全日本GT選手権

GTインサイドレポート 00Rd.3/3

■ 2000 AUTOBACS CUP ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
■ GT INSIDE REPORT
■ Round 3 SUGO GT CHAMPIONSHIP                            FMOTOR4 EDITION
   GT INSIDE REPORT      インサイドレポート2      2000/05/28
 -------------------------------------------------------------------------
2000AUTOBACS CUP GTC第3戦SUGO(05/27,28)

■朝のフリー走行終了後のコメント
No.1 ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「昨日からセッティングをちょっと変えたんだ。タイヤ、満タン、
悪くないよ。1周クリアラップがとれて問題なかった。(フリー走行で4番手とい
う好位置の理由は)スカイラインGT-Rは満タンではいつも速いということだよ。こ
れはまちがいない。それにボクのセッティングは決勝用はいつもうまく決まってい
るからね。昨日もクルマは悪くなかったけどアタックのタイミングが悪かった。そ
れにしてもコースの状態がものすごく早く変わってしまう。信じられないほどだよ。
でも15位からスタートというのはね…。まあだいじょうぶでしょう」

No.26 シェルタイサンアドバンGT3R
福山英朗「(3番手のタイムは)あの(渋滞の)なかでクリアがとれるかどうかだ
けで、どこも似たようなタイムでしょう。レースでも30秒台で連続どこまでいける
かがかぎになるでしょうね。ポルシェは一発(の速さが)ないわりに安定性がある
から、後半勝負でしょう。スタートはたぶんボクです。RX-7いいんだろうね。ここ
以外はダメかもしれないけど(笑)。レースは安定した天気でいきたいよね」

No.77 クスコスバルインプレッサ
小林且雄「金曜の朝からターボ系のトラブルが出てほとんど走れないのが今日まで
尾を引いてる感じ。イマイチの流れだね。予選2回目もターボ系の別のちょっとし
たトラブルが出た。今日は雨と踏んで夜のうちにセットしてもらった。(朝は)雨
セットで走って5番手で、決勝に向けてこれからまたいろいろやってみます」

No.16 Castrol無限NSX
中子修「昨日まで抱えていたオーバーステアがかなり解消されました。いまの時点
では晴れでも雨でもいいかな。朝みたいなタイムなら、No.18にこれだけハンデをも
らってるんだから、なんとかしたいですね」

No.18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「午前は満タンチェックをしましたけれど、タイム的には悪くても、ただ
たんにずっとひっかっていただけなんでぜんぜんだいじょうぶ。調子はいたってい
いです。このクルマはあまり雨で走っていないので、ドライのほうが無難かな」

No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「昨日からなにも変えてない。うーん、いけそうないけなさそうな…。やっ
ぱり100%ではないですよね。ずっとフィーリング的にしっくりこないところがある。
ある程度の妥協点までたどりついたってところでしょうか」

No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「満タンにしてもバランスはいいですね。コンスタントにラップを刻めると
思う。6番手からのスタートになりますが、とにかく目いっぱいいって、抜けるト
コで抜いていきたい。タイヤ(のグリップ)は落っこっていくと思うけどそれはほ
かのマシンもあるだろうし、クルマにもタイヤにも不安はないです。昨日のポール
がなくなった件に関してはもちろんガクッと来ましたが、予選は予選。目標は決勝
で1位になることなので気持ちをすぐ切り替えました。過去にも別のレースでそう
いうことがあったし、しょうがないことだから。とにかく決勝で1番になれるよう
にがんばります」

No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
松本晴彦「昨日タイムアタックが終わったところでロングをやっています。そのと
きは満タンじゃなかったんですが、今朝は満タン。若干重いんですが、バランスは
そこそこまできているので問題ないと思います。暑さも問題ないですね。フリー走
行では3~4番手だったと思うんですが、コンスタントラップはいいと思うので、
ノーミスならいいところにいけると思います。もちろんトップをねらいます」

No.86 BP KRAFTトレノ
田中実「チョロッと走ってセット確認しただけだけ。そんなにプッシュはしていな
いけどバランスはよかった。でも駆動系のどこかが壊れちゃったみたい。監督、レー
スまでには直ります?(平岡寿道監督『さぁね』) そういう状態。なかで壊れて
いる物によってはもうダメかもしれない。でも、直って雨が降ったら◎(本命)、
ドライなら▲(単穴)だよ」

No.8 ARTA NSX
鈴木亜久里「昨日までの予想と違って雨じゃなくなったのでタイヤがどこまで保つ
か試してたんだけど、終わったね。それで2回スピンした。途中でタイヤ替えてな
いから」

No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「出ていってすぐにエンジンが回らなくなって走れなくなっちゃった。3
周ほど計測してタイムは30秒7ぐらいでしたが、だいたいセットの確認はできまし
た。でもレースはちょっとキツいかな? 結果的にロングもやってないし、バラン
スがどうなるかわからない。目標としてはちょっとでもポジションを上げることで
すね」


■レース終了後のコメント
No.16 Castrol無限NSX(2位)
道上龍「(自分のパートの)後半、リアタイヤが摩耗してオーバーがきつくなって
きて、トムス(No.37)にあおられてたので、へんに抑えてるとペースが上がらない
のでピットインしました。ピット作業は、前回は遅かったけど毎回練習してたんで、
今回はその成果が出ました。中子さんががんばってくれたのでなんとか2位を守れ
ましたけど、きびしいレースでしたね。64号車を逆転するのはむりでした。向こう
のほうがラップが速かったですしね。次、勝ちます」
中子修「今日まで3点ぐらい不安定な要素があって、そのうち2点までは解決して
たんだけど、かんじんなあと1点が直らなかった。コーナーの立ち上がりでちょっ
と待たないとリアが踏んばれない。その度合いがちょっとキツかった。金曜日にク
ラッシュして、ちょっと(解決の)時間が足りなかった」

No.35 マツモトキヨシ・トムススープラ(3位)
山路慎一「クルマの調子がよかったのでしぶといレースをすれば順位は上がってい
くと思っていたんですが、3位というのはむりかなと思っていました。最後はラッ
キーなところもあって、結果的に3位というのは考えていたなかではベストの結果
です。自分が乗っているときはブレーキがやや柔らかくはなっていたんですけど、
それはトラブルというほどのことではなく、レースではよくあることです。長いレー
スなのでハードにブレーキを使うよりも、ピエールさんにいいコンディションで使っ
てもらえるように、なるべくクルマのコンディションを変化させないように走りま
した。ポジションを上げるチャンスもあったんですけど、クルマのコンディション
をキープすることに努めたのが結果的によかったと思います」

No.18 TAKATA童夢NSX
金石勝智「差を詰められたのはラップ遅れにひっかかるタイミングの違いです。タ
イヤにフラットスポットができて、ブレーキングで不安定になってた。4位じゃあ
かんでしょう、アタマで交代したんやから。そういう意味ではオレのミス。次の富
士は90kgのウェイトが効いてくるかもしれない。でもがんばります」

No.12 カルソニックスカイライン
星野一義「スカイラインは(このコースでは)ぜんたいに苦しいからね。NSXがあ
れだけ速いときびしいよ。まあ、JGTCはいろんなクルマをレギュレーションでむり
やり合わせているわけだから、そのときどきでどこかのクルマが有利になったり不
利になったりはしょうがないけど。次はなにか(速くするための)ネタがほしいね」


No.10 アビリティ・マリオポルシェ(クラス2位)
桧井保孝「暑いなんてもんじゃないです。ミッションがむちゃくちゃに暑い。イン
プレッサ(No.77)に追いつかれましたけど、ほかがこけてくれたのでラッキーで
す。セリカ(No.19)もタイヤがダレダレだったし、自分のときも最後はズルズルで
した。ギリギリがまんして保たせる走りをしました」

No.77 クスコスバルインプレッサ(クラス3位)
谷川達也「けっこうトラブルが出てて、ブーストが上がらずストレート遅かったし、
ギア抜けもしてました。完走できれば表彰台だと思っていましたけれど。前半はコー
ナーでがんばったんです。路面もオイルが出ていて、1回(オイルに)乗って飛び
出しました。ストレートが遅いから抜くのもたいへんでした。まあ、完走しただけ
ですよ」

No.71 シグマテック911
城内政樹「スタートで前のほうでグチャグチャしてて、むりやりいけば2、3台抜
けたと思うんですが、『今日は完走』と思って抜かなかったんです。ラップタイム
もついていくのがいっぱいぐらい。タイヤカスもすごかったし、GT500に抜かれるに
もいかにロスなくいくかという感じで手堅くがまんして走りました」

No.24 986ボクスター
中野啓吉監督「SUGOについてはこういう方向っていうのが見えたので、次回に向け
てエンジンを含めたモディファイを検討したいといったところです。(予選タイム
が)1分30秒台まできて、トップまであと1~2秒っていうところまできましたから
ね。5位という結果はドライバーもがんばったしラッキーもありました。西澤さん
もコースアウトしながらクルマのコントロールが見えてきたんじゃないかなと思い
ます」

No.31 スーパーオートバックスアペックスMR-S
新田守男「8周目くらいからオーバーステアが出て、場所によってはアンダーも出
た。(レース距離の)3分の2まで自分が引っぱる予定で苦労して走ってたんだけ
ど、ピットに入る3~4周前でスピンしてしまった。MR-Sはポテンシャルはあるん
だけど、まだぜんぜん引き出せていない。正直いってまだレースになっていない」

No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「ボクに代わってからオイルプレッシャーのランプがついていたし、(最
初から)症状は出ていたね。たまにエンジンの吹けが悪かったりしたし。(最後に)
ピットに入る前はエンジンのふけ方が調子悪いとかいうレベルじゃなかった。どこ
か壊れている雰囲気だったんで『エンジンが吹けません』っていったら入ってこいっ
ていわれて…。ピットにもオイルの跡が残っていて、チームも(もうむりだと)判
断したみたい。セリカ(No.19)を抜き返したし、自信になった。次がんばるよ」

No.37 カストロール・トムス・スープラ
鈴木利男「このクルマは最初右コーナーがアンダーで、フロント右タイヤの摩耗が
早いんです。それをずっとかばって走ってました。右コーナーのなかでアンダーが
出るのでがんばっても(NSXと)同じタイミングでしか踏めない。こっちはターボラ
グがあるけど向こうはNAだから、どうしても立ち上がりで離されちゃうんだよ」

No.36 カストロール・トムス・スープラ
土屋武士「(10周目にNo.21とNo.16に抜かれたのは)遅いクルマにひっかかって、
ブレーキングで前にいかれちゃった。(No.37のときは)砂かオイルかで滑って、
チームメイトなんで前にいってもらったんです。まあ今回はボクのミスですね」

No.1ロックタイト・ゼクセルGT-R
エリック・コマス「6速に入れたところで急にエンジンパワーがなくなった」


■ウイナー・コメント
GT500優勝
No.64 Mobil 1 NSX
ドミニク・シュワガー「スタートでかなりプッシュして童夢の18号車に迫ったんだ
けど、はじめはオーバーステアと格闘していた。第1コーナーで18号車がすごく安
定していたのを見て、彼らのセッティングがすごくいいと思った。彼らは2000年仕
様のマシンでの経験が長いからね。すぐ後ろに迫ることもあったんだけど、相手が
ホンダのマシンじゃなかったら下がらなかったけど、接触を避けて次のチャンスを
待ったんだ。ボクらはミスをしなかったが、彼らはそれをした。ラッキーというこ
とではなく、チーム全員がいい仕事をしてクルマもよく走った。チームの勝利とい
うことだと思う」
伊藤大輔「ドライバーチェンジはそんなに速くなかったけど、落ち着いて走れば抜
けると思った。GT300に引っかかったが、少しプッシュしたら、先にNo.18がミスし
てくれてよかった。TAKATAが90kg積んでこれだけ速いんだから、70kg積んでも速く
なるようこれからチームと相談してきちっとやりたいです」


GT300優勝
No.19 ウェッズスポーツセリカ
原貴彦「予選はああいう結果になって少しがっかりしました。でも、予選と決勝は
別と、気持ちを切り替えて走りました。直線ではポルシェに勝てないから、セリカ
はコーナーで稼ぐようにしたんです。ポルシェと接触はしたけど2番手で脇阪に交
代できたし、ピット作業も早く、この勝利はスタッフみんなSUGOで勝とうと頑張っ
た結果とだと思います」
脇阪薫一「今回、スタートが原さんからということで、ボクの仕事はいかに安定し
て結果を出すかということでした。セブン(No.7)がピットインしたら、ボクの後ろ
になったんですが、GT300のポルシェやGT500のクルマで最終コーナーでごちゃごちゃ
して、これに引っかかってセブンを抜かれてしまった。でも、セブンの後ろから煙
が上がっていたのでオーバーレブしたのかな、と思った。混戦になると思って追い
込んでいったのがよかったかな」


*GTインサイドレポート3に続く

                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース