全日本F3選手権第5戦の決勝が6月12日午後、富士スピードウェイで行われ、3番手からスタートした#1蒲生尚弥(PETRONAS TEAM TOM'S)が序盤トップに立ち、そのまま21周を逃げ切ってCクラスにステップアップして初めての勝利をものにした。
Nクラスは#8野尻智紀(HFDP RACING)が今季2勝目を挙げた。
(天候:曇り コース:ドライ 観客動員数:3,920人)
第5戦決勝は午後4時40分スタート。
フロントローの#50関口雄飛と#12安田裕信が併走状態で1コーナーに入っていく傍らをすり抜けて蒲生が一気にトップに立つ。安田はここでコースアウトを喫し、5位に後退。
1周目の順位は蒲生、関口、#5山内英輝、安田の順。
序盤こそ僅差で追い上げていた関口だったが、5周を過ぎた辺りから次第に蒲生が引き離し始め、レースが折り返し点を過ぎた11周の時点でその差は1.8秒に。その後もじりじりと広がり続けて20周目では5.6秒とし、結局最後は4.5秒差で21周を走り切り、蒲生はCクラスにステップアップして5戦目で初の勝利を挙げることとなった。
2番手は関口。(※)
その後方では序盤から山内と安田が熾烈なドッグファイトを展開した。1周目からテール・トゥ・ノーズで山内を追いかけた安田は11周目の1コーナーで山内に並びかけ、ここでオーバーランを喫したことで一旦は差を広げられたものの、すぐにまた背後に接近して17周目の1コーナーで再びインに飛び込んでいく。
ここでは押さえ込んだ山内だったが、ダンロップコーナーで再び並びかけられ、惜しくも表彰台を逃す結果に。
安田はこれで今週末行われた全てのレースで表彰台に上がるまずまずの結果を残している。
一方Nクラスはトップからスタートした野尻が0.4秒差で追いすがる#20ギャリー・トンプソンに付け入る隙を与えず、最後まで押さえ切って開幕戦鈴鹿以来通算2勝目を挙げた。
3位にはレース中盤に#37中山雄一の猛攻を受けながらも逃げ切った#23千代勝正が入った。
全日本F3の次回のラウンドもまた富士スピードウェイが舞台。7月16-17日決勝だ。
※ レース後、関口のスタート直後の行為(安田をピットウォール際に押しやっている)に対し、スリーボンドより抗議が出され、審査委員会は60秒加算のペナルティを科す裁定を下した。
これにより関口は#7三浦和樹の後ろ、総合12位となり、Cクラス6位となった。
2位には安田、3位は山内がそれぞれ繰り上がった。