Formula Nippon

FN第7戦SUGO決勝 ロイック・デュバルが今季2勝目

 全日本選手権フォーミュラ・ニッポンは17日、スポーツランドSUGOで決勝を行い、ウェットからドライに変わる難しいコンディションのなか、グリッド3位からスタートしたロイック・デュバル(NAKAJAMA)がスリックタイヤ交換後にトップに立つと、2位以下を大きく離して今季2勝目を飾った。2位にはポイントリーダーのブノワ・トレルイエ(mobilecast IMPUL)が、3位には松田次生(moilecast IMPUL)が入った。

観客: 16,000人(大会組織委員会発表)

 スタート直後2位に上がりトップ金石年弘(ARTA)の背後につけたロイック・デュバル(NAKAJIMA)と金石の決着はウェットタイヤでは着かなかった。しかし、スリックタイヤに交換後の35周目、1周遅れてスリックに交換しペースの上がらない金石にバックストレッチで並びかけ、馬の背の進入で金石をかわすとあとは、ゴールを目指して走るだけだった。

 F3をウェットレースにした気まぐれな雨もしかし、フォーミュラ・ニッポンのマシンがグリッドに整列するころには、上がった。空もこころなしか明るくなってきたようだ。しかし、路面は完全なウェットで全車ウェットタイヤを履いてのスタートとなる。

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 午後3時9分、フォーメーションラップ1周を回ってレースがスタート。ポールポジションの小暮卓史(ARTA)の動き出しが悪い。素晴らしいスタートを切ったのは4位スタートの金石年弘(ARTA)で一気に3台を抜いてトップで1コーナーに入った。2位には3位スタートのロイック・デュバル(ARTA)、3位にはブノワ・トレルイエ(mobilecast IMPUL)、小暮は4位まで落ちてしまった。5位にこちらもスタートを失敗した予選2位の松田次生(mobilecast IMPUL)。6位には土屋武士(TOM'S)がつけている。

 レースは10周を経過した。トップ金石と5位松田までの間隔は1~2秒だが、コース状態が悪く各車仕掛けることができない。少し離れて6位土屋と7位ロニーク・インタレッリ(INGING)は接近戦。8位立川祐路(CERMO)、9位アンドレ・ロッテラー(TOM'S)を挟んで、10位武藤英紀(NAKAJIMA)の背後に、10グリッド降格で13位スタートとなった本山哲(Arting IMPUL)が井出有治(DANDELION)をかわして上がってきた。

 16周目の第1コーナーでついに本山が武藤に並びかけ、2コーナー立ち上がりで先行、10位に上がる。クインタレッリも土屋をかわし6位の得点圏まで上がってきた。18周目、怒涛の追い上げを見せる本山はついにロッテラーもかわし9位に上がる。7位の土屋は立川にも抜かれ8位に落ちた。

 20周目、上位陣の順位は変わらず。トップは金石だが1秒差で2位にデュバルが迫ってきた。3位トレルイエはペースが上がらずさらに4秒遅れ、5位の小暮に追い立てられている。

 27周目、1コーナーで本山が土屋をかわし8位に上がった。26周をまわって、ロッテラーがピットイン、タイヤをスリックに換えてピットアウトするが、3コーナーでコースアウトしてレースを終えてしまった。路面は乾きつつあり、そろそろスリックに換えるチームも出てきた。

 33周を終わってトップ争いをしていた2位のデュバルがピットインしてスリックに交換。34周目には金石もスリックに。ピットアウト時点ではデュバルの前に出たが、冷えたタイヤのため苦しい。バックストレッチで背後に着かれついに馬の背でデュバルに先行を許してしまった。そして次の周、なんと金石はレインボーコーナーでコースアウト。ガードレールにヒットしてレースを終えてしまった。

 36周を終え松田、片岡龍也(LeMans)もスリックに交換。これでコース上のクルマはほぼ全車がスリックタイヤを履いていることになる。

 38周を終わっての順位は、トップデュバル、4秒差で2位にトレルイエ、1秒差で3位に松田、さらに6秒遅れて4位にクインタレッリ、5位に立川、その直後の6位に本山が着けている。

 43周を終えてH項違反で10秒ストップを受けていた小暮がピットロードに入ってきた。しかし、ピットイン指示を無視し続けたようでピット出口で失格となってしまった。

 レースは50周を経過。トップのデュバルは2位トレルイエを11秒離し安全圏に。トレルイエと3位松田の差は1秒あまり。さらに9秒差でクインタレッリ、8秒離れて立川、本山、ビルドハイムの3台が5位争いをしている。そして61周目、本山が1コーナーでついに立川をかわし5位にあがった。

 レースはこのままの順位で終了。優勝はデュバル。2位と3位は、チームメイト同士の激しい争いだったが順位は変わらず、それぞれトレルイエと松田。4位に本山の執拗なアタックを退けたクインタレッリ、5位が本山、6位にビルドハイムが入った。

 この結果、mobilecast Team IMPULが今シーズンのチームチャンピオンを獲得した。しかし、ドライバーズチャンピオンはここSUGOでは決まらなかった。第8戦は舞台をツインリンクもてぎに移し、10月22日に開催される。

Text: Yoshinori OHNISHI / Photo: FMOTOR



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