■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP ■ GT INSIDE REPORT ■ Round 5 JAPAN SPECIAL GT CUP FMOTOR4 EDITION PREVIEW REPORT プレビュー 99/08/03 ------------------------------------------------------------------------- '99AUTOBACS CUP GTC第5戦FUJI(8/7,8) シリーズ終盤戦に突入!ヒートアップするチャンプ争い 真夏のサバイバルを制するのは、果たして誰か?! 1999年シーズンのAUTOBACS CUP全日本GT選手権(GTC)は、全7戦で行われる。こ こまで半分の4戦を終了し、NSXの2勝(No.18 TAKATA童夢NSX、No.100 RAYBRIG NSX)、スープラ(No.36 カストロール・トムス・スープラ)とスカイラインGT-R (No.1 ペンズオイル・ニスモGT-R)が各1勝。しして、その勝者はすべて違うチー ムと混戦の度合いを高めている。予選に限って言えば、スープラのスピードは他車 種の一歩先を行っているが、いかんせん決勝でのトラブルが悩みの種。NSXは昨年 あったアドバンテージを失い、これという決め手に欠けている。一方のスカイライ ンGT-Rは一発勝負のスピードが劣っており、これを決勝では信頼性と操縦性の良さ というところで補っている。それだけに他車種が順調だとつけ込む余地がないのも 事実。マクラーレンF1GTRは、高速コースでの予選では気を吐くものの、ただ1台の 参加ゆえか、熟成不足がたたって決勝では結果を残せていない。 このように混戦模様の99年。シリーズは8月7、8日に後半戦の第5戦JAPAN SPECIAL GT CUPを迎える。ところは日本屈指の高速サーキット、富士スピードウェ イだ。しかも夏のまっただ中での開催となる。ただでさえ、エンジンや冷却系、電 送系、タイヤに負担を掛ける高速コースで、気温が30度とでもなれば油断をすれば 即トラブルへと直結する。もちろん、この暑さはドライバーにも大きな負担を掛け ることになるだろう。暑さから集中力を欠けば、40台以上のマシンが走るGTCでは接 触やコースアウトなど、これまた致命的なミスにつながっていく。最近ではクール スーツという冷たい水をウェアの中に循環させる便利なアイテムもあるものの、こ れがレース中に壊れて車内が水浸しになったり、冷却システムが機能せずお湯のよ うな水で"ホットスーツ"になったという笑えないことだって毎年起こっているのだ。 このような夏の富士では、単純な速さだけでは勝負が出来ない。確かに現状では スープラが、次にNSXという現状のスピードランキング上位が予選上位となり、決 勝でも本命と予想される。だが、前戦MINEでも荒れたレース展開となったとき、巧 みなレース戦略とピットワーク、そしてトラブルを抱えてもそれを補えるドライバ ビリティでNo.1 ペンズオイル・ニスモGT-Rが優勝をさらっている。 先の富士でのGTC合同公開テストでも、スープラ勢はトラブルを抱え、満足なテ ストが出来なかった。これは確かに不利なことだが、レース本番を前に解決すべき 課題が出たことは逆にプラスとも考えられる。また、NSXもセカンド・ステージと もいえる空力パーツなどを投入しており、やはり本命はこの中から現れるだろう。 もちろん、天気は神頼みだから、夏らしくない涼しい気候になることだって考え られる。この辺をいかに読み切るか、車種による差だけでなく、各々のチーム戦略 の違いを、ぜひチェックされるとGTC観戦がより深く、面白くなると思う。 ドライバーズ・チャンピオン争いを見てみると、第4戦終了の現時点ではNo.1 ペンズオイル・ニスモGT-Rのエリック・コマスが49ポイントでリード。これをNo.37 カストロール・トムス・スープラの鈴木利男が37ポイントで追っている(ランキ ング2位はコマスのチームメイトの本山哲なため)。前戦MINEではこのNo.1 ペン ズオイルとNo.37 カストロールの息詰まるトップ争いが繰り広げられ、勝利したNo.1 ペンズのコマスがランキングトップになったわけだ。追いかけるNo.37 カストロー ルの利男にとってはここまで未勝利なのが気になるところ。上位入賞車にハンディ がかかるGTCの戦略においてチャンピオンになるにはは早めに勝つことが有利になる 条件だ。それだけにこの第5戦富士でNo.37が勝利すれば、後半戦を有利に戦うこと が出来る。一方のNo.1 ペンズは勝利よりも確実に上位入賞を目指すのがセオリーか。 だが、No.37 カストロールの出方次第では攻めに出ることも考えられる。この2チー ムの駆け引き、さらにはNo.1 コマスに16ポイント差で第3戦SUGOの勝者No.36 カス トロール・トムス・スープラ、関谷正徳/黒澤琢弥組もここで上位入賞すればチャ ンピオンの可能性が大きくなる。シリーズ後半戦の主導権を握るためのチーム戦略 にも注目して欲しい、第5戦富士だ。 上位3チームが接近するGT300チャンピオン争い 注目のポルシェ996GT3がいよいよGTCデビュー! GT300クラスに目を転じると、こちらはNo.15 ザナヴィARTAシルビアが2勝(42ポ イント)、No.19 ウエッズスポーツセリカ(50ポイント)、No.25 モモコルセ・ア ペックスMR2(53ポイント)が各1勝と、勝ち星ではNo.15 ザナヴィが一歩抜けてい る。だが、シリーズポイントとしてはNo.25 モモコルセが僅かにリードしているが、 この3チームの差は大きいものではない。それだけに、この第5戦富士で勝利を、 より高いポイントを稼いだチームが終盤戦の主導権を握ることになる。逆にここで ノーポイントとなると、チャンピオン争奪戦からの脱落を意味することになり、こ の3チームにとってはここが正念場と言えるところであろう。 そして、この第5戦富士からマシンチェンジを行うチームが現れた。それがNo.26 アドバンタイサンポルシェだ。このチームはこれまで、ポルシェ993RSRを使ってき たが、96年のクラスチャンプ・マシンもさすがに最近は戦闘力の低下が否めなかっ た。そこで、今年ポルシェが送り込んだ最新型GTマシン、ポルシェ996GT3を投入す ることとなったのだ。ル・マンでデビューした996GT3だが、国内はもとより世界的 にも強豪ひしめく選手権シリーズに登場するのは初めてになる。日本国内のみなら ず世界のGTファン、そしてプロの関係者が注目しているといえる。ドライバーも変 更され、松田秀士とドミニク・シュワガーという強力コンビとなる。シリーズ後半 の台風の目になりうると言うか、場合によってはチャンピオン争いにも加わること も考えられる。また、この996GT3の実績次第では、他のポルシェ・ユーザーチーム も相次いで996GT3へチェンジすることも考えられる。そう言った意味でも注目の1 台となるだろう。 GT500もGT300も終盤戦に、チャンピオン獲得に向けて正念場となる真夏の富士決 戦。8月8日は富士で、その激闘を見届けて欲しい。 Report by GTインサイドレポート班 ☆99 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト 第5戦 JAPAN SPECIAL GT CUP 富士スピードウェイ(8/7,8) [GT500] 18台 No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH ------------------------------------------------------------------------------ 1 ペンズオイル・ニスモGTR エリック・コマス(F) 本山 哲 NISMO BS 60 2 ARTAゼクセルスカイライン 鈴木亜久里 ミハエル・クルム(D) NISMO BS 3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS 6 ESSO Tiger Supra 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS) ESSO Tiger Team LeMans BS 20 11 エンドレスアドバンGTR 和田孝夫 木下みつひろ ENDLESS SPORTS YH 12 カルソニックスカイライン 星野一義 影山正美 TEAM IMPUL BS 10 16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢Project BS 70 18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢Project BS 30 30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS 32 cdma Oneセルモスープラ 近藤真彦 木下隆之 cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS 35 マツモトキヨシ・トムススープラ 山路慎一 ピエール・ラファネル(F) マツモトキヨシTEAM TOM'S MI 30 36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 黒澤琢弥 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 20 37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 片山右京 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 30 38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS 60 39 デンソーサードスープラGT 土屋圭市 影山正彦 TOYOTA TEAM SARD YH 20 64 Mobil 1 NSX 山西康司 トム・コロネル(NL) Mobil1 NAKAJIMA RACING BS 20 88 ノマドディアブロGT-1 和田 久 古谷直広 JLOC TY 100 RAYBRIG NSX 高橋国光 飯田 章 チーム国光 with MOONCRAFT BS 50 [GT300] 24台 No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH ------------------------------------------------------------------------------ 7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 20 10 アビリティ・マリオポルシェ 麻生英彦 檜井保孝 アビリティモータースポーツ YH 14 ホイールショップアルタシルビア 古在哲雄 小宮延雄 アルタレーシングチーム YH 15 ザナヴィARTAシルビア 土屋武士 井出有治 NISMO YH 80 19 ウエッズスポーツセルカ 織戸 学 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH 70 20 Kosei CELICA 松永雅博 藤原靖久 KOSEI RACING TEAM YH 21 BP-トランピオ-BMW 一ツ山 康 伊藤大輔 HITOTSUYAMA RACING TY 24 ヒラノMS BP&μ R32GTS 平野敏行 染葉輝彦 ヒラノモータースポーツ YH 25 モモコルセ・アペックスMR2 新田守男 高木真一 アペックス YH 80 26 STPアドバンタイサンGT3R 松田秀士 D.シュワガー(D) TEAM TAISAN Jr. YH 55 アドバンタイサンポルシェRSR 須賀宏明 田嶋栄一 TEAM TAISAN with ADVAN YH 61 ライボン・トランピオ・FTO 中谷明彦 ラルフ・ファーマン(GB) チーム・ライボン・ラリーアート TY 70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 P.V.スクート(B) TEAM GAIKOKUYA YH 71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH 72 オークラRX7 石川 朗 平野 巧 オークラロータリーレーシング YH 77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH 20 81 ダイシンシルビア 福山英朗 大八木信行 TEAM DAISHIN YH 60 84 アイエーテックシルビア 袖山誠一 中村善州 I.A.Tec. Racing Team YH 86 BP・KRAFT・トレノ 田中 実 雨宮栄城 KRAFT TY 99 大黒屋ぽるしぇ 吉富 章 日置恒文 TEAM大黒屋 DL 111 JIM GAINER F355 井倉淳一 真希遊世 TEAM GAINER YH 355 イエローマジックF355GT 井上隆智穂 高橋 毅 クラブ:イエローマジック YH 910 ナインテンアドバンポルシェ 余郷 敦 D.マラガムア(SL) 910 RACING YH 20 911 ダイアモンドポルシェ 石原将光 野地廣行 910 RACING YH ○略号 WH:ウエイトハンディ タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、 TY:トーヨー、YH:ヨコハマ 国 籍 AUS:オーストラリア、D:ドイツ、F:フランス、GB:イギリス、 NL:オランダ、SL:スリランカ *)このエントリー&ハンディはGTインサイドレポート班調べによるもので、 公式の発表ではありません。エントリーは直前に変更される場合もあります。 ☆タイムスケジュール 8月6日(金) 練習走行 ☆GTフリー走行1回目 9:00~10:30 マーチK11フリー走行 10:30~11:00 F4フリー走行1回目 11:00~12:00 C/SNC他フリー走行 13:00~13:50 ☆GTフリー走行2回目 14:00~15:30 マーチK11フリー走行 15:30~16:00 F4フリー走行2回目 16:00~17:00 SK/F100フリー走行 17:00~17:30 8月7日(土) 公式予選 F100予選 9:30~ 9:45 SK予選 10:00~10:15 ☆GT予選1回目 10:30~11:30 C/SNC予選 11:50~12:10 マーチK11予選 12:30~12:50 F100決勝 13:25~13:40 SK決勝 14:05~14:20 ☆GT予選2回目 14:40~15:40 F4予選 16:00~16:20 8月8日(日) 決勝レース ☆GTフリー走行 8:30~ 9:00 C/SNC決勝 9:35~10:00 12周 マーチK11決勝 10:35~11:00 10周 ピットウォーク 11:10~12:10 F4決勝 12:35~13:05 15周 GTウォームアップ 13:25~13:33 GTフォーメイション 14:10 ☆GT決勝スタート 14:15~ 56周(終了予定16:00) エイベックス夏祭り SUPER EUROBEAT presents DISCO in FISCO 16:00~(GT決勝終了後) スタンド裏特設ステージ ☆観戦チケットのご案内 【チケット】 ■前売り観戦券 大人 5,000円/ペア 9,450円 ■決勝当日券 大人 6,000円/中学生以下 無料(ただし父兄同伴) ■予選当日券 大人 3,000円/中学生以下 無料(ただし父兄同伴) ■パドックパス(予選・決勝2日間有効) 15,000円(入場料込) 【チケット発売所】 ●チケットぴあ●丸井チケットピア●チケットセゾン●CNプレイガイド ●ローソンチケット●ファミリーマート●サークルK●ampm ●SAVE ON●ミニストップ(神奈川県のみ) ●関東地区RTN加盟店(前売券・前売ペアチケットのみ) ☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中 大人 5,000円 【お問い合わせ】 富士スピードウェイ(株) TEL.03-3216-5611 インフォメーションダイアル TEL.03-3409-2365/FAX.03-3409-2307(平日10:00-17:00)まで。 【TV放送】 8月14日(土) 16:00~17:15 テレビ東京系全国6局ネット 放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/ テレビ瀬戸内/ティーエックスエヌ九州 静岡放送:8月21日(土) 25:45~27:00 J-SPORTS (CS):8月27日(金) 20:30~21:45 *再放送あり 以上 GTアソシエイション事務局 GTインサイドレポート班 古屋 知幸 = QYB04322 =