■ 1999 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP ■ GT INSIDE REPORT ■ Round 4 MINE GT RACE FMOTOR4 EDITION PREVIEW REPORT プレビュー 99/07/06 ------------------------------------------------------------------------- 混戦必死のテクニカル・サーキット シリーズ折り返し点を征するのは誰だ?! 1999年も半分が過ぎ7月を迎えた。チマタでは世界終末論争もにぎやかだが、7 月11日までは、無事に過ぎてほしいもの。そう、来る7月10、11日は、山口県・セ ントラルパークMINEサーキットでAUTOBACS CUP全日本GT選手権(GTC)第4戦MINE GT RACEが開催されるからだ。これを見なけりゃ、死んでも死に切れない。ノストラダ ムスもこレース結果までは、予言できなかったのだから…。 昨シーズンは10月11日に第6戦として行われたMINEラウンドだが、今季は初夏の 気配が漂う7月10、11日にシリーズ中盤の山場、第4戦として開催される(今季の GTCは全7戦)。舞台となるセントラルパークMINEサーキットは、山と山に挟まれた 平地に中低速コーナーを中心としてコンパクトにレイアウトされたテクニカル・サー キットだ。本当にストレートといえるのはメインストレートの1本だけで、あとは 2、3速を多用する中低速コーナーが連続する。さらにコース幅も狭めで、非常に 抜きどころが少ない。GT500、GT300と2クラス40台近くが走るGTCでは、このため毎 年混戦、波乱が必至のレースが繰り広げられている。マシン的にはアベレージ・ス ピードが低いためエンジンに不安は少ないが、反面ブレーキを酷使するために、こ こにウイークポイントを持つマシンには厳しいコースといえよう。このような点か ら、MINEは決勝のみならず、予選で決まるスターティング・グリッドも重要な勝利 へのファクターになる。決勝日だけでなく、予選日から激しいポジション争いが繰 り広げられることになるだろう。 コーナーが連続するという点では、NAエンジン&ミドシップのNSX勢が有利といえ る。昨年もNo.100 RAYBRIG NSXが優勝、2位にNo.64 Mobil1 NSXと1・2フィニッ シュ、予選も1・2・3、ファステストもNSXとほぼパーフェクト状態だった。だ が、今年は他の車種もパワーアップしている反面、車両規定変更で車重の増えたNSX は、逆に辛いコースとなるかもしれない。さらにスカイラインやスープラが持つABS を、NSXは装備していない点も気になるところだ。だが、NSXの開発を手がける童夢 &無限はこれを黙ってみているわけではない。先のMINE合同テストでは、新たな空 力パーツなど99年型NSXのステップ2の準備を行っていた。NSXの逆襲はここから始 まるかもしれないのだ。 第3戦SUGOでついにNSXの連勝にストップを掛けたスープラ。99年型も3戦目でNo. 36 カストロール・トムス・スープラが優勝を果たし、熟成が順調に進んでいること を見せつけた。元々総合性能の優れるスープラはコースレイアウトに関係なく強さ を発揮できるマシンだ。レースに先立って6月16、17日に行われた合同テストでも、 No.6 ESSO Tiger Supra、No.39 デンソーサードスープラGTが好タイムを連発して いた。それだけにこのレースの本命は、このスープラ勢から出るだろう。 一方、もう7戦も勝利から離れているのがスカイラインGT-R。一発のスピードで はスープラ、NSXにやや水を開けられている感があるが、レースとなるとしぶとさを 発揮し、ここまで常に決勝トップ5に入っている。先に挙げたとおり混戦・乱戦が 予想され、各車のタイム格差が開きにくいここMINEでは、一矢報いる最大のチャン スといえるだろう。先の合同テストでは、No.12 カルソニックスカイラインが好調 で、初日4番手、2日目もドライのセッションでは5番手と好感触を得ているよう だ。また、このところ実力を発揮しつつあるNo.30 綜警McLaren F1GTRも注目の1台 だろう。 ドライバーサイドから見ると、6月12~13日に行われたル・マン24時間レースで、 トヨタGT-ONEを駆り総合2位入賞を果たした、片山右京と鈴木利男(共にNo.37 カス トロール・トムス・スープラ)、土屋圭市(No.39 デンソーサードスープラGT)が その余勢を駆って活躍しそうな予感がする。ことにこれまでトヨタのル・マン用マ シン開発に時間を取られていた片山は、この使命から解放され晴れてGTCに全力を注 げる状態になっただけに要注目のドライバーだろう。また、この第4戦の1週間前 に行われたフォーミュラニッポン第6戦鈴鹿で今季初優勝した影山正美(No.12 カ ルソニックスカイライン)も勢いがありそうだ。 トリッキーなMINEではFFが活躍の予感… 雨が降ればポルシェの巻き返しもある! GT300クラスでは、このトリッキーなMINEから推理すると、FFマシンの活躍があり そうだ。となると、第1戦鈴鹿の勝者No.19 ウエッズスポーツセリカとNo.61 テイ ボン・トランピオ・FTOあたりが注目だろう。これに対抗するのがミドシップマシン で昨年のMINE勝者でもあるNo.25 モモコルセ・アペックスMR2(昨年はNo.25つちや MR2として出ていたマシン)が対抗馬となるだろうか。だが、No.25モモコルセには このレースなんと90kgのウエイトハンディが搭載されることになっており、これが ブレーキに負担を掛けるとなれば少々苦戦を強いられることも予想される。 また、シリーズ折り返しのレースとなるだけに、チャンピオンを狙うランキング 上位チームにとっては、ここで勝っておきたい一戦だ。前戦SUGOでポール・トゥ・ フィニッシュを決めたNo.15 ザナヴィARTAシルビアは連勝を、まだ未勝利のNo.7 RE 雨宮マツモトキヨシRX7、No.81 ダイシンシルビアは勝負に出てきてもおかしくない。 また、もし天候が雨になれば、ポルシェ勢が躍進する可能性も考えられる。そし て、前戦でデビューし、クラス11位と早くも入賞目前まで行ったNo.86 BP・KRAFT・ト レノも気になるところ。 このMINEはコースが狭いだけに、速度差のあるGT300とGT500のマシンが無用の接 触を起こしてしまう確率が非常に高い。それでなくとも混戦度合いの高いGT300では ライバルだけでなく、混走するGT500クラスのマシンも気に掛けねばならない。もち ろん、GT500の各車にとっても同様のことが言えよう。この状況を読むテクニックと 度胸、サバイバル戦術が勝負の鍵になるかもしれない。 。 Report by GTインサイドレポート班 ☆99 AUTOBACS CUP 全日本GT選手権 予想エントリーリスト 第4戦 MINE GT RACE セントラルパークMINEサーキット(7/10,11) [GT500] 18台 No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH ------------------------------------------------------------------------------ 1 ペンズオイル・ニスモGTR エリック・コマス(F) 本山 哲 NISMO BS 10 2 ARTAゼクセルスカイライン 鈴木亜久里 ミハエル・クルム(D) NISMO BS 3 ユニシアジェックススカイライン 長谷見昌弘 田中哲也 ハセミ・モータースポーツ BS 6 ESSO Tiger Supra 野田英樹 ワイン・ガードナー(AUS) ESSO Tiger Team LeMans BS 20 12 カルソニックスカイライン 星野一義 影山正美 TEAM IMPUL BS 10 16 Castrol無限NSX 中子 修 道上 龍 無限×童夢Project BS 40 18 TAKATA童夢NSX 脇阪寿一 金石勝智 無限×童夢Project BS 30 30 綜警McLaren GTR 山田洋二 岡田秀樹 TEAM TAKE ONE BS 32 cdma Oneセルモスープラ 近藤真彦 木下隆之 cdma One TOYOTA TEAM CERUMO with Key's BS 35 マツモトキヨシ・トムススープラ 山路慎一 ピエール・ラファネル(F) マツモトキヨシTEAM TOM'S MI 30 36 カストロール・トムス・スープラ 関谷正徳 黒澤琢弥 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 20 37 カストロール・トムス・スープラ 鈴木利男 片山右京 TOYOTA Castrol TEAM TOM'S MI 20 38 FK/マッシモセルモスープラ 竹内浩典 立川祐路 TOYOTA TEAM CERUMO BS 30 39 デンソーサードスープラGT 土屋圭市 影山正彦 TOYOTA TEAM SARD YH 55 STPタイサンアドバンバイパー 松田秀士 田嶋栄一 TEAM TAISAN with ADVAN YH 64 Mobil 1 NSX 山西康司 トム・コロネル(NL) Mobil1 NAKAJIMA RACING BS 10 88 ノマドディアブロGT-1 和田 久 古谷直広 JLOC TY 100 RAYBRIG NSX 高橋国光 飯田 章 チーム国光 with MOONCRAFT BS 70 [GT300] 16台 No. マシン ドライバー チーム タイヤ WH ------------------------------------------------------------------------------ 7 RE雨宮マツモトキヨシRX7 松本晴彦 山野哲也 RE雨宮レーシング YH 20 10 アビリティ・マリオポルシェ 麻生英彦 檜井保孝 アビリティモータースポーツ YH 15 ザナヴィARTAシルビア 土屋武士 井出有治 NISMO YH 60 19 ウエッズスポーツセリカ 織戸 学 原 貴彦 RACING PROJECT BANDOH YH 50 20 オートレック セリカ 松永雅博 藤原靖久 SPIRIT TOM'S YH 21 BP-トランピオ-BMW 一ツ山幹男 伊藤大輔 HITOTSUYAMA RACING TY 25 モモコルセ・アペックスMR2 新田守男 高木真一 アペックス YH 90 26 アドバンタイサンポルシェ 須賀宏明 砂子智彦 TEAM TAISAN Jr. YH 61 ライボン・トランピオ・FTO 中谷明彦 ラルフ・ファーマン(GB) チーム・ライボン・ラリーアート TY 70 外車の外国屋アドバンポルシェ 石橋義三 酒井 浩 TEAM GAIKOKUYA YH 71 シグマテック911 城内政樹 河野尚裕 シグマテックレーシングチーム YH 72 オークラRX7 石川 朗 平野 巧 オークラロータリーレーシング YH 77 クスコスバルインプレッサ 小林且雄 谷川達也 クスコレーシング YH 20 81 ダイシンシルビア 福山英朗 大八木信行 TEAM DAISHIN YH 40 86 BP・KRAFT・トレノ 田中 実 雨宮栄城 KRAFT TY 99 大黒屋ぽるしぇ 吉富 章 日置恒文 TEAM大黒屋 DL ○略号 WH:ウエイトハンディ タイヤ BS:ブリヂストン、DL:ダンロップ、MI:ミシュラン、 TY:トーヨー、YH:ヨコハマ 国 籍 AUS:オーストラリア、D:ドイツ、F:フランス、GB:イギリス、 NL:オランダ ☆タイムスケジュール 7月9日(金) 練習走行 (FT=フォーミュラトヨタ) GTフリー走行1回目 8:55~10:25 GTフリー走行2回目 14:50~14:30 7月10日(土) 公式予選 スプリンターNC予選 9:25~ 9:40 CIVIC予選 9:55~10:10 マーチ予選 10:25~10:40 GT予選1回目 11:00~12:00 ピットウォーク 12:20~13:00 FT予選 13:30~13:45 スプリンターNC決勝 14:10~14:45 10周 GT予選2回目 15:00~16:00 7月11日(日) 決勝レース GTフリー走行 8:50~ 9:20 CIVIC決勝 9:45~10:10 10周 マーチ決勝 10:35~11:00 10周 FT決勝 11:25~11:55 15周 ピットウォーク 12:10~13:00 GTウォームアップ 13:15~13:20 GT決勝スタート 14:00~ 76周(終了予定16:05) ☆観戦チケットのご案内 【チケット】 ■前売り観戦券 大人 5,000円 ☆オートバックス各店でGTCシリーズ戦共通前売り観戦券発売中 大人 5,000円 ■予選当日券 大人 3,000円/中学生以下 無料(ただし父兄同伴の場合) ■決勝当日券 大人 6,000円/中学生以下 無料(ただし父兄同伴の場合) ■駐車料金 決勝日:4輪 1,000円、2輪 300円/予選日:2輪、4輪:無料 【チケット発売所】 ●チケットぴあ●ローソンチケット●ダイエーOMC ●ポプラ(福岡・山口・広島地区) ●JAF(中国・九州各本支部)●西日本地区主要プレイガイド ☆オートバックス全店舗(GTC共通前売り券) 【お問い合わせ】 セントラルパークMINEサーキット TEL:08375-8-0321/FAX:08375-8-0323 インフォメーションダイアル TEL.03-3409-2365/FAX.03-3409-2307(平日10:00-17:00)まで。 【TV放送】 7月20日(火・祝) 16:00~17:15 テレビ東京系全国6局ネット 放映局:テレビ東京/テレビ大阪/テレビ愛知/テレビ北海道/ テレビ瀬戸内/ティーエックスエヌ九州 *山口放送:7月20日(火・祝)25:40~26:55 以上 GTアソシエイション事務局 GTインサイドレポート班 古屋 知幸 = QYB04322 =