Formula Nippon

FN:第4戦富士公式予選 コンディションがめまぐるしく変化するなか塚越広大選手が3番グリッドを獲得 (HONDA)

  • 2012年7月14日(土)・予選  会場:富士スピードウェイ(4.563km)  天候:曇りときどき雨 気温:24℃(14:00時点)  路面温度:27℃(14:00時点)  コースコンディション:ドライのちウエット

 7月14日(土)、静岡県・富士スピードウェイにおいて、2012年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第4戦の公式予選が開催されました。

fn120714001L.jpg  ここ数日、九州を中心に降り続いた大雨の影響を受け、富士スピードウェイのある静岡県地方も雨が降ったり止んだりのはっきりしない空模様が続いています。フリー走行と公式予選が行われた本日も、朝のうちは昨日来の雨の影響でコースコンディションはウエット。その後、いったんは乾いたものの、再び雨がぱらつくたびに路面が濡れるという変わりやすいコンディションとなりました。

 今回の第4戦富士大会、ならびに第5戦もてぎ大会では、Hondaのレギュラードライバー6名に加え、SUPER GTシリーズのGT500クラスにHSV-010 GTで参戦している中山友貴選手がフォーミュラ・ニッポンにスポット参戦することになりました。チームはHP REAL RACINGで、#11のナンバーをつけたマシンを走らせます。今回のスポット参戦に際し、中山選手は「フォーミュラ・ニッポンは日本のトップカテゴリーなので、ぜひ参戦したかった。チャンスをくださったHondaとHP REAL RACINGに感謝しています」と語っています。

 午前8時45分に始まったフリー走行では、路面が濡れていたために全車ウエットタイヤでコースイン。その後、セッションの半ばくらいからコースが乾いたため、順次スリックタイヤに交換し、引き続きマシンの感触を確かめていきました。

 このセッションでHonda勢のトップに立ったのは#40 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の5番手。以下、#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)は6番手、前戦のオートポリスでフォーミュラ・ニッポン初優勝を果たし、シリーズポイント首位に立つ#41 塚越広大選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は7番手、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は10番手、#10 金石年弘選手(HP REAL RACING)は13番手、#11 中山友貴選手(HP REAL RACING)は15番手、#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)は16番手となりました。

 今回の公式予選はノックアウト方式で行われました。これは、およそ1時間にわたる予選を3つのセッションに分割、最初のセッション(Q1)で上位13番手までに入ったドライバーが2回目のセッション(Q2)に進出。さらに、Q2で上位8番手までに入ったドライバーが3回目のセッション(Q3)に進出し、この結果でポールポジションから8番手までのスターティンググリッドを決めます。なお、9番手から13番手までのグリッドはQ2、14番手から17番手までのグリッドはQ1の結果にしたがって決定します。

 Q1が始まる午後2時10分の直前、雨がぱらつき、それまで乾いていたコースの一部を湿らします。このためレースディレクターはウエット宣言を行いましたが、結果的にはほとんどのドライバーがドライ用のスリックタイヤでコースインしました。その後、雨が降ることはなく、間もなくコースは完全なドライコンディションとなります。このセッションでは、#41 塚越選手が1分26秒112で3番手となり、Honda勢のトップに立ちました。さらに、#31 中嶋選手は9番手、#16 山本選手は11番手、#32 小暮選手は12番手となってQ2進出を決めました。一方、#10 金石選手は15番手、#11 中山選手は16番手となり、この段階で明日の決勝でのスターティンググリッドが確定しました。一方、#40 伊沢選手はコースイン直後の最終コーナーでコースアウトを喫したため、ラップタイムを記録することができず、18番手となりました。

 続くQ2もコースコンディションは完全にドライ。ここでもHonda勢のトップは#41 塚越選手で、タイムは1分26秒152、順位は4番手でした。これに#31 中嶋選手が6番手で続き、フォーミュラ・ニッポン参戦2年目にして初のQ3進出を果たしました。なお、#16 山本選手は11番手、#32 小暮選手は13番手となり、それぞれの予選順位が確定しました。

 トップ8のスターティンググリッドを決めるQ3は、セッション開始直前に再び雨が降り始め、再びウエット宣言が出されます。ただし、まだコースはそれほど濡れていなかったため、各車スリックタイヤを履いてコースインしていきます。ところが、その後も雨脚は強まるいっぽうで、路面は見る間にびしょ濡れとなり、スリックタイヤでの走行は困難となりましたが、ピットストップしてウエットタイヤに交換している間にコンディションがさらに悪化する恐れがあったため、8名のドライバーはそのまま走行を続けていきました。この結果、#41 塚越選手は1分40秒034を記録して3番手、#31 中嶋選手は1分40秒631を記録して7番手となりました。

 天気予報によれば明日は雨が降ることなく、終日、曇りになるとの見通しなので、一日を通じて過ごしやすい絶好のレース観戦日和となりそうです。

 55周で競われる決勝レースは明日、7月15日(日)の午後2時にスタートが切られます。

坂井典次(Tenji Sakai)|「HR12E」開発責任者
 「これまでも富士のレースでは苦戦してきましたが、今回も自分たちの弱点を克服することができず、残念な結果に終わってしまいました。ライバルに比べてまだ劣っている部分があると率直に捉えています。明日は、現在ポイントリーダーの塚越選手がそのポジションを守り通すことが第一の目標となります。一方で、FNで初めてQ3進出を果たした中嶋大祐選手はよくがんばってくれたと思います。明日も上位入賞を果たしてくれるものと期待しています」
塚越広大選手(3番手 #41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「シーズン前に富士で行ったテストではあまりいい結果が出ていませんでした。その後、マシンを熟成していったなかでどのように感触が変化したかをフリー走行で確認したかったのですが、タイムとしてはあまり満足できる結果ではありませんでした。それをふまえ、エンジニアといろいろと相談してセットアップを見直してから予選に臨みました。Q1とQ2を走るなかで、自分たちの狙っていた部分はかなり改善されていることが確認できたので、それはよかったのですが、Q3ではアタックのタイミングを逃す形になってしまいました。これは素直に反省したいと思います。とはいえ、3番グリッドは決して悪いポジションではないので、ポイントリーダーの座をキープできるよう、明日の決勝レースでは全力を投じます」
中嶋大祐選手(7番手 #31 NAKAJIMA RACING)
 「Q3進出はチームとして目標にしていたことなので、その意味ではよかったと思います。ただし、ここまでくるのに1年少々かかってしまったことには、みなさんに対して申し訳ないと思っています。今回はもてぎで試したセットアップをベースに少し変更を加えたところ、これがうまく働いてくれました。明日の決勝でも高望みをすることなく、ポイント獲得を目標にしっかり走りきりたいと思います」
Text & Photo: HONDA


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

検索

最新ニュース