいったんですが、これが午前中よりグリップす
る感じで、全然フィーリングが良かったんです。決勝は、ウェットかドライかでも
違いますが、GT300がどの程度のペースで周回するかによるでしょうね。ウェットな
らミスしないこと。でも運転する方からすれば、ドライの方がいいですけど。ただ
ドライではあまりテストできていないので。どちらでもいいです」


以上
                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                         古屋 知幸 = QYB04322 =


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