フォーミュラ・ニッポン第6戦は9日、ツインリンクもてぎで決勝でのグリッドを決めるノックアウト予選を行い、松田次生(IMPUL)が小暮卓史(NAKAJIMA)の追撃をかわし、開幕からの6連続ポールポジションを獲得した。
明日の決勝グリッドを決めるノックアウト予選は定刻14時より始まる。ツインリンクもてぎ上空には強いが吹き始め、体感温度だけでなく、実際の気温も下がってきたようだ。
ノックアウトQ1
まずは、全車フリー走行で使用したと思われるユーズドタイヤでコースイン。Q1中盤では、荒聖治(TOM'S)が1分34秒570でトップタイム。2位にアンドレ・ロッテラー(TOM'S)とトムス1-2。3位にロベルト・ストレイト(CERUMO/INGING)、4位に連続ポールのかかる松田次生(IMPUL)がつけている。
Q1終了5分前、小暮卓史(NAKAJIMA)がニュータイヤに履き替え他車に先駆けてタイムアタックを開始。1分33秒681を叩き出しトップに立った。
Q1終了間際、他のマシンもニュータイヤを投入してのタイムアタックが始まる。アンドレ・ロッテラーが各セクターでベストタイムを更新して最終ビクトリーコーナーに差し掛かるがなんと、ここでコースアウト。ピットには戻ってきたがタイムアウトで再アタックできず。
この間、松田が1分33秒725を出したが、小暮には僅差で届かず2位。3位にはロイック・デュバル(NAKAJIMA)がつけた。
結局、このQ1でドライバーズポイントで2位につけているロッテラーがノックアウト。他にはブノワ・トレルイエ(IMPUL)、松浦孝亮(DANDELION)、吉本大樹(5ZIGEN)、井出有治(ARTA)がこのセッションで消えた。
ノックアウトQ2
10分間のインターバルの後、14時30分、10分間で争われるQ2が始まる。このセッションは全車ニュータイヤを履いてワンアタックでの争いとなる。
トップタイムは、小暮で1分33秒404。ここでも松田は1分33秒589と僅差で2位に甘んじた。いよいよ松田の6連続ポールポジションに黄信号か?
ルーキーでここまで全てQ3まで進出していた前戦第2レース優勝者、平手晃平(IMPUL)がアタックに失敗しこのQ2で消えた。
ノックアウトQ3
Q2終了後、もてぎ上空に雲が広がってきた。近くでは大雨が降っているとの情報もあり、Q3での空模様が心配される。
ここでも10分間、ワンアタックでの争いになると思われる。開始5分過ぎ、小暮のコースインを見て松田も追う様に小暮の後ろにつける。小暮、松田の順にタイムアタック開始。アタックラップを回って小暮がコントロールラインを通過。1分33秒636。その直後、松田もコントロールラインを通過。1分33秒338。松田、ついにこの最終セッションでトップに立った!
しかしこれで終わらない。小暮が計測2周目もアタックを継続。なんとこのセッションベストとなるタイムでセクタ1、セクタ2、セクター3を通過。そしてセクター4。観衆注目のなか、コントロールラインを通過した。1分33秒394……。最終セクターでタイヤが終わったのか惜しくも逆転はならなかった。
これで松田次生が辛くも6連続ポールポジションを達成。連続ポールポジションの記録を更新するとともに、高木虎之介の持つ年間ポールポジション記録に並んだ。
3位にはデュバルが、4位には石浦宏明(LeMans)、5位には金石年弘(5ZIGEN)と続いた。
10日、明日の決勝は12時45分より第1レースが34周で、15時45分より23周で争われる。
Text: Yoshinori OHNISHI / Photo: Keiichiro TAKESHITA