Formula Nippon

FN:第4戦富士決勝 ロッテラーが雨に翻弄されたレースを制し2勝目!

 7月15日、全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第4戦の決勝が富士スピードウェイで行われた。レースは、梅雨前線の影響でコンディションが目まぐるしく変わる難しいレースとなったが、ディフェンディング・チャンピオンのアンドレ・ロッテラー(ペトロナス・トムス)が、残り2周で先行するチームメイトの中嶋一貴を逆転。今季2勝目を挙げた。

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 昨日のノックアウト方式の予選は、最終Q3が急な雨によって運に左右された結果となった。このため、必ずしも速さの順に並んだグリッドではない部分もあり、決勝では多くのパッシングシーンが期待された。さらに、不順な天候が不確定要素となって、見る側にとっては面白い、チーム側にとっては難しいレースとなることが予想された。

 午後2時のスタート時間が近づいてくると、それまでグズっていた空からまた雨粒が落ちてきたが、これもいつまで続くのか予測は難しい。グリッドに就いたマシンは、ほとんどがスリックタイヤをチョイスしたが、ただ一人#3安田(コンドー)のみがレインタイヤで無謀とも思える賭けに出た。

 序盤レースをリードしたのは#7大嶋(ルマン)。スタート直後の1コーナーでトップに立つと、PP#2中嶋、8番グリッドから大きくジャンプアップした#1ロッテラーを従えて周回を重ねる。途中雨が強く落ちてくることもあったが、3者の間隔はつかず離れずで順位に変動はなかった。

 後方では、最後尾スタートの#40伊沢(ドコモ・ダンディライアン)が9位までポジションアップしたのが目立ったところ。賭けに出た#3安田は完全に読みが外れ、入賞を諦め淡々と走行するしかなくなっていた。

 レースが動いたのは40周目。ここまで一進一退の攻防を見せていた#7大嶋と#2中嶋が相次いでピットイン。先に動いた#2中嶋が給油のみでピットアウトすると、翌周にピットインした#7大嶋も同様の作戦に出る。しかし、#7大嶋はピットアウトの際マシンのスピードリミッターが解除できずに数秒をロス。作業時間の少なかった#2中嶋が、ピットアウトしてきた#7大嶋を抑え込んで1コーナーでトップに出る。

 このトップグループから、やや遅れて4位争いを演じたのは#19オリベイラ、#20松田のインパルコンビ。この両者もピットインするまでこの位置を守り続けた。

 トップ#2中嶋と2位#7大嶋の差はその後徐々に開きはじめ、このまま順位は確定かと思われた。しかし、残り10周から3位#1ロッテラーがこの両者を猛追。3秒あった2位#7大嶋との差を毎周確実に削り取り、ついに50周目の1コーナーでミスを誘って前に出る。

 2位を得た#1ロッテラーの勢いは止まるところを知らず、すぐさま#2中嶋の追撃態勢に入る。ここまで濡れたテクニカルセクションで速さを見せていた#1ロッテラーは、早くも次の周には#1中嶋の背後に迫り、53周目のプリウスコーナーで、ついに逆転。

 コースコンディションが目まぐるしく変わり、神経を擦り減らすレースで最後まで耐えてきた#1ロッテラーは、残り2周を切ったところでこのレース初めてのトップへ躍り出ると、そのまま今季2勝目のチェッカーを受けた。

 トップグループの約20秒後方で繰り広げられた4位争いを制したのは、終盤追い上げを見せた#8デュバル(キグナス・スノコ)。40周を過ぎてから#39国本(セルモ・インギング)#20松田らを料理して、前回の3位に続く上位入賞を果たした。

Text: Shigeru KITAMICHI / Photo: Motorsports Forum


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