ツインリンクもてぎで開催された全日本F3選手権第17戦は、初めてのポールポジションからスタートした#33石浦宏明(広島トヨタダラーラF305)が最後までトップを守りきって悲願のF3初優勝を達成した。
ポイントリーダーのエイドリアン・スーティルはスタート直後にアクシデントでレースを終えたが、ランキング2位の大嶋和也も12周目にコースアウトによりリタイヤしたため、2006年のシリーズタイトルはスーティルのものとなった。
第17戦決勝は10月21日午後1時30分にスタート。
ここで2番グリッドにつけていたスーティルがまさかのエンジンストール。
#14マルコ・アスマーがこれを避けきれずにリヤに激突してしまい、両者早くもここで戦列を離れることになった。
このアクシデントを尻目にポールポジションからスタートした石浦はトップを守って1コーナーへ。以下、#10塚越広大、#2伊沢拓也と続き、ポイントランキング2位の#36大嶋和也が4番手から上位進出を目論む。
2位の塚越は序盤から積極的に石浦に仕掛けるが、石浦はスタートから4周を終えた辺りから徐々にペースを上げ、塚越を引き離していく。
その後方では、4番手の大嶋が徐々に遅れ始めた。
スーティルのいない間に一気にポイント差を埋めたい大嶋だったが、12周目の1コーナーで痛恨のコースオフ。グラベルにクルマを停めてレースを終えることとなってしまった。
この瞬間、2006年全日本F3王者はエイドリアン・スーティルのものとなった。
トップの石浦はその後も塚越につけ入る隙を全く見せず、最終的には1.5秒の差をつけて14周を走りきり、悲願の初優勝を達成、病床の藤田直広監督にポール獲得に続く嬉しい報告をすることとなった。
今シーズンの最終戦となる第18戦決勝は明日午前10時35分スタート。20周の戦いだ。
Text:Kazuhisa SUEHIRO Photo:Keiichiro TAKESHITA