Formula Nippon

FN:第1戦鈴鹿中嶋一貴が逆転で開幕戦を制す! (TOYOTA)

  • コース:鈴鹿サーキット(5.807km)
  • 予選:4月14日(土)晴:ウェット/ドライ
  • 決勝:4月15日(日)晴:ドライ
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開幕戦を見事逆転で制した中嶋一貴(中央左)と
PETRONAS TEAM TOM'S監督の舘信秀(中央右)、
3位に入ったJ.P.デ・オリベイラ(右)

 2012年のフォーミュラ・ニッポンが開幕。第1戦が4月14日(土)、15日(日)の両日、三重県の鈴鹿サーキットで行われた。

 今季トヨタはフォーミュラ・ニッポンの8チーム、11台に「トヨタRV8K」エンジンを供給。同エンジンは2010年、2011年の2年連続でチーム/ドライバーの両タイトルを獲得しており、今季もタイトル獲得を目指す。

 トヨタエンジン搭載チームには、新たに2009年のシリーズチャンピオンであるロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)が1年ぶりのシリーズ復帰で加入。また、2007年、2008年のシリーズチャンピオンである松田 次生(TEAM IMPUL)も2年ぶりのフルシーズン参戦として復帰することとなり、トヨタ勢は2010年のチャンピオンJ.P.デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)、昨年圧倒的な強さで念願のタイトルを獲得したアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)と共に、過去5年間のシリーズチャンピオン4人を擁する強力な布陣となった。

 14日(土)午前9時5分から行われたフリー走行時は降雨のためにウェットコンディションとなったが、ノックアウト方式の予選が行われる午後2時の時点では天候は回復。路面も乾き始めており、当初数台がウェットタイヤを装着したもののすぐにスリックタイヤへと交換。全車スリックタイヤで、乾いていく路面で予選Q1のアタックが繰り広げられた。

 20分間のQ1では嵯峨宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)と折目遼(SGC by KCMG)が敗退となり、それぞれ16番手、17番手グリッドが確定。

 10分間のインターバルを経て7分間という短いセッションでのQ2がスタート。残り3分での激しいアタック合戦は、5番手のオリベイラから9番手のデュバルまで、コンマ1秒の中に5台が入る接戦となり、惜しくもデュバルが敗退、9番手確定。このデュバルからわずか0.05秒遅れた国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)が10番手、今季国本と同じチームに移籍した平手晃平(Project μ/cerumo・INGING)が12番手、今季唯一のフォーミュラ・ニッポンルーキーとしてデビューを果たした安田裕信(KONDO RACING)が13番手でQ3進出を逃すこととなった。

 最終Q3セッションも7分間で行われるため、ロッテラーと中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が先陣を切ってコースイン、アタックを開始したが、ロッテラーはアタック中にオーバーラン。Q1、Q2共にトヨタ勢最上位に付けるなど好調な中嶋一貴がトップタイムをマークしたところで、クラッシュした車両が出たためにセッションは赤旗中断。再開後は残り2分半、1発アタックで決勝グリッドが決されることになった。  中嶋一貴はここでタイム更新を果たしたものの、ライバル勢が上回るタイムをマークしたため、2列目3番手グリッド。大嶋和也(Team LeMans)が4番手、松田5番手、ロッテラーが6番手。アタック中にコースオフを喫したオリベイラが7番手グリッドから決勝に臨むこととなった。

 15日(日)も好天に恵まれ、午後2時半に第1戦決勝(43周)のスタートが切られた。2列目3番手スタートの中嶋一貴は好スタートを切り2位にポジションアップ。首位を行く塚越広大(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)を追った。

 後方では、6番手スタートのロッテラーがやはり好スタートを切り、4番手スタートの大嶋に並びかけたが抜くまでには至らず。また、7番手スタートのオリベイラもロッテラーに続いた。一方で9番手スタートのデュバルはスタートで遅れ、12位に後退。

 今季より燃料タンク容量が低減されたために、レース中盤での給油が必須となったこのレース、15周目前後から給油ピット作業を行うチームが出始めた。大嶋とロッテラーはピット作業で一つずつ順位を上げたが、その後ピットインしたオリベイラはこの2台の前に出ることに成功。オリベイラが3位、大嶋4位、ロッテラー5位で後半戦へと突入した。

 一方、首位を追う中嶋一貴は最後までピットインを粘り、ハイペースで差を詰めながら25周終了時点でピットイン。チームの素晴らしいピット作業にも助けられ、塚越の前でピットアウト、首位に浮上した。  首位に立った中嶋一貴は、コース復帰直後こそ塚越に詰め寄られる場面もあったが、その後は他を寄せ付けないペースで周回を重ね、2位以下を引き離して行った。

 後半戦は、ピット作業後3位に浮上したオリベイラがファステストタイムを連発し2位の塚越を猛追。その後方では大嶋とロッテラーの4位争い、松田とデュバルの8位争いが繰り広げられた。  首位の中嶋一貴は2位塚越との差を一時5秒以上へと広げ、そのままトップでチェッカー。見事2012年のフォーミュラ・ニッポン開幕戦を制し、通算2勝目を挙げた。中嶋一貴にとって、鈴鹿での勝利は2004年の全日本F3以来。

 3位には終盤トラブルに見舞われ逆転の叶わなかったオリベイラが入った。大嶋はロッテラーからの猛追を凌ぎきり4位、ロッテラーが5位。デュバルとのバトルで逃げ切った松田が8位でポイントを獲得した。

Text & Photo: TOYOTA


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