全日本F3選手権第9戦の決勝が7月7日、鈴鹿サーキットで行われ、ロベルト・ストレイトが今季3度目の勝利をポール・トゥ・ フィニッシュで決めてみせた。
フォーミュラニッポンの予選を翻弄した雨は既に止み、薄日すら射すほどになってきた。
それにつれて路面もF3決勝が始まる頃には完全にドライに回復、
第9戦は絶好のコンディションで午後4時ちょうどにフォーメーションラップが開始された。
ポールシッターのストレイトが順調にスタートを決めてトップで1コーナーに入っていく一方で、 2番手スタートの塚越広大はここでも出遅れ、3番手スタートの大嶋和也が2位に浮上してきた。
その後方では、伊沢拓也と石浦宏明が接近戦を演じながら4位を走るアスマーに次第に近づいていく。
更にその後ろからは、予選9番手と低迷したオリバー・ジャービスも安田裕信を抜き去って追い上げてくる。
ジャービスは3周目に石浦をパスして6番手に浮上すると、6周目の1コーナーで伊沢のインをついて5位に、
続く7周目には早くもアスマーをも抜き去って4位に浮上してきた。
ジャービスのラップタイムは上位3人をも上回るほどだったが、 4位に浮上した時点で3位塚越との差は7秒以上に開いており、
これ以上のジャンプアップは不可能だった。
一方、2位につけた大嶋は懸命にストレイトを追うが、
ストレイトは見事にペースをコントロールして大嶋との差をコンマ6秒から1秒の間に保って周回を重ねていく。
大嶋は7周目の1コーナーでオーバーテイクを試みるが、追いつくことはできても並ぶまでには至らない。
3位塚越も序盤こそファステストラップを樹立するなど好調ぶりを見せたが、次第にペースを乱して上位2台に置いていかれるようになり、
最終的にはトップの2.6秒後方でチェッカーを受けることとなった。
塚越にとっては3戦連続の表彰台だが、内容的には決して満足のいくものではなかっただろう。
結局ストレイトは大嶋のコンマ5秒前方でチェッカーを受け、第6戦もてぎに続く今季3勝目を上げ、 ポイントランキングトップの座を守った。
第10戦決勝は明日12時55分より、17周で戦われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Motorsports Forum